【コラム】ひとりごと–防衛庁の思想調査に思う–

【コラム】ひとりごと–防衛庁の思想調査に思う–

○いやー、ひどいな。防衛庁の思想調査。個人情報保護もあったものではありません。情報公開担当が個人的に作成したものと、平気な顔で記者会見していた防衛庁長官の意識もひどい。コピーして上司も含めて配布したということ、防衛庁以外には「流失」していない、など、何の言い訳にもならないのに。○個人がやったこと、と言いたいようだが、そんなことで治まると思っているからこそ、こんな発言が出てくる。○個人情報の不法な収集をした時点でまず犯罪的。さらにコピーして配布された側も、上司を含めて、個人情報保護に抵触することを指摘できないことも処分もの。(後で庁内LANで、誰でも見れるように「公開」されていたというから呆れる)○何よりも情報公開を要求した人を「反防衛庁」としてマークすることこそまさに「思想調査」。こんな政府に「個人情報保護」が果たしてできるのでしょうか。この問題は徹底的に追及されるべきだと思う。○先日保守系の人と話していたら、逆の意味で批判するのである。曰く、「情けない、あんなに簡単に防衛庁の内部文書が外に出てくることだ。文書管理もできないで、あんな国に果たして防衛を任せられるのか。」これも立場は違えど一理はある。一理だけだけど。○時代は明らかに変化している。変わっていないのは、政府・防衛庁だけである。(佐野秀夫) 

 【出典】 アサート No.295 2002年6月22日

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