青年の旗 1980年9月1日 第43号

【主張】 八〇世界大会の成功を踏まえ、秋期、巨大な平和攻勢を!

 「核軍備撤廃と全面軍縮を実現するためにわれわれ自身を総動員しよう。われわれはもはや待つ事は出来ない。世界のすべての人びとは手をとりあってたちあがり、平和に生きよう。」(東京宣言)
 八〇原水禁世界大会は、八国際組織、二六ケ国、九六名という海外代表の参加のもと、国内の計二万名にも及ぶ広範な勢力の結集を得て成功裡に終了した。しかし、大会はあくまで大会であり、問われているのは克ち取られた論議の具体化であり、次に続く行動である。米・NATOを初め、帝国主義勢力は危険な冷戦、軍拡の手を弱めてはおらず、その一構成部分たる日本政府独占は、衆参両院選挙での「圧勝」を背景に、軍国主義強化の動きに一層拍車をかけている。八〇世界大会で克ち取られた諸成果を即座に具体化し、秋期平和運動にその具体的行動を反映させねばならない。

<82年第二回国連軍縮特別総会へ  広範な勢力を結集した世界大会>
 広島大会への一三五〇〇人の結集、長崎のつどいへの動員予定二〇〇〇名をはるかに上まわる四〇〇〇名の結集、八〇世界大会で最も注目すべき点は、まずこの広範な平和勢力の存在である。開催が危ぶまれた今大会を開催させ、七七年以来の統一の流れの後戻りを許さなかったのもこうした平和をめぎす広範な勢力の存在であった。統一大会の実現をめぎした被団協や科学者の努力、そして各界各層、世界大会を支持し結集した広範な勢力の存在は、今後の日本原水禁・平和運動に大きな展望を与えている。第二に、国際連帯の回復のキザシが今世界大会の中で表われてきている事である。統一世界大会四回の開催の中で最高の海外代表にも規定され、採択された今大会の東京・広島・長崎の「宣言」の中には、いづれも、「国際核軍縮・全面完全軍縮闘争の一翼として日本原水禁運動がある事、今後の闘いの重要な課題が第二回国速写縮特別総会にある」事がハッキリと述べられている。この事は、日本原水禁運動の発展の展望が国際核軍縮・全面完全軍縮の流れの中にある事が全体で確認された事を意味するものであり、極めて大きな前進と言えよう。

<「大会あって運動なし」日本の軍国主義強化政策との対決を>
 しかし、まだまだ不充分点が存在している事も認識せねばならない。それは、未だ「セレモニー」的側面を脱却していない事である。大会論議の中では、幾つか「第二回国連軍縮特別総会に向けての署名運動の展開を」等の意見が出されてはいるものの、「宣言」「アピール」の中には、結局、具体的行動提起は含まれずに終っている。第二回国連軍縮特別総会に向けて何をするのか、どういった共同行動を推進していくのか、被爆者援護法制定に向けても具体的方針が出されていない事は深刻な事である。更に、第二の問題点は、進行し拡大する日本の軍国主義強化、軍拡の動きに対するコメントが全くなく、政府独占と対決しえないものになっている事である。未曽有の軍拡を誘う防衛白書の発表、来年度軍事予算九・七%増にもとづく中央指揮所建設を初めとした″中期業務見積り”の繰り上げ策動、産軍協力強化、これら一連の軍拡の動きが、原水禁運動に挑戦するかの様に全て大会開催中に発表、実施されているにもかかわらず、それに対して何の対処も取れていない事は、極めて重大な問題である。原水禁運動は、立場の違った広範な人々の平和のエネルギーを結集できる、またしてきた「国民運動」ではあるが、「官制運動」ではない。政府独占の軍事大国化政策に対決する方向を断固として堅持する必要があろう。

<前進する平和勢力の闘いと帝国主義の軍拡巻き返し>
 九月ブルガリア人民平和議会、一〇月第二回国連軍縮週間、十一月マドリード全欧安保再検討会議を間近に控え、全世界では平和と軍縮を実現する為の巨大な闘いが開始されている。しかし、帝国主義は、緊張緩和と軍縮に対する敵意をむき出しにし、戦争瀬戸際政策を再び復活させんとしている。カーターが提唱した新核戦略は、こうした帝国主義の危険な目論見を露骨に表現したものである。欧州においても、NATOを中軸に仏の中性子爆弾開発、英のトライデント購入決定等、欧州に緊張激化の新たな火種をつくり出さんとする動きが活発化している。日本の軍拡の動きは、自民党安定多数体制のもとで、歯止めを失ったかの如き急速さを示しており、極めて危険である。
 八〇年世界大会で克ち取られた論議を、議事録の中にしまいこんではならない。世界の平和勢力は、こうした帝国主義の危険な冒険主義に対し、九月ブルガリア人民平和議会、第三回国連軍縮週間において世界的な平和攻勢を開始すべくその準備が進められている。
 今大会の「宣言」の中での決意を実行に移し、国際平和勢力の闘いの一翼として、闘いを今こそ開始せねばならない。

<国際反帝平和勢力と連帯し、日本の軍事力強化と対決しよう>
 情勢は、日本原水禁・平和運動に、核軍縮へのイニシアチブをいつにも増して要請している。
 八〇世界大会に示された平和・軍縮への巨大なエネルギーを今こそ具体的課題の達成に向けた現実的な行動へと転換させねばならない。求められている具体的課題とは何か、それは、NATOの新型ミサイル配備、仏の中性子爆弾の開発、英のトライデントミサイル導入計画に反対し、SALTUの即時批准をかかげて、九月ブルガリア人民平和議会と連帯して闘いを進める事であり、第二回国連軍縮行動週間へ、日本の危険な軍国主義強化政策と真向から対決する巨大な大衆運動を築く事により、国際核軍縮の勢力と合流する事である。
 労働者階級の平和の為の闘いを一層強化し、生活防衛の闘いと固く結びつけて、広範な人々とともに、秋期巨大な平和攻勢を展開しよう。

トップ アイコン【青年の旗索引簿】へ戻る
直線上に配置