脱退声明(桃山学院大学支部総会決議 1973年12月12日) (全文PDFはこちらへ)
我々桃山学院大学支部は、十二月十二日、支部総会を開催し、学生共闘一実行委運動、桃大学費蘭争の総括及び平和共存・反独占民主主義・学生運動の統一に向けた我々の歩むべき道について真剣な討議の後、次の四点を確認した。そして桃大支部として今後「民学同全国委員会」の指導を拒否し、民学同の趣意・規約の立場を唯一継承し守り抜いている民学同中央委員会の下に結集することを決議した。
①いわゆる「学生共闘方式」は桃大の闘い破産した。
「学生共闘方式」の最大の誤りは、統一行動、共同闘争のスローガンと党派の政治スローガンを完全に混同していることであり、結果として闘う部隊の分裂を招き、大衆と同盟の間に根深い垣根をつくってしまうことである、 無益なところで、学友を「アンチ・ セクト」にしている各大学の現実がこの誤りを如実に物語っていると言える。
学費闘争が広範な学表の共通の課題となるにしたがって我々は、その誤りを一層確認した。
闘争が自治会再建を具体的な日程にのばらせた時、「学生共闘方式-全学実行委員会方式」が、セクト的な桎梏となっている。意識あるクラスの活動家のみの思い上った少数行動が、セクト的党派形成には役立つとしても桃大五千学友を揺り動かす巨大な闘いを担いえないのは全く明白である。
②「課題と基本戦術の一致にもとすく行動の統一」は何にもかえがたい闘いの原則である。
しかし、これを一般的に語るだけでは不充分である。
これを現実の闘いの中で具体化する時に、第一に、長期的政策の下に、第二に、当面の広汎な学友の共通の課題をスローガン化し、第三に、そのスローガンの下で一致しうるすべての勢力と協力し、第四に、断固たる理論闘争によって次の課題を切り開く着実で、誠実な努力を積み重ねねばならない。これが我々自身の闘いの中で学んだ教訓である。 そして、この現実の実践こそが、十二月五日の理事会団交での勝利への確認書を実現し、今後の闘いの力強い展望を我々に与えたのである。
運動の最初の段階から、他党派との自己区別、特に、新「左」翼的ノンセクトの排除のみを目的に一般的スローガン「民主的国庫補助要求」を掲げる様指導した大阪「府委員会」の方針は、統一行動の原則を全く理解しえないセクト主義・ へゲモニー主義といわねばならない。
③我々は一般的な、セクト的なスローガンではなく「私学教職員人件費国庫全續負担」のスローガンを掲げた対政府行動を闘い抜く政策の下に、広範な学友を結集している。 この方針は、今日の私学の現状の科学的分析すらなしえていない全国委員会一大阪府委員会から提起されたものではなく、民学同中央委員会と桃大支部の民主的な討議の中から見い出しえたものであった。
お題目の如きスローガンでは、私学の国庫補助の大幅な拡大も又、全国化への現実の橋をかけることも全く不可能な、永遠にかちとれないものとなるのも当然のことといえる。
④我が支部は、天理大の同志が中央委員会に結集した際に、その根本的な原因について全国委員会ー大阪府委員会に提起してきた。しかし、上級機関の回答は、結集に積極的役割を果たした一人の同志の個人的貴任に解消し、更には「府委員会の目がいきとどかなかった」という様な全く技術的・ 外的要因にもとめるばかりであった。
こうした官僚的・独善的姿勢は全国委員会の全体を支配する傾向の端的な表現であり、組織内民主主義の否定の現われである。
我々は、天理問題を始め、筑波闘争での楽観主義的・独善的総括等について、常に問題提起してきたが、全体の問題として討議されることなく今日に至っている。
以上四点に特徴的に現れていることは、今日十周年を迎えた民学同の光輝ある趣意・規約の立場特に民主青年同盟との闘いの中でかちとつてき教訓を否定し、二の舞を蹈む、許すべからさる誤謬といえる。
我桃大支部は、民学同の輝しい十年の歴史と教訓に変ることなき忠誠を誓い、その真の発展、大衆運動の飛躍的高揚を望むが故に現在までの「全国委員会一大阪府委員会」との関係をを清算し、脱退することを決議した。
同時に、この間、同志的な討議で、共通の認識を深め闘つてきた民学同中央委員会の下に結集し、平和共存・反独占民主主義・学生運動統一の真の旗手として闘い抜くことを決議した。
「全国委員会」の指導の下にあるすべての良心的な同志諸君に我々は訴える。
もはや、我が支部の脱退と中央委員会への結集はいかなる個人的・技術的問題にもワイ少化することはできない。我々が歩んだ道について、今こそ真剣で建設的な討議を巻き起こされたい。 1973年12月12日 民学同桃山学院大学支部総会決議