青年の旗 1978年9月1日 第19号

【主張】 危険な同盟・日中条約批准反対!
                日ソ善隣協力条約を結べ!


<調印された「反覇権」=反ソ同盟条約>
 七月二一日から北京で再開された「日中平和友好条約」交渉は、「反覇権・第三国条項」をめぐって難行するかに見えたが、「この条約は、いずれか一方の締約国と第三国との関係に影響を及ぼすものではない」という日本側修正案提出によって、調印に向って急展開した。
 ”第三国の覇権に反対する共同行動“という条項を条約に入れようと躍起と成っていた中国に対する日本側の譲歩は、極東アジアに於る平和と緊張緩和の前進と逆行する道を日本がつき進んでいる事を示している。
 中国指導部は、今日の国際緊張緩和の流れの中に自己の拡張主義的計画に対する脅威を見ており、この緊張緩和に反対する全ゆる勢力と結びつこうとしている。それは、ベトナム完全解放以降、中国の日米安保承認・日本の軍事力強化支持の中に端的に表われている。
 日中反ソ同盟の志向は、アジア・太平洋地域にとどまらない。その事は、華国鋒のユーゴスラビア、ルーマニア、イラン歴訪の中に見てとる事が出来る。
 さらにこの動きの中に、アメリカは、憲法に「ソ連の覇権主議反対」が明記されている中国を、反ソでたきつけ、日本にも自衛隊の強化を要求し、ポストベトナムのアジア戦略を組み立てようとしている。かくして、公然たる、米中日の「反ソ統一戦線」の画策が行なわれている。
 まさしく、全般的危機の一層の深まりの中で、政治的後退を余儀なくされてきた世界帝国主義は、中日指導層の反ソ主義を利用しつつ社会主義にほこ先を向けた軍事同盟の拡大強化、新冷戦世界戦略を画策している。

<日本軍国主義の危険な道>
 「日中条約」締結の動きと期を一にして、日本に於る軍事力拡大、軍国主義の強化策が急速に進められている。栗栖前統幕議長の自衛隊の「超法規的行動」発言。それを受けるかのように、有事に対応した防衛庁の「防衛研究」の八月七日よりの本格的スタ−ト等やつぎばやである。防衛庁の同研究の基礎となる資料「日米共同対処を含む防衛対応計画策」に於ても「周辺情勢から見て、当面の防衛対象は極東ソ連」と明確に規定しているように、反ソ・反社会主義を基調としながら、一連の経済の軍事化(軍需産業の増強、武器禁輸解除を要求する資本の要望は周知の事である)は網の目のようにしきつめられている。「日中条約締結」の策動は、このような日本軍国主義の先兵達を勇気づけている。それは、同時に米日支配層による政治的・経済的な延命の道具として、米日を中心とした帝国主義による、中国市場の分割、経済的支配をも狙っている。
 一方、この様な日本軍国主義強化と結びついた「日中条約」の危険に対し、把握し、斗う部隊が自称革新という部分にあっても皆無に近く、共産党(代々木)にあっても北方領土返還要求に見られる、自らの民族主義の中で「日中条約」をめぐる危険な策動について指摘しつつも有効に斗えないでいる。

<日ソ善隣協力条約を闘い取ろう!>
 「反覇権」の日中条約批准には、中国を含めたアジア全体の安全のために、その危険性を叫弾し、強く反対しなければならない。そして同時に、ソ連をはじめとする社会主義諸国との間に平和共存に基づく外交を斗いとる必要がある。
 今こそ日本の民主勢力は「日中覇権条約」の批准に反対し、平和外交への道、日ソ善隣協力条約締結、アジア集団安保へ前進しよう。

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