<<「ずいぶん前のことだ」「故意にやったわけではない」>>
6/17、フランスで開催されたG7サミットで、ある記者からイラン南部ミナブの女子校で生徒と教職員が虐殺された爆撃の責任を問われたトランプ大統領は、「今さらそんな質問をされるのは奇妙だ。ずいぶん前のことだから」と答えた。
「間違いは誰にでもある」、「戦争は残酷だ」と答え、自らの戦争開始責任はもちろん、米軍の間違ったAIによる標的行為、その複数回にわたる残虐行為を意図的に軽視する姿勢を鮮明に表明した。
イランに対する、米・イスラエルの違法な先制攻撃の初日の2/28、ミナブのシャジャレ・タイエベ女子小学校への米軍の攻撃、この残虐行為は、衛星画像分析により、目撃者の証言が裏付けられ、この攻撃は「トリプルタップ」と呼ばれる空爆であったことが確認され、最初の爆撃に続いて、生存者や救助隊員を殺害することを目的とした2回の追加攻撃が行われたことが明らかにされている。
トランプ大統領自身は当初、「イランが学校を爆撃した」とまで主張していたのであるが、この攻撃にトマホークミサイルが使用されたことが明らかになると、滑稽にも「イランがそのような極めて制限された米国製ミサイルを保有している」とまで主張していたのであった。
しかし、その小学校で発見されたトマホーク巡航ミサイルの破片には、米国の兵器会社名、国防総省の契約番号、そして「Made in USA」の刻印があり、米軍使用が明々白々としており、トランプ氏の主張は崩壊。多くの専門家が戦争犯罪の可能性が高いと指摘していることからも、この事件の犯人が米国であることが、もはや覆しがたいのが現実である。
<<「調査が行われていることは承知している」>>
それにもかかわらず、責任を回避し、「しかし、調査が行われていることは承知している」と逃げを打ち、「ピート・ヘグセス(国防長官)に聞いてみたい」と大統領は付け加えた。自らが調査の先頭に立つことなど、頭の片隅にもない発言である。
しかしそれこそ、「ずいぶん前」にもかかわらず、調査結果は一向に明らかにされず、肝心のヘグセス国防長官自身は開戦当初から、米軍は「愚かな交戦規則」に縛られることなく、「殺傷力」を優先すると述べているのである。
一部明らかにされたその国防総省の「予備調査」では、ヘグセス氏の意図に反して、ミナブ校虐殺事件の責任は米国にあるとされ、建物は意図的に攻撃されたことが示唆され、その原因として、標的選定に人工知能が使用された可能性について疑問を投げかけている。
すでに、ベリングキャット、ニューヨーク・タイムズ、スカイニュース、NPR、AP通信、BBC、ロイター通信、アルジャジーラ、CNN、アムネスティ・インターナショナルなど、多数の調査報道機関や人権団体もこの米軍の小学校攻撃を調査し、米国に責任があると結論付けている。
この期に及んでも、トランプ氏は、自らの在任中に犯した戦争犯罪、残虐行為の責任を回避し、あるいはさらに悪いことに、正当化しようとあがいているのである。
(生駒 敬)
