【読者の声】by 広島・S
先日、広島県立図書館で小野義彦先生の追悼録を見つけて読み、4年後の2003年は民学同(以下、MG)結成40年になるんだな、ということに気づきました。
今、インターネット・ホームページ、例えば、「マル共連BBS」ではMGのことが時々、取り上げられ、大阪市大ではこのぐらいの勢力だったとか、80年ごろの筑波大反処分闘争の時はどうだったとか、書き込みがありますが、多くが新左翼系の残党のNWの見方なので、民青の亜流としか見られていません。(別の機会にこうした書き込みを再録してもいいですが)
従ってアサートでは今後、もっとかつての同志間の運動経験を本音で出し合い、検証し、60年代以降の「構造改革路線」の大きな潮流の中でMGの歴史を記録する作業を始めてはどうかと思います。労働運動研究所(労働者党系)などの協力を得れば、可能だと思いますし、小野人脈だけでもすごい。最近では政治グループ稲妻(第四インター分派、共産党員との対話を追求)の村岡到氏が戦後の自己の運動体験を歴史と重ねあわせて「協議型社会主義」を提唱する一冊を出版していますが、個人・有志の作業の形でもいいかと思います。
地方に住む私はアサート誌上で横山ノック府政や石原慎太郎都政の評価など読みたくありません。マスコミで十分です。先日の吉村励先生との座談会などが、本当に読みたいものです(物足りなさはありますが)。
われわれは当時、「平和と平和共存」「反独占民主主義」を掲げましたが、結局、「平和共存」はソ連のお先棒かつぎだったし、反独占とは中小企業保護の選挙政策にしか物質化できなかったのではないでしょうか。すると残るは民主主義だけです。民主主義のとらえ方だけが誇れる唯一の遺産でしょう。
インターネットの時代です。誌上で投稿者のメールアドレスも公開し、より機動的な意見交換ができるようにすることも提案します。まず、編集部がアドレスを公開して下さい。パソコン通信より可能性が広がります。(広島・S)
【出典】 アサート No.262 1999年9月15日