【投稿】犯罪国家英国が持ち込んだ劣化ウラン弾の爆発で、ウクライナやポーランドが放射能汚染

【投稿】犯罪国家英国が持ち込んだ劣化ウラン弾の爆発で、ウクライナやポーランドが放射能汚染

                              福井 杉本達也

日本では完全な報道管制下におかれ、全く情報がないが、「ウクライナに対する大規模な空襲とミサイル攻撃で、ロシア軍は同国西部のフメルニツキーにある弾薬庫を攻撃し、敷地内で巨大な爆発を引き起こしました」。「5月12日頃、フメルニツキーでガンマ線の急上昇が検出され、翌日も上昇し、その後も上昇したままである。」とインテル・スラヴァが報じた。

また、5月20日のRTは「ロシア安全保障理事会のニコライ・パトルシェフ長官は金曜日に、英国が供給した劣化ウラン弾薬を保管しているウクライナの倉庫が破壊された後、放射性雲が西ヨーロッパに向かっていると警告した。」と報道した。

同報道はスプートニクニュースを引用する形で、欧州放射線リスク委員会の物理化学者のクリス・バスビー博士の話を掲載しており、博士は「劣化ウラン(DU)弾薬をウクライナに提供するという西側の決定が、大陸全体の生態学的災害を引き起こした可能性がある」と警告した。ロシア軍によるミサイル攻撃で、「キエフから約200km離れたフメリニツキーの町での大規模な爆発のビデオを提供しました。2つの大きな爆発があり、原子爆弾のように上向きに発達し、黒いキノコ雲を形成した巨大な渦巻く火の玉を生み出し」た。「攻撃された武器庫には、対戦車ペネトレーターとして英国のチャレンジャー戦車で使用するために英国からウクライナに送られた劣化ウラン(DU)兵器が含まれていたことが示唆されました。爆発は火の玉でDUを燃や」した。「ウラン238がアルファ放出で崩壊すると、トリウム234とプロトアクチニウム234mに変わり、その後ウラン234に変わるということです。トリウム234はベータおよびガンマエミッターであり、崩壊エネルギーの6%をガンマ線として供給します。したがって、DU粒子状エアロゾルの大きな雲は、ガンマ検出器によって検出可能」になる。「酸化ウランは黒く、黒いプルームはゆっくりと北西に移動し、気象パターンは安定しており、風はポーランドに吹いています。ポーランドのEU検出器はすべて、プルームの到着が予想される時間にガンマ線が増加することを示しています。」とし、ウラン238のアルファ―崩壊は直接には検出できないが、ガンマ線を測定して、放射能汚染を測ることができることを示唆している。また、「インターネット上には、ウクライナ人が通常の消防士ではなくロボット車両を使用して爆発現場を片付けているビデオ」もあり、放射能災害であることを裏付けている。これは「環境災害があり、劣化ウラン粒子はポーランド、ドイツ、ハンガリーを横断し、バルト諸国、おそらく後に英国を含むヨーロパ全体に行き着くでしょう」「DUは禁止されなければなりません。それは無差別効果の武器であり、敵とあなた自身の軍隊」をかまわず破壊するもので、「武器を提供する人々、この場合は英国政府は道徳的に破産しています。ウクライナの人々を破壊することが彼らの意図でない限り。もう誰が知っていますか?世界は狂ってしまった。」と結んでいる。

2 劣化ウラン弾の危険性

劣化ウラン弾はどう危険なのであろうか。改竄前の広島市のホームページQA(FAQID-5801)によれば「アメリカ軍などは湾岸戦争、ボスニア紛争、コソボ紛争、イラン戦争などで劣化ウラン弾を使用しました。劣化ウランとは核兵器の製造や原子力発電で使われる天然ウランを濃縮する過程で生じる放射性廃棄物で、天然ウランよりウラン235の割合が少なくウラン238の割合が高くなったものです。劣化ウランの成分の約99.8パーセントはウラン238で、その放射能が半分になるまでの半減期は45億年です。ウランは自然界で最も密度が高い物質で、極めて堅く重いため、戦車の厚い装甲を破壊する砲弾や戦車の装甲などに利用されています。劣化ウラン弾が目標物に当ると爆発し、霧のようになった劣化ウランの細かい粒子が空中に飛散します。これを吸い込むと、科学的毒性により腎臓などを損傷するとともにがんなどの放射線障害を引き起こします。また、土壌などに付着し、半永久的に環境汚染を引き起こします」と正しく述べていた。

3 G7広島サミット対策で劣化ウラン弾表記を改竄した広島市

正しく表記されていた劣化ウラン弾の危険性を、G7広島サミット対策で広島市は後半部分「劣化ウラン弾頭が着弾し、あるいは劣化ウラン装甲に被弾することによって劣化ウランが燃焼すると、酸化ウランの微粒子となり周囲に飛散することから、放射線による人体や環境への影響が危惧されています。劣化ウラン弾の人体や環境への影響については、今後国際機関等の調査の動向を引き続き見守っていく必要がありますが、本市としては、そうした危惧や懸念がある以上、国際人道法の諸原則に沿って対処すべきことから、使用すべきではないと考えています。」と改竄した。これを、4月2日付の毎日新聞は、「広島市が、公式ホームページ(HP)に掲載していた劣化ウラン弾の危険性に関する記述を一時削除した。ツイッターでは、5月の主要7カ国首脳会議(G7サミット)で広島を訪問するイギリスへの配慮を疑う意見が拡散されているが、当の市は心外な様子。事情を取材してみると、ウクライナを巡る緊迫した情勢が背景に見えてきた。」と擁護した。

4 放射能汚染の最大の犯罪国家イギリス

3月に、ロンドン発の共同通信は「英政府は23日までに、ロシアの侵攻を受けるウクライナに供与する主力戦車『チャレンジャー2』の弾薬に劣化ウラン弾を含めることを決定した。破壊力が強く、敵戦車の装甲を貫通する能力が高い」と。これに対しロシアのジョイグ国防相は「核による軍事的衝突に、また一歩近づくことになる」と懸念を表明していると報じた(福井:2023.3.24)。

5月16日付けの『東洋経済オンライン』において、岡田広之氏は「ウクライナに『ウラン弾』供与、英国の重大責任 放射能汚染で『イラク戦争の悲劇』再現も」として、「イギリス政府が主力戦車『チャレンジャー2』とともにウクライナに供与する軍事物資に劣化ウラン弾が含まれていることが、BBCなどの報道によって明らかになった。ロシアは反発を強めており、対抗策として核兵器の使用も辞さないとの姿勢を示している。」と書いている。

岡田氏は「劣化ウラン弾は核兵器ではないものの、放射能汚染を引き起こす危険性を持つ。人権NGOヒューマンライツ・ナウの伊藤和子副理事長は、『【自然環境に対して広範、長期的かつ深刻な損害を与えることが予測される戦闘の方法および手段を用いることは禁止する】と定めた、ジュネーブ条約第1追加議定書』の条文にも反する』と指摘する。劣化ウラン弾が大量に使用された場合、ウクライナの復興にも重大な支障をもたらしかねない。『唯一の戦争被爆国』を自認し、『核兵器なき世界』を目指す日本政府は、イギリスに供与撤回を求めることを含めて、今こそ劣化ウラン弾禁止に向けて働きかけを強めるべき時だ。」と文章を締めくくったのだが、今回のG7では岡田氏の思いとは正反対のことばかりが行われたといえる。核戦争を引き起こそうと挑発を重ねる好戦的犯罪国家がイギリスである。

広島で被爆し、カナダを拠点に核兵器廃絶を訴えている被爆者のサーロー節子さんは「G7広島サミットは大きな失敗だった。首脳たちの声明からは体温や脈拍を感じなかった」と批判した(福井:2023.5.22)。また、鳩山由紀夫氏は「核抑止として自国の核兵器は許し対立する国の核兵器を非難するのは許されないと。あらゆる核の保有も禁ずる核兵器禁止条約に広島ビジョンは触れず。謝罪どころか原爆資料館に核ボタンを持ち込むとは言葉を失う。」とツイートした(2023.5.21)。

カテゴリー: ウクライナ侵攻, 政治, 杉本執筆 パーマリンク

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