【投稿】バイデン・ネタニヤフ枢軸の危険と孤立化--経済危機論(122)

<<全世界に拡がる反バイデン・反ネタニヤフ>>
10/28、イスラエル・ネタニヤフ政権が、パレスチナ・ガザ地区への地上侵攻作戦を拡大し、戦争は「次の段階」に入ったと発表したその当日、このパレスチナ人民大虐殺作戦を厳しく糾弾する大規模な抗議活動が全世界各地で展開される、これまでにない新しい展開を生み出している。ロンドン、イスタンブール、ニューヨーク、バグダッド、ローマなど世界の主要都市の中心部は抗議活動参加者で埋め尽くされる事態となったのである。
 ロンドン行進には実に50万人もの人々が参加したと、イギリスのパレスチナ連帯キャンペーン(PSC)が報告している。この日、イギリス全土でパレスチナ連帯行進が連続して行われる3週目の週末となり、デモはマンチェスター、ベルファスト、グラスゴーなどでも行なわれたが、大手メディアはこれを一切報道していないし、真実を伝えていない。

サンフランシスコでの抗議行動

もちろん、バイデンの足元、米国でも主要都市のほとんどで大規模なバイデン・ネタニヤフへの抗議行動が展開されている。ニューヨークでは、それぞれ5万人から10万人規模の大規模かつ多様な抗議行動が展開され、その一つは、ブルックリン美術館からバークレイズセンターを通り、ブルックリン橋を渡り、日没後のマンハッタンの通りを通り、市内で最も交通量の多い大通りの多くが閉鎖される事態となった。「バイデン、バイデン、隠れることはできない、大量虐殺を犯しているのだ」というおなじみのシュプレヒコール“Biden, Biden, you can’t hide, you’re committing genocide”が何度も繰り返された。
シカゴで数万人、ロサンゼルス、デトロイトで1万人以上、サンフランシスコで15,000人以上が抗議活動、高速道路101号線を封鎖している。
この前日10/27には、「ユダヤ人の平和の声」の支持者数千人が、市民的不服従の大規模行動を主導し、ガザでの虐殺に抗議するためニューヨーク市マンハッタンのグランドセントラル駅を占拠 駅は閉鎖に追い込まれている。
世界最大の海軍基地の本拠地であり、欧州および中央軍の米海軍兵站司令センターの拠点であるバージニア州ノーフォークでも抗議デモが展開されている。

バイデンに追随するヨーロッパ各地、パリ、ベルリンでもパレスチナ連帯行動禁止を無視して抗議デモが展開され、スコットランドのグラスゴーとエディンバラで数十万人、ローマ、スウェーデンのストックホルムでも抗議活動が行われた。
オーストラリアでも、数万人の労働者や若者が街頭に繰り出し、シドニーでは1万5000人以上が行進、メルボルンでは2万5000人が参加、ブリスベンでも抗議集会におおくの人々が参加している。ニュージーランドでもウェリントンをはじめ全土で、数万人が3週連続の抗議活動が行われている。
マレーシアの首都クアラルンプールでは、数万人が米国大使館まで行進し、マレーシアのクアラルンプールでも、そしてインド南部ケーララ州では、約10万人がパレスチナ連帯デモが行われている。
トルコのイスタンブールでは、エルドアン大統領が、当初トルコ建国100周年記念式典として予定されていたイベントを、急きょ「大パレスチナ集会」と変更、このパレスチナ連帯抗議活動には推定100万人が参加している。

<<Warmonger「戦争屋」・バイデン>>
そして、当のイスラエルのテルアビブでは、10/28、土曜日の夜、数百人の怒れる若者がイスラエル国防軍(IDF)本部の外に集結、「今すぐ停戦せよ」と書かれた横断幕を掲げ、ネタニヤフ首相の自宅前では数百人がデモを行い、ネタニヤフ首相の戦争責任を非難し、辞任を要求する抗議行動が展開されている。

ユダヤ人とパレスチナ人の両方が住む北部の港湾都市ハイファでは数百人が集会に参加し、ベールシェバ、ヘルズィリア、ネタニヤ、クファル・サバなどの町でも抗議集会が行われている。

問題は、バイデン米大統領がこの段階に来て謙虚さ、冷静さを失い、10/19、大統領執務室からの全国民向けの演説で、自らを「戦時大統領」であると宣言してしまっていることである。この演説で、バイデン氏は、パレスチナのハマスとロシアのプーチン大統領、イランを含む、悪のテロリスト枢軸、「独裁的」勢力に対する歴史的な戦いにおいて、自らを「善のための民主的」勢力を結集する「国家」の指導者として、第三次世界大戦を示唆し、全面戦争を戦う、米国の世界的な役割を強調する、「私たちはアメリカ合衆国であり、私たちが一緒にやれば、私たちの能力を超えることは

何もありません。」と、きわめて危険で、かつ傲慢な演説を行なったのである。これは、世界から孤立し、焦りつつある現状の反映でもあろう。

今や、Warmonger「戦争屋」・バイデンとしてアメリカの抗議行動で指弾されるバイデン政権は、実際にすでに深く世界大戦化に直接参加しつつある事実がすでに報道されている。10/28のテヘランからの報道によると、5000人の米兵がイスラエルの地上作戦に直接参加しているという。報道によると、ガザへの地上作戦は米軍の3個師団と複数の旅団が参加する形で実施されたという。

バイデン氏の焦りはまた、来年11月の米大統領選を間近に控え、どの世論調査でもトランプ前大統領にリードされている焦りの反映でもあろう。それは同時に、ウクライナに加え、イスラエルに惜しみなく資金を提供し、バイデノミクスは空証文と化し、米国経済の刺激策としてガザ大量虐殺を売り込む、「民主主義の兵器を構築し、自由の大義に貢献している『愛国的なアメリカの労働者』を呼び起こす」、軍需産業にのみ貢献するバイデン路線の破綻、政治的経済的危機の反映でもあろう。
(生駒 敬)

カテゴリー: 平和, 政治, 生駒 敬, 経済, 経済危機論 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA