青年の旗 1979年4月1日 第26号

【主張】 統一地方選、”保守回帰”を許すな

<革新分断、自民・中道連合路線>
 三月一四日の東京・大阪をはじめとする一五都道府県知事選の告示を先頭に、第九回統一自治体選挙がスタート、現在激しい選挙戦が闘われている。
 政府・自民党は、「信頼と合意の政治」「田園都市構想」を掲げて、「革新自治体の時代は終った」「地方政治にはイデオロギーは不要。保守も革新もない」として、今回の選挙を″争点なき選挙″ に仕立て上げ、深まる保守の危機を、革新の分断、野党の取り込みによって乗り切らんと、全力を傾注している。とりわけ公明・民社両党を保守補強勢力として一層転進させるベく、自民・中道連合路線を前面に押し出した選挙戦を展開している。
 これに呼応するかのように、公明党はすでに一月党大会で″中道・保守連合政権は可能だ」 (竹入委員長)として、結党以来はじめての予算案賛成の態度まで打ち出し、「革新自治体、清算の時期」とまで公言しだしている。民社党に至っては「革新知事の名の下に問題が山積してきた東京・大阪で変化を起こさなければならない」 (向井副委員長)として、何よりも自民との連合にすべての重点を置いている。この結果、公明党は、前回統一地方選では自民と連合した知事選は福井の一県だけであったが、今回は八都府県で自民と連合。民社に至っては、前回六県知事選で反自民であったが、今回は反自民はゼロとなっている。かくして、前回は四県知事選で自民対全野党の対決が闘われたが、今回はそれがゼロとなり、代って「自・公・民型候補」激増している。
 これらの事態が、プレ統一地方選七県知事選の六県で保守の勝利をもたらし、自民をして「最近の政治情勢は、幸いわが党に有利に展開しており、これを″保守回帰″の傾向とする見方もある。しかしおごる気持はいささかもない」 と語らしめ、「とくに東京・大阪、日本の顔ともいうべきこの二大都市の知事選挙は、統一地方選挙における象徴的な選挙であり、何としても勝ち抜く」と言わしめている。
 自民党は、今回の統一地方選を″TOKYO作戦〃「革新自治へとどめの一撃を!」をスローガンに、東京・大阪・京都・横浜・沖縄の首長を″革新″の手から奪い返す、まさに対決選挙として位置づけているのだ。

<反自民・反独占の対決の闘いへ>
 保守・中道、そしてマスコミが流布する”乏しい政策の戦い”、”薄らぐ保革対決”とは、実はその裏に、保守にとっての重大な政治決戦をこそ内包しているのである。
 対決さるべきは、「明るい」とか「活力ある」とかいった一般的抽象的政策の羅列にあるのではなく、首切り、人減らし、賃下げ、合理化、中小零細企業の切切り捨ての下で”減収増益”から、史上最高の”増収増益”をまで、財界、独占資本にもたらした政府独占の不況打開策を許すのか否か、福祉切り捨て、公共料金一斉値上げ、そして最も重大な一般消費税の導入を許すのか否か、軍事費の膨大な膨張、自衛隊の増強、元号法制化・有事立法・反ソ領土要求・冷戦外交・政治反動化・中央直結・地方自治破壊・独占本体のプロジェクトヘの地方行財政の動員を許すのか否、等々まさに政府・独占資本との対決は、きわめて具体的に提起されている。
 今こそ労働者階級、社・共をはじめとする革新勢力、民主勢力の指導性、反自民・反独占の統一へのケン引力が強く問われている。社共の議会主議と民族主義の動揺は、反動勢力の攻撃の前に、反自民の統一を常に不安定にし、破壊し、議会主義的セクト主義を横行させてきた。ここ数年来、教師聖職論、公務員公僕論、スト反能否定論、全金・動労等への組合分裂攻撃等々労働運動の弱体化と分裂、反解同キャンペーンの下で差別感情をあおる反動的分断攻撃に狂奔してきた共産党指導部の責任はとりわけ重大であり、反自民・反独占の統一へ大きな否定的な影をおとしている。
 ”保守回帰”を許さぬ闘いの原動力は、何よりも労働者階級の闘い、勤労大衆の大衆闘争にこそあり、その統一への指導性にある。
 都知事候補の太田薫氏が「国に要求をつきつけ、自民党と対決し、必要なら都民とともに座り込みもやります」と積極的に語る時、それが広範な大衆闘争として展開される時にはじめて巨大なカとなり、自民・中道連合による政治の右傾化を阻む力となることができる。我々はこの闘いのために全力を傾注しよう。

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