『詩』 「とすれば」
「誤解を受けたとすれば、申し訳ない」
「天皇中心の神の国」
この言葉のどこに誤解の余地があろう
これは天皇制ファシズム時代の旧憲法第三条
「天皇ハ神聖ニシテ侵スベカラズ」そのものだ
このことを「国民にしかっりと承知していただく」だと
よくもぬけぬけと言えたものだ
「誤解を与えたなら、本意ではない」
言い訳は、ぼかし、まやかし、すり替え言葉
「本意」はその後、すぐに出てきた
「どうやって日本の国体を守るのか」
国体護持、滅私奉公、天皇万歳!
アナクロニズム三点セット
いとも危うく、軽々しき存在
「及び腰になるようなことをしっかり前面に出して」
出てきた言葉が「神の国」「国体」「教育勅語」
これすべて「戦後の主権在民と矛盾するものではない」
片言隻句、言葉じり、意図的曲解
すべて「あなた方が取り違えるからおかしくなるんだ」
開き直って居丈高、「どこが間違っているんだ!」
もはやつくろいきれぬ首相の資質
「そういう指摘をしていただければ、そうかもしれない」
しおらしく「足りないところがあったのかもしれない」
「しかられまして、失言もあって怒られました」
ついには「カミはカミでも、こちらの紙」と悪ふざけ
失言封じの「カミ」もなんのその、「撤回いたしません」
失言なのか、失言でないのか、意味さえ分からず
なんともお粗末、危険な確信犯
「まだ声を上げたばかりの赤ちゃんですから」
「この赤ちゃんが健全に育つよう一生懸命やる」
「裏口総理」を作った幹事長
首相を赤ちゃん扱いする尊大さと非常識
「仏の国」と「神の国」が手打ちして
駄々こねて甘えて居座る「赤ちゃん首相」
こんな構図が許されるのか
「とすれば」・・・
(M.K)
【出典】 アサート No.271 2000年6月17日