-
最近の投稿
最近のコメント
- 【投稿】イラン:米軍機・F-15戦闘機撃墜の波紋 に 津本 より
- 【投稿】米・イスラエルのイラン攻撃と日本のエネルギー危機 に 高木浩司 より
- 【投稿】米国の敗北による焦りー高市政権官邸幹部の核保有発言の支離滅裂 に 津本 より
- 【書評】吉野実『「廃炉」という幻想──福島第一原発、本当の物語』 に 吉野実 より
- 【書評】「西洋の敗北と日本の選択」・エマニュエル・トッド著 に 芋森 より
アーカイブ
カテゴリー
青年の旗 1980年8月1日 第42号
青年の旗 1980年8月1日 第42号

【主張】 第61回総評大会と日本労働運動
(1) 八〇年で結成三〇周年を迎える総評は、去る七月二一日から四日間第六一回定期大会を開催した。七五年以降の連敗春闘と、総評労働運動の原動力であった公労協に主要な打撃をすえた政府独占資本の攻勢の中で、いかに春闘を再構築し、日本労働運動の階級的再生を計るかが問われてきている。
ここ数年来、日本資本主義の危機の深まりとともに政府独占資本の系統的な労働運動への攻撃が存在する。JCをはじめとする民間大単産まる抱えにはじまり、官公労働者に対する処分のドーカツを含む労資協調への揺さぶり、そして今日、戦闘的拠点として存在している中小の争議組合に対して攻撃の矛先を強め早期収束を計り、闘い全体をつぶしにかかっている。この動きは、一連の政治反動、軍国主義強化の道と軌を一にしている。
かかる中、八〇年代再建の方針をどう闘いとるかが今総評大会に課せられていたのである。
(2) 今大会で提起された運動方針の基調は、(1)「連合時代」に対応した「開かれた総評」づくり、(2)壮大な労働戦線の統一の達成、(3)「国民春闘路線」の発展、「国民生活改善」の一大国民運動構築に向け、地域闘争の重視等に集約される。大会全体を通じて、運動方針案そのものをめぐる論議が大きく欠いている点を見ても総評の現状を物語るものだ。しかし、労働者生活悪化の現状と運動低迷との矛盾は春闘要求決定方式に対する批判や、一連の幹部請負主義に対する疑念として多くの代議員から示され、総評労働運動の一方での底流として存在している。
運動方針は、①政治戦線としての「連合論」、②それをささえる「労戦統一」、そのための統一要求の設定、③国民春闘再生に向けての地域闘争、として、結びつけて見ることが出来る。ここに於て見られる事は、後退に後退を重ねた春闘と運動の再生の方向を、議会主議・政治主義の枠組みの中での政労交渉にすえている事である。そして、具体的運動、国民春闘的課題の解決を地域住民との連帯でおぎなおうというものである。その実は、労働者階級を中核とした職場・生産点での闘いを放棄した政労交渉・市民主義への埋没の危険である。
かかる方針が五五回総評大会での「反独占」から「反自民」への転換、「連合時代」への期待に見られる政治技術主義と議会主義。「開かれた労働組合」論に見られる市民主義と議会主義への危険性が指摘された当時からひきつづくものであり、八〇春闘、両院選挙の惨敗によってもその破産を宣告されている。わが国労働運動の積年の病弊である企業内労働組合という体質を変革する課題に結びつかない安易な「連合」の期待や階級的な産別組合への移行に向けての明確な展望とその具体的方途の欠落によっては、「実質賃金すら維持できない」労働運動の再建はできない。
一方「統一労組懇」に対する論議が大会の焦点の一つでもあった。「統一労組懇」が都教組を実質上の分裂に導いている等の赤色組合主義的あやまりは新ためて述べるまでもないが、かかる状況が総評の最近の姿勢と無縁でない。今大会では「統一労組懇」が総評を割って出ない事の表明がなされている(「赤旗」報道はその部分カット)。代々木派内部に於る矛盾を物語っている。いずれにせよ、労働運動の階級的再建は、労働運動自らの力で闘いとる以外にない事。議会主義・政治主義にその展望はない。
(3) 大会全体を通じて、総評幹部と各単産代議員のギャップが示される。それは、下部組合員の不満の表出でもある。また、総評三〇年のまともな総括すら提出されない事の中に「富塚路線」の確信のなさを自己表明するものである。まさに、総評労働運動、わが国労働運動の進むべき道が求められていたといってよい。
求められている事は第一に労働者階級の要求を原点にすえた闘う方針の確立であり、諸要求ら列でなく反独占の具体的環の設定である。当面、増税への反撃だ。これは反軍国主義の闘いでもある。第二に職場・生産点からの運動の建て直しと、産別・地域闘争。労働運動の原点は賃金闘争であり、それを柱にすえた再建。第三に労働諸条件の横断的水準規制、その下に階級的統一基礎の確立。階級的産別組合への移行。ベースアップ闘争から最賃と個別要求重視という賃金闘争方針の転換と産別闘争の統一が急務である。
青年労働者のエネルギーは、かかる運動再建の中に正しく結集されなくてはならない。
カテゴリー: 青年の旗
青年の旗 1980年8月1日 第42号 はコメントを受け付けていません
新時代 第117号
青年の旗 1980年7月1日 第41号
青年の旗 1980年7月1日 第41号
【主張】 80原水禁世界大会の成功へ青年労働者は先頭に立とう
80原水禁世界大会まであと一ケ月たらずにせまってきている。今年ほど、原水禁運動の統一による国際的核軍縮の達成への合流、日本の軍備増強に反対していく勢力を結集していかなければならない時はない。
<平和と軍縮を闘う原水禁運動の統一へ>
本年80年代に入って″ソ連のアフガニスタンヘの侵入″を口実として、米を中心とした緊張激化政策はきなくさいにおいをまきちらしている。
NATO防衛委員会での年三%の軍事力増強を決定し、最近では、中国のICBM(大陸間弾道弾)の実験成功や、仏の中性子爆弾の開発と、核軍拡兢争と冷戦政策へいとまがない。
更に、米のコンピュータのミスによる偶発的核戦争の可能性は人類をふるえあがらせた。
六万を突破した核兵器の数は、第二次世界大戦の四倍にも達し、五千億ドルをも核軍拡のために年間浪費している。
これらの基礎には、″ソ連の脅威″という反ソキャンペーンの下に行なわれ、米においては、”平和時”で最高の軍事費を投入し、徴兵制の復活をも決めている。
これら一連の冷戦巻き返し策動は、ベネチアサミットの対ソ、アフガン制裁の決議を中心とする帝国主義問の経済対立と全般的危機の深化をおおいかくす弱さの表現としてあるが、危険性を指摘せぎるをえない。
日本帝国主義も、これらに連動し、「徴兵制復活論」や、「軍需産業の育成」、非核三原則の骨ぬきによる米のパートナーとしてのその役割分担の強化を積極的に担い、米からの要請に答えている。
こうした巻き返し策動、ソ連邦を中心とした社会主義世界体制を始め、国際平和勢力は、82年国連軍縮特別総会に向け、平和・軍縮攻勢をかけてきている。
六月十二日には、ジュネーブ軍縮委員会が開催され、新たに、仏、中国が参加し、すべての核保有国が同一テーブルにつくという枠組をつくりだした。そして、「非核兵器国の安全保障」「化学兵器」「放射能兵器」「包括的軍縮計画」の作業部がつくられ、実質的論議が始まろうとしている。
又、五年ぶりに核拡散防止条約再検討会議が開催され、全般的核軍縮に向けた具体的論議へ進みはじめた。
特に、ワルシャワでの軍縮七項目提案や、十一月マドリード全欧安保会議へとデタントと、緊張緩和の平和攻勢に連帯し、核兵器完全禁止、核実験全面停止、SALTⅡの批准、日本の平和外交への転換、非核三原則法制化、被爆者援護法制定の平和、原水禁運動へ日本から80原水禁の闘いの開始としなければならない。
<80原水禁・統l世界大会の成功へ>
原水禁運動が、このような中で、広範な大衆運動とて展開されなければならない。77年から新たに、日青協、地婦連などの参加によって、国民的基礎が築き上げられつつある。78年の国連軍縮特別総合はその大きなきっかけとなった。新たな運動のイニシアチブが大衆運動の諸原則が守られ発展させていくことが大切である。政党の不当な介入や、「排除の論理」による、悪しきセクト主義を許してはならない。
具体的課題にもとづく、統一行動で、日本の軍事力増強に歯止めをかける、非核三原則法制化、被爆者援護法の制定、核軍縮の課題で広範な労働者階級を基礎とした大衆運動で、平和、原水禁運動の再生へ前進しなければならない。
昨年の世界大会実行委員会は、二月総括会議を行い原水協が依然として21氏アピールに固執し、原水禁・総評関係がボイコットするという事態は、今年の世界大会を統一したものへと成功させることへの危惧をあたえている。
更に、六月十六日には、科学者八氏がアピールを発した。「一九八二年、第二回国連軍縮特別総会を、核兵器禁止と全面完全軍縮へ向かう転機とする国際的責務を負っています。」とし、80原水禁世界大会の統一開催へ、その呼びかけが実を結ぶよう、平和、原水禁関係者は、応えなければならない。
80原水禁にひき続く九月ブルガリア世界人民平和議会の開催と、80年代の平和攻勢を、「政治的緊張緩和から、軍事的緊張緩和へ」と、文字通りの闘いへ、開催していく必要がある。青年労働者は先頭に立とう。
カテゴリー: 青年の旗
青年の旗 1980年7月1日 第41号 はコメントを受け付けていません
新時代 第115号
青年の旗 1980年6月1日 第40号
青年の旗 1980年6月1日 第40号
【主張】 革新連合政権の樹立へ 保守独裁政権の打倒を
<激化する矛盾と支配階級の危機>
自民党の事実上の分裂による内閣不信任案可決、衆議院解散・衆参同時選挙という、政局の急展開は、激動の八〇年代を象徴する出来事となった。
自民党反主流派六九議員の本会議欠席という異例の事態は、独占資本の党・支配階級の党・自民党の一党独裁体制の危機を端的に示すこととなったのである。政策対立も不明確な主流反主流の確執、次から次へと噴出する腐敗と矛盾の爆発は、選挙を目前にした分裂回避への事態の収束をもたらしはしたが、それはそのまま現在の支配階級の危機、上層の危機が、どれほど深刻なものであるかを露呈している。五日二〇日、事態の急進展に驚き、うろたえた経団連・日商・日経連・経済同友会の独占資本首脳は緊急協議を行ない、自民党三役ならびに反主流派の安部政調会長を呼びつけ、「敵を見失うな!」「主流・反主流を差別せず公認せよ!」と強硬に申し入れ、急拠五〇億円の献金を約束しているのである。
保守一党支配の危機は、そのまま、日本資本主養、日本帝国主義の危機の直接的な反映である。日米経済戦争の激化と先鋭化、カーターの戦争挑発・冒険主義・冷戦外交への追随、安保条約の中近東へまでの適用範囲の拡大、二兆円にも及ぶ軍事費の増額、華国鋒の来日と日米中反ソ軍事ブロック政策、等々は、卸売物価・消費者物価の急上昇、公共料金の大巾一斉値上げ、実質賃金ダウン、再度の失業率・倒産件数の増大、等々と密接にからみあって、次から次へと日本資本主義の深刻な矛盾を噴き出させ、支配階級はその矛盾の先鋭化の前に、もはや統一して有効な打開策を示しえないところにまで事態は進展しつつあるのである。
<革新勢力の緊急の任務>
その行方は、反自民・反独占勢力の強大な統一と闘いいかんにかかっている。今ほど、保守一党支配体制を打倒し、平和外交と国民生活擁護の革新連合政権を樹立させる闘いが焦眉の課題となっている時はないのである。自民主導型の民社をとり込んだ保守延命の連合政権を打ち破る、社共公を含む反自民の強大な政治戦線は、形態はどうであろうと、客観的に、現実に可能であり、衆参同時選挙は、この際、自民党を徹底的に叩き落とす反自民革新統一をこそ切実に要請しているのである。軍備拡張反対・平和外交への全面的転換、増税・インフレ反対、国民生活擁護という、反自民・反独占プログラムにもとづく広範な国民的統一に向けた闘いこそが、革新勢力の緊急の任務となっているのである。
このような反自民統一の重要性、自民党独裁政権打倒の客観的意義を見失い、自民党に対する以上にセクト主義的な他党派批判、とりわけ社会党批判にあけくれている共産党の議会主義は、自民党・支配階級を大いに喜ばせる裏切り的犯罪的役割を果たすものでしかない。現代の革命戦略の基本である統一戦線政策を放棄し、社会民主主義主要打撃論、議会主義的セクト主義に埋没し、労働運動の分裂に狂奔している日共指導部に対して、厳正な批判こそが行なわれなければならない。
「与党が一つになるか、二つになるか、三つになるか、それはなにも日本の政治の基本的方向に影響を与えるものではありません」(5・23日共三中総、宮本発言)といった敗北主義路線の上に、共産党は再び、富士山をバックとする民族主義的選挙ポスターのもとに右翼顔負けの反ソ政策を前面に押し出し、「三つのノー」の先頭に「ソ連の覇権主義ノー」を掲げ、「領土問題では、前の政府綱領では千島問題しかなかったが、こんどは歯舞・色丹・千島について」前進させた(5・24宮本記者会見)と得意がり、あろうことか「千島・歯舞・色丹もただちになんの議論もしないうちに、先方から、どうもすまなかったといってかえすのが、これが社会主義の立場なのであります」とまで述べて、大いに日米帝国主義を狂喜させているのである。
自民党大平内閣の反動的挑戦に答える、唯一の回答は、反自民・反独占の強力な統一であり、自民党独裁政権の打倒であり、革新連合政権の樹立でなければならない。
カテゴリー: 青年の旗
青年の旗 1980年6月1日 第40号 はコメントを受け付けていません
新時代 第114号
新時代 第113号
青年の旗 1980年5月1日 第39号
青年の旗 1980年5月1日 第39号
【主張】 米の軍事的威しによる対イラン制裁に反対する
テヘラン大使館人質問題の解決が思うに任せぬカーター米大統領は、危険な軍事的威しで、イランの譲歩を引き出そうとしている。
十七日、カーター米大統領は、新らたな対イラン制裁措置を発表した。それによると、新制裁は、①米国人の対イラン全金融取引の停止②イランからの輸入禁止③米国人のイラン旅行の全面禁止④イラン政府が購入ずみで、すでに凍結している米国製武器を米軍や輸出に向ける⑤凍結ずみのイラン資産八十億ドルから人質やその家族に対する賠償を支払う権限を議会に求めかつ、凍結資産は米民間企業の対イラン債権や空母出動費など軍事、その他の人質関係の政府支出に充てるーの五項目に及んでいる。
さらに、同大統領は、この制裁で効果がなければ、「唯一の次の手段は何らかの軍事的行動しかない」とし、対イラン海上封鎖などを示唆すると共に、同盟諸国に対しても「行動の中身やスピードに失望した」と赤裸々にその不満を表明し制裁同調を強く要求した。
この居丈高な威しは、二十一、二日ルクセンブルクで開かれた、EC外相理事会に圧力をかけ、制裁同調を引き出し、国内向けにカーターの威信を取り戻し、大統領選を好転させようとするものである。
<ECもイラン制裁に同調、米の軍事的威しに屈す>
ここに至って、ECも対イラン制栽に合意したが、賛否両論が斗わされる中で米の軍事行使を懸念し、やむなく同調するという、お付き合い的なものに終っている。
その内容も、二段階的制裁で、第一段階として直ちに実施するのは①テヘラン駐在外交官を数的に削減②EC九ケ国駐在外交官の削減③EC域内に入国するイラン国民に入国ビザを適用④イランに対する武器および防衛関係物資の輸出許可の取り消しの四点だけである。
食糧・医薬品を除く禁輸、信用供与の停止などの第二段階の制裁は、第一段階が完了し効果のない時に実施されるが、肝心のその実施時期も、強硬論が抑えられ五月十七日以降、期限にしばられず、というゆるいものに終っている。
ECが制裁同調に踏み切った背景には、イラン原油依存度が低下したこともあるが、むしろ米国が海上封鎖など軍事行動に出る恐れがあり、緊張が一気に高まることを懸念したものと思われる。
しかし、EC内には依然として、アラブ急進諸国の反発、スポット買いの増加による経済的悪影響、ソ連への接近促進などを考慮して、制裁効果の疑問視、消極論が仏を先頭に根強い。
<日本政府、及び腰の同調–イランの逆報復に不安顔–>
日本政府は、ECの決定を待って、二十四日、在イラン日本大使館員の人数削減など三措置の実施を発表し、第二段階については、ECの動向を見極めながら決定することを発表した。
原油総輸入量の十一%をイランに頼る日本は、当然、同盟諸国の中でも、もっともおずおず制裁に同調する形となっている。
今回の制裁も「不快感の表明」以上は、何の効果もなく、むしろ在留邦人が困るだけだし、ピザの通用も部分的に適用するだけである。第二段階の禁輸措置については、通産省を中心に猛反対があり、大平首相自身、「イランとの関係を損なうので、実施は考えていない」と表明せぎるをえないほどである。
むしろ、イランが一バレル=三五ドルの値上げ通告を拒否した結果、原油供給停止の状態が長びくことの方が重大問題となってきている。
<進むソ連・イランの経済協力>
イランは、これらの経済制裁に対抗して、欧・日の銀行から頭金を引き上げ、又、ドルから他通貨への乗り換えを進めている。
これらの結果、イランヘの経済措置は、何の効果もなく、逆に天然ガスの供給交渉を再開するなど、イラン・ソ連の協力を促進し、日本を窮地に追いつめるという効果をもたらしている。
我々は、日本政府の矛盾をついて、米への同調を撤回させ、イラン包囲を打ち破り、軍事的野望を押えこみ、中東の平和を守らねばならない。
カテゴリー: 青年の旗
青年の旗 1980年5月1日 第39号 はコメントを受け付けていません
青年の旗 1980年4月1日 第38号
青年の旗 1980年4月1日 第38号
【主張】 交運・公労協統一ストライキのカで大巾賃上げを!
(1) 80春闘はいよいよ山場に突入しようとしている。労働者階級と勤労人民は、組織労働者を中心として、総資本との本格的な対決の体制を打ち固める時である。
80春闘を巡って、労働者生活を追撃する政府・独占に対して、今こそ労働者総体が、座して交渉する立場から、起って反撃に転ずる情勢と云える。
あらためて述べるまでもなく、職場生産点にあっては、「減量経営」の名の下に、引きつづく賃金抑制・首切り合理化・労働強化が押し進められ、労働者の不満と怒りは強まっている。政府はすでに、電気・ガス料金の大巾値上げを決定している。やつぎばやに予定されている公共料金値上げが実施されれば、8%賃上げはすぐさまふきとぶ。労働者生活の後退は誰の目にもあきらかである。
一方、政府・独占は、勤労人民に対する搾取と収奪の強化を計りつつ、軍需独占体の育成、軍国主義の強化を押し進めている。後退に後退を重ねた春闘と、労働組合に於る労使協調主義の胎頭、階級的労働運動の後退の中で、公然と「徴兵制発言」まで飛び出すに到っている。のみならず、政府自民党は、来る参院選に於る焦点として、(1)安保、(2)防衛問題をかかげるに到っている。先頃の大来外相の訪米の中では、13兆円5次防(中期業務見積り)の実施を早める論議が成されたと言われている。まさしく今日、政府は米世界戦略に積極的対応を開始し、帝国主義的軍事同盟の任務に基づく、″軍備増強″”国防意織の変革”の国民的合意を画策しているといえる。
(2) かかる状勢の中にあって、平和と民主主義・労働者生活に対する攻撃をはね返し、組織労働者を中心に強大な反独占統一戦線を構築する闘いが急務である。労働者と労働組合が、自らの基礎組織を建て直し、反撃に転ずる時である。
言うまでもなく、労働運動の原点は賃金闘争である。80春闘を突破口とする統一的貸金闘争の成功に全力をそそがなくてはならない。その成否が日本労働運動の階級的再構築の帰すうを決定するといっても過言ではない。
今日、民間主要独占体は20%~100%に及ぶ賃上げ可能とまでいわれる程の独占利潤をむさぼっている。独占と反独占の矛盾はかってなく鮮明なものとなっており、大衆的反撃の基礎は拡大している。闘いの好機ともいえる。
国労・動労は国鉄運賃値上げに反対しストライキで闘かおうとしているが、この闘いを全労働者的に包む中で、公共料金値上げ阻止、年金改悪阻止の課題を結合しながら、大衆行動をストライキに発展させなくてはならない。
(3) 今春闘に於て、4月8日ないし9日の金属労協の回答を中心にして、11日に私鉄の一次回答を引き出し14日からの第3週に民間単産・公労協の闘争を集中させる「短期決戦」で闘かわれようとしている。この「短期決戦」のもつ意味が参院選がらみで、闘争をさける危険性を含んでいる事を見てとらねばならない。政府・独占資本の側が、引き続く賃金抑制策を前面に押し出しているのに対し、総評はそれに対決するよりはむしろ、先の臨時大会で「社公中軸路線」を決めるなど、7月の参院選に重点をおこうとしている。参院選、「労戦統一」の政治的思惑の下にのみ、労働者階級の要求と闘いを押えつける事は、労働者階級の当面する問題の積極的解決につながらないばかりか、政治的変革ををも後景にしりぞけるものである。また、共産党(代々木)の「新ナショナルセンター」「統一労組懇」の動きに見られる、セクト的対応が、現況の解決の道でない事はいうまでもない。
かかる中、政府・独占の賃金・労働条件の切り下げに対し、職場からの反撃を組織し、ストライキを含む大衆行動を創出しなければならない。政府は「ヤミ」攻撃をはじめとする、官公労働運動に対する攻撃を強め、官民分断を計っている。80春闘は連敗を阻止すべく、官民分断を切り崩す、官民総がかりの大衆的決起を組織し、政府・独占と対決していかなくてはならない。
4月中旬の交運・公労協の統一ストライキを成功させ、大巾賃上げを闘いとろう!
要求をかちとるまで闘い抜く本格的体制構築を!
カテゴリー: 青年の旗
青年の旗 1980年4月1日 第38号 はコメントを受け付けていません
新時代 第110号
新時代 第109号
青年の旗 1980年3月1日 第37号
青年の旗 1980年3月1日 第37号
【主張】 世界平和へ危険な挑戦–カーター・ドクトリン–
カーター米大統領は、一月二十一日、年頭にあたっての一般教書報告を議会へ送った。
教書は冒頭、「ソ連のアフガニスタン侵略は、全世界の平和、東西関係地域的安定、そして石油共有に対する脅威である」とし、「ソ連のアフガニスタン侵略」をアメリカの外交政策の第一の要因にしている。
しかし、ソ連軍の出動は、アフガニスタン救府との問に締結された善隣友好条約にもとづく国際法上も合法的なものであり、アメリカ自身が、ベトナムやチリなどで行った侵略とは根本的な相違がある。
我々が注視しなければならないのは次のことである。つまり、ソ連軍のアフガニスタンヘの出動がなかったら、アメリカ政府のこのような政策はなかったであろうかということである。断じて否であろう。そのことは、NATO諸国の実質軍事費の毎年三%増額の決定は、一九七八年五月のワシントンでのNATO理事会で採択され、その同じ理事会で米新型中距離核ミサイル兵器の一連の西欧諸国への配備もおおむね決定されていたという事実が証明している。
アフガニスタンに対する侵略行為を行なったと責めるべき者がいるとしたら、それは、アメリカ・中国の好戦勢力である。まさに、彼らの資金によってアフガニスタン領でテロをひき起こしている犯罪者集団が武装されている。
カーター・ドクトリンのウソの口実をもとにした結論は、「アメリカは世界最強国であることを維持するために、いかなる代価も支払わねばならない」である。力のドクトリンの「国防」の力点は、(1)核抑止力維持のためのソ連との核均衡の保証(2)欧州における戦争抑止のため、NATOとワルシャワ条約機構との軍事バランスを保つための軍事力増強(3)友好国や同盟国援助のための迅速展開能力の整備(4)世界最強の海軍力を維持するための海軍強化、の四点をあげている。
このような方針は、西欧、日本などの負担増をもってなし切られんとしているのである。
カーター・ドクトリンは、まさに、七八年国連軍縮特別総会開催、七九年SALTⅢ調印にみられる平和勢力の前進の中で、とりわけカーター白身、大統領選を前にしながら、あきらかに、国内の戦争利権屋、好戦勢力の支持をねらったものである。しかし、それ自身は、「SALTⅡを放棄しない」と矛盾した内容を入れぎるをえなくなっているのである。
この力のドクトリンを具体化すべく、続いて発表された予算教書においては、「バター(民生)より大砲(軍事)を優先する予算」の名にふさわしく、戦後最悪のインフレを抑制するために、全体予算が実質のび率ゼロに村し、軍事費だけは、五%以上の伸びを示し、歳出の四分の一を占めるに至っており、一般教書で言われていることの財政的裏付けをあらわしている。
さらに、全文三百ページにもわたるブラウン国防報告は、スイング戦略及び「緊急展開部隊」の大幅増強など八十年代の冷戦秩序の形成をねらい、米国防総省に至っては、「ペルシャ湾地域での核兵器の使用」を公然と口にしている。
このようなカーター戦略に対して追従するかのように、いっせいに「ソ連のアフガニスタン侵略」に「抗議」する大合唱がヨーロッパ、アジアからまきおこり、とりわけ、アジアにおいては、リムパック八〇を中心として環太平洋軍事同盟が、中国をも含めた形で、急速に形成される過程に突入している。
しかし、冷戦体制を強化しようとする米当局のもくろみも、築きあげられてきた平和共存秩序のもとでは無力であることが暴露された。米当局の提起した対ソ経済制裁は積極的に賛成する国もなく失敗におわった。
また、ヨーロッパにおける米中距離核ミサイル配備に対して、幾千幾万の人々がデモンストレーンョンに立ち上り、オランダ、ベルギー ノルウェー、デンマークなどNATO内の動謡が起っている。
“カーター・ドクトリン”にもとづく冷戦回帰策動の中で、リムパック八〇、日本政府の十三兆円「五次防」は、アジアの安全を脅かす最大の敵である。
日本政府は、今から二十六年前、罪もない多くの人々が水爆実験の犠牲となり、死者をも出したことを忘れたかのように二隻の軍艦と対潜しょう戒機P2J八機、七二〇名の海上自衛官を中部太平洋へ送り、悲劇の再生産の準備を行なおうとしているのである。
今日、″カーター・ドクトリン″に見られる様な冷戦回帰策動に村し、国際平和勢力と連帯し闘う事、同時に、日本の軍国主義強化、冷戦軍事ブロックの先兵としての役割の強化に対し闘う事は、いつになく重要である。
カテゴリー: 青年の旗
青年の旗 1980年3月1日 第37号 はコメントを受け付けていません
青年の旗 1980年2月1日 第36号
青年の旗 1980年2月1日 第36号
【主張】 アフガン問題とカーター・ドクトリン
<革命転覆に失敗した米>
アフガニスタンヘのソ連軍進行を契機に、今までになく〝ソ連脅威″論と反ソ煽伝の音量が高まっている。国連での「外国軍撤退」決議採択によって、ソ連は第三世界からも見はなされ、世界的に孤立したとさえ言われている。しかし、アフガンで失敗したのは、米であり、中国であり、勝利したのは、アフガニスタンであり、ソ連である。我々は反ソの洪水の中から、冷静に真実のみを拾い上げねばならない。
アフガニスタンヘの帝国主義者の挑発は、七八年四日の革命勝利の日から始まっている。七九年春にはワシントンでアフガニスタンヘの”秘密干渉″が討議され、パキスタン国境でのCIAの活動が活発化し始めていた。パキスタン国内には、反革命派の訓練のための十二ケ所のキャンプが設けられ、約五千名の破壊工作者が謀略活動の訓練を受けていたのである。
又、このテロリスト集団は、中国でも猛訓練を受けていた。パキスタンと中国を結ぶ新しいカラコルム公路が破壊工作分子の投入に利用され、反政府分子には最新の中国製軽機関銃と自動小銃を供給されているのである。
これら外からの挑発と呼応して、内部の裏切り者・アミン一派が、タラキ大統領を殺害し人民民主党員を中心にした何万人もの市民を政治犯として投獄し、革命をもっとも困難な局面に落し入れていた。
従って、逆言すれば帝国主義と中国はアフガニスタン革命の転覆を、今一歩の所にまでこぎつけていたのである。
この危機を予想し、直面していたアフガニスタン救府は、アミンの時でさえ再三再四ソ連に援助を要請し続け、ソ連は可能な眼り平和的解決のため努力し続けて釆たが、今日に到り、これ以上黙視すれば、チリの二の舞いになりかねないという判断のもとに、外部の武力干渉の一掃にのみ目的を限定して、ソ連軍を進行させたのである。
<中東の軍事支配こそ狙い —力-ター・新ドクトリン—>
目前にして大魚を逃したカーターはヒステリックに「ソ連の武力干渉だ」とがなりたて、かろうじてイスラム諸国を両側につけ、反ソ軍事包囲網をめぐらすことによってポイントをかせごうとしている。
ソ連への”制裁”として、米国沿岸水域での漁業禁止、穀物輸出制眼、モスクワ五輪ボイコット等を同盟諸国に呼びかけている。しかし、もっと危険なことはこの機会に軍事力によって中東支配を試みようとする、″カーター・ドクトリン″である。
それは、一月二十三日の一般教書で発表され、″中東安保″構想とも呼ばれている。この構想の柱は、①今後五年間に九十億ドルの巨額を投じて創設する部隊と、そのための選抜徴兵制度の復活②中距離核戦力の欧州配備を通じたNATOの強化、③インド洋・北アフリカ・ペルシャ湾岸地域での海・空軍基地の建設等である。
ここで大事なことは、この”カータードクトリン″が、ソ連けん制を看板にしながら、実は中東諸国へむけられていることである。「中東へのソ連の脅威以前に、油田地帯を脅かしているのは、こうした各国内の内部不安だという見方が強い。米軍事力の中東進出は、こうした国内不安が内乱や革命に発展しないようにラミをきかすねらいも大きいことを、米政府も認めている。」のである。
とすれば、米国は中東で再びベトナム経験を繰り返す危険もあるし、勢い、アラブ諸国の不安と反発はつのっている。シリア、ヨルダン、PLOは勿論のことサウジアラビアでさえ基地供与を拒んでいる。アラブ諸国の支配者たちは、国内の親ソ派や民衆の胎頭におびえつつ、やはり、一番恐しい存在が米国であることを、歴史から学びとっているのである。
米国内でも、ケネディーが批判するなど、デタントの流れに逆らうこのドクトリンは、決っしてカーターの思惑通りに進むものではないだろう。
<米の冷戦外交に加担—大平施政演説—>
日本に対し、カーターは、ヤクートの天然ガス事業、サハリン大陸棚の石油・天然ガス開発等の日米協力計画の中止とそれに関連した対ソ信用供与の停止を要求している。
そこで、大平はおどおどしつつではあるが、はっきりとカーターの反ソ冷戦外交に相乗りしようとしている。施政方針演説(二十四日)では、「犠牲をともなうものであっても、避けてはならないしと決意を表明し、ココムによる輸出規制の強化、文化協定交渉の凍結等を打ち出している。又、アフガニスタンに対しては農業機械購入のための八億円援助を拒否し、自国製原爆実験を計画しているパキスタンには、二〇〇億円も惜しみなく供与するのである。
しかし、大平のこの道は、ベトナム戦争時に最後までひとり米国を支えて、外交方針を誤ったと同じように、結局カーターに振りまわされ、多大の損失をこうむることになるだろう。しかし、何にも増して、アソアと日本の人民にとって、危険で重要なことは、再び軍事緊張が拡大され、平和がおびやかされることであり、平和を守る闘いがいよいよ急務となっている。
カテゴリー: 青年の旗
青年の旗 1980年2月1日 第36号 はコメントを受け付けていません
新時代 第108号
青年の旗 1980年1月1日 第35号
青年の旗 1980年1月1日 第35号
【主張】 大平訪中と日本の進路
<大平訪中の政治目的>
昨年十二月五・六日、大平首相は訪中し、華国鋒首相はじめ中国首脳と会談し中国の近代化に経済協力をすることを約束して来た。
大平首相ら日本政府首脳は、この訪中は「まったく純経済的な協力についてであり、政治的目的はいっさいない」と弁解し、ソ連等国際世論の「日中軍事同盟化の危険な表われ」という批判をかわそうとしてきた。
しかし、その経済協力がいかなる内容のもので、又その協力によって何をもたらすかを考えてみる時、その政治的意図は誰の目にもはっきりと映し出されるのである。
日本が中国へ贈ったプレゼントの第一は、「五強渓水力発電所建設」他炭田開発、鉄道建設など六つのプロジェクトヘの協力とその費用として五〇〇億円(七九年度分のみ)の円借款を供与するというものである。
中国は今”四つの近代化”をスローガンに掲げているが、そのうち軍事の近代化に力を入れ、覇権主義的野望を企てている。英からは水陸両用ハリアーズの提供を受け、仏・西独からも軍事技術を導入する計画を立てている。
この武器調達にばく大な資金を必要とし、産業の近代化は大巾に遅れてしまう。この間の矛盾を埋め合わせようと救いの手を指しのべたのが日本なのである。
とりわけ、重化学工業の基礎的分野と電力不足が近代化のネックとなっている折、この部門での日本の最新工業技術と経済援助は、中国首脳をして心残りなく軍事の近代化に乗り出させ得るのである。
第二のプレゼントは、金利三%、返還期眼三〇年という特恵関税制度を適用するということである。この特恵関税は、開発途上諸国に適用するものだが、これまでバングラディシュ等国際的にも認められた開発途上諸国への適用を拒否してきたにもかかわらず「大国」の中国に適用しようと言うのだから、中国へのなみなみならぬ″熱意″が伺えるのである。
これに比べ、ソ連に対する経済協力はどうかと言うと、比較にならぬほど冷たく乏しい″差別待遇″なのである。
例えば、ヤクートの石油探鉱には四億五千万ドルを貸しているが、その金利は七%と高いし、又サハリンでは石油が出ているのにパイプ建設への追加援助の二億ドルを日本が出し渋っているお陰で、運べないのである。
鉄道建設についてもバーム鉄道への協力を七四年に拒否したが、その理由は中国が「中ソ戦争時に不利益だ」といって反対したからということである。なのに今度は中国の鉄道建設には丸のみで協力するとは、いかに日本の姿勢が「反ソ親中」であるかが分ろうというものである。
<反ソ覇権主義で、日中は″友″>
中国は反ソを煽りながら、東南アジアに乗り出そうという”大中国主義”の構想をたてている。そのためには帝国主義と手を組むことさえ辞さないのである。
日本も又、北方領土返還要求をソ連につきつけ、ありもしない”ソ連の脅威”を煽り、軍事力強化と海外出兵の地ならしを行い、これもまた東南アジア・極東へ進出し日本圏を作ろうとするものだ。
ここに両者の利益が合致し、ソ連を主敵に見なし、お互いを″友″と呼びかわしているのである。
しかし、このやり方で日本の将来が安全かと言うと、全くそうではない。資源エネルギー問題では、ヤクートやサハリン開発に協力すれば石油や天然ガスの安定供給を確保できるし、イラン問題でも米に依存してもメジャーは日本を競争者とみなし供給もカットして来たし、保護貿易主義も強硬なのである。
従って、日本経済の危機を冷静に直視する者のみが、現実的で有効な政策を選択しうるのである。その道は、日ソ関係を修復し友好関係を強め、経済協力について政府間協定をとり結ぶことである。そのためには北方領土はじめ反ソ政策を取り下げねばならない。
又、イランを始め開発途上諸国の主権を尊重し、互恵平等の経済協力体制を確立することによって、輸出立国である日本の資源を確保してゆくべきなのである。
反ソ・米日「韓」中の軍事同盟形成を狙う大平訪中と現政府の外交政策は、日本経済をいよいよ破局的なものに追いやるものであり、また、日本をしてアジアの「平和の敵・軍事大国」へと落とし入れるものに他ならない。
日本労働者階級は、とりわけ青年労働者は、今こそ日本の進路をめぐって、現実的で、かつ平和的なる道を選択を迫る闘いを強めなければならないのである。
八〇年代を平和と平和共存、反独占の大衆闘争高揚の年としよう。
カテゴリー: 青年の旗
青年の旗 1980年1月1日 第35号 はコメントを受け付けていません
青年の旗 1979年12月1日 第34号
青年の旗 1979年12月1日 第34号
【主張】 一九八〇年代へ–激動の時代と大衆闘争–
<カーターの重大かつ危険な賭け>
米・イラン紛争を頂点に、一九八〇年代への移行を目前にして、内外の情勢は極めて重大な激動の情勢に突入してきている。
カーター政権と国際石油独占資本・メジャーは、イランの”米大便館ジャック”を、自己の帝国主義的戦略に明らかに利用せんと、危険極まりない挑発政策を日毎に強化している。
カーターは、米国内の排外主義的で冒険主義的な世論を意識的にあおり立て、中東への軍事介入姿勢を露骨に示している。今やインド洋からアラビア海は、横須賀地からの攻撃型核空母ミッドウェーのインド洋入り、空母キティホークのアラビア海への急行をはじめ、米海軍機動部隊十数隻の”砲艦”がうろつきまわり、ペルシャ湾”出撃”の機会をうかがう軍事脅迫外交が押し進められている。事態は極めて重大な”一触即発”の情勢をもたらしつつある。
カーターは、イランの在米ドル資産凍結、イラン石油禁輸、食糧輸出禁止、さらには十一万人緊急動員部隊の投入、軍事介入発言等々、他の帝国主義諸国に対しても強圧的な共同行動の要請を行なっている。
米帝国主義は明らかに、本年二月のイラン革命によって失った中東油田地帯の重要拠点の奪還へ、イラン・ホメイニ体制の目まじるしい混乱を利用して、危険極まりない必死のまき返し、あがきを展開しているのである。
しかしながら、このようなアメリカの強圧的なまき返し政策は、逆に、ますます産油諸国のドル離れを促進し、ドルの衰退を一層明白にさらけ出し、通貨市場の大混乱から、政治・経済・金融・通貨危機に至る全面的な危機の爆発をさえ準備するものである。十二月十七日から開かれるOPECのカラカス総会はそのことを明瞭に反映するであろう。
<デタントの破壊を許すな!>
今、全世界に、緊張の新たな増大と激化、デタントの破壊の道を突き進むのを許すのか否かが問われている。
アメリカの危険な賭け、軍事的冒険主義を歓迎しているのは、国際石油独占資本、帝国主義的反動、中国北京指導部だけである。
このような時に、もはや矛盾と対立、腐敗と指導力低下で身動きのとれぬ大平内閣は、一方で米軍指導下の挑発的な大規模軍事演習「環太平洋合同演習」(リムパック80)に海上自衛隊を参加させることを広言し、同時に来年度予算における福祉生活関連予算の大削減、公共料金一斉大巾値上げとは反対に、十三兆円にものぼる反ソ「五次防」予算を目論み、反ソ同盟強化へ北京訪問をしようとしているのである。
このような政策は、破産を運命づけられている。ここ数年、とりわけかすびがましく宣伝されてきた”ソ連の脅威”論はもはや内外情勢のいかなる事態においても通用するものではなく、時代錯誤以外の何ものでもないことが歴然としてきているのである。ソ連はSALTⅡからさらにSALTⅢへと、軍縮への大胆な歩みを着実に押し進め、中部ヨーロッパのソ連軍兵力の一方的削減、中距離核運搬手段を一方的に現水準より削減する用意、軍事関係予算の削減、等々、全世界の目の前で、その明瞭かつ断固とした平和の闘いを展開しているのである。
米・イラン紛争に直面して、「対米原油禁輸で浮いたイラン原油に飛びつくような”火事場泥棒”的行為は困る」(外務省)、「対米関係も重要だが、対イラン関係も大切だ。軽がるしくイランを刺激するような発言は資源外交上迷惑」(通産省)と大平内閣が右往左往している時に、革新勢力は、共産党までが先頭にいる、こそくな反ソ民族主義・議会主義的セクト主義を投げ捨てて、断固とした平和と軍事予算削減、生活擁護の大規模な大衆闘争をこそ組織するために全力を傾けなければならないのである。
一九八〇年代、激動の時代の突入は、そのことを要請しているのである。
カテゴリー: 青年の旗
青年の旗 1979年12月1日 第34号 はコメントを受け付けていません










