【日々雑感】正月早々、一つの意識改革
1月15日(火)は、小正月ということらしいですので、遅ればせながら、新年おめでとうと申し上げます。皆様は、この正月をどのように過ごされたでしょうか?
私がひねくれ者で、ヘソ曲がりなのでしょうか、私は紅白歌合戦や箱根駅伝等といったたぐいのものは、何か報道のお仕着せ的なものを感じて、今迄見向きもしませんでした。今年もまた、妻は紅白を見た後は、1月2日(水)の第89回箱根駅伝を映すテレビ画面にかじりつきでした。
私の「そんなに駅伝は楽しいか?」との問いかけに、妻は「あんたは変わり者やから興味はないやろけど、あの景色を見てるだけでも楽しいわ、勝ち負けはどうでもええねん。きれいな風景やもん。」とのこと。
私は「そういう見方もあるんだなあ。確かに箱根路は美しいし、修学旅行等で行った懐かしい所でもあるし、特に芦ノ湖なんかは、何かロマンチックな感じだったなあ」と思い直し、妻と一緒にテレビに見入ってしまいました。
今年は、日本体育大学が大活躍で、往路、総合とも優勝を決めてしまいましたね。
そんな実況報道の中で、「箱根駅伝今昔」という内容で登場された、沢栗正夫という、明治大学OB、86才の御老人の箱根駅伝に寄せる思いには、感激させられました。
86才と言えば、昭和2年生まれ、沢栗さんは語っておられました。「箱根駅伝は私にとっては、青春そのものなのだ。多くの学生が学徒動員で、戦場にかり出され、帰らぬ人となってしまった。その無念を心に抱いて、再び箱根路を走ろうという気運が自然発生的に高揚して来て、戦後の箱根駅伝が復活したのだ。世の中が平和であればこそ駅伝で走れるのだから」と、平和の大切さを強調しておられました。
何かと言えば、国民栄誉賞とか、国、権力が介入するスポーツとは違う異質なもの、純粋さを感じ、箱根駅伝に対する私の意識改革がなされた正月でした。
「よっしゃー、来年も見るでー。」 (2013年1月15日 早瀬達吉)
【出典】 アサート No.422 2013年1月26日