【日々雑感】私なりのファシズム論
いつも、だるい記事で大切な紙面を汚している者で、申し訳なく思っておりますが、最近は、世論全体が、何かファシズムに流されかけるような危うさみたいなものを感じるのは私だけでしょうか、私の考えすぎなのでしょうかね?
大阪の橋下知事を中心とする「大阪維新の会」等の動き、名古屋の河村市長、鹿児島の竹原市長の動き等を見るとき、何かヒトラーが出てきた時の世相によく似たものを感じるのですが・・・・。
私の20~30才頃に上映された映画で、原作名が「野獣たちのバラード」、上映名が「ありふれたファシズム」を思い起こすとき、巧みな弁舌、デマゴギー、アジテーションで、人々の不満を背景に、ヒトラーのファシズムが台頭してきましたね。
派手なパフォーマンスや、メディアを駆使した世論調査で、多くの人が騙された、小泉・竹中路線に、彼等の動きも似てますね。
「ボクは、ボクは」とか「ぶっ潰すんだ」とか、単純さとか奇抜さとかで、大衆受けを狙っているのだろうが、そのバカさかげんが、私は不愉快でなりません。
ある予備校の先生が「ヒトラーは、反ユダヤ人を掲げ、橋下知事は、反公務員ということで煽っているのが似ている。雑多と純粋という問題を考える時、文化や政治では、雑多という概念の方が優れている。なぜなら、アーリア人の優越、ゲルマン人の純潔等の誤った思想に結びつくから」等の意味のことを言っておられたと、息子が私に話してくれました。私は「その先生の目のつけ所は正しいし、的を得ていると思うよ。なかなか良い先生やねえ。」と褒めておきました。
この機会に”おのれの敵を知れ”との思いからファシズムのことを私の持っている電子辞書の百科事典で引き出し、書き出してみましたが、その中の関連事項のボタンを押すと、次から次へと山のように資料が出てくるのには驚きました。その内容は、又の機会に譲るとして、良い勉強の機会になったと思います。願わくは、この国のファシズム化が、私の危惧で終わってくれと祈りつつ、ペンを置きます。(2010年12月15日 早瀬達吉)
【出典】 アサート No.398 2011年1月22日