【投稿】米国防長官、「タミフル」で大儲け ご注意!その副作用

【投稿】米国防長官、「タミフル」で大儲け ご注意!その副作用

 ラムズフェルド米国防長官は、大量破壊兵器やテロ情報を誇大に仕立て上げて泥沼のイラク侵略戦争に突入した張本人の一人であるが、今度は鳥インフルエンザ大流行の予測で大儲けをしているという。

<<100万ドル以上の資産増>>
 米CNNの05/10/31の報道は以下のように報じている。
 「鳥インフルエンザ大流行の予測は世界の人々をパニックに陥れているが、ギリアド・サイエンシズ社の株を所有するラムズフェルド国防長官やその他政界関係者にとっては朗報だ。カリフォルニア州に本拠を構えるバイオテック企業ギリアド社は、インフルエンザ治療薬として現在世界中から注目されている『タミフル』の特許を所有している。
 1997年からブッシュ政権入閣までの2001年の間、ラムズフェルド国防長官はギリアド社の会長を務めており、現在でも同社の株を保有しているが、その評価額は500万ドルから2,500万ドルの間であることが、ラムズフェルド氏自身による連邦資産公開申告書で明らかになった。
 申告書ではラムズフェルド氏が所有する株数の詳細は明らかになっていないが、過去6ヶ月間における鳥インフルエンザ大流行の懸念とタミフル争奪戦の予測により、ギリアド社の株価は35ドルから47ドルに急騰。これにより、すでにブッシュ政権内で最高額の資産を持つ国防長官は、少なくとも100万ドル以上資産を増やしたことになる。
 さらに重要なことは、合衆国政府が世界最大のタミフル購入者であるという事実だ。今年7月には、米国防総省は兵士への配給用に、5,800万ドル分のタミフルを注文しており、議会も数十億ドル分の購入を検討中である。2005年度におけるロシェ社のタミフル売り上げ予測額はおよそ10億ドルで、前年度は2億5,800万ドルであった。」

<<政界・バイオ企業>>
 米政府はさらにこの11/1、この治療薬「タミフル」の備蓄強化などに71億ドル(約8300億円)を投じると発表した後、たった2日間で株価は約8%急上昇、年初からは5割近い高騰で、国防長官の資産は日本円にして少なくとも数億円規模で膨らんだ計算だ、という。
 この「タミフル」、スイスの医薬品大手ロシェ社が製造販売しているが、ギリアド・サイエンシズ(本社・カリフォルニア州)が96年に開発したもので、製造権はスイスの医薬大手ロシュに供与したが、ギリアド社は販売額の10%のロイヤリティー(特許収入)を受け取っている。このギリアド社は「政界とこれほど繋がりの深いバイオ企業は他に類を見ない」といわれ、これによって利益を得た政界有力者には、ラムズフェルドの他に、ジョージ・シュルツ元国務長官はギリアド社役員として、2005年度に入ってから同社の株700万ドル分を売却して利益を得ており、他にも、前カリフォルニア州知事の妻ピート・ウィルソンがギリアド社の役員に就任している、という。(前出米CNN報道)
 日本では、中外製薬がこの治療薬「タミフル」の国内販売を手掛けているが、同社がロシェ社から2001年2月から輸入販売し、インフルエンザが大流行した昨シーズンは、前12月期の売り上げが86億円、今6月中間期は232億円と大きく伸び、57.2%営業増益、58.5%経常増益、の52.28倍純益増益をあげている。

<<日本も「国家備蓄」>>
 日本でも、ブッシュ訪日にあわせたかのように、11/11、政府の行動計画なるものが明らかにされた。それによると、治療薬「タミフル」の備蓄について、国と都道府県が確保する割合を当初の2割から8割超に引き上げ、「国家備蓄」の色合いを強めたのである。国内で大流行が起きた際の治療の優先順位も明記し、海外渡航の自粛や学校の休業など社会生活の制限まで盛り込んでいる。
 タミフルの備蓄量は、当初の予定どおり2500万人分としたが、1人で3日間服用(1日2錠)する計算を国際的な標準に合わせ5日間服用(同)に見直している。そして備蓄量の割り当てについては、国と都道府県が2100万人分、病院やメーカーなどの市場が400万人分を持つ、という。これまでは、市場が2000万人分、国と都道府県が500万人分としていたが、市場分は通常のインフルエンザにも使われているため、大幅に見直したそうである。
 そして社会生活の制限については、国内で人から人への感染が確認された段階において、厚労省が文部科学省など関係省庁と連携し、発生地域の学校などを臨時休業とするよう要請。緊急性のない大規模集会や、ホールなどの興行施設での不特定多数が集まる活動の自粛勧告、患者が出た企業の従業員に対する出勤停止や医療機関への受診勧告など、社会生活を制限する、という。何やらきな臭い匂いが紛々としている。

<<米FDAの警告>>
 ところがこの「タミフル」、危険な副作用例が続出している。これを医師の処方によって服用した患者2人が、飲んで間もなく行動に異常をきたし、1人は車道に走り出て大型トラックにはねられ死亡、もう1人はマンションの9階から転落死していたことがこの11/11、分かったのである。薬の添付文書には副作用として「異常行動」(自分の意思とは思えない行動)や「幻覚」などが起きる場合があると書かれているが、死亡につながったケースの判明は初めてであり、厚生労働省安全対策課も死亡例の一つを副作用として把握しており「異常行動の結果、事故死する可能性もある」としている、それほど危険な薬なのである。
 この2人のほかにも10代の女性が窓から飛び降りようとして家族に止められたケースもあり、00~04年度には、厚労省の関連機関にも服用後の幻覚や異常行動などが計64件報告されていたという。
 さらに衝撃的なのは、米国の食品医薬品局(FDA)によって、この「タミフル」を服用した日本人の子どもに12人の死亡例があることが明らかにされ、また異常行動や幻覚など、神経や精神の異常を示した症例が32件あり、その内31件は日本での症例であったこと、皮膚の超過敏反応も12件中11件がやはり日本での症例であったとして報告され、警告が発せられたのである。日本の「タミフル」使用量は、実に世界の七割までをも占めているという。いったい、若干なりとも事実を把握していながら、何の発表も警告もしてこなかった日本の厚生労働省や関係当局は何をしていたのであろうか。徹底した情報開示、厚生労働省や、小泉内閣の解体的出直しこそが求められる。(生駒 敬) 

 【出典】 アサート No.336 2005年11月26日

カテゴリー: 医療・福祉, 生駒 敬 パーマリンク