青年の旗 1984年8月1日 第90号

【主張】 10月軍縮週間へ反トマホーク闘争の強化を

 八月一日から九日まで、原水爆禁止世界大会が開催された。八月五日、広島中央公園で二万人を結集して開催された″広島の広場″の冒頭、準備委員会を代表してあいさつした中林日生協代表は、前日、トマホーク搭載用米原潜ドラムが横須賀に入港したことに対して強い抗議を表明した。84世界大会の任務は、まさにこの点に象徴されていた。米帝レーガンの手により欧州についで極東へも米製新型核ミサイルが配備され、核戦争の危機がかつてなく高められている下で、世界中で展開されてきた反核の闘いに連帯し、国内での反トマホークの闘いの集約と、更なる統一闘争強化の出発点として世界大会は開催されたのである。
 世界大会は周知の通り、その統一は守ったが、その任務を充分には果せなかった。その最も大きな原因となったのは「日本共産党」指導部の誤まれる方針であった。「共産党」はその平和・原水禁運動の方針において、核軍拡の責任を米・ソ相方に押しつける″米・ソ同罪論″の立場と「核兵器完全禁止を当面する緊急の課題」として、そこに至る核軍縮の具体的プロセスを示さないという誤まりを純化させ、日本平和運動に多大な誤まりを与えている。今大会においては、これにとどまらなかった。「共産党」は米帝レーガンのトマホーク配備とそれを支える中曽根軍拡に対する統一闘争を呼びかけるのではなく、「自衛隊・違憲合法」などと、中曽根軍拡に原則的対応を示し得ない社会党への批判を強調し、自派のみをセクト的に固めることに力を傾けたのである。一方、世界大会開催の過程に混乱を持ちこんだのは、「共産党」だけではなかった。「統一労組懇の旗」という労働運動の場で解決すべきことが平和大行進に持ち込まれ、混乱に拍車をかけたのである。
 これらの点は、世界大会全体の基調とも言うべき東京宣言に現われた。宣言は″米ソ同罪論”の立場に立ちながら、今日、核戦争の危機を高めているのが誰のいかなる行為であるのかを示さなかった。そして″核兵器完全禁止″を当面する緊急の課題として打ち出しそこに至るプロセスも、反トマホークの闘いの方向も示さなかったのである。これは極めて残念なことであった。世界大会の統一を守ることを支持し、大会に参加した人々、全国で反トマホークの闘いを進めてきた人々は、トマホークが配備されたという新局面の下で今後、どのように反トマホークの統一闘争を進めていくべきか論議し、そのスローガン・政策を打ち出すことを必要としていたのである。これら、84世界大会の過程で現われた不充分点は、今後、反トマホークの統一闘争を一層強力に展開していく中でこそ克服しなければならない。
 米帝レーガンを先頭とする帝国主義陣営が"勝利を期してソ連への先制核攻撃を行なう核兵器″として開発した兵器が、欧州へのバーシングU、極東へのトマホークミサイルであるだけに、この配備を阻止する闘いは、今後の国際関係に決定的意味を持っている。米帝レーガンの核軍拡政策を押し止め、軍縮と緊張緩和の方向に、今日の危険な情勢を転換させねばならない。新型核ミサイル配備延期を決定したオランダ国会や、米核艦船の入港を拒否したニュージーランド政府など各国人民の闘いは、この帝国主義陣営の「限定核戦争」戦略に歯止めをかけるべく力強く展開されている。日本国内の闘いもその一翼を担わねばならない。全国で反トマホークの闘いを進めてきた人々、世界大会の統一を守ることに奮闘した多くの人々に、今、反トマホークの闘いのスローガンと、各国人民との連帯した闘いによる軍縮と緊張緩和の方向への展望が示されねばならない。
 トマホークミサイルの米太平洋艦隊への配備強行以降、米艦船・原潜の横須賀寄港が増加している。そして、非核三原則の空洞化を進め、日本を帝国主義の対ソ先制核攻撃基地、同時に現実の核戦場とさせる策動が強まってきている。中曽根自民党内閣は、トマホーク配備から更には、来年のF16三沢配備を積極的に支えんとしており、85年度予算概算要求においても軍事費の更なる突出拡大が目論まれんとしている。かかる動きを断固阻止すべく闘いを強化せねばならない。既に総評はその大会で、今秋から来年にかけて一〇〇〇万署名の平和・反核・反トマホーク運動を展開し、国際反戦デー、国連軍縮週間には全国で一〇〇万人規模の集会行動を組織することを打ち出している。原水禁世界大会以降、最初の世界平和勢力の統一闘争の揚としてある十月軍縮週間は86年国連平和年、88年第三回国連軍縮総会をも見すえ、展開されねばならない。反トマホークの統一闘争を更に大きく拡大・強化すべく職場・地域での闘いを進めよう。平和勢力の行動の統一こそがその巨大な人民のエネルギーを発揮せしめることを肝に命じて!

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