青年の旗 1979年2月1日 第24号

【主張】 不況・雇用危機と闘う79春闘の課題

 七八年の労働組合運動は長期化する不況の中で、その諸矛盾を一方的に労働者階級に転嫁する政府独占資本の賃金抑制首切り合理化攻撃の前に後退を余儀なくされてきた。
 この結果、労働者生活は四年連続の実質賃金の低下による生活危機・完全失業者一二五万人という雇用危機にさらされている。このような中で、いかにして労働者の闘うエネルギーを結集し、反撃に転ずるか、これこそ七九春闘の課題である。

<問題意識の方針化を>
 すでに労働組合の各指導レベルでは、春闘再構築論が展開されている。その内容は、大産別構想と実質賃金の維持向上を内容とする総合的生活改善闘争論が中心である。
 しかし、残念なことにはこれらの問題意識が春闘共闘や各ナショナルセンターレベルでの方針には生かされておらず、旧態依然たるバターンに終始しており、賃金要求についても、実質賃金の維持向上の一点で一致しているものの、その認識内容はバラバラであり、要求段階からすでに分散分裂春闘である。
 又、政策制度闘争については、その柱を雇用保障闘争へ解雇規制・失業補償・雇用創出)におき、とりわけ雇用創出闘争に重点をおいて取り組まれることになっている。
 だが、賃金闘争・反合闘争の今日的困難さからの活路を政策闘争に求めるとすれば、それは本末転倒である。
 闘いの展望は、職場闘争を土台に産別闘争の強化をはかり反独占闘争への発展の中で切り拓かれる。そのために企業別組合の弱点を克服し、産別に向けての闘いの強化と全労働者階級の統一をめぎす闘いは、今こそ重要である。

<重点的課題は何か>
 それでは当面する七九春闘の中で、何に重点を置いて闘うべきか。
 まず、賃金闘争では、実質賃金確保のために、物価上昇は勿論のこと、経済成長に見合う賃上げは確保される必要がある。その意味で十二%以上の賃上げは当然かつ最低限の切実な安求である。
 そして、この間に拡大された産業間・企業間の賃金格差(分散系数は〇・二で、1955年〜59年の春闘発足当時に逆戻りしている)を解消し、賃金水準の統一的引上げを図る戦いが同時に強化されなくてはならない。
 そのためには、政府独占の賃金抑制・分断攻撃と対決し、労働者生活を防衛し産別闘争を基礎とした個別賃金水準の社会的相場形成が追求されなくてはならない。このことは、企業の支払い能力や賃金コストを反映するベースアップ方式から、同一年令・同一条件の労働者について産別労組の統一基準にもとづく個別賃金方式への転換等による産別の賃金決淀機構確立をめざす闘いを意味している。
 さらに、この個別賃金水準の相場化を最低辺で支える産別最賃の確立の闘いは急務である。
 次に、雇用闘争については、同意約款を含む雇用保障協定・要因確保・作業量スピード規制等の労働密度の規制・時短などを、闘いの柱として、労働条件の産別規制の闘いを取り組まねばならない。
 とりわけ、時短闘争に重点をおくべきだろう。
 国民春闘共闘の試算によれば、完全週休二日制への移行によって新たに一六〇万人の雇用を確保し、又、ある銀行の調査によれば、所定外労働時間の規制によって三七九万人の雇用が創出され、有給休暇完全取得は九九万人の雇用を保障するとされている。
 この意味で、時短闘争は雇用を積極的に創出する攻めの要求闘争だといえる。欧米諸国と比べ、著しく遅れているこの課題に、今春闘では特に力を入れて取り組むべきであろう。
 開始された七九春闘の勝利と春闘五連敗阻止に向けて、青年労働者の今一層の奮闘が要請されている。
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