【お知らせ】小野暸さん「文明<後>の世界」が出版されました。
「文明<後>の世界」小野暸 新泉社 2013年12月10日 \2600+税
本来ならば、書評としてご紹介したいところですが、まずはお知らせということでご了解願いたい。2011年12月10日に亡くなられた、我々の友人小野暸さんの著書が発行された。
暸さんは、「季刊唯物論研究」第112号(2010-03)から第115号(2011-03)まで、4号に渡り、全11章に渡る構想の下、氏の持論でもあった「万人企業家社会論」から、資本主義後の社会を展望する論文を発表されていた。原因不明の病床にある中での執筆であったと後に知ったが、この構想は道半ばにして実現されなかった。
2012年2月には偲ぶ会が京都で行われたが、出席者の中からは、残された未完の膨大な文書類を紡ぎ直し、暸さんの構想を、是非書物として実現させる必要性についての発言があったと記憶している。その後、唯研の田畑さんやご家族のご協力の下で、編集作業が行われた。出版に至る御労苦に感謝申し上げたい。
奥様からいただいた文章には、「夫の生前に遺した出版構想を基にして主要論文を中心にまとめましたもので、思想全体が概観できる内容となっております」と記されている。 暸さんの遺作となった本書を、是非お読みいただきたいと思います。(佐野)
【関連文書】
★【追悼】 未来を目指した知的冒険家を偲ぶ –小野暸さんを偲んで–
(Assert 410号 2012-01)
★【講演録】 21世紀のグランドデザインをどう描くか
(Assert 289号 2001-12)
【出典】 アサート No.433 2013年12月28日