青年の旗 1979年8月1日 第30号

【主張】 日米「韓」中の反ソ同盟を許さず
       原水禁世界大会から軍縮週間成功へ


<山下防衛庁長官の訪「韓」>
 八月原水禁世界大会を直前にひかえて全国各地で署名・キャンペーン活動が巻き起っている最中、山下防衛庁長官が七月二十五・六日「韓」国を訪問し、「北の脅威を確認」「極東ソ連軍の脅威」など、まるで二〇年前の朝鮮戦争時さながらの冷戦外交を展開した。今訪「韓」は、軍に現職防衛庁長官の初の訪「韓」というばかりでなく、「日米韓責任分担」とまで言いきって、先のカーター米大統領の「米軍撤退無期延期」と合わせて、本格的な軍事的協力体制へのり出しという点で注目しておくべきものとなった。

<反ソキャンペーンは帝国主義の煙>
 もちろん、この日米「韓」協力の背景には日本国内における自衛隊強化・日米安保堅持の日本帝国主義の国民対策が存在している。先月来、たかだか十数機の飛行部隊しか持たぬ、空母ならぬ輸送艦船「ミンスク」をことさらに巨大兵器にしたて上げた反ソキャンペーンが展開されているが、我々は、この問題をうけ取める時、例の「北方ソ連軍基地拡張」を想い出す事は有益だ。国会決議までして対ソ政府抗議をしたこの時、事実は「新空港」などなく、軍に既存の基地を修理していただけであった。戦闘機の増強すら一機もなかった事は、今や国際的常識である。そして、その裏で、防衛二法の改悪や五次防準備が何ら抵抗もなく進行したのである。国会決議は今なを撤回されていない。

<極東アジアの緊張緩和>
 ソ連邦に限らず、ある国を敵視し、その上に立って外交を司る事は、国連憲章に明らかに違反するものであるばかりか、二度に渡る国民の戦争体験・平和の要求への重大なる挑戦に他ならない。
 五次防十三兆円。この策動は現在に至っても日本国民の中によく浸透しているとはいいがたい。政府・自民党が軍事力強化に奔走している背景には、「兵器の国産化」と「兵器の輸出」をたくらむ軍事独占体が横たわっている。これは帝国主義列強に共通した現象である。平和と平和共存をめざす我々は、「ロッキード」や「グラマン・ダグラス」での悪徳商社や政治家の時と同様に、軍事力削減の闘いを通じてこの軍事独占体を国民の前に引きづり出さねばならない。

<軍縮を求める国民世論の育成を>
 政治的緊張緩和なきところに軍事的緊張緩和(すなわち軍縮)はない。今日、ヨーロッパでは中部ヨーロッパ兵力削減交渉が期待されるまでとなっているが、ここに至る前には、緊張緩和を求める諸国民の長い闘いがある。この地域では戦後三〇年にわたる平和が維持され、この事実は史上初めてである。帝国主義の策謀に打ちかっている良き実例である。このヨーロッパでの平和運動には新たな人々が参加して釆ているのが最大の特徴であろう。
 軍事費を削減し、失業対策、インフレ対策を!平和運動には新たな努力を結集できうる時代が到来している。平和を求める人類的要求と生活向上をめぎす現実的要求が結合すること、ここに「軍拡競争停止」を呼びかけた新ストックホルム・アピールの第一の意義もあった。
 その為には、「ソ連主敵論」を「善隣友好」に、「軍事力による安全」を「平和と平和共存外交による安全」に転換させる事が必要だ。また国家予算の配分をめぐる軍事独占体と勤労人民との闘いでもあり、この闘いこそ、反帝国主義国際統一戦線の一翼を構成するのである。

<原水禁世界大会から軍縮週間へ>
 八月世界大会へ集中する国民的反核平和の闘いは、かかる意味からも注目される。我々は十数年ぶりの統一に酔いしれてはならないのである。統一が水に薄められたものになるか、新たな前進の礎となるか、大会は一つの岐路でもある。

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