青年の旗 1985年12月1日 第106号

【主張】 軍拡・行革・中曽根の「戦後政治の総決算」に大衆闘争で反撃を!

 中曽根政府は、今臨時国会を一週間延長して二十一日までとし、第一〇四通常国会を召集し、共済年金など予算にかかわる最重要法案を成立させ、十二月二十三、二十四日頃に一九八六年度の大蔵省予算原案内示十二月二十八、二十九日に政府案決定、次いでただちに自民党役員人事と内閣改造に着手し、十二月三十日までに終了させる。
 これが、十一月二十八日の中曽根首相、金丸幹事長会談での政治日程である。
 冬の一時金闘争、国鉄分割民営化反対闘争が各地でとりくまれる中、政治焦点は一挙に、一九八六年度予算を巡っての予算国会に集中する。現在、その予算の内容を規定する重要法案の審議が目白押しである。
 中曽根首相が、人事や内閣改造より、予算編成を先行させているのは、今臨時国会にかかっている議員定数是正問題と共済年金法の成立に自民党内を集中させるためであり、なんとしてもこの二法を成立させんとする意気ごみのあらわれである。
 しかし、議員定数是正では、自民党の六増六減案をめぐり、二人区新設に反対する野党側が対立状態を続けており、会期切れを控え十二月六日の午前中の公聴会、午後の法案審議で強行採決の策動もあったが、六・六案で強行採決すれば、共済金法案の成立に影響が出てくる可能性があり、自民党内では、臨時国会での成立断念の動きも出ている。
 一方共済年金法案は四法案のうち、国・地方公務員に関する二法案は十二月三日、私学教職員と農漁協職員関連の二法案も十二月五日にそれぞれ衆院を通過させ、十二月六日までに参院へ送るところまできている。しかし、修正問題と、定数是正問題の影響もあって、会期内成立は微妙になってきた。最悪でも自民党は、両法案とも、臨時国会で継続審議とし、通常国会の召集を二十四日に早め冒頭で成立させ、予算論議の前に決着をつけるかまえである。
 これは、いつも野党と裏取引き材料にされる”人勧完全実施”-国家公務員給与引き上げに関する給与関係五法案が十二月六日閣議決定されたが、この内容はアップ率は、人勧どおりだが実施は、四月一日ではなく、三ケ月遅れの七月一日からという代物で、新たな形態で国家公務員賃金抑制を狙っており野党との対立が激しくなる事を見れば、先の両二法案の成立もますます微妙となっている。
 又、国家機密法案も審議入りか廃案かをめぐつて激しく自民党と全野党が対立しており、中曽根政治の日米軍事共同体制、日米安保の強化の強力な推進の意欲を見せながら機密法成立の現実的緊急性をうかがわせている。
 予算国会をまえにした、臨時国会終了際での政治攻防は激化している。今、国会を包囲する労働者階級を中心とする大衆行動が何よりも求められている。
 予算をめぐる動向では、「防衛費」GNP1%枠問題がある。これは「中期防衛力整備計画」の閣議決定により大論議を呼んだ結果として、@予算編成においては単年度主義であり、各年度において三木内閣の防衛費にかかわる閣議法定については、本国会で指摘された意見を尊重し対処する、A六十一年度予算編成においてもGNP1%枠を守るとの中曽根答弁によって、整備計画や、装備の質的な強化とその危険性、「日米共同行動−新防衛計画」などを不問にしたまましめくくられた。つまり、政府独占は「軍事費拡大のフリーハンド」の獲得を狙ったわけだが、結果は、いくらでも変更のきく確認にとどまったと言わぎるをえない。それに、GNPl%枠を守るといっても、政府のGNP算定基準の勝手な変更によって1%があたかも守られたょうに大宣伝されたが内実の大軍拡は何ら変わっていないという欺瞞的なものに他ならず、この本質を鋭くつく、国会闘争と大衆行動を更に継続し強化せず、他のでは、政府独占の思うツボである。
 又保険、年金の大改悪につぐ大衆収奪として地方向けの補助金削減がある。主な内容は、@生活保護(補助率十分の七)を三分の二に、A保育所の運営費補助(同十分の七)を二分の一に、B失業対策事業(同十分の六)を二分の一に、Cその他の補助率二分の一の奨励補助金を三分の一、または十分の四に引き上げるというものである。
 一九八六年度予算はこれらとともに、国鉄の分割民営化のための各種法案にともなう予算なども計上される予定であり、先の「中核派のテロりスト的、ゲリラ活動、左翼冒険主義的妄動」に力を得た政府独占が、国鉄労働者への攻撃を更に強化させ、春闘へむけてエスカレートさせる事は必至である。
 以上の様に、予算審議は単なる金の問題ではなく、それに伴う、八六以降の政府独占の戦略決定をいかにするのか、その為の財源をどう編成するのかという問題であり、全民主勢力がこの政治焦点に向けた大衆闘争、政治闘争を全ゆる揚で展開し、統一行動を追求し中曽根政府を打倒しなければならない。
 「中曽根打倒」を掲げた野党の動きは、社会党が「反中曽根で一部保守勢力とも積極的に連合」とアピールし、公明党の第二十三回定期大会で竹入委員長が積極的に連合を提起し、自民党内にも連合協議を呼びかけている。
 一方日「共」代々木派は、第十七回党大会において新綱領を決定したが、プロレタリア国際主義、マルクス・レーニン主義からの逸脱を深め民族主義に一層深くおち入り、独善主義と孤立化セクト主義を一層深め、反共野党との決別をうたい、反核国際統一戦線、反核政府、革新三目標などの大衆運動での分裂主義を党の旗印にまでおしあげてしまった。
 労働戦線の再編成が進んでいる。
 しかし、機密法や、行革答申、行革関係法案に見る如く、今や、議会に、何も報告せず、討議せず、決議せず、又決議にしばられずに、「戦後政治の総決算」が、大軍拡が、米核戦略への共同が急速に進んでいる。
 この中では、政界だけの攻防では、独占の側にからめとられてしまう。何よりも、秋闘、予算国会包囲そして春闘を展望した、大衆闘争の広範な統一闘争で、中曽根内閣を打倒しなければならない。

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