青年の旗 1984年7月1日 第89号

【主張】 トマホーク配備強行糾弾 分裂ではなく統一

 六月二七日、米軍当局は「海上発射巡航ミサイルの核弾頭型対地トマホークの艦艇配備を数日前から本格的に開始した」ことを発表した。この中で、米国防総省は、トマホークの目標が、極東ソ連軍基地であることを発表し、配備の狙いが対ソ先制核攻撃のために他ならないことを明らかにしたのである。
 米帝レーガンはこのトマホークに続き南朝鮮・日本(三沢)に地上発射型戦略巡航核ミサイル・トマホークを配備せんとしている。欧州配備の予備として保有することが予定されている五六〇基のミサイルを、この極東に配備する計画が進められんとしているのである。配備強行を断固糾弾し、トマホーク配備の中止、そして撤去へと闘いを強めねばならない。
 今日、かってなく高められた核戦争の脅威に対して責任を負うべきものが米帝国主義に他ならないことはソ米間で進められている宇宙軍事化防止交渉に対する応答にも明らかである。既に衛星兵器を一方的に持たぬことを宣言しているソ連邦の姿勢は「抑制がきかなくなって人類を予測不能な結果に直面させる恐れのある核軍拡競争の新たな水路が開かれた以上、直ちにこの水路を閉ざすべきであり、宇宙配備の全ゆる兵器を禁止し、廃止すべき」というものである。これに対し米帝レーガンの提案は「問題に対する全般的アプローチを審議したい」というものである。すなわち、レーガンの狙いは、INF・START交渉を破壊したのが新型核ミサイル配備強行によって核軍事力の均衡を破壊した米国自身にあることを覆い隠しつつ、十一月の大統領選まで″対ソ交渉″のポーズを取ることであり、全ゆる問題をも十把ひとからげに交渉することによって地上で行ったバーソング、トマホーク強行配備と同じことを宇宙にまで持込まんとすることに他ならない。
 こうしたレーガンの危険な核戦略を積極的に支える中曽根自民党内閣は、依然としてトマホーク配備を支持し、日米反ソ軍事同盟を一層強化せんとしている。六月未まで六週間に渡って行なわれたリムパック84、そして六月未行なわれた日米安保事務レベル協議では今後も共同軍事行動を拡大・強化し、日米安保を一層拡大・強化することが確認された。そして、トマホーク配備発表後も中曽根自民党内閣は「対ソ抑止力として有効」との主張をくり返しているのである。

 かかる中で、トマホーク配備即時中止・撤去へと闘いを強めねばならない。反トマホークの闘いは昨年の原水爆禁止世界大会以降、拡大してきているが、「配備」が明言された今日、闘いの中にかかえる様々な弱点を克服し、反トマホークを闘う巨大な統一闘争へと前進しなければならない。克服すべきことは、第一にトマホークミサイルが、「SS20の対抗兵器」として開発・配備されたものではなく(トマホークはSS20が配備された77年より五年も前から開発されている)米軍当局者自らが公表しているように″ソ連を先制攻撃するため″に配備されたものであることを明確にすることである。第二に、闘いの矛先を米帝レーガンと、なによりも、その核戦略に組し日本軍事大国化を先頭になって進めんとしている中曽根自民党内閣に向けることである。第三に、今日、反トマホークの闘いに、内部から混乱と困雉を持込むものとしてある平和運動の原則を逸脱した論議を中止し、一日も早く反トマホークの統一闘争を作り出すことである。一度核戦争が起これば、人類が破滅してしまうという現実の下で、なによりも必要なのは、誰のいかなる行為が核戦争の脅威を高めんとしているのか明らかにし、それを統一した闘いによってしばり封じ込めていくことである。平和運動の原則が今こそ闘いの中に発揮されねばならない。いたずらに意見の対立のみを強調したり、平和運動の場にそれと無関係な論議を持ち込むことは闘いを分断し、その力を弱め、レーガン・中曽根を利することになりこそすれ、決して人民の闘いの前進には結びつかない。トマホークの課題は誰の目にも明らかである。全ゆる職場、地域で統一行動をまきおこさねばならない。第四に、この闘いを、国際的な核軍縮闘争の中に合流するものとして展開することである。欧州人人民の闘いは、オランダに見られるようにNATO決定を貫徹させえないという偉大な勝利をかちとり更に前進せんとしている。ソ連邦を先頭とする社会主義国の現実的で具体的な核軍縮提案、そしてなによりも帝国主義陣営に核の優位を許さず、同等・平等の安全性の下に核軍縮を帝国主義陣営に押しつけるその闘いは、世界の平和勢力の闘いを益々勇気づけている。三大反帝平和勢力の闘いによって70年代には、ベトナムの完全解放・全欧集団安保体制の確立・SALTlからSALTU、そして第一回国連軍縮特別総会(SSDI)の開催と、全般的完全軍縮・緊張緩和への道が大きく前進した。これに対し、70年代後半、米帝のSALTU批准拒否にはじまり、NATO二重決定、欧州、極東への新型核ミサイル配備といった帝国主義陣営の策動は、冷水をあびせたのである。しかし、米国欧州各国に見られるように帝国主義者の足下を脅やかす各国人民の闘いの高揚は、70年代に記された軍縮と緊張緩和への大道を目指すものである。
 昨年の国連総会は86年を国際平和年とすることを無投票で決定し、同時に、88年までにSSDVを開催することを決定した。日本の反トマホークの闘いもこうした国際的な核軍縮闘争に合流していかねばならない。この夏、全国で、トマホーク配備中止、撤去をめざし広範な統一闘争を展開しよう。

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