【日々雑感】食わず嫌いではいけないのかな? 

【日々雑感】食わず嫌いではいけないのかな? 
 
 私は、元来右寄りな新聞報道は嫌いで、産経・読売は、読む気にもなりませんでした。あの小泉内閣で動きまわった竹中平蔵が関係していると言われる日経新聞等も然りです。
 けれど先日、ちょっとした義理で日経を契約することになったのです。その日経の2012年12月8日付の朝刊の春秋という記事を読んで感心しました。
 山岳遭難を例にとって、71年前の12月8日の対米開戦に踏み切ったことについての内容でした。
 (内容紹介)2012・12・8 春秋
 山岳遭難で多いのは「道迷い」だ。読んで字の如く、行くべき道を間違える基本的なミスなのだが、警視庁のまとめでは昨年の全国の山の事故のうち4割を占める。天候は良い。リーダーも経験豊富。みんな装備もしっかりしている。それでも道迷いは起きるという。
▼おしゃべりや景色に夢中で分岐点を見逃す。迷いはじめた時に引き返さず、つい、もうちょっと、と進んでしまう。おかしいな、と思ってもリーダーに任せ、彼もまたプライドがあるから弱いところは見せられない・・・。多くの登山家が指摘する道迷いの心理は組織や集団にも当てはまろう。もちろん国家の過ちにも。
▼71年前の今日、日本は対米開戦に踏み切った。道迷いのはじまりは米国を怒らせて石油禁輸を招いた南部仏印進駐か、前年秋の日独伊三国同盟締結か、いやいやずっと以前の満州事変のころから道を外れていったのか。
 見方はさまざまだが、引き返す勇気はなく、冷静な声も熱狂にかき消されていった昭和の軌跡である。
▼緒戦の勝利に気をよくした軍部には、中央アメリカやアラスカを「帝国領土」とする案まであったとされる。けもの道の奥深く迷い込んだ遭難者はそんな幻覚をも見たのだ。その道はやがて完全に閉ざされ、破滅を迎える。
 なぜ間違ったのか。どこで間違ったのか。問い続けることは、今を問うことでもあるに違いない。
 以上が全文の内容ですが、この記事を読んで、何事も食わず嫌いではいけないのかな?と反省させられた次第です。石原、ハシシタ、安倍が夢よ再びと跋扈し昔返りを目論んでいる時だけに余計にその思いを強くしました。(2012-12-13 早瀬達吉) 

 【出典】 アサート No.421 2012年12月22日

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