青年の旗 1978年1月1日 第11号

【主張】 危機の出口と大衆闘争

<厳しく、切実な対決>
 一九七八年、日本の政治・経済は、独占資本とその政治的代弁者である自民党との対決をこれまでにも増して厳しく、切実なものとしている。
 福田自民党政権が続けてきた総需要抑制政策と輸出第一主義の破綻は、昨秋以来、アメリカを軸とする帝国主義間矛盾の先鋭化の中で、急激な円高攻撃の対象となり、その一切のツケが労働者をはじめ、勤労諸国民にますます深刻な形で押しつけられようとしている。
 政府統計でさえ、連続十カ月百万人以上の「完全失業者」、連続二十六カ月一千件をこえる企業倒産の記録は、この三月には大巾に更新されるだろうと、政府財界は公然と″三月危機″を語っている。
 切り捨て同然の構造不況業種はもちろんのこと、あらゆる産業、業種での倒産・首切り・合理化攻撃がより一層押し進められ、独占資本への系列化・集中化・再編成が、ここぞとばかりに急速に進行しようとしている。
 政府・独占資本の主流にとって、現在の危機の出口は、相も変らず国内市場を無視した、低賃金・低福祉に支えられた輸出第一主義であり、そのための産業再編成である。彼らは、労働運動をはじめとする内外の圧力で、一方では内需転換を叫ばざるを得なくなってはいるが、その最も大きな柱である賃金には一言も言及せず、逆に、実態かはかけ離れた消費者物価指数以下に押さえ込み、さらには今や春闘相場の下方リーダーとしての人事院勧告さえ今年度はゼロ、定昇のみとさえしようとしている。独占資本に対しては、産業再編成へのくれてやり資金、租税特別措置、大企業本位のプロジェクトを大巾に増額させながら、勤労大衆に対しては、所得税減税を拒否し、石油税、自動車税など増税を企み、酒・タバコ・国鉄など公共料金の値上げ、健康保険・年金制度の改悪、高負担・福祉切りつめ、等々、内需拡大とはまったく逆行する政策を平然と押し進めようとしているのである。

<何よりも問われる大衆闘争>
 昨年来の朝日新聞世論調査は、現在の政治状況の特徴の一つを良く表わしている。それによると、福田内閣に対しては、支持二七%、不支持四〇%、歴代自民党内閣からすれば当然すでに退陣していなければならない支持率である。ところが政党別支持率となると、自民四五%、社会一七%、新自ク一〇%、民社六%、公明五%、共産四%であり、自民・新自クでは五五%、保守合同以来、最高の支持率となっているのである。
 昨年来の各地方首長選挙での保守の盛り返しに力を得て、自民党は「大型予算」で国民の眼をごまかし、野党各党分断、修正要求取り込みで五三年度予算案成立・国会解散、”花見選挙”をさえささやいている。
 このような状態を許しているのは何か。問われているのは、反独占・革新勢力の広範で強大な大衆闘争そのものである。共産党まで含めて、「反インフレ」の名の下に、福田の総需要抑制政策、反ソ民族主義政策に一貫して協力してきた野党勢力、大衆闘争を議会のための選挙闘争と内部抗争に引き下げてきた社共両党の悪しき議会主義からは、現在の危機の出口をさし示す現実的な展望も政策も期待することはまったくの幻想となっているのである。そのことを先の世論調査が明らかにし、また最近の共産党の袴田除名問題が明らかにしたのである。
 何よりも問われているのは労働運動の強力で大衆的な展開である。イタリア労働運動が示すように、経済危機進行下においても、労働音階級は強力な統一闘争によって雇用水準と実質賃金を守り抜き、それを引き上げさえしたのである。そのことが生活に密着した社会的投資の拡大・東西貿易拡大の要求と結びつくことによって危機の破綻を食い止め、現実主義的展望をさし示しているのである。
 一九七八年の展望は、首切り・倒産・合理化攻撃に反撃する共同行動・統一闘争・賃上げを軸とする国内需要の拡大、あらゆる反独占・反自民の大衆闘争の前進、米・韓・中・日の危険な反ソ同盟を打破する外交政策の転換・東西貿易の拡大・等にかかっている。
 「平和と平和共存、平和・民主・労働運動統一のために、大衆的青年同盟建設のために」、飛躍的な前進をめざして、すべての闘う青年に共同行動と統一への闘いを呼びかける。
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