【日々雑感】—誤認ということ二題—
まず読者の皆様方に、お詫び訂正しなければなりません。先月号No.393号の「日々雑感」で、私の認識していた事実関係に誤りがあることを、姉から指摘されました。淀川の堤防を、亡母に連れられ逃げたのは、私と2才上の姉であり、その上の姉は、疎開していたとのことでした。ですから5人兄弟のうち、上3人が香川県に疎開していたということになります。さらに、淀川の堤防を逃げる時、私の家の東隣に住んでおられた、山形県出身の、木村のおばあさんもいっしょだったと聞かされました。それ以外は、全て真実です。大変申し訳ありませんでした。尚、このままでは、消化不良気味な感じです。今後の折に、私事で恐縮ですがさらに続けさせていただきたく思っております。
◎誤認と言えば、最近、次のような重要なことがありました。
先日送付されてきました、私が寄付会員として所属する、日本くまもり協会からの、くまもり通信64号の中で、「現代版万里の長城、尾根筋での風車群設置、風力発電は本当にエコか、静岡県竜頭山風力発電事業計画」という記事には驚かされました。万里の長城と尾根筋の風車群の2枚の写真には、森林破壊の様子が、見事に写し出されておりました。 NPO法人奥山トラストが静岡県浜松市佐久間に所有しているトラスト地294ヘクタールの尾根に、ある業者が、周辺の山を合わせて41基の風力発電計画を立てた。これに対しての、当トラストの闘いには、頭が下がります。
私は、太陽光発電や、風力発電が、地球環境を守る上で、大変重要であると、素朴に信じてきました。しかし、尾根での風車建設は、エコなんかではなく、莫大な補助金狙いの森林破壊だと知らされた思いです。
いずれにしろ、ソーラー、風力、水力、地熱、波力等の発電が、重要なことには変わりはありませんが、その設置場所や方法等に。多くの解決されるべき課題が残されているように思われます。
とりわけ、金融資本や業者が参入してきた場合には、今日の新自由主義経済のもとでは、その立派な理念とは裏腹に、大変な自然破壊に繋がると危惧されます。
認識不足なら学習によって、その不足は補えますが、誤認が怖いのは、誤ったことを、人に伝え、結果的にウソをついているという点です。誤認と言う思い込みには、先ずその誤りを認め謝罪し、学習により再認識という過程が必要と思います。
私も今回のことを反省し、くまもり通信等もよく読み返し、エコ発電について正しい知識を持つように努力します。(早瀬 達吉)
【出典】 アサート No.394 2010年9月25日