民学同文書 No.2 【民主主義学生同盟 結成趣意】

民学同文書 No.2

【民主主義学生同盟 結成趣意】
「民主主義の旗」号外 1964年4月13日( 新入生歓迎特集)より       PDF

民学同 結成趣意「民主主義の旗」号外 1964-04より

人類の破滅か平和共存か第三の道はない。
世界史の現段階ほ、平和の問題を人類にとって最も重要な問題として前面に押し出している。世界史の諸情勢は、既に平和と民主主義、民族独立、社会主義の諸勢力に有利に展開している。
帝国主義の好戦的反動勢力は、現在の危機を帝国主義体制の再編成と戦争政策の推進によって回避しょうとしている。彼らの志向をとりわけ熱核戦争への志向を封じ込め、彼らを孤立化させ、平和共存への転換をかちとることが平和のために闘う諸勢力にとっての中心的課題となっている。
われわれは何よりもまず平和と平和共存のために闘う。
部分的核停条約の締結によって、全面核禁止への画期的な第一歩がすでにふみだされた。われわれはこの成果の上に当面一切の核実験の禁止と、一切の核兵器禁止のために闘う。
われわれは全面完全軍縮を現実的な目標としてその実現のために闘う。
わが国における平和に対する最大の危険は、アメリカ帝国主義との階級同盟(安保体制)に依拠して、平和共存政策に反対し、帝国主義的膨張政策を採用している日本の帝国主義ブルジョアジー、とりわけその最も好戦的グループによって生み出されている。
かれらは極東における新たな攪乱者となろうとしている。
われわれは、帝国主義的好戦的、冷戦政策の一切のあらわれに反対し、核武装阻止、非核武装宣言、非核武装地帯実現のために闘う
憲法改悪に反対し、自衛隊の解散を含む憲法の平和的条項の完全なる実現のために闘う。
日ソ日中貿易の拡大と対米依存政策の転換のために闘う。
米軍事基地撤去、主権の完全回復、安保破棄、非核武装中立の実現のために闘う。
われわれは、わが国の平和運動の現状を反省し、平和を願うすべての人々の統一を強く希求し、運動を無力にする左右の分裂主義、セクト主義の克服のために闘う。
戦後日本の民主主義は、帝国主義的復活をとげた日本独占資本の反動政策によって制限され、切り縮められ形骸化されてきた。
現在民主主義の擁護、拡大、徹底は独占とその国家の利己的政策に反対し、日本の政治と経済の民主的改革をかちとる闘争なしには実現されない。今日の民主主義は労働者階級によって勤労諸階級をその推進者とする。
われわれ学生の闘争はこれら諸階級の闘争と結合した時のみ真に強力なものになることをわれわれは知っている。
われわれは民主主義の擁護、拡大、徹底、社会進歩のために、日本の学生運動が重要な貢献をなしうるものと確信している。
われわれは当面、あらゆる反動立法阻止、あらゆる反動的法律の撤廃、憲法の平和的民主的条項の完全実施のために闘うことが学生大衆の基本的利益を守る道と考える。
日本の独占と政府ほ、戦後一貫して、民主的教育、学問研究の白由、大学の自治、学生の生活と権利への不当な干渉と制限せ加えてきた。今やかれらは、大学の全面的支配を企図している。われわれは民主教育の擁護、学問研究の自由、大学の自治擁護、実現のために闘う。われわれは学園の民主化と学生の権利の擁護学生生活向上のために闘う
分裂している全学連を統一することは、現在われわれの闘いの前進の決定的な環である。トロツキストによる全学連の私物化、平民学連による全学連分裂工作のごとく、大衆運動の利益をあからさまにふみにじり政治的見解の相違を理由に統一した闘いを拒み、特定政党政派のセクト的利益を全てに優先させることほ断じて許されない。
小児病的極左胃険主義、その表裏一体としての右翼的大衆追随主義をわれわれほ断固拒否するものである国際学連の旗のもと平和と民主主義、よりよき学生生活のために、全学連の再建学生運動の統一の実現のために闘う。
われわれは科学と民主主義の見地に立って、現在の思想的混乱と組織的分裂の克服のために闘う。
日本の民主的青年を結集し、代表すべき民主青年同盟ほ、現在一部指導者の組織内民主主義の破壊、官僚主義、民族主義により民主的青年の要求を正しべ反映しなくなっている。平和と民主主義、独立を愛する学生の最も先進的な部分が民青から組織的に排除されているか学生戦線に於て、民青一部指導者によるセクト主義分裂主義は学生運動の正しい発展と全学連再建の大きな障害となっている。
かかる条件の下で、われわれはすべての民主的学生の最も先進的で献身的な部分が、民主主義学生同盟に結集し、われわれとともに平和と民主主義運動の発展と統一のために闘うことを呼びかける。

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