【呼びかけ】大阪府労働情報総合プラザを守ろう!
ただただ大阪府の財政再建のみに突き進み、なりふりかまわず弱者や文化を切り捨てる橋下知事の財政再建案は、この間培ってきた府民の、いや全国の労働者全体の貴重な財産をもぶっ潰そうとしている。
府立労働センター(エル・おおさか)内にある社会・労働関係の専門図書館「大阪府労働情報総合プラザ」は、人事・労務管理の実務書、労働関係の専門書などの図書約2万5000冊、新聞や「労働判例」などの雑誌1万8000冊をそろえ、労組関係者、研究者、労務担当者等が利用している。この図書館には、労組・NPOの機関紙、企業の広報誌などの資料約4万5000冊も保存されており、近江絹糸労組のガリ版刷り職場新聞や大阪春闘共闘資料など貴重なものも多い。総評大阪地評や大阪同盟が保存していた資料はそっくり受けついでおり、公立図書館や研究機関にもない希少性の高い一次資料が豊富にある。
もともとこの図書館は府の直営であったが、2000年に(財)大阪社会運動協会に運営を委託し、資料室を「大阪社会運動資料センター」として公開したり、インターネットで蔵書検索をできるようにしたりして、少ない職員で利用者を4倍に増やしてきた。ある意味、効率化の優等生であるこの図書館を、6月5日に発表された橋下財政再建案「維新プログラム案」は7月末で廃止とし、予算には文書整理料111万円と書籍廃棄料21万円のみが盛り込まれようとしている。私たちのとって宝の山であるこれらの資料も橋下知事にとってはただの「ゴミ」でしかないのだ。この件でも彼の価値観がよくわかる。
このような、労働運動の貴重な財産を廃棄・散逸させてはならない。現在、「大阪の社会・労働関係専門図書館の存続を求める会」がインターネット署名運動を行っている。(http://rodoshomei.web.fc2.com/)
また、6/13~7/14に行われるパブリックコメント「『大阪維新』プログラム(案)に対する府民等の意見・提言の募集」にコメントを送って、府議会へ向けてプラザの存続をアピールしている。(https://www3.shinsei.pref.osaka.jp/ers/Uketuke/Form.do?tetudukiId=2008060006)
さらに、労働運動団体も存続に向けて大きく協力をすべきであろう。読者の皆さんの持ち場でのご協力をよろしくお願いします。
(若松一郎)
【出典】 アサート No.367 2008年6月28日