青年の旗 1981年11月1日 第57号
【主張】 総評臨時大会と労働者階級の任務
<求められる総評統一対応>
行革国会のヤマ場の十一月四日、総評は「労戦統一」の最終決定をくだす臨時大会を開催する。
しかも、この臨時大会は、資本と労資協調組合からの激しいゆさぶりの中で開催されようとしている。同時にこの「ゆさぶり」は、総評の分裂さえ引き起こしかねない推進派の「基本構想」を踏絵にして行われている。総評は「基本構想」に対して、富塚事務局長の「五項目補強見解」を今夏定期大会に提案し、最終決定を今臨時大会まで引き伸ばした。事態は、日を追うごとに「五項目補強見解」の取扱いが曖昧になっている。
そして、臨時大会を前にした十月二〇日総評は、民間単産幹事会を開催し、引き続いて総連合との会談を行った。
両者の合意事項は、①今日までの経過を尊重、団体間協議での同意を重視し、準備会発足に努力する②五項目見解は継続審議③総評決定の方針にそって参加が決定した単産の参加保障④全的統一に努力、相互信頼回復の努力と誹諜・中傷をやめる⑤可能な限り共闘を広げ合意できない課題については独自性を認める、とした。
残されたのは、総評内の一致を取りつけることと総評としての「基本構想に対する統一見解」を打ち出すことだけになった。
しかし、同じ二〇日の夜、総評・総連合の国際反戦デー中央集会の開催は、国際反戦デーの分裂という厳しい問題とともに、総評が日共代々木派系の労組を巻き込んで労戦統一をはかる作業を放棄したことを意味・している。逆に、日共代々木派も、先に社会党糸に国際反戦デーの統一を呼びかけ、回答がないまま無視された経過があるとはいえ、掲げたスローガンにおいては決定的な違いは見られない(非核三原則の法制化と堅持の違い)からには、総評呼びかけの国際反戦デーに合流する決断をすべきであった。にもかかわらず、日共代々木派は、統一より孤立を選択、彼らのセクト主義を純化させた。
<右寄りを封じこめる運動を>
総評の態度は、秋闘にも反映している。十月二十九日を統一ストライキで闘おうとしているがそのスロトガンは「人勧・仲裁裁定全実施、年金」を掲げ、統一推進会系労組が良しとしない「行革反対」をあげずにいることである。
事態は、統一推進会への資本の強力なバックアップによって、労戦右再編を押しとどめることは非常に厳しくなっている。
総評臨時大会で勝ちとらなければならないことは、①総評の統一と団結、②左派の排除-左派のなだれ込みは許さないという、選別-をおろさせ③共通課題での統一行動を追求する立場を確立、④民間だけでなく、全的統一を掲げて、⑤総評の統一対応を創出し、統一推進会の内部から闘う労組を確立することである。
「財界も大いに期待している」JC路線は、労働者階級の生活破壊が深化している今日、徹底した下部討議にふすことを通じて克服することである。特に、このままの状態では、労働戦線の分断、右派再編という、資本にとってはこれまで以上の状態であるし、総評が「基本構想」にただ従うだけであるならば、日本労働運動の大幅な後退を余儀なくされることになる。
「全ての労働者は総評臨時大会を右再編の夕-二ングポイントにさせるのか、右再編を統一推進会の内部からくずすための統一と団結を創出させるのかを踏まえ、春闘七連敗の立て役者、JC路線の本質を暴露し、その闘いにに八二春闘を結合させることである
先に掲げた五点を下部討議によって徹底させ、右派のセクト主義を大網を打って包み込み日本資本主義の労戦分断攻撃をハネ返すことである。