青年の旗 1981年6月1日 第52号

【主張】 核基地を査察・徹去せよ!非核三原則法制化を克ち取ろう

 元米駐日大使ライシャワー、ジョンソン元国務次官、エルズバーグ、と続いた、日本への核持ち込み発言は、日米共同声明における「日米同盟」とは「軍事同盟」ではないという鈴木首相の欺瞞的見解を衝撃的に打ち砕きまさに「日米軍事同盟」が新たな局面に入っている事を示した。アメリカは、一連の暴露によって、日本への核持ち込みを既成事実化し、これまでの「公然の秘密」を「公然の認知」に変えながら、非接三原則の修正を狙っているのである。レーガンが、共同声明の中に盛り込み日本の外務当局が受け入れた「日米同盟の強化」の意味するものが、いよいよ具体的に見えてきたのだ。

 アメリカ政府が限定核戦争を真剣に考え、その準備に入っている事は疑いの余地が無いことである。ヨーロッパにおける新型中距離ミサイルや巡航ミサイルの配備がそれである。
 この「新核戦略」のアジアでの展開にとって、その中核となるのは我が日本である。クリール列島と日本の三海峡(津軽、対島、宗谷)は軍事戦略上重要な拠点であるし、ソ連と隣接する「不沈空母」日本が、中核とならない道理はない。そのような日本が、歴史の遺物-「日本国憲法」と、それにもとずく「非核三原則」に手を縛られているのはどういうわけだ−これがアメリカ政府の焦だちに他ならない。
 「非核三原則」のうち、「造らず」 「持たず」は「核防条約」によって国際的に手を縛られている。もうひと一つの原則「持ちこませず」が今狙われているのだ。

<米軍事基地を査察せよ!核兵器を撤去せよ!>
 米軍による核持ち込みは、国内の全ゆる民主勢力によつてこれまで何回ともなくあばかれてきた。東京-横田基地、北九州-米軍山田弾薬庫、青森−三沢基地、そして神奈川−横頒賀基地、山口−岩国基地、沖縄等に核が持ち込まれていることが、証拠写真とともにあばかれているのだ。まさしく「核基地日本列島」をそこに見ざるを得ない。
 「非核三原則」を守る闘いは、今ある接基地を撤去させる闘いを抜きにしては考えられない。「事前協議がなかったから核の持ち込みはない。アメリカ政府を信頼している。ライシャワーはアメリカ政府を代表してはいない」とウソぶく日本政府に対しては、民主勢力を含めた米軍基地の査察を、日本政府の責任において断固実行するよう迫らなければならない。そしてその闘いを「非核三原則の法制化」に結実させることが必要である。
 ミッドウエーが横領賀に寄港した。しかもその「寄港」は「米国には日本に核のカサを提供する権利がある」というワインバーガー米国防長官の発言を持って強行され、日本政府は「核積載の有無」も問わなかった。
 同時に、総合安保構想を通じ、日本帝国主義の利害追求をしようとしているがために、軍事同盟の一翼を担おうとする衝動力が存在するのであり、核持ち込みを認めようとしないのである。

< 六月「日米防衛分担」阻止の一大行動を!>
 「日米共同声明」に於て明らかになった「日米軍事同盟」の質的強化という局面が意味するものは、「核持ち込み」の公然化による在日米軍基地の効率的利用だけではない。日本自衛隊が、帝国主義の全世界的軍事戦略の中に不可欠の構成部隊として登場しようとしていることを見落としてはならない。それはすなわち、アメリカの第七艦隊が中東にスイングした際、西太平洋における帝国主義の軍事的プレゼンスを自衛隊が受けもつ、ということや、「有事」の際の三海峡封鎖作戦に見てとることができるように、日米安保をNATO型軍事同盟へと発展させ、全世界を網羅し、ソ連を先頭とする社会主義の軍事的包囲網を形成する重要な「要」として自らの軍事力を把え、増強しようとしている、ということである。「防衛分担」という中味は、これ以外のものではない。六月にはハワイ会談と大村、ワインバーガー会談が行なわれ、この防衛分担の具体化がなされようとしている。「非核三原則」の見なおし、八二予算における「防衛費別枠扱い」は、この会談に向けた国内準備である。
 総評は、六月六日に東京・代々木公園で「憲法改悪阻止十万人集合」を予定、また、五月二十五日の総評幹事会では、「非核三原則の地方議会決議運動」を提唱した。さらに、六月七日には、昨年の六・一五集会を開催した民主勢力が「安保をなくせ国民集会」を日比谷野音で開催する。六月期のこれらの闘いに全力を傾注しよう!

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