新時代 第92号 1978年11月15日
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10.21国際反戦デー、10.24国連軍縮週間をふまえ
有事立法粉砕、政治反動ファッショ化阻止へ

| 1面 ←PDFは、こちらから | 【主張】鄧小平来日を巡って露呈する中国の反ソ戦略 日ソ善隣条約の締結を |
| 2面 | 全学の統一は実りある前進の保障—-大学祭成功 |
青年の旗 1978年10月1日 第20号
【主張】 大衆収奪と軍国主義強化に対決する強大な統一行動を!
第八回臨時国会は、九月十八日に召集され十月二一日まで三四日間の会期で行なわれる。政府は、「日中と補正予算」を重点に今国会にのぞむ事を表明した。
政府は、補正予算で大企業、大独占にのみ奉仕する公共事業等を通じ景気のテコ入れを行おうとしており、その財源を大衆収奪と大増税に求めている。
さらには、日中「平和」条約をテコに日本軍国主義強化、冷戦外交政策を押し進めようとしている。
しかしこのような路線は、支配階級内部においてさえ何らの展望を見い出しておらず、矛盾と動揺をさらけ出している。
このような最も反動的で反人民的な策動に対して、労働者階級を先頭に勤労人民が切実な要求を掲げ広範な闘いを展開する事が切実に要請されている。
<収奪と大増税の攻撃>
政府は九月十八日臨時閣議で五三年度一般会計補正予算を決定した。
補正規模は千四百五十億三千三百万円、事業量では大型プロジェクトの公共事業を中心に二兆五千二百億としなから、予算の純度は一千億にも満たないというものであり、財界の首脳でさえ、七%成長はおろか景気の一層の落込みをさえ予想している。
この様な中で今年度の国債発行額は、十一兆二千八百五十億円となり、実質国債依存率は38.6%にもなり財政危機を一層深刻なものにしている。
政府・財界はこのソケを勤労人民に押しつけようとしている。
今秋、国鉄運賃値上け、タクシー、私鉄運賃値上げ、公団住宅家賃値上げ等が予想されている。
同時に昨年以来一貫して政府、財界は、一般消費税導入等の増税をもくろんでおり、重要な段階になっている。
この様な政府、財界の大衆収奪、大増税政策は国民の個人消費、購買力を押し上げるどころか一層の低下とインフレを余儀なくさせることは火をみるより明らかである。
< 日中条約批准、有事立法と反ソ軍国主義強化の策動>
政府は、日中「平和」条約批准承認を、十月二二日の鄧副首相の来日までには通過させようとしている。
政府は、この日中「平和」条約を通じ、国際的緊張紹和の流れを日米「韓」中の反ソ包囲綱で逆行させようとしている。福田政府の”全方位外交”とは反共冷戦外交であり、その事は、中東四ケ国歴訪での 「サウシアラビアやイランの周辺諸国の社会主義化を防ぐためにも穏健諸国に大いに経済援助をする」(園田外相)の発言からも明らかである。
福田政府は、同時に日本の軍国主義強化を押し進めようと画策しており、とりわけそれは北京の日米軍事同盟支持、自衛隊強化歓迎・反ソ領土要求支援と密接に結びついた「有事立法」をめぐって重大なものとなってきている。
日本軍国主義強化、反共冷戦外交と結びついた日中「平和」条約に反対し、同時に、日ソ善隣友好条約締結、全ての国との善隣友好関係の樹立、アジア集団安保体制の実現を展望する平和外交へと転換させなければならない時がきている。
<統一行動、統-戦線の前進を!>
総評は八月二一日、幹事会、単産委員長会議を開き秋期闘争方針を掲げた。同時に当面の行動として、「円高差益還元」「一兆円減税一兆円福祉改善」に向け大衆的闘いを展開する事を打ち出している。又十月二一日に向け総評・社会党・共産党等十四団体による実行委員会が結成される等、「有事立法」に対する闘いはかってなく大きなものとなってきており、統一行動、統一闘争の発展こそが要請されている。
今こそ秋闘立ち上がる全労働者階級の闘いと他の民主主義勢力との闘いを結合させ、大衆的力で生活擁護、大衆収奪反対、軍国主義強化阻止、軍拡競争停止のための闘いを作り上げよう。
青年の旗 1978年9月1日 第19号
【主張】 危険な同盟・日中条約批准反対!
日ソ善隣協力条約を結べ!
<調印された「反覇権」=反ソ同盟条約>
七月二一日から北京で再開された「日中平和友好条約」交渉は、「反覇権・第三国条項」をめぐって難行するかに見えたが、「この条約は、いずれか一方の締約国と第三国との関係に影響を及ぼすものではない」という日本側修正案提出によって、調印に向って急展開した。
”第三国の覇権に反対する共同行動“という条項を条約に入れようと躍起と成っていた中国に対する日本側の譲歩は、極東アジアに於る平和と緊張緩和の前進と逆行する道を日本がつき進んでいる事を示している。
中国指導部は、今日の国際緊張緩和の流れの中に自己の拡張主義的計画に対する脅威を見ており、この緊張緩和に反対する全ゆる勢力と結びつこうとしている。それは、ベトナム完全解放以降、中国の日米安保承認・日本の軍事力強化支持の中に端的に表われている。
日中反ソ同盟の志向は、アジア・太平洋地域にとどまらない。その事は、華国鋒のユーゴスラビア、ルーマニア、イラン歴訪の中に見てとる事が出来る。
さらにこの動きの中に、アメリカは、憲法に「ソ連の覇権主議反対」が明記されている中国を、反ソでたきつけ、日本にも自衛隊の強化を要求し、ポストベトナムのアジア戦略を組み立てようとしている。かくして、公然たる、米中日の「反ソ統一戦線」の画策が行なわれている。
まさしく、全般的危機の一層の深まりの中で、政治的後退を余儀なくされてきた世界帝国主義は、中日指導層の反ソ主義を利用しつつ社会主義にほこ先を向けた軍事同盟の拡大強化、新冷戦世界戦略を画策している。
<日本軍国主義の危険な道>
「日中条約」締結の動きと期を一にして、日本に於る軍事力拡大、軍国主義の強化策が急速に進められている。栗栖前統幕議長の自衛隊の「超法規的行動」発言。それを受けるかのように、有事に対応した防衛庁の「防衛研究」の八月七日よりの本格的スタ-ト等やつぎばやである。防衛庁の同研究の基礎となる資料「日米共同対処を含む防衛対応計画策」に於ても「周辺情勢から見て、当面の防衛対象は極東ソ連」と明確に規定しているように、反ソ・反社会主義を基調としながら、一連の経済の軍事化(軍需産業の増強、武器禁輸解除を要求する資本の要望は周知の事である)は網の目のようにしきつめられている。「日中条約締結」の策動は、このような日本軍国主義の先兵達を勇気づけている。それは、同時に米日支配層による政治的・経済的な延命の道具として、米日を中心とした帝国主義による、中国市場の分割、経済的支配をも狙っている。
一方、この様な日本軍国主義強化と結びついた「日中条約」の危険に対し、把握し、斗う部隊が自称革新という部分にあっても皆無に近く、共産党(代々木)にあっても北方領土返還要求に見られる、自らの民族主義の中で「日中条約」をめぐる危険な策動について指摘しつつも有効に斗えないでいる。
<日ソ善隣協力条約を闘い取ろう!>
「反覇権」の日中条約批准には、中国を含めたアジア全体の安全のために、その危険性を叫弾し、強く反対しなければならない。そして同時に、ソ連をはじめとする社会主義諸国との間に平和共存に基づく外交を斗いとる必要がある。
今こそ日本の民主勢力は「日中覇権条約」の批准に反対し、平和外交への道、日ソ善隣協力条約締結、アジア集団安保へ前進しよう。
青年の旗 1978年8月1日 第18号
【主張】 統一大会と原水禁運動の課題
七月五日五団体(日青協、地婦連、NGO宗教者連絡会議、被団協)は、原水禁世界大会開催に向けて実行委をよびかけた。
それにもとづき七月十、二十日等実行委を行うなかで「七八核兵器完全禁止、被爆者援護世界大会」を八月一、二日東京、五~六日広島、九日長崎で行う事を決定した。
原水協は、独自大会を行わずに構成諸団体個人でこの実行委参加を表明している。
一方独自大会開催をきめている原水禁国民合議も最終的同様な形態での参加を決定している。
この様な状況の中で原水禁世界大会の開催の気運が急速に大きなものとなってきた。
しかしこの様な原水禁世界大会開催決定の過程で五団体の”広く国民に開かれたもの”のよびかけにも関わらず、排除の論理、セクト主義立場に立つ大衆運動をせばめる部分がいる事は断固糾弾されなければならない。
昨年の統一世界大会は、14年間の分裂にピリオドを打ち、具体的で緊急な課題を政府独占にせまっていく統一行動の積み重ねの欠落等アドバルーン的要素を多く残しながらも地婦連、日青協等の民主的諸団体の参加に見られる原水禁運動への関心と大衆的発展の可能性をひらいた。
今原水禁世界大会は、国際平和勢力の闘いの成果である国連軍縮特別総会成功を背景に行なわれようとしている。
軍縮特別総会は、国際平和勢力の注目する内で四部分からなる最終文書、年間数千億ドルに及ぶ軍事支出の浪費を指摘し、「軍縮は国際社会が直面しているもっとも緊急な任務」として七つの具体的で包括的行動計画を宣言した。
この様な内での日本平和運動の任務は、国際平和勢力と連帯し国連軍縮特別総会成功の成果を具体的、大衆的運動を展開する事によって緊張緩和の流れを逆行させるもくろみを打ちやぶる事である。とりわけ中性子爆弾開発製造は、緊張緩和の潮流を新たな兵器兵器体系の改変によって歴史の歯車を軍拡競争に逆行させる役割をもっており、これに対する闘いを早急に取りくむ事は国際平和勢力の重要な闘いである。
日本政府独占は、この間、P3C、F15導入決定、核武装合憲論、日中「平和」条約、日米「韓」軍事一体化等を通じ、日米「韓」中軍事ブロック強化をもくろんでいる。又「三矢作戟」の現代版「統合防衛作戦」研究開始等政府独占は軍事力強化の策動を行なっている。
この様な中で日本平和勢力は、政府の軍事力強化、反ソ民族主義、政治反動化総じて軍国主義強化と対決しなければならない。
今こそ国際平和勢力の闘いの成果、国連軍縮特別総会の成功を日本の地で大衆的、国民的原水禁運動の発展の内で生かさなければならない。
今原水禁世界大会を成功させる事は、その一歩をふみ出す事である。
第一に中性爆弾の開発、製造、配備に反対し、全面核停をはじめ、軍縮総会の成果をさらに国際共同行動として連帯した運動を作りあげる事。
第二にP3C、F15Cの導入に反対し非核三原則の法制化、被爆者援護法制定、日本の核政策の転換させること。
第三に、反ソ「冷戦」政策を転換させ、日中「覇権」条項に反対し、日ソ善隣協力条約、日ソ、日朝、日越の平和条約締結の要求を掲げ原水禁世界大会を成功させる事が必要である。
青年の旗 1978年7月1日 第17号
【主張】 危険な反ソ同盟–日中条約に糾弾の声を!–
<“NATO16番目の加盟国”>
「覇権反対にアメリカ側としては問題はない」-先の日米首脳会談(五月)で示されたアメリカ側のOKは、はしなくも、日中条約の危険な本質を暴露している。
とりわけ、この条約交渉再開の動きと前後し最近の「米中協調」「対ソ強硬姿勢」は注目されなければならない。
米政府内でも最も度はずれの反ソ冷戦主義者・プレジンスキー大統領補佐官が訪中し、華国鋒・鄧小平と会談し、米中共同の敵=ソ連に対し、「協調と理解」を確認し、プレジンスキーは「安全で強大な中国は米国にとって有利である」とその腹黒い、ソ連への敵意を隠すことさえしなかった。
つづいて、カーター米大統領は、「ソ連にとって、緊張緩和は政治的優位と勢力拡張を目指す侵略的闘争の継続を意味するようだ」と断じ、「ソ連がアメリカとの対決の道を選ぶなら、これに応ずる用意がある」と、異例の脅迫的な対ソ警告(六月七日)を行なったのである。
時、あたかも、全世界の平和勢力が、平和共存と緊張緩和・軍縮を要求して、歴史上初の国連軍縮特別総会を聞かせ、ソ連は極めて現実的な軍縮への四項目の提案を行なっている時である。そして、この時に、中国の黄華外相はこともあろうに国連軍縮特別総会の壇上から(五月二九日)、「どんな場合にも軍縮という非現実的空想を抱くようなことはすべきでない」「世界平和擁護の望みを軍縮に託することはできない」等と叫び、「”反侵略”戦争の物質的・組織的準備をととのえなければならない」と挑発し、「ソ連の拡張への抗議」で演説を結んだのである。
さらに黄華外相は、ペンタゴンとNATOの武器で支えられているアフリカ植民地の拠点・ザイールに乗り込み(六月三~七日)、”ソ連社会帝国主義の覇権”と闘うモブツ政権に「精神的支援だけでなく、物質的支援も与える」と約束し、アフリカ諸国民に敵対する同盟者たることを公然と宣言したのである。NATO軍最高司令官ヘイグは、これに歓喜の涙を流し、中国は”NANTO16番目の加盟国”とほめたたえた。そして、ベトナム社会主義共和国に対して民族的敵愾心と反ソ感情をのみあおる中国の反ベトナムキャンペーンの中で、露骨な敵対行動を開始し、帝国主義著を大いに喜こばせている。
これらの事態は、平和と緊張緩和に逆行するきわめて憂慮すべき事態を招いている。
<反ソ政治結着を許すな>
福田首相は、日中交渉を「一日も早くスタートさせたい」とし、「条約が締結されれば、臨時国会を召集し、ただちに批准する」「交渉と締結が別ということは断じてない」と、強い意気込みを示している。しかし、それは、七二年の田中訪中以来、交渉の焦点となってきた「覇権条項」について、明確な見通しをもったものではなく、福田・園田らの”政治決着”に委ねられた、極めて危険なものである。
日本側は「覇権条項」について、条約本文に「第三国に対するものではない」ことの明記を求めているとされているが、中国側の先に示したようなそれこそ一貫した姿勢は、全世界に明瞭に示されており、いかなる小細工と理由付けを行なおうとも、現段階における条約締結は、その危険な役割を浮き彫りにするであろう。
「中国国境沿いの百万のソ連軍が中国だけでなく、アメリカ・日本にも脅威を与えている」として、米・中・日三国反ソ同盟の必要性を説く鄧小平(五月一九日UPI通信インタビュー)は、日本の自衛隊増強と北方領土要求、日米安保条約強化にもろ手を上げて賛意を表明し、中ソ国境に四〇個師団以上のソ連軍を引きつけている中国は、”東のNATO”だというマンスフィールド駐日大使の見解について、基本的に賛成だ(同インタビュー)とまで言明するに至っており、「中国と日本は東で協力し、西欧諸国と米国は西で協力してソ連に対抗しなければならない」(鄧小平)というところに、あますところなく、日中条約の危険な本質が露呈されている。
「日本の軍事力増強の重点は対ソ軍備におかれている」という伊藤防衛局長の最近の言明が報道され、防衛庁制服組がこのところ訪中し、”ソ連の脅威”をがなり立て軍国主義化の風潮が煽られている時、日共指導部の反ソ反中民族主義路線を除いて、日本の野党・革新陣営があげて政府自民党をしった激励していることは厳しく糾弾されなければならない。今、日本の革新勢力に要請されているのは、かかる米・中・日の反ソ同盟を本質とする日中交渉に断固反対し、日ソ善隣友好協力条約等、平和・善隣友好の外交政策転換である。
青年の旗 1978年6月1日 第16号
【主張】 企業主義の克服へ—現実的政策の確立を—
<なにが問われているのか>
七八春闘の敗北をめぐつて春闘方式の再検討も含めた活発な論議が起っている。
五月十九日の総評拡大評議員会での総括論議では、全電通をはじめとして春闘見直し論が活発に出され、春闘方式の継続か全面的見直しかをめぐって意見がまとまらないままに、「春闘問題検討委員会」を設けて討議の継続をはかることになった。一方、日経連も同日の集会で、今年の春闘はおおむね妥当な線での賃上げ結果になったと評価し、「相場依存の考え方が崩れ、自主決定の傾向が強まり、春闘方式を見直す時期にきたとの認識が労組も含めて生まれた」(日経5・22)ことを重視している。日経連の方針を受け関経協では二年間の中期賃金協定を提唱し、春闘否定を明確に打出してきている。
春闘方式は、労働市場が逼迫していた高度成長期においてこそ相場形成力をもちえたとしても、深刻な雇用不安を伴う不況期においては、企業主義が前面に現れ、低位平準化にならぎるをえない性格をもつものであった。七五-八春闘の経過はこのことを如実に示している。その意味で労働運動に、今問われているのは、春闘方式であるというよりは、春闘方式をとらざるをえなかった企業内労働組合という体質的な弱さそのものである。従って、この弱点をいかに克服するかという論議をぬきにして、春闘方式だけの是非を論ずるのは木を見て森を見ない論である。
<企業主義の克服と産別最賃・横断賃金の確立>
問われているのが日本的企業内組合だとすれば、企業内組合から産別組合に向けての展望が今こそ大胆に語られねばならない。三年程度の春闘の″中期展望”という槇枝提案も単に春闘に関する展望にとどまらず、この労働組合の階級的再生の課題に向けての展望と結びつけて提起されねば、春闘の一層の後退を招きかねない。
企業主義を克服し、賃金の低位平準化に歯止めをかける上で当面の最重点課題は産別最賃制の確立である。産別最賃は、産別交渉と産別協定が前提であり、産別の闘争態勢の強化が不可欠である。そして産別最賃の基礎の上に職種・年令別の個別横断賃金を確立することによって、産別組合への移行の物質的基礎が築かれるといえよう。
全電通が提起した物価スライド制とそれに伴う春闘方式の見直しは、スライドの基礎となる賃金の横断的な平準化が前提であり、それとの結合ぬきには実現困難である。また、春闘方式についても、中小労組の大半が五月闘争に突入し、平均六・七%という大手を上回る平均賃上げ率を獲得した事に示されるように、春闘の意義はなお強く掛っている事から、当面春闘方式を堅持すべき事を強調しなければならない。
<夏季一時金、最賃、スト権奪還、雇用拡大闘争に全力を>
保守巻き返しと春闘連勝に自信を得た政府・独占は反動攻勢を強め、労働運動に対しては、スト権剥奪を続けるだけでなく国労への刑事罰適用も含めた露骨な弾圧態勢でのぞもうとしている。労働運動は、次の当面する重点課題に直ちに取り組まねばならない。
第一に、三カ月以上の夏季一時金を獲得すること、額はもちろん、率でも昨年を下回らない一時金を獲得せねば実質年収ダウンを招きかねない。春闘で値切られた分までとり返そう。
第二に、地域最賃の引上げ闘争に全力を上げること、特に、今年は中央最賃審から″目安″が出されるだけに待機姿勢に陥ることなく、物価上昇率を大巾に上回る、実質引上げになる金額を得なければならない。又、この地域闘争の発展のもとに、″目安”に対する全国闘争を展開しなければならない。
第三に、スト権奪還闘争に本格的にとりくむこと、来月中旬に公企体のスト権に関する答申が出る予定になっているが、すでにその内容は国鉄などにはスト権を認めない方向に固まったといわれ、むしろ、分割・民営移管などをセットした後退的案が準備されている。更に、国鉄ストヘの刑事罰適用の為の鉄道営業法改悪の動き(自民党総務会)や損害賠償の制度化などの動きも活発化し、闘う公労協を弾圧する事に全力を上げてきている。国際世論に押された世界人権宣言の批准もスト権を除くという反動ぶりである。全逓スト中止の痛手を早急に回服し、全労働者の力でスト権奪還に向けて直ちに反撃を開始しなければならない。
第四に、失業対策・雇用拡大闘争を強化することである。景気の部分的な回復が言われている中でも、雇用状況は改善するどころか、むしろ悪化しているのが実態である。労働省が、春闘が終了した後アドバルーン的にあげている週休二日制・時間短縮による雇用拡大、福祉型の職業分野の拡大による雇用拡大という二本柱は労働運動の力で現実化させねばならない。
また、今春闘の地域闘争としてとりくまれている雇用保障協定や、自治体による雇用条例の制定を求める闘争なども、これから取りあげてゆくべき課題となっている。
青年の旗 1978年5月1日 第15号
【主張】 反動攻勢への“危険な合唱”
<防衛力増強キャンペーン>
五月二十三日からいよいよ国連史上初めての国連軍縮特別総会が開かれようとしている時、日本における防衛力増強のキャンペーンは、危険極まりないものとなっている。
昨年十一月、稲山鉄鋼連盟会長が、「戦争でもなければ不況克服は無理だ」と発言して以来、本年一月に入って以降、政府・自民党・財界は、一斉に攻撃に転じ福田首相をして「憲法九条の解釈は、核兵器は防御的なものである限り禁止されていない」とまでいわしめている。
自衛隊を「違憲の疑いあり」としてきた公明党が先の同党全国大会で″容認論″に転化したこと、そして昨年末エスカレー卜してきた造船重機労連幹部の防衛産業見直し論、武器輸出解禁の要求につづいて、宮田鉄鋼労連委員長の「自衛のための防衛産業に大胆に取り組む姿勢がないと国家百年の計が成りたたない」等の野党・労働側の発言は、政府・財界を大いに喜ばせ中曽根自民党総務会長に至っては、「交戦権を認めない憲法九条は盲腸のようなもの″切りとっておく″べきだ」とふいてまわっている。さらに、日本の戦犯・極反動を代表する岸信介と源田実を会長・最高顧問にいただく自主憲法制定国民合議は、こともあろうに「日本も韓国維新憲法から学ばなければならない。日本の″平和憲法″は全く幻想的。国民に非常な迷惑をかけるストライキを、韓国憲法が大統領権限で制眼しているのを参考にすべき」とまで主張している。
そしてこのほど、F15戦闘爆撃機、P3Cオライオンは「戦力」には当たらないとして、米国との間で一兆一千億円にのぼる輸入決定が採択されたのである。
見過すことのできないのは、このような反動攻勢がみるべき抵抗もなくまかり通り、それが現実化し、多くの”危険な合唱”をともなっていることである。
<米・中・日、反ソ同盟の危険>
さらに、これらの軍事力増強路線は、米・中・日の反ソブロック戦略と密接な関連をもっていることである。
プレジンスキー米大統領補佐宮は、四月二十七日、福田訪米を前に、「相互依存時代における米国と日本」と題する演説で、激化する日米間の矛盾と対立について「日米両国の協力は不可欠だが、それは自動的に確約されているわけではない。両国の関係が一段と複雑化するのにともない、その関係の処理はさらに努力を要する」としつつも、「米国にとって、着実に自衛能力を向上させている日本との同盟関係は、米国の東アジアにおけるイカリとなるものだ」と高く評価している。さらに「米中関係は、われわれの世界政策の一つの中心要素である。中国と主要な国際関係について協議することは重要だ。これらの政策を着実に実施していくことは、米国の利益からみて必要であると同時に、日本の利益にも合致する」として、米国が、反ソ共同戦線における中国の役割を世界政策における決定的な環の一つとして位置づけていること、その際、日本に米中日反ソブロック戦略の不可欠の役割を与えていることが明からさまに示されている。
<反動攻勢との闘いを!>
そして問題は、これらの攻勢が国内における平和・民主・労働運動に対する反動攻勢と一体的に進行されている事である。極左暴力分子を利用した治安強化特別措置法、弁護士抜き裁判の合法化、刑事罰適用の脅しのスト分断、・・・、平和・民主・労働運動はこれらに対する大衆的で統一した闘い・反撃を求めている。
青年の旗 1978年4月1日 第14号
【主張】 「何が問われているのか」日本平和勢力の課題
—国連軍縮特別総会—
国連史上初めて開催される軍縮特別総会は、恒久平和・武器なき平和世界建設にとって重大な意義をもっている。去る二月末日からジュネーブで開催されたNGO軍縮国際会議は、国連軍縮特別総会(以下SSD)が実際的成果を収めるために巨大な貢献を行なった。それは何よりも、世界平和ビューロー、婦人国際平和自由連盟、国際民主婦人連盟・・・などあらゆる政治的立場・思想的相違、職業・世代を越えて平和・軍縮の一点で一致して、SSD成功と軍縮運動の前進のための共同プログラムを闘い取ったという事実に見ることができる。採択されたSSDへの勧告宣言は次のように述べている。『軍備競争の質的・量的加速化、大量破壊兵器の開発、軍備競争の緊張と武力紛争は人頬の平和的発展と、その存続に重大な脅威を与えている。…それは人的・技術的・財政的資源の無意味な浪費である』こと。しかし、『軍備競争』は、これを停止し、平和社会の建設は全く可能である。それは『デタントの推進とすでにかちとられたヘルシンキ最終文書、その他の条約・協定を更に前進させることによって政治的に可能であること』更に『植民地主義・新植民地主義、あらゆる形態の抑圧の一掃と、諸国間の平和共存とデタントの確立によって全面完全軍縮は可能である』そのために、『諸NGOは今後一層休みなく闘いを強める決意を表明』している。ここに我々は世界平和運動の力強い前進を改めて確認することが出来るし、日本平和運動の内に、多くみられる平和世界建設の終極目標に当面する課題を対立させたり、一連の闘い取られた部分的措置に村して全く否定的立場を取り、そのことによって人相の未来に対する非観主義的見解とは全く無縁であることを見ることが出来る。
<SALT停滞・米中性子爆弾開発配備は何を意味するか>
ベトナム革命の勝利、欧州安保の前進、新旧植民地支配の崩壊に見られる政治的緊張緩和の前進と、他方これを根本的にくつがえしかねない軍拡視争の破滅的・加速度的進行(例えば地球の住民一人あたりTNT火薬15トンを越えている)-という国際政治の矛盾した現実は世界が今、重大な岐路に立たされていることを示している。それは、軍拡視争の停止と軍縮の前進によって平和共存・平等互恵の世界への道をあゆむのか、それとも軍事的緊張の激化を通じて冷戦と恐怖の均衡の世界へ逆行するのか、という重大な選択である。
第二次米ソSALT交渉の成功と、ペンタゴンの中性子爆弾の開発とNAT0諸国への配備計画は、明らかに、許すべからぎる平和・軍縮に真向から敵対する危険な道の選択と好戦勢力の大々的まきかえし策動を意味している。米下院・ヨーロッパをはじめごうごうたる非難の中で強行されようとしているこの新型大量殺りく兵器の開発配備が軍拡競争の質的加速化をおし進め、米ソ・ヨーロッパのみならず、アジア・アフリカ、全世界を一層の軍拡競争の渦と、拡散・冷戦緊張の激化に引きずり込むものであることは明白である。
<危険な日本の軍事大国化、いかなる道を選択したのか>
相つぐ自民党政府の軍事力強化策動はペンタゴンと帝国主義勢力の動向と軌を一にして進められている。『化学・生物・放射能兵器も自衛上必要ならこれを保持することは合憲である。』金丸防衛庁長官の”恐れられる自衛隊への強化論”、成田空港問題を利用した治安強化論、弁護土抜き裁判の合法化を目論む刑法改悪策動、更に三日中旬に、総兵力十一万人を動員し、核部隊ランス・ミサイル、ミッドウエーを出動させ嘉手納・岩国をはじめ日本全土を自由出撃基地・中継・補給拠点とした、朝鮮戦争以来最大の大演習の敢行、それへの日本政府の積極的協力と支援。また、反覇権=反ソ連の内容に基づく日中平和友好条約締結への急速な動き、–これらの事実は、二月発表された米ブラウン国防長官報告に示されている帝国主義体制の敗北と後退を巻き返そうとする戦略の具体化に他ならない。即ち、『ソ連を衝突の危険のある国』との敵国規定し、『米中紛争は想定しない』と中国を抱き込み 『日本をアジア・太平洋防衛、北方の錨』と規定した反ソ・反共・反民族解放の戦線の構築のための、日米防衛分担=日本の軍事大国化を強力におし進めようとしているのである。
世界政治の平和共存か冷戦かの選択において、ベトナム以降のアジアの秩序を引き続き反共冷戦の立てなおしに、日本の平和憲法の破壊・軍事大国化に本格的に歩み出そうとしているのである。今、我々は、福田政権に村し、春闘生活防衛闘争と結合した平和・軍縮の一大国民運動をSSDに照準を合わせてつくりださなければならない。ネれは肩代り・治安強化反対=冷戦秩序との決別・政策転換を闘い取ることである。又、①中性子爆弾反対・全面核停賛成の立場をとらせ、②覇権条項抜きでの日中・日ソ・日越、全ての国との平和条約締結、③非核三原則の法制化、刑法改悪の粉砕…である。
三五〇〇万名署名運動はこれらの闘いと結合して進められるべきである。
青年の旗 1978年3月1日 第13号
【主張】 交運スト軸に大反撃を
二目十九日、「七八春闘勝利決起集会」が開かれ七八春闘が本格的にスタートした直後の二十日、永大産業が戦後最大の負債を出して倒産したことは、七八春闘に対する政府・独占資本の新たな攻撃の現われである。
「雇用か賃金か」を迫ってきたかれらは、この倒産を通じて賃金を抑制すれば雇用を守るという立場でさえなく、徹底した低賃金・人減らし合理化攻撃を行なう立場から「首切りも賃下げも」を今後も押し進め、七八春闘を制圧しようとする決意を改めて表明したものである。賃金自粛で雇用を守るという鉄鋼宮田路線では、雇用さえ守れないことは明らかである。
「賃金も雇用も」を大胆に要求し、勤労者犠牲のもとに独占資本へのくれてやり政策をとり続ける福田=独占主流との対決をぬきにして、今日の経済危機から脱却の道がないことを改めて銘記する必要がある。
<要求を堅持し、実質賃金を確保しよう!>
春闘共闘会議の家計調査によれば、主婦の物価上昇の実感は15%、同会議の物価指数委員会の生計費上昇率調査では10・8%となっており、政府の8・3%を大きく上回っている。その意味ではナショナルセンターが提示した12%要求は低すぎる要求であり、満額とれても実質賃金を守れるかどうかギリギリの線の要求である。
しかし、、春闘三連勝に自信を深めた日経連は、今年はガイドラインやゾーンを示さず、春闘相場そのものを否定する一方で、マスコミを通じて「6%台の攻防」を宣伝し、大巾な生活ダウン・実質賃金の切下げを強いようとしている。
それだけに、なんとしても要求を死守し、とるまでやめない粘り強い闘争態勢を確立するべきである。
<最賃闘争を強化発展させよう!>
アメリカでは今年初めから最低賃金引上げ法が実施され、一時間二・三ドルから二・六五ドルヘと十五%引き上げられた。しかも今後四年間段階的に引き上げ、八一年には三・二五ドル(四五・七%アップ)になることが決められている。
わが国の全国最低の地域最賃が一ドルにも満たない状況を見る時、日本の低賃金構造とどしやぶり輸出の根拠が見出せよう。
最賃闘争では、当面次のことが重視されねばならない。①地域包括最賃の大巾引上げと地域格差の縮少、四月改定による春闘との結合、②中央最賃審の″目安″引上げのための介入闘争、③地域の業種別最賃の大巾引上げと審議会の団交化、④産別最賃の協定化と産別の年令別最低保障賃金の獲得。
この中でとくに、産別最賃の獲得が最重視されねばならない。地域最賃の引上げのためにだけではなく、不況下で強固に闘える産別組織への転換をはかってゆく上でも、産別最賃制の獲得はその要である。
日経連は、45才昇給ストップ、新たな職能給導入など低賃金構造の再編成のための賃金体系の改悪を呼びかけている。すでに、伊勢丹・日本板硝子・豊年製油などはこの方針に呼応して45才昇給ストップや自由定年選択制を実施しようとしている。
この体系改悪を阻止するためにも、産別最賃を基礎に年令別最低保障や標準労働者のポイント別モデル賃金を設定し、産別の横断賃金として確立してゆかねばならない。
<職場を基礎にした雇用確保闘争の強化を!>
資本の減量経営路線のもとに人員合理化攻撃が職場で吹き荒れている。職場での徹底抗戦をぬきにした制度・政策要求は、大衆闘争としてのカをもたない。
職場での雇用確保・拡大闘争の課題は以下の通りである。①時短と完全週休二日制の実現、②有休の完全消化と休日増加、③時間外労働の規制と割増率のアップ、④職務範囲の限定と標準作業量の設定、⑤企業内最賃協定の締結と不安定雇用者の制眼、⑥人事同意約款を含む雇用保障協定の締結、⑦職場定員制と欠員補充、新卒採用者の確保、⑧定年制の延長。
以上の課題を雇用闘争と結びつけるとともに、経営危機下や構造不況業種の企業では、親会社や金融機関に迫る雇用保障闘争に発展させねばならない。
<交運統一ストを官民一体で成功させよう!>
「産別闘争が困難だから地域春闘で」という高塚路線は拒否しなければならない。地域最賃や雇用闘争で地域共闘の意義が増大しているとはいえ、産別闘争にとって変る性格のものではない。
今求められているのは、アメリカの炭鉱労働者が賃金要求貫徹のために、電力供給の削減や自動車工場などが操短になることさえあえて辞さず敢然と81日間のストライキを打ちぬいたことに示されるように、要求貰徹まで闘いぬける産別組織強化である。
鉄鋼・JCに当面その期待がかけられない以上先日の総評大会で提起された交運産別の統一ストライキこそ今春闘の勝敗の鍵を握っているといっても過言でない。公労協や闘う民間単産がこの交運ストに結集して一大階級決戦の態勢をつくりあけることこそ急務である。
交運ゼネストを成功させることにより、鉄鋼・JC主導型春闘を打破し深まっているJC内部の矛盾を拡大して、鉄鋼宮田路線の孤立化をはからねばならない。
交運ストを成功させ、成果を上げれば、闘う交運主導型の春闘に接近することも可能である。
そのためにも、取るまでやめない、粘り強い交運の長期ストライキ態勢の確立が強く求められている。
交運統一ストを成功させ七八春闘を勝利させるために総決起しよう!
青年の旗 1978年2月1日 第12号
【主張】 独占・JCの策動を打破し七八春闘に勝利しょう
<生活防衛へ闘う大衆行動を!>
七八春闘は、前投の国会闘争に歩調を合わせた、いわゆる制度要求をめぐる闘いが開始された。同時に、春闘本来の闘いである賃金闘争の組織化をめぐって戦術論議も開始されている。周知のとおり、七八春闘の基本的任務は、日・米・ECの恐慌下における対立と矛盾の激化にもとで高まりつつある排外主義的ナショナリズムと闘い、労働者階級の貧困化をもたらした真の元凶である政府と独占資本と対決することである。政府自民党はこの外圧の強まりを大独占への大番振るまいのビッグ・プロジェクトに国家予算を集中し、一方で減税拒否・公共料金値上げ・選択増税を強行しようとしている。
われわれは、外圧を緩和したり、予算規模を膨張させる事それ自身に闘いの目的を見出しているわけでない。あくまでも恐慌の犠牲を転嫁されている労働者・勤労人民の生活と権利の防衛のために闘うのだ。
七八春闘を担うべき国民春闘共闘会議は、十二%の賃上げ要求、雇用拡大、大幅所得減税を掲げて運動を準備している七八春闘の賃上げ要求については赤字国債の大量発行という条件下で予想される激しい財政インフレと闘うためにその物価スライド制を勝ちとることが急務となっている。またこの戦術会議で、二月上旬の一〇万人中央集合、三月のメーデー規模の大衆行動が提案された。こうした街頭における闘いのスケジュールは過日の第一回戦術会議ですんなり決定された。しかし、賃金闘争の戦術配置・闘争体制についてはついに結論が出ず、三月の第二回戦術会議に持ち越しとなった。この事実は昨春闘の際に現われた「連合時代の新路線」の美名の下に展開された野党のかけひきとナショナルセンター中央レベルに限定された「共闘」に春闘が歪少化される危険性を示しているのでは。
<共闘破壊、賃金自粛狙うJC幹部>
一方、JCを中心とする賃闘民労会議は、昨年の十一単産に新たに全石油・全国ガスを加えて一月二六日発足した。宮田発言によれば、右翼的幹部の狙いはこの民労会議に私鉄総連を抱き込み、交運スト、公労協・私鉄の共闘を破壊するとともに、JC内部において鉄綱価格引上けを恫喝のテコとして自動車・電機の先行をけん刺し、鉄鋼水準による同時決着と民労会議を通じて春闘相場を形成することである。これと連携して、独占資本の司令部である日経連・同友会は初任給引上げストップなどさまざまの悪らつな手投によって、賃上げを六%以下に抑制しようとしている。賃金闘争の戦術論議に関連して一言すれば、雇用危機の影響の少ない公労協が民間準拠方式を改めて闘いの前面に立つことが求められている。又、富塚氏が戦術配置の中心にすえようとしている交運ストライキは過去の経験から学び、その基礎に運輸労働者に固有の経済要求を置かねばならない。さもなければ、例年の通りそれは政治力ンパニア的なストになり私鉄総連・日通などと国労・動労との亀裂を生み出しかねないし、宮田などが望む賃闘民労会議に結集する一部右翼幹部の側に接近させることになりかねない。
<組合全体を動かす闘う声の結集を!>
こうした、右翼的幹部と独占資本の熾烈な攻撃に対し労働者と労働組合はいかに闘うかが問われている時、春闘共闘の一部幹部の間で六%妥結ということが平然と噂やかれている事態はまったく由々しい事である。また春闘という労働者階級の最大の闘争に直面して日共宮本指導部はそのセクト主義と議会主義の思想的変更を一層強める「教育月間」「赤旗拡大」の取り組みに狂奔している。袴田の「大衆運動不在」という批判に対し、運動が進展していると抗弁する材料に「教師聖職論」など運動破壊の組合空洞化をあげる無神経さがこの運動の決定的局面においていっそう強まっている。
社会党は飛鳥田体制の確立によって分裂は回避されたが、委員長就任に際しての飛鳥田発言にあった大衆運動の再建という方向は実践化されるに至っていない。第八四通常国会が再開される中で国会内の「連合」に依存しようとする議員政党的体制は少しも改められていない。
我々はこうした情勢の下で、反動諸勢力の攻撃の真の内容を徹底的に暴露・批判するとともに、青年労働者がその置かれた条件を十分考慮して大衆とともに全力を上げて闘いぬかねばならない。
その際、重要なことは、JCをもまきこもうとしている労資対立の激化のもとで、右翼幹部を広範な大衆的批判によって孤立させ、労働組合全体を闘う方向へ導いていくという姿勢である。一点突破あるいは一揆主義的な拠点棚争によっては闘いは前進しない。
いかに手間がかかろうとしても、このょうな方向での個々の職場における闘いを粘り強く闘い、労働組合としての闘争カを蓄積するとともに、わが国労働運動の全体的展望を広く・深く視野に人れた活動こそが、今こそ真剣なものとして追求されなければならない。
七八春闘勝利をめざして全力を! 春闘四連敗を阻止しよう!
青年の旗 1978年1月1日 第11号
【主張】 危機の出口と大衆闘争
<厳しく、切実な対決>
一九七八年、日本の政治・経済は、独占資本とその政治的代弁者である自民党との対決をこれまでにも増して厳しく、切実なものとしている。
福田自民党政権が続けてきた総需要抑制政策と輸出第一主義の破綻は、昨秋以来、アメリカを軸とする帝国主義間矛盾の先鋭化の中で、急激な円高攻撃の対象となり、その一切のツケが労働者をはじめ、勤労諸国民にますます深刻な形で押しつけられようとしている。
政府統計でさえ、連続十カ月百万人以上の「完全失業者」、連続二十六カ月一千件をこえる企業倒産の記録は、この三月には大巾に更新されるだろうと、政府財界は公然と″三月危機″を語っている。
切り捨て同然の構造不況業種はもちろんのこと、あらゆる産業、業種での倒産・首切り・合理化攻撃がより一層押し進められ、独占資本への系列化・集中化・再編成が、ここぞとばかりに急速に進行しようとしている。
政府・独占資本の主流にとって、現在の危機の出口は、相も変らず国内市場を無視した、低賃金・低福祉に支えられた輸出第一主義であり、そのための産業再編成である。彼らは、労働運動をはじめとする内外の圧力で、一方では内需転換を叫ばざるを得なくなってはいるが、その最も大きな柱である賃金には一言も言及せず、逆に、実態かはかけ離れた消費者物価指数以下に押さえ込み、さらには今や春闘相場の下方リーダーとしての人事院勧告さえ今年度はゼロ、定昇のみとさえしようとしている。独占資本に対しては、産業再編成へのくれてやり資金、租税特別措置、大企業本位のプロジェクトを大巾に増額させながら、勤労大衆に対しては、所得税減税を拒否し、石油税、自動車税など増税を企み、酒・タバコ・国鉄など公共料金の値上げ、健康保険・年金制度の改悪、高負担・福祉切りつめ、等々、内需拡大とはまったく逆行する政策を平然と押し進めようとしているのである。
<何よりも問われる大衆闘争>
昨年来の朝日新聞世論調査は、現在の政治状況の特徴の一つを良く表わしている。それによると、福田内閣に対しては、支持二七%、不支持四〇%、歴代自民党内閣からすれば当然すでに退陣していなければならない支持率である。ところが政党別支持率となると、自民四五%、社会一七%、新自ク一〇%、民社六%、公明五%、共産四%であり、自民・新自クでは五五%、保守合同以来、最高の支持率となっているのである。
昨年来の各地方首長選挙での保守の盛り返しに力を得て、自民党は「大型予算」で国民の眼をごまかし、野党各党分断、修正要求取り込みで五三年度予算案成立・国会解散、”花見選挙”をさえささやいている。
このような状態を許しているのは何か。問われているのは、反独占・革新勢力の広範で強大な大衆闘争そのものである。共産党まで含めて、「反インフレ」の名の下に、福田の総需要抑制政策、反ソ民族主義政策に一貫して協力してきた野党勢力、大衆闘争を議会のための選挙闘争と内部抗争に引き下げてきた社共両党の悪しき議会主義からは、現在の危機の出口をさし示す現実的な展望も政策も期待することはまったくの幻想となっているのである。そのことを先の世論調査が明らかにし、また最近の共産党の袴田除名問題が明らかにしたのである。
何よりも問われているのは労働運動の強力で大衆的な展開である。イタリア労働運動が示すように、経済危機進行下においても、労働音階級は強力な統一闘争によって雇用水準と実質賃金を守り抜き、それを引き上げさえしたのである。そのことが生活に密着した社会的投資の拡大・東西貿易拡大の要求と結びつくことによって危機の破綻を食い止め、現実主義的展望をさし示しているのである。
一九七八年の展望は、首切り・倒産・合理化攻撃に反撃する共同行動・統一闘争・賃上げを軸とする国内需要の拡大、あらゆる反独占・反自民の大衆闘争の前進、米・韓・中・日の危険な反ソ同盟を打破する外交政策の転換・東西貿易の拡大・等にかかっている。
「平和と平和共存、平和・民主・労働運動統一のために、大衆的青年同盟建設のために」、飛躍的な前進をめざして、すべての闘う青年に共同行動と統一への闘いを呼びかける。
青年の旗 1977年12月15日 第10号
【主張】 七八春闘の基本課題
七八春闘は準備体制に入っている。総評・中立労連一部純中立組合は、七八国民春闘共闘会議を発足させた。また、12月5日には同盟・JCも七八春闘の賃上げ要求の討議を開始した。
国内市場の拡大政策の転換にとって、賃金引上げは決定的な位置を占める。政府独占資本も口先では経済政策の転換を言っているが、その転換の内容は依然として独占くれてやり政策-ビッグプロジェクトに対する公共投資の拡大である。政府と財界は、賃金抑制・国民収奪の強化によってこの危機をのり切ろうとしている。ここに、反独占闘争の政策的対決点が存在する。
この意味で、七八春闘は総資本対総労働の深刻な闘いとなる。ここで重要なことは、総評・社会党・共産党が反インフレの名の下に、総需要抑制政策に実質的に支持を与えてきたことを深刻に反省することである。
春闘三連敗による打撃と雇用不安の深化する下で労働者階級の統一を強化し反撃に転ずるのは容易でない。
<実質賃金改善の要求決定を>
これは、賃金要求の決定段階においてまず重大な意見の分岐が生じていることのなかにはっきりと読みとることができる。
総評の富塚事務局長は、先の共闘会議の第一回総会において次のようにのべてこの問題の深刻さを示唆している。「マクロ的には賃上げは個人消費拡大につながるが、ミクロ的には雇用拡大のために自粛すべきだという提起がある。だから雇用を守りながら賃上げを実現するにはどうすべきか慎重に検討してほしい。」これは明らかに、賃金自粛論に一定の肯定的評価を与えたものである。こうした情勢のもとで、12月12日の第二回総会において果たして賃金要求が決定できるかどうかも危ぶまれている。
また、造船重機は11月18日に代表者会議を開き、賃金要求に関する予備討議を行ったが、本部側の定昇別10%という原案に対し、日立・川重などを中心に高すぎるという批判が出されている。
七七春闘において総評は社会的妥当性の確保、同盟、JCとの統一要求をつくり出すことを理由に、定昇プラス消費者物価上昇率という方向への転換を行った。
これは、統一闘争を強化するという面において一定の積極面を持ちつつも、政府の詐術的統計に依拠し、実質賃金を正しくとらえていないという面で、賃金自粛論・社会契約説への妥協をも意味していた。現在の要求づくりの段階で、まずこの点を整理し、実質賃金とはなにかを明らかにしておかなければならない。
<CPIの公正な算出を>
実質賃金はあくまでも、消費者物価指数を公正な機関によって把握し、それにもとづいて算定されなければならない。すでに常識化しているように、政府統計はその品目構成とウェイト付けが実体と遊離していること、調査日における作為的な安売り等によって、三~五ポイント低く算定されている。こうして見ると、七八春闘における賃金要求は、実質賃金を維持するために最低、定昇込み15%は必要となる。この意味で、私鉄総連の16%は注目すべきである。
フランスにおけるバールプランとの闘争、イタリアにおける物価スライド制擁護の闘争に見られるように今日の経済恐慌のもとで、各国の労働者階級は実質賃金の防衛に全力を上げている。ひるがえって、わが国においては実質賃金が低下している。これを打破することが七八春闘の第一義的課題である。
<産別最賃闘争と春闘の結合を>
七八春闘における「賃上げ要求の考え方」の一つとして、共闘会議は最低引上げ額の設定とともに、産別最賃・地域最賃の協定化と改定、さらには、年令別最低保障・標準労働者賃金などのポイント貨金設定を特に強調している。
これは七七春闘準備段階から問題とされていた産別最低賃金・横断賃金をめざす闘いの前進にとって重要な意義をもっている。大阪等を中心に展開された地域包括最貨をめぐる闘い、また地域最貨と全国的な基準(目安)をいかに結合するかの論議の高まりのなかで最賃問題への関心がようやく深まってきたことのあらわれでもある。
<真の産別自決体制を>
七七春闘において「産別自決」をめざしながら、結果として大産業別共闘を破壊し、春闘方式そのものの否定を招いた根本的な原因が、産別闘争の発展にとって不可欠の、賃金政策の産業別の統一が不在であったことを考えると、共闘会議のこの方針は、それが運動の実体にかみあった現実的な政策に具体化されるならば、大きな前進になるであろう。
現在、四団体共闘の維持が危ぶまれている。制度要求に限定された四団体の一種の政治共闘はその統一の基礎を欠いていることをはからずも露呈したものである。
七八春闘における闘う統一をかちとるためには、こうした政治共闘から経済闘争における統一へといまいちど原点を見返すことが決定的な意味をもつ。そのためには、共闘会議の提起した産業別最低賃金標準労働者のポイント賃金などを中心にナショナルセンターの枠を越えた広範な大衆討議を巻き起すことが急務である。