青年の旗 1982年5月1日 第63号

【主張】 八二春闘中間総括と我々の課題

 八二春闘が超低額で妥結、敗北の記録を更新した。未だ、未解決労組を残しながらも、ほぼ大勢は決したと言えよう。
 我々は、引き続く、平和・生活防衛の闘いの再生をめざしてここに中間総括を提起し、読者諸氏の闘いの糧とされたい。

<官民分断を再び許した八二春闘>
 四月八日のJC四単産を境いに闘争戦術からして、官民分断であったことを見逃がしてはならない。また、交運ゼネスト戦術も公労協・公務員共闘のいわゆる「民間準拠」によって、私鉄が落りれば公労協・公務員共闘の孤立という事態がはじめから明らかな形で打ち出された戦術であった。
 ここに政府・独占資本のツケ入るスキがあったのである。
 各単産、ひとつひとつを取り上げればその戦闘力は極めて弱いことは、八二春闘の結果を見れば明らかであり、政府・独占資本は、この弱い環を見逃がさなかったのである。しかも、八二春闘直前から、国労・勤労の戦闘力を保持させて来た「現場協議制」に対する徹底した攻撃を政府・独占資本は展開してきており、組合運動の根幹をゆるがす攻撃である。
 「現場協議制」は、一般組合員が「要求の集約・決定から戦術の行使、妥結」に至る全過程に参加できる制度である。ここに、戦いの戦闘力を生み出す源泉があるのである。しかも、「現場協議制」を基礎に獲得した成果を労働協約によって確立することが問われているのである。国労・勤労に対するヤミ・カラ攻撃は、単なる職場貫行であったが故に、孤立化している時は、極めて無力であり、悪貫行是正と称して、次々と奪われようとしているのである。

<平和・生活防衛は全労働者共通の課題>
 二年連続、可処分所得のマイナスという状況の中で八二春闘が闘われながら、実質賃金の目減りを押えることができなかった。しかも、受益者負担攻撃によって、教育・福祉・医療の各分野における支出は年々増大している。これら生活破壊攻撃は行財政改革の名の下、勤労人民に犠牲転嫁された結果である。
 同時に、この行財政改革を「断行」してもなお歳入欠陥二兆円という現実は、政府・自民党の政治責任こそ追求してしかるべきものでありながら、政治責任どころか、かえって勤労人民に犠牲転嫁し、これに対し、総評はじめ、組織労働者は、減税要求をしたものの、おぎなりな闘いでしかなかったのである。
 また、「平和と自由な日本」を守る国防費の突出と称し、資本主義の自由を守るために、全労働者が協力を強いられていることに対し、徹底した暴露をするのではなく、「核兵器」とその「脅威」のみに反対する運動にとどめてしまっているのである。
 すなわち、賃上げも、「反核」も、いずれもそのもたらす要因に対する闘い目的に至るプロセスの提起抜きに闘かわれているのである。情勢は、誰に問うても、平和・生活防衛を求めている。
 今日の事態をもたらした要因を徹底して暴露すること、要求実現まで、まず、何から始めるべきなのか、その次には何をすべきなのかを、大衆とともに確認し、戦術を行使すべきなのである。
 ひとことで言って、八二春闘は、その最初の段階ー不満が何なのかを確認しただけにとどまったのである。そうであるが故に、敗北したのである。同様のことが「反核」運動にも言えよう。
 もはや、極めて闘いは政治性を滞びているのである。

< 平和・生活防衛の闘いを軸に運動と組織の再生を>
 早くも、八二予算の補正予算の計上が取り沙汰されており、また、「シーレーン千カイリ」もアメリカの強要ではなく、「日本独自の選択」ともで公言されている事態、公共料金の値上げ、等々、勤労人民の生活破壊は深まる一方である。
 闘いの結集軸は、いよいよ明確になっており、惜くすることなく、平和・生活防衛の闘いを、職場生産点から創出することである。
 政府・自民党の政治に終止符を打つか打たないかの問題として我々の前に登場しているのである。
 労使協調路線がたどりつく所は、八二春闘の結果が明確に示していることを全労働者に宣伝することである。そして国労・動労の「現場協議制」を擁護し、自らの職場に同様の制度の確立を、平和・生活防衛の闘いを基軸に組織することである。
 八二春闘を含む春闘連敗の記録を負の教訓とすることができる条件はすべてそろっており、残されたことは、目標と目標実現へのプロセスを提起するのみであり、勝利は我々の手にある。

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