青年の旗 1981年5月1日 第51号

【主張】 労働組合運動の再建と生活防衛闘争の前進を

<賃金低下に拍車をかける春闘結果>
 労働者の生活防衛をかけて闘われた八一春闘は、私鉄・公労協のストライキ中止によって最大のヤマ揚を終え、後段の闘いへと移行した。その結果、相場形成に重要な意味をもつ鉄鋼などJC大手組合の賃上げが七%−八%、私鉄大手が七・八%、公労協が七・六四%と、いずれも昨年妥結を額・率ともに上回った。
 しかし、自動車や電気などの一部組合をのぞき、他の主要部隊の賃上げは、政府発表の消費者物価上昇率(七・八%)すら突破できず、軒なみこれを下回ったこのことは、マイナス一%という実質貸金の低下に加えて、五月以降の公共料金値上げをはじめとする大物価攻勢を前にして、労働者の生活防衛が一層困難になったことを意味する。
 二ケタ春闘の気運すら盛り上がっていた八一春闘であったが、資本の結束の前に春闘共闘会議や同盟など各ナショナルセンターは、最低獲得目標として八%の賃上げを決戦期前に打ち出していた。この八%すら死守できなかったところに、今日の日本の労働組合運動の弱点がまざまざと示されている。

<ストなし春闘の克服に全力を>
 このような弱点は、私鉄の早期スト中止や公労協の十七年ぶりのストなし収束に象徴的に現われた。最低獲得目標がいとも簡単に放棄されたことは資本や当局側の強硬な姿勢が、これ以上譲歩をかちとることができないという判断を組合幹部にとらせたためであろう。しかしながら、労働者の最大の武器であるストライキを継続・行使することさえせずに収束に向ったことは、いわばスト回避を前提にした賃上げ交渉の姿勢が存在したからに他ならない。私鉄労連と公労協の闘争日程のずれ込みが、そのことを物語っている。
 こうした背景には、国鉄労働者に対する二百二億円損害賠償請求や首切り合理化案など、公労協つぶしや官民労働者の分断攻撃がある。だが、闘いに起ち上がり、それを貫徹することなくして、どうしてこのような攻撃をはね返すことができようか。
 われわれは今、かかるストなし春闘を真剣に総括するとともに、職場や地域でみられた労働者のエネルギーを再結集し、労働組合運動の再建と生活防衛の闘いに全力をあげて取り組む必要がある。

<セクト主義を拒否し、闘うエネルギーの結集を>
 今春闘においては、総評アンケートに示されたような高額賃上げへの意欲、各産業・各組合における労働者の低額妥結拒否の動き、そして青年労働者を中心とする闘いの高揚も見られた。このようなエネルギーを無駄に終らすことなく闘いを進めなければならない。それは統一労組懇運動のようなセクト主義的な活動や分裂行動では決して成功しない。
 まず第一に、春闘の成果を守り発展させること。公労委裁定を値切ろうとする政府・自民党の意図を打ち砕くとともに、五月にもち越した中小労組や最低賃金の闘いに成功する事。第二に公共料金値上げをはじめとする五月物価攻勢と対決して全労働者が結束しなければならない。第三に官民分断を許さぬ職場地域からの闘いを構築する事。あらゆる官公労働者攻撃に即座に反撃しうる態勢が要求されている。
 これらの闘いに勝利すること抜きには、労働者の生活防衛もあり得ない。あらゆる労働者の闘うエネルギーをそのために結集しなければならない。

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