青年の旗 1981年1月1日 第47号

【主張】 −年頭にあたって--帝国主義の冒険・挑発を封じこめよう--

 八十一年は、米レーガン政権の謎生という暗く、きな臭い背景のもとに、その幕を明けた。七〇年代がベトナム完全解放に象徴されるように、″不可逆的なデタントを印象づけた時代”であったとするなら八〇年代は、″帝国主義の焦りに満ちた冒険的挑発の時代″ともいえよう。昨年一年は、アフガニスタンヘの帝国主義の干渉、CIAによる政府転覆工作、そして、反ソ・キャンペーンと対ソ制裁を筆頭に、イラン・カンボジア問題等で社会主義への露骨な敵意煽動と制裁を帝国主義は繰り返したのである。
 更に、SALTUの批准引き延ばしや欧州への新型核ミサイル配備決定等、デタントの流れに挑戦状をつきつけ軍縮を拒否し、軍拡・冷戦回
帰に走ったのである。
 しかし、この危険な道は、ベトナムから追い出され、イランに手を焼き、世界政治の主役を社会主義に奪われつつある米帝国主義の危機感と焦操感の反映でしかない。
 従って、レーガンは″没落帝国″の「復活」という実現不可能な好戦派の「夢」を追い求めるドンキホーテでしかない。しかしこのドンキホーテが核と巨
大な軍隊という凶器を持っている以上、一笑に付す訳にはゆかない。彼のくだらぬ冒険の為に、世界が死滅することもありうるのである。
 社会主義と世界の平和勢力にとって、八十一年はレーガンの冒険主義的戦争挑発を封じ込めうるかどうかの正念場である。昨年のソフィア世界人民平和議会も「戦争の危険が増大している」と警鐘を鳴らし、平和の闘いの準備を進めている。
 しかし、われわれ社会主義と平和の側に有利なことは、帝国主義といえども自国の利益の為には現実的な選択に迫られるということであり、自国の利益優先によって帝国主義同盟が常に対立と矛盾を抱え分裂・崩壊を余儀なくされているということなのである。
 通貨危機以来一貫して米国にタテをつき、ドルの退位を要求するフランス・米国との摩接を表面的には避けつつも対ソ貿易とデタントを推進する西ドイツ、旧友でありながら与党労働党内左派の進出によつて米国の欧州政策に破綻を持たらし始めたイギリス、どれをとつても、もはや米国の良き友は存在しない。
 平和勢力は、この間に楔を打ち込み、レーガンの好戦的挑発を封じこめ軍縮を押しつけねばならない。
 レーガン政権誕生に最大の拍手を送ったのは、日本の鈴木内閣であろう。米国の要請を理由に軍事力増強と「環太平洋構想」にもとづくアジア・太平洋への進出が容易になるからである。
 経済不況を首切り合理化と中小切り捨てで乗り切つた日本独占資本は、海外市場の地盤獲得を最大課題にし、経済的にも軍事的にも強い日本を作り出そうとしてきている。
 八十一年度予算奏では、増税と公共料金値上げ・福祉切り捨てという階級的利害をむき出しにした政策を露骨にし、若干抑えられたとはいうものの防衛費の増加は依然として別枠、最大増率にとどまろうとしている。
 連敗続きの春闘は、政府発表の物価上昇率にも追いつかぬまま、大巾な実質賃金ダウンをもたらしてきた。八一春闘では二ケタ要求を確定したものの、この十%要求ですら労働者の要求にはほど遠いものである。昨年のように腰くだけの春闘ではなく、十%を最低ラインとして取れるかどうか、労働四団体の統一の中味こそ、今、問われている。

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