【コラム】ひとりごと–手を抜かず相手の立場にたって–
★最近、人に勧められて読んだ本。「豊かさの精神病理」(岩波新書、125、大平 健著)。これは面白い。読んでない人は是非お勧めする。読んで、エルメスやリーボックやキデイランドなど、この手のコトバがたくさん出てくるが、分からない人は「動揺」しなくてはいけない。これと有名になった「豊かさとは何か」を合わせて読むと、「若い人はカタチからはいるんですよ」と私に言った若いメンバーはどう考えるかな?★生涯賃金が2億をこえ、ボーナス1発100万以上あたりまえの大手企業、退職金90カ月以上という公務員関係。、~ん!これはどこの話だ。民間中小零細で働く労働者はボーナスや退職金の話がマスコミで報じられるたびに、「ッタコ!ジョウダンジャネーヨ」とほやいています。そして何とか格差をなくして明るくイキイキ生きようと、そのためにがんばろうと自分をなぐさめるのは私です。★働くものの仲間意識や思いやり(「よい仕事」「手を抜かず相手の立場にたって」という言い方は私は好きです)を大事にする。このことが今の社会(活動や運動でも)になくなってきているのではないか?と。この様々な人間関係と言うか、意識を大事にして運動をあらためて大局的に見てみる必要があると実感しています。★とくに日夜運動にはげんでいる人たちが、自分の殻(たとえば自治労とか教組とか‥…・産別とか)に閉じこもらないで、お互いの立場(生活)や運動(運動の成り立ち)と言うものをよく理解し、認識することが大事だな-と。★「いまさら、何をあたりまえのことヨ」と言われるかも知れませんが、かの組織人員800万をめざす「連合」がこんなこともできていないのはナゼ。ワカリマスよ。でも自治労は職種のルツボだがはたして町のそうした人々の中に飛込んで行っているのか?はたまた逆に町の人が入っていけるのか?(権力はコワイのです)それではここらでいっちょ、あたたかみのある運動、ハートフルまつり(祭)でもやりまっか。★パートや外国人、零細の労働者の組合として有名なのは「ユニオン」。あの江戸川ユニオンをはじめ、いま全国で65ユニオン、組織一万人をこえました。今年大阪でひらかれた全国交流集会は、地区労解散にともなう「苦悩」も見られたようです。この毎年ひらかれる全国交流集会には「連合」も正式に挨拶をしています。あいさつだけかってンダヨー! (東京 R・Ⅰ)
【出典】 青年の旗 No.170 1991年12月15日