【投稿】電気料金を還流させフトコロに入れていた関電幹部の告発を

【投稿】電気料金を還流させフトコロに入れていた関電幹部の告発を
福井 杉本達也

1 関電幹部は日本社会にとって異様・有害な反社会的集団
関西電力の役員等20名が、福井県高浜町の元助役森山栄治氏から約3億2千万円の金品を受領していたことが明らかになった。多額の金品の大元は、総括原価方式で積み上げられた電気料金の一部である吉田開発に発注された不当に水増しされた工事費から捻出され、森山氏に手渡されたものであるが、10月2日の記者会見では金品受領について「森山栄治氏の度重なる恫喝のために受領した」などと「被害者面」に終始し、続投を表明していた。だが、社会的批判は厳しく、10月9日、関電は、八木誠会長と岩根茂樹社長が辞任すること及び但木敬一弁護士(元検事総長)を委員長とする第三者委員会を設置したことを発表した。しかし、辞任表明は、遅きに失したものであり、本来ならば岩根社長が臨時記者会見をした9月27日に行われてしかるべきものであった。
10月2日の記者会見の場で配布された、昨年9月11日の「調査委員会報告書」(委員長:小林敬弁護士)では、森山氏に「『お前にも娘があるだろう。娘がかわいくないのか?』とすごまれた」などの伝聞に過ぎないことを事細かく書き、メディア利用して同和問題を煽り、自らの責任逃れをするという異様なものであった。郷原信郎弁護士も「彼らの言動は、残念ながら、全く理解できないどころか、異様なものだった。彼らが関電の経営トップの地位にとどまっていること自体が、関電という企業にとっても、日本社会にとっても、極めて有害であり、到底許容できないものである」と述べている(10月7日)。

2 関電経営トップと「関西検察OB」との深い関係
このような反社会的経営者の犯罪を大阪地検特捜部は真相解明のための捜査に速やかに着手すべきである。ところが、そのような動きは全く見られない。その裏には、関電を中心とする関西経済界と関西検察OBとの「深い関係」がある。関電の記者会見に同席した調査委員会委員長の小林敬弁護士は元大阪地検検事正であった。小林氏は「村木事件(2009年・大阪地検特捜部が組織的に村木厚労省元局長を『犯罪者』に仕立て上げた事件)の証拠品のFDデータの改ざん問題について、当時の大坪特捜部長らから、『過失によるデータ改変』と報告されたが、何の措置もとらなかったことの責任を問われ、減給の懲戒処分を受けて辞任した人物」である(郷原弁護士)。さらに加えて、「関西では、検察の大物OBと、経済界の関係が深いと言われている。その中心に位置するのが、『関西検察のドン』と称される元検事総長土肥孝治氏だ。土肥氏は、長年にわたって関西電力の社外監査役を務め、今年6月の株主総会で退任した、その土肥氏の後任として新たに社外監査役に就任したのが、元大阪高検検事長の佐々木茂夫弁護士」、さらに、小林敬弁護士には「個人の意思を超えた、関西検察OBの意向が働いていた可能性もある」。「関西検察の大物OBから、関電の問題で捜査に着手しないよう強い要請を受けているとすれば、大阪高検・大阪地検等の関西検察の幹部にとって、自らの退官後の処遇に与えるリスクを考えれば、関電への捜査を容認することは困難であろう。大阪地検特捜部の現場にも、そういう上層部の意向を十分に忖度する『賢明な検事達』が集まっている」と郷原弁護士は述べる(同上)。このような有様では大阪地検・特捜部にまともな捜査は期待できない。郷原弁護士は「これだけデタラメな検察に、果たして『信頼』などあるのか」と述べている(10月31日)。

3 関電による反原発町長襲撃計画
さらに加えて、週刊朝日10月21日号では『関電と森山元助役“蜜月”の裏で反原発町長襲撃計画』があったと報じられている。警備犬訓練会社の元社長Aさんは関電から原発警備のために警備犬の訓練飼育業務を受託していた。当時はMOX燃料を使用するプルサーマル計画が検討されていたが、この計画に反対していたのが当時の今井高浜町長である。そこで、2008年8月に、高浜原発のK副所長からAさんは「警備犬で町長を襲撃したいという相談を受け」たという事件である。AさんがK副所長を恐喝したとしたとする事件の裁判においても「K副所長は同様に供述調書でも<この犬で町長を襲えないか>と話したことは認めていた」(今西憲之)。
関電の幹部は普通の大企業経営者ではない。他の電力の経営者とも違う異様な経営者群である。脱税をし、マネーロンダリングを行い、メディアを利用して部落差別を煽り、さらには邪魔な町長の襲撃まで企画するという反社会的集団である。こうした不正な幹部は、「会社役員の収賄罪」(会社法967条)、原発関連工事の発注に関しての独禁法違反、古い法であるが「経済関係罰則の整備に関する法律」による収賄罪の適用、あるいは、電気事業法第20条「供給約款」の違反などは使えないか等々、あらゆる法律を駆使して、関電幹部を法廷の場に引きずり出さねばならない。その第一歩が、今回の11月25日に締め切られる告発である。

告発問い合わせ先
「関電の原発マネー不正還流を告発する会」
事務局:〒910-0859  福井県福井市日之出3-9-3
原子力発電に反対する福井県民会議気付
(電話) 0776-25-7784
(ファックス) 0776-27-5773
mail:fukuiheiwa@major.ocn.ne.j

 

 

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