【コラム】ひとりごと –PKO法案論議に思うこと–
先日、山形新幹線で踏切事故が発生というニュースを開いた。「エッ!新幹線に踏切があるの?」と驚いてしまった。小泉今日子がジャンジャカジャンとやっているイメージとはかなり違い、田圃のまんなかの単線区間を「新幹線」が走っているのである。ニュースステーションで久米宏氏は「新幹線だと思うからおかしい」といっていたが、あれに「新幹線」という名前をつけなければならないJRにも同情する(自業自得でもある)。スーパービユー踊り子号が伊豆山中の畑の間を走るのもやめてほしいが、山形新幹線はそれ以上で(余談ですが、伊豆にはカンナと優美子が乗っている電車が似合う)▼山形新幹線にそう名前をつけた張本人の自民党の議員さんは選挙のまっただ中である。先の通常国会のPKO法案の攻防も逆に利用されている。ちょっと押されているなという状況である▼都内北区で折り込まれた「自由北区」の中で衆議院議員の浜野たけし氏が「シーラカンスの社会党」と題して一文を寄せている▼この中で浜野氏は「牛歩は時代遅れ」「集団辞職は議会の崩壊につながる」「社会党は「自衛隊を戦場に送るな」「夫や子どもを再び戦争の道具に使うな」とデマを流している。PKOは戦争状態が終わって、紛争の再燃を防止して平和を確保する活動である」「国際貢献の必要性を堂々と国民の皆さんに訴えて社会党や共産党と対決していく」など述べている▼論議は「なぜ自衛隊の部隊なの?」「文句を言われな いような、とにかくやろう調の国際貢献でいいの?」ということだったでしょう▼更に氏は「(社会党に)あなた方は、長期的な国益も党利党略を優先させました。民主主義というのは自分だけに都合のいいことばかり言っていては成立しないのです。自己主義にこだわるのは、あなた方の勝手だが、最後に多数決に従わなくてはなりません。それが民主主義です。」と言っている▼どちらが党利党略を優先させたかわらないが、子どもが牛歩のまねをしてもかわいいが、子どもが特別委員会での採決のまねをしないようにしてもらいたいものである。
(東京 Y)
【出典】 青年の旗 No.177 1992年7月15日