【コラム】ひとりごと– 国勢調査が示す未来 —ワンルームマンションの増加—

【コラム】ひとりごと– 国勢調査が示す未来 —ワンルームマンションの増加—

○今年は5年に1度の国勢調査の年であった。私も我が自治体で国勢調査の一端を担うことができた。○年末には、速報値が発表されるということだが、調査の過程において気が付いたことを述べてみる。○まず、前回は調査票は「裸」渡しで、希望者には袋を渡すということだったが、今回は、袋とともに両面テープも配られた。実際に集まった調査票は、テープで封をした袋入りの方が多かったように思う。個人情報に対する不安からか。おそらく次回では、両面テープを貼った袋を配ることになるだろう。○そして、何より調査の過程で驚いたのは「ワンルームマンション」の増加であり、コニュミティから「孤立した」その有り様であろう。○連絡票を入れても連絡がない。明かりが付いていても、呼び鈴に反応しない。近所で聞いてもどんな人が住んでいるのか、わからない、などなど。○これまでも、文化住宅やアパートと言う形での賃貸型住宅は多かった。しかし、現在の「ワンルームマンション」は明らかに、それらと違う。○私も、子供の頃「長屋」に住んでいた。お隣さんにもかわいがってもらい、また親同士も何かと親しかったものである。○これらの長屋には「家族」が住んでいた。しかし、ワンルームマンションは、単身者が住んでいる。夜勤の方もいれば、高齢者もいる。極端な話、借金取りから逃げている人もいる。当然にも表札がない部屋が多い。○レオパレスなどのように、企業が派遣社員用に数部屋を確保する場合もあり、住居というよりレンタルルームに近い。クーラーなどは設置済みで、大家さんの名前は契約書により知っていても、手続きは大概、賃貸業者が代行している。転居も簡単だ。○世の中に「単身者」が増えていることの影響だろうと思うのだが、寂しい気がする。しかし、寂しい話だが、今後一層増えていくだろう。個の独立などという事ではなく、格差社会が強まり、若者が独立しても、最低限の居住面積で暮らしていくには、経済的にもそれで十分だからだ。晩婚化や高齢離婚の増加などなど、ワンルームマンションの増加は明るい話ではないのである。○と、書いてきたが、我が息子も、就職した彼の地でワンルームマンション暮らしである。若いうちはそれでも良いだろうが・・・。(佐野) 

 【出典】 アサート No.336 2005年11月26日

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