<<米・イラン核協議は、戦争開始の隠蔽工作であった>>
イランと米国は2月上旬以降、イランの核開発を巡る協議を継続してきており、来週にも4回目の交渉の日程まで合意されていたのであった。
ところが、この2/28、日本時間で午後3時ごろ、米・イスラエルの対イラン先制攻撃が開始され、イランの首都テヘランをはじめ、イランの核施設、軍事施設を爆撃、
テヘランでは少なくとも5度、大規模な爆撃が実施され、首都以外の数都市でも空爆が行われ、米フォックスニュースは、米国の対イラン攻撃目標には国会議事堂、国家安全保障最高会議、情報省、イラン原子力庁が含まれていると、米国の目標リストを生放送で発表したのであった。イラン最高指導者のハメネイ師の公邸も攻撃を受けたが、同師は安全な場所に避難したということである。続いて、イスラエルのカッツ国防相はイランに対して「先制攻撃」を実施したと明らかにした。
米戦争省は、これを「壮絶な怒り作戦」(Operation Epic Fury)と名付け、イスラエル・ネタニヤフ首相は、「轟くライオン作戦」(Operation Roaring Lion)と命名している。
同日さらに、トランプ大統領は、自身のソーシャルメディアで、イラン核開発問題の交渉で、米国の「忍耐は限界を超えた」ため、軍事作戦の開始に踏み切らざるを得なくなった、と表明した。そのビデオ演説で、米国は、イランのミサイル産業と海軍力を破壊し、さらにイランに忠誠を誓う勢力が中東情勢を不安定化しないよう配慮する、対イラン作戦の標的は核・ミサイル計画であると明言したのであった。
これは、明らかに、核協議に隠れただまし討ちであった、と言えよう。ロイター通信は、イスラエル国防省のスポークスマンが明らかにしたとして、今回の攻撃は数カ月前に立案され、実施日は数週間前に決定されていたと伝えている。テヘランとの合意など当初から求めていなかったのである。
<<米軍基地へのイラン反撃の拡大>>
イランは直ちに、米国は、「すべての国際法と交渉中」に違反したとして米国を非難、国連安全保障理事会に緊急会合の開催を要求し
ていることを明らかにした。イラン内務省は、米国とイスラエルによる共同攻撃を非難し、イラン国営放送IRIBを通じて、「イスラム教イランの偉大な人々に、犯罪的敵が再びすべての国際法に違反し、交渉中に再び我々の愛する祖国を侵害したことを伝えたい」との声明を発表している。
道ミサイルを発射、イスラム革命防衛隊(IRGC)傘下のイランの半国営ファルス通信によると、イスラム革命防衛隊(IRGC)は、そのミサイルと無人機がバーレーンの米海軍第5艦隊司令部、カタールとアラブ首長国連邦の他の米軍基地、さらには「占領地域の中心にある軍事・治安センター」を標的にしたと発表している。革命防衛隊は、「イラン・イスラム共和国に対する敵対犯罪者の侵略に応じて、占領地に対するイラン・イスラム共和国による広範なミサイルと無人機攻撃の第一波が始まった」と述べている。
事態は、中東全域への戦争の拡大から、核戦争にまで発展しかねない、きわめて危険な展開に進展しており、米・イスラエルの無謀なエスカレートをストップさせ、孤立・包囲する闘いが要請されている。
(生駒 敬)

