「民主主義の旗」第15号 1964年6月15日 PDF版
主な記事
☆ 関西学連の再建を—関西学協の呼びかけ—
京都集会の成功は第一歩
☆ 解説・・・関西学連結成の意義
☆ 関西学協との共闘を–九州学連委員長語る–
<関西学連の再建を—関西学協の呼びかけ
-京都集会の成功は第一歩>
六・一九闘争と関西学連の問題を最終的に決定するための関西学協が六月五日大阪で開らかれた。
これは四月、関西学協が京阪神三府県学連の連名で呼びかけた六月闘争を最終的に決定するため開かれたものである。
まず関西学連再建の問題が討議され、次の諸点を一致して確認した。
① 六月闘争を闘い抜く中で七月関西学連の再建をかちとる。
⑧ 都学連の再建なしに全学連の再建は語れない。都学連は解体して現在存在せずその再建は長期かつ困難であり、基本的には自治会からの再建でなければならない。
⑨ 現状では、関西学連は、全学連中央執行委員会の機能を代行せざるを得ず、九学連との共同の呼びかけによる全自代を 招集する中で全国指導を貫徹する。
④ 全自代は、自治会規約に定められた最高決議機関によって構成する。
① 七月関西学連の再建は以上の諸点を踏まえて、なされるのであり、その具体的日程を含めて決定
するために十四日に再度関西学協を開く。
⑥ 六・一九闘争は、当日並びにその過程で、関西学連再建を学友の中に宣伝し、大衆的支持をかちとる方向で行なわれねばならない
以上が大阪府学連、京都府学連、兵庫県学連の代表によって一致して確認された諸点である。
次いで六・一九闘争の問題に移り、「改憲阻止・日韓会談粉砕全開西総決起大会」として京都で行なう。
規模は五千名から六千名相模にするため全力をあげるということが確認された。
既に阪大・市大・工大・学大・経大・女子大・京大立命大・同大・神大等が全面的に取り組みを開始し、九学連からの連帯も表明されている。
<解説>関西学連再建の意義さらに九学連との共闘を
五日の関西学協が六・一九闘争を闘い抜く過程で七月関西学連の再建をかちとる事を決めたことは、現在の日本学生運動の混迷せる状況の中で極めて大きい意義を持っている。
なによりもまず、京都府学連の指導的勢力たる社学同の諸君も一致して確認したことをあげねばならない。彼らは六〇年七月の全学連「十六回大会」に於て反主流派を組織的に排除して以後、実体のない「都学連」をデッチ上げたり、実体のない「全自代」を招請したりして学生運動を混乱させ続け、六二年七月に行なわれた内容のある最後の全自代をも暴力的に破壊してしまった。今年三月も「全自代」を開き、自己のヘゲモニーによる「全国共闘」を叫び続けてきた。その彼らが、都学連の不在、その自治会からの再建、関西学連の結成とそれを通じての一定限の全国指導→関西学連と九州学連のイニシャティプによる全国自治会代表者会議の招請→闘いの強化の中で、民主的でかつ責任のある全学連再建準備委員会の結成→全学連の再建というコースを認めたことは、彼らのかっての路線が最早破産したということを証明している。
市大社学同の諸君は、中執選挙中を通じて、七月全国共闘の結成、来春全学連再建を主張してきたが、それは全く幻想と空文句に過ぎず、唯一の展望は、大阪府学連が主張し、わが同盟が全面的に支持してきた関西学連結成と九学連との共闘の方向であるということが、関西的規模で確認された。
関西学連の再建は、憲法闘争等を控え、組織整備が緊急に要請されている時に極めて大きな意義ー大衆闘争の前進とその全国への波及、全学連の再建にとってーを持っていると言えるだろう。
<関西学協との共闘を–九州学連委員長語る–>
五月初旬に行なわれた九州大学大学祭の最終日十二日に、経済学部自治会、経済研究会主催で日本資本主義の現状と動向についての講演会と対論会が行なわれた。講師として市大小野教授と、共同対論に参加するため大阪から四名の学生が参加した。
討論会の後、九学連委員長秋根君、九大自治会執行委員の諸君らと懇談会をもった。
確認されたことは、都学連は現在実体として存在せず、東京都の学生運動の再建なくして全学連の再建は「不可能であるが、都学連の再建は長期かつ困難である。
当面憲法闘争を闘う中で関西との共斗を進める必要があるというものであった。
九学連委員長秋根君は、正式に執行委員会にはまだかゝっていないが、今後の方向として、九学連と関西学協との共闘を確立するために、当面関西学協にオブザーバーとして参加したいという意向が表明された。
学生運動の.現状からして現在関西学協と九学連との共闘は不可欠であり、我々としては今後その方向を強めつつ、関西学連の結成を通じて、より強化し、全国の闘う自治会の再建に乗り出さねばならない。