ASSERT 496号 (2019年3月23日発行)

【投稿】 大阪都構想・維新政治に終止符を打とう!
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【投稿】 大阪府知事・大阪市長 ダブル・クロス選挙
        大阪都構想・維新政治に終止符を打とう!


 統一地方選挙前半戦まで1ヵ月を切った。3月8日、松井大阪府知事・吉村大阪市長は、揃ってそれぞれの議会宛てに辞書願を提出した。維新の会が主張する「大阪都構想」のスケジュール案が法定協議会で否決されたというのが理由だ。
 昨年末以来、維新と公明の間で罵倒合戦が繰り広げられてきた。所謂密約問題である。維新・公明間で、本年11月までの知事・市長任期の間に、再度「大阪都構想」の住民投票を行うとの「密約」(2017年4月17日付文書)があったという。その内容は、法定協設置の合意、「慎重かつ丁寧な議論を尽くすことを前提に、今任期中で住民投票を実施する」という内容であった。この事実は、何ら府民に知らされてこなかった。すでに2015年の住民投票で否決され、橋下市長を辞任に追い込んだ経過があるにも関わらず。この密約を公明が破ったとして、維新は任期を半年以上残してダブル選挙に出たのである。
 
<密室合意、批判は公明にも>
 維新は特別区、公明は総合区との主張に違いを前提に法定協議会は再び設置された。維新案は住民投票で否決された大阪市解体案とほぼ同じであり、再びの住民投票はそもそも必要がない。しかし、維新は「大阪都構想」の看板は下ろせない。公明に対しては衆議院の大阪小選挙区で対立候補を立てるぞ、という脅しを続けてきた。この密約もそれが背景にある。大阪市民の利害には何ら関係がない。
 具体的経過では、昨年12月21日維新・公明の協議が決裂、12月26日知事定例記者会見で、松井が密約文書を暴露。そして最終的に3月7日の法定協議会でも、決裂してダブル選挙表明、3月8日知事・市長辞表提出となった。
 維新と公明は、参議院選挙と住民投票を同時に行うかどうかで、決裂した。背景には、公明の読みとして、維新の退潮という状況の変化があるのだろう。橋下が政治の舞台から去って4年、維新のカリスマが消え、その「残存現象」として維新の党勢は大阪府内では続いている。しかし、全国的には1%の支持率政党で、大阪以外ではすでに過去の政党であり、安倍改憲政権を補完するだけの役割を演じているにすぎない。
 そして、密約合意に対する批判は、維新のみならず公明にも向けられている。それを払うためにも維新と決別する必要があったのではないか。
 
<維新政治に終止符を打つチャンス>
 反維新知事候補として元大阪府副知事の小西さん、大阪市長候補には、前回のダブル選挙に立候補した柳本前大阪市議が立候補を表明した。自民・公明はそれぞれ推薦を行った。参議院選挙・統一地方選挙を前にした時節、立憲民主党や共産党は、推薦等は行わず勝手連として、応援に回ることになる。大阪における維新勢力のに終止符を打つことができるチャンスである。
 一方、維新にはさらに4年維新体制を維持したいと知事と市長をクロスするという。ダブル選挙は、民意を問う必要があるのなら、有り得るかもしれない。しかしそれぞれ任期を全うすることなく、さらに「どちらがやっても変わらない」と強弁してのクロス選挙。知事・市長が入れ替われば、任期を4年引き延ばせることができる、との姑息さ。松井の品格のなさも彼らのとっても不安材料だろう。
 今回のダブル選挙は、低迷する維新支持率を前にして、総力戦なら何とか維持できるのでは、との打算も働いているのが見え見えである。こうして姑息で、府民・市民無視の政治手法に対しては維新支持層からも賛否両論が出ている。反維新に中間層も加えて、根こそぎ反維新に回る可能性も高いと予想される。参議院選挙の前哨戦としての統一地方選挙だが、大阪では、維新勢力への鉄槌選挙としたいと思う。(2019-03-17佐野)