【日々雑感】最近涙したこと、その1
私は、故広沢虎造の次郎長伝等の浪曲も好きな、涙もろい浪花節人間で、感激派。9月、10月には、テレビ、ラジオ、その他で、いろいろ涙したことは、ありましたが、その中からひとつふたつ。
こんな私ですが、年に1回、柄にもなく、オペラやコンサートを楽しみに行っております。クラシックには疎い私ですが、これは以前にお世話になったO氏とのお付き合いという意味もあるのですが、そのO氏より送られてきた、渡辺千賀子さんのリサイタルの案内書を見て、ホロリとさせられました。
案内書の中で、大阪日々新聞の記事を紹介しているのですが、その中で、渡辺さんは、声楽を学んだ短大卒業前後、被差別部落出身者という理由で結婚を反対された友人の話で、自分も同じ出身であると知った。そのショックは重く、27才までそのことを隠していたが、夫から「出生を隠すことは自分だけでなく、子供や親を卑下することになる」と諭され、自然体で差別問題と向き合うようになった、と、記載されておりました。
渡辺千賀子さんは、国連のハマーショルドホールでも歌い、世界的名声のある歌手ですが、私が感激したのは、そのご主人の言葉です。
立派なご主人と歩まれている千賀子さんにエールを送るとともに、10月16日のリサイタルに行ってきまーす。(早瀬達吉)
【出典】 アサート No.395 2010年10月23日