戦後学生運動の歴史(1960年1月-3月)
出典は、「資料 戦後学生運動 別巻」(1970年11月30日第1版第1刷)です。
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内外情勢 | 学生運動 | 自治会の動き |
1960年1月 | ||
6 日米安保改定交渉妥結 10 東京共闘、一・一六羽田抗議集会実行委の十二日結成を申合わせ、社共の切崩しで流産 12 警視庁公安一課長、全学連代表に羽田闘争を思いとどまるよう説得書を手交、全学連拒否 16 安保阻止国民会議第十一次統一行動 16 文部省、〝学生の非合法活動について″次官通達 18 公安調査庁、〝破壊活動容疑団体として全学連・社学同・共産同の調査を開始する〟と発表 19 日米新安保条約調印 20 岸・アイク会談でアイク訪日と皇太子夫妻訪米を決定 23 岩井総評事務局長、全学連羽田闘争被告の総評弁護団による弁護拒否を記者会見で言明 23 労働者同志会(総評主流派)新方針〝労働運動の前進のために″を発表し、経済闘争重視の〝日本的労働組合主義″を提唱 24 民社党結成大会(委員長・西尾末広) 25 三池、会社側全山をロックアウト、労組無期限全面スト突入 |
1 共産同中央機関紙「戦旗」創刊 6 全学連中執委、一二六羽田動員を確認し全国オルグ始める 6~11 安保阻止青学共闘幹事会、国民会議の方針に従い岸渡米に際し羽田動員せずと決定 14 国民会議主催・渡米調印反対抗議団結成大会〔文京公会堂〕で全学連代表、地方代表の労働者とともに羽田動員を要求、幹事会は会場混乱を口実に大会打切り、幹事会決定として羽田動員拒否 15 全学連、全権団渡米調印実力阻止闘争、夕刻より羽田空港への動員開始、七百名が国際線ロビー占拠、翌十六日早朝機動隊に排除され、唐牛委員長ら七十六名逮捕さる 16 空港ロビーから排除された学生含め、労働者・学生三千名、正午近くまで全権団渡米・弾圧への抗議行動、空港周辺で機動隊と衝突をくり返す、のち学生二百名、国民会議主催の調印全権団渡米抗議中央集会〔日比谷野音〕に闘争報告のため参加 19 全学連、安保調印・不当弾圧に抗議して全国統一行動、安保調印抗議・不当弾圧粉砕全国学生総決起大会、中央集会〔神田橋公園〕、安保改定反対・弾圧抗議全京都学生集会〔立命館大〕等全国で集会・デモ展開 21 安保阻止青学共闘幹事会、羽田闘争の救援・全学連への破防法適用抗議等を決定 28 全学連批准阻止闘争第一波、安保批准反対・不当弾圧粉砕全国学生総決起中央集会〔清水谷公園〕を初め全国七十カ所で集会・デモ |
9 京大同学会代議員大会、一・一六羽田闘争に代表三十名を送ることを決定 11 大阪学大当局、安保阻止闘争で四十二名を処分 18 北学大函館分校学生大会、処分撤回を要求して無期限スト突入(24日札幌分校、無期限スト突入、岩見沢・旭川・釧路各分校も波状スト) 20 九大生一名(九州学連委員長)、羽田デモで事後逮捕さる 21 東京薬科大学生一名、羽田デモで事後逮捕さる(事後逮捕計二名)21 都内の全学連反主流派九大学十四自治会、羽田への全学連単独動員で中執を非難し、国民会議の統制に服するよう共同声明を発表 28 早大社会主義学生戦線へフロント)結成 29 関西の全学連反主流派八大学自治会、関西自治会懇談会開催〔大阪大医学部〕、全学連中執の闘争指導を非難し国民会議の統制に服するよう共同声明を発表 |
1960年2月 | ||
4 ソ連副首相ミコヤン、キューバ訪問 10 日共長崎地区委、長崎造船細胞員二名を除名(22日離党グループ、学習会として〝長船社研″結成) 12 藤山外相、衆院予算委で〝沖縄移動の在日米軍の行動は事前協議の対象外″と答弁 13 仏、サハラで初の原爆実験 15 清水幾太郎ら〝諸組織への要望″発表、安保闘争指導部の立ち遅れと大衆とのギャップを指摘 18 炭労臨時大会で三池支援決定 19 衆院安保特別委審議開始 25 安保阻止国民会議第十二次統一行動、官公労中心の賃上げ闘争に終わる |
7 関西自治会代表者会議〔大阪外大〕、〝自治会懇談会″という形で集まり全学連中執非難を行なった八大学自治会の行動を遺憾とし、方針の相違は全学連二十二中委で討議することを確認 9 社学同第五回全国大会〔目黒公会堂〕、四月全国ゼネスト・国会包囲デモ等四月闘争方針決定、左翼反対派八名ほ代議員資格を否認され途中退場(委員長・篠原浩一郎) 15 都内自治会代表、衆院委員会を傍聴、新安保撤回要求・社会党議員激励を行なう 18 革共同関西派系自治会代表者会議〔大阪経大〕、〝左(全学連主流派)右(反主流派)の日和見主義と闘う″と声明発表 21 全学連中執委、批准阻止第一波を二十八日、三月全学連大会開催等を確認 27 日本社会主義青年同盟(準)全国学生班協議会準備会発足 28~29 全学連第l一十二回中央委〔赤坂公会堂〕、四月全国ゼネスト方針等を決定、羽田闘争不参加の革共同関西派系八中執を罷免 |
4 北学大函館分校、評議会を四十三時間カンズメ(8日スト解除) 6 一・一六羽田デモで逮捕された学生のうち十二名起訴される 10 都内教育系学生三百名、教員養成制度改悪反対・道徳教育特設反対・完全就職要求で都教育委員会にデモ —-神戸大総合誌「展望」創刊 |
1960年3月 | ||
19 安保阻止国民会議第十三次統一行動 16 日教組代表、松田文相と会見、勤評実施とりやめ・ILO八十七号早期批准等を申入れ 16 韓国大統領選挙、李承晩当選 24 社会党臨時大会で浅沼稲次郎、委員長に当選 27 炭労中開委、三池闘争の戦術を転換、中労に斡旋申入れ 28 三池第二組合、就労強行し第一組合と衝突(29日第一組合員 久保清、暴力団に刺殺さる) |
3 日本民主学生同盟結成、反共主義を標榜 16~17 全学連第十五回臨時全国大会(委員長・唐牛健太郎)、一日目、加盟費未納の教育大二名の代議員権停止に反主流派大会ボイコット、二十二中委での八中執罷免を不満とする革共同関西派系学生とともに〝全学連第十五回大会正常化のための代議員・評議員会議″開催〔東京学大小金井分校〕、大会不承認・四月大会要求・民主化運動推進を申合わせ、二日目、主流派(共産同系・革共同全国委系・学民協系)で大会続行、四・一五国会請願デモ、四・二〇全国スト、四・二六全国ゼネスト等を決定 31 安保阻止青学共闘主催・安保批准阻止・デモ規制粉砕・岸内閣打倒青年学生統一行動、中央決起集会〔日比谷野音〕に一万名参加して八重洲口までデモ |
9 早大教授有志百二十名、〝安保条約の廃棄を要望する″声明発表 9 女子美大当局、学生六名を処分 11 早大一政教授会、学生一名を羽田闘争に参加したとして停学処分、同校で学外行動が直接の処分理由になったのほ初めて 11 九大当局、学生四名を処分 26 東大当局、龍城事件の清水・葉山を戎告処分 |