【投稿】東海村JCO事故、被害補償に背を向けるJCO

【投稿】東海村JCO事故、被害補償に背を向けるJCO

 一昨年9月30日に起こった、日本初めての臨海事故である東海村JCO(核燃料加工会社)事故から、1年半が経過している。現地住民を中心にした「被害者の会」によるJCOへの責任追及と補償を求める運動が続けられているが、JCOの無責任な対応が続いている。
 「臨海事故被害者の会ニュース」によれば、第1回2000年3月9日、第2回5月9日、第3回6月1日、第4回8月10日、第5回9月21日、そして2000年12月7日にも被害者の会は、JCOと交渉を行った。
 第1回の交渉では、「任意団体とは交渉できない」とJCOが交渉を拒否する有様。そして第2回には、被害者の会が1、心身ともに受けた住民の被爆そのものに対する補償をすること、2住民の健康被害に真摯に取り組み、万全な医療補償をすること、3土地財産価値低下等、JCO臨海事故によって引き起こされた被害にかかる補償をすること、の3点の申し入れを行っている。その後の交渉でJCO側は「相当因果関係が証明されれば検討する」という表現に終始し、12月の交渉で会側が「今回の事故の加害者であるJCO側が、我々に『健康被害はなかった』と証明すべきであって、被害者側に健康被害を証明させるというのは筋違い」との主張に対して、JCO側は「そこまで踏み込むつもりはありません」と開き直る始末である。
 こうしたJCO側の無責任な対応は、科学技術庁などが、周辺住民に具体的に発生している健康被害に対して、臨海事故との因果関係を否定し続けていることが背景にある。現実に、「ほとんどの被ばく住民は「相談センター」「病院」をたらい回しされ、挙げ句の果てには「放射線障害とは考え難いと判断します。」旨の診断を下されている」。(ふくろうの会パンフより)
 さらに、科学技術庁と核サイクル機構が、データ隠しを行っていることが市民団体の調べでわかってきたのである。事故直後に放射線量調査のためのモニタリング車での測定を行っていない、と答えてきたにも関わらず、那珂町立下米崎小学校前で放射能を測定する職員の写真が共同通信によって撮影されていたことである。当然住民や子供たちへの影響も意図的に隠蔽されている。
 一方、市民団体・研究団体による健康被害調査も進められ、被爆の深刻さも明らかにされている。これらの報告はホームページなどでも公開されているので是非ご覧願いたい。(阪南中央病院東海臨海事故被ばく線量・健康実態調査委員会:http://www2.osk.3web.ne.jp/~hannanun/)
 「臨海事故被害者の会」も昨年2月10日の活動開始から1年を迎えている。こうした被害者の闘いを支え、JCO事故の責任を明確にさせ、補償を行わせることが必要である。
 4月23日には、JCO東海事業所元所長ら6被告の業務上過失致死罪を裁く裁判が初公判を迎える。起訴から6ヶ月も経っての初公判である。
 また、被害者の会の活動を支えるためのカンパ活動も行われているので、積極的に協力していくことも読者の皆さんにお願いするものです(郵便振込00120-4-656526 臨海事故被害者の会)   (I) 

 【出典】 アサート No.280 2001年3月24日

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