青年の旗 1985年1月1日 第95号

青年の旗 1985年1月1日 第95号

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【主張】 1985年–年頭にあたって–

平和共存と緊張緩和の闘いに特徴づけられる七〇年代に続く八〇年代前半の国際関係は米帝国主義に於けるレーガンの登場によって帝国主義の巻き返しによる緊張激化と、その裏返しである帝国主義間矛盾の先鋭化に特徴づけられる。そして昨年十一月六日決定したレーガンの米大統領選勝利は、国際情勢に於ける緊張を益々激化させる結果をもたらした。腐朽化していく米帝国主義は二兆ドルの国債発行、二千億ドルに達しようとする経常収支赤字、七・三%もの失業率の中で、その抜け道を見い出すことができず、ただ核戦争の道を進んでいる。
国家予算の二九%を軍事費につぎ込み、世界に於ける矢なわれた政治的・経済的権益を取り戻さんとし、グレナタ、ニカラグア、エルサルバドルなどで戦争挑発策動を行っているが、中南米に於ける紛争は、既に米帝国主義が自由に支配し、搾取することのできる地域を地球上から失ないつつあることを示している。しかし、「ソ連との核戦争に勝利し、生き残る」ことを目的とするレーガン政権は、西ヨーロッパへのパーシソグⅡ配備を強行し、対ソ核包囲を現実のものにしようとしている。
しかし、欧州における米帝国主義の位置は、既に帝国主義間矛盾の激化と共に低下し、パーシングⅡ配備についてもオランダに続きベルギーも昨十一月三十日、配備決定を延期すると発表した。又、十二月五日NATO国防相会議では、ワルシャワ条約機構から提出されていた「核ミサイル配備凍結提案」の拒否決議に対してデンマーク、ギリシャが賛成投票を放棄している。こうした背景にあるのは、欧州においては仏・オーストリア・スペイン・ポルトガル・ギリシャ・スウェーデンなどの社会主義政権の存在であり、英炭鉱労働者をはじめ各国人民の平和・労働運動の闘いの存在である。
こうした情況の中で極東の現状は楽観できるものではなく、むしろ核戦争に向けた危険性はより増大しており、帝国主義の対ソ核戦略の中で極東の位置は欧州と共に展も重要な戦略地域としてその陣型を整えてきており、昨九月の全斗煥来日は、米日韓軍事同盟を名実共に確固たるものとした。ソ連極東地域の要所であるウラジオストック、ペトロパフロフスクを先制第一撃で狙うことのできる日本の基地は、核戦場の中心となりつつある。昨六月米第七艦隊へのトマホーク配備に続き十二月核積載原子力空母カールビンソンの寄港、更に三沢基地への核搭載機F16の配備計何など、日本を対ソ核前進基地とする策動が進められている。こうした状況の中で緊張緩和と平和を闘いとる人民の闘いは欧州を先頭に着実に前進しており、英国での「トライデント」反対二万人集会の成功、非核都市宣言の闘いはベルギー…二八一、英…一五七、アイルランド:一一七、ノルウェー:八一、オランダ:・七一、イタリア:五三と拡大している。こうした闘いの中でレーガンをして大統領選では「平和と軍縮」を語らせ、今七日にはソ連との軍縮交渉のテーブルにつかせたのである。しかし、日本に於ける闘いは、昨年夏原水禁世界大会の開催を巡る状況に示されるように、「反トマホーク」という全ての平和勢力が掲げる課題においてさえ、統一した闘いを組むことができ得ていない。カールビンソン寄港反対闘争も神奈川県・横須賀市の反対声明という武器が存在しながらも、社共合わせて二万人の集会だけで終ってしまっているが、非核都市宣言の闘い、逗子・那覇・三宅島での選挙戦の勝利、横須賀・佐世保・厚木・下総などの反基地闘争等全国各地で、分散的にではあるか闘いは展開されている。しかし、情勢はもっと大衆的な、そして統一された闘いを要請しているのである。政府・独占は軍事費の一%枠突破を一つの集中環としながら、非核三原則の空洞化・自衛隊の海外派兵を着々と現実のものとしようとしている。軍事費の拡大を許さず、核基地化阻止を掲げ、三・一ビキニデーの成功へ向け闘いを進めなければならない。

<2>
政府は十二月二九日、臨時閣議で来年度予算の政府案を正式決定した。一般会計の現僕は大蔵原案と変わらず、五十二兆四千九百九十六億円、前年度当初予算費三・七%増である。その内容では、来年度末に残高が百三十三兆円に達する国債の利払いのため十兆二二四二億円まで国債費が急聴し、社会保障費や文教費が切り捨てられる半面、防衛費は原案より五百十四億円も上乗され六・九%増の三兆一三七一億円となっている。中曽根内閣の性格をストレートに表わしたこの政府案の特徴は第一に、緊縮財政が始まって以来続いている軍事費の突出であり重点配分である。一般歳出に占める割合は九・六%と、前年度(九・〇%)より更に上昇し、GNP比は〇・九七%で前年度当初予算での〇・九九一%を上回り、「一%」まで八十九億になった。この中で後年度負担額は既発注分が九・二%増の一兆七百三十五億円、新規分が六・三%増の一兆二千三百二十八億円、合計で七・三%増の二兆三千五十八億となっている。この中には三百三十億円全額を六十一年度以降の負担で導入する地対空ミサイル「パトリオット」も含まれている。こうした軍事予算に対して独占は「活況につながる内容」(佐々木三菱重工常務)又、「GNP比一%論のごとき無意味な論議にとらわれず、必要な防衛費は最優先に認めるべきだ」(日向関経連会長)と発言、明確に一%枠突破を狙うと共に軍需産業の育成による日本帝国主義の生き残りを目指している。第二に、社会保障、生活関連予算の徹底した切り捨てである。生活保護費、社会福祉施設運営費、失対費など地方への補助率が一〇%引き下げられ、医寮費も三月一日から診原報酬が三・三%引き上げられる。
この予算案は今月下旬には国会に提出され国会での論議が始まる。反独占勢力の闘いによって、大型間接税導入を阻止し、軍事費の削減を克ち取らなければならない。
独占内矛盾の激化をはしなくも露呈した自民党総裁選は「中曽根再選」で結着したが、公明、民社を取り込んで行われた「二階堂擁立工作」は、日本資本主義の腐敗を示すとともに、独占の政治的代理人の選定について独占内で対立・分岐があることを表わしており、中曽根が再選されたとしてもその不安定性、政治的分岐は増幅されている。独占資本は、第二次中曽根内閣発足と同時に「新内閣は行革に政治生命をかける中曾根首相の下行革内閣に徹せよ」(日経連タイムス)と主張している。中曽根は既に老人医療の有料化・健保改悪・人勧の三年連続凍結値切り、臨教審設置、専売民営化、年金法改悪、電々民営化まで強行し、今一〇二国会では、警察拘禁二法、男女雇用機会均等法、労働者派遣事業法など行革反動話法案が目白押しとなっている。更に「危機管理」 「スパイ防止」を名目とした有事立法、国家機密法などまでもが具体的スケジュールに上げられている。
中曽根の「戦後政治の総決算」は、改憲に向けステップの速度を早めており、軍拡・行革・収奪強化路線は、国民を犠牲にしながら一層強化されている。こうした中で、日本労働運動の現状は、公労協、とりわけ国労・自治労・日教組・全逓など、これまで闘いの先頭としてあった組合が政府独占の解体攻撃にさらされ、無防備に近い状態にまでされており、八四春闘は、全民労協が主軸になりつつあることを示した。政府独占の攻撃の中で反撃のエネルギーは益々蓄積されてきているものの、闘いに組織しきれず後退を余儀なくされている。かかる中で昨十一月一日、総評・中連・純中立(一〇二単産、九00万人)が八五国民春闘共闘会議を発足、八五春闘勝利に向け闘いを開始している。更に、総評・同盟・中連・新産別・全民労協は十二月四日賃上げ要求の統一基準を「七%以上」とすることを決定した。この数字白身が現在の労働者の生活実感・実態に即した数字であると認めることは疑問であるが、中曾根反動内閣の軍拡・行革・収奪攻撃の中で八五春闘を全ての労働者の決起によって再構築していくことが重要となっている。しかしそれを指導する部隊のひとつである社会党は十二月十三日八五年度連動方針案を決定したが「道」の実質的廃棄、「新宣言」の策定を打ち出した。この内実は「ニュー社会党」という現実を基準とした「よりまし政策」による「連合政権」への「脱皮」を方針としたものである。又、総評も、十四日全民労協の「基本構想」に対し、総評が「留保条件」としていた″五項目補強見解″の中で野党と労働団体の協力関係について「労働団体問で方針が異っており、全野党との協刀・共同闘争に関する合意形成は無理」であるので「政策・要求で一致する課題について協力する」との見解を明らかにした。これはこれまで「全野党共闘」を条件としていたものを投げ捨て、社公民路線への定着を認めたものである。これに対し、日本共産党(代々木派)は社会党・総評に対して、「右転落」のレッテルをはり、統一労組懇のみが正しいとする独善主義に埋没している。今求められているのは、労働者階級の統一した反行革・軍拡阻止、大衆収奪粉砕の闘いである。そして、その闘いの中から八五春闘勝利と労働運動の再構築の展望が示されるのである。レーガンの核戦争戦略に連動する中曾根内閣の行革・軍拡・反動諸法案を粉砕し、予算国会包囲の闘いから、八五春闘勝利へ前進しよう!

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青年の旗 1984年12月1日 第94号

青年の旗 1984年12月1日 第94号

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【哲学】 「平和と社会主義」紙の”森哲学批判”の思想的本質

『平和と社会主義』紙、十月一日号に「関西夏季理論合宿の報告」と題する、無署名の「報告」が掲載されている。稚拙で、無内容な、空文句のくりかえしにすぎない同「報告」は、批判に値しないものでばあるが、「一般民主主義者とは共闘できない」などと言い大衆運動の分裂を策するに至っては、その思想的本質を明らかにしておくことも必要であろう。
「報告」の基調をなすものは、一般民主主義=ブルジョア民主主義=ブルジョア的とする、歴史の発展の弁証法を理解しない機械論的な図式であり、それに対して、プロレタリア独裁を対置するといった、ありふれた主観的政治主義(トロッキーズム)にすぎない。
「報告」は森信成教授を批判して、「人類の歴史を生産力と生産関係の矛盾の発展の歴史としてではなくて、一般民主主義の発展の歴史を歴史の発展と把え・・・プロレタリア独裁は否定される」と語っているが、このような「理論」の実践的帰結が「一般民主主義者とは共闘できない」というものとなるのは当然であろう。これでは、一般に、民主主義のための闘いを真面目に追求することは、不可能であろう。
生産力と生産関係の矛盾の発展は、生産関係における矛盾の激化、階級対立の尖鋭化、階級闘争の発展として現象する。その場合、上部構造(国家)における、民主主義をめぐっての勤労諸階級と独占資本との対立が激化すること、そこでは、プロレタリアートが、民主主義の担い手として登場すること、しかも、今日その矛盾は、一握りの独占資本と、勤労諸階級の対立にまで進むほど尖鋭化していること、ここに反独占民主主義闘争の今日的な革命的意義が存すること、等々は、今日では、国際共産主義運動の常識に属することである。
「報告」の筆者にこれらのことが理解されていないのは、先に指摘した、機械的図式によって考えているからであるが、そのことは、「生産力と生産関係の矛盾」について具体的には何も語り得ず、単なる、お題目になっているところに、現実的根拠を置いている。それは、代々木派のセクト主義、民族主義、議会主義によって大衆運動が分裂させられ、平和と民主主義のための闘いが、一進一退をくりかえしている現実に、焦燥感をいだくのみで、それの貝体的な克服のための思想的・実践的努力を放棄する小児病患者のとなえるお題目である。
教条主義(お題目主義)はその本質を実感主義、経験主義にもっている。彼らにとっては教条 (お題目)は自分たちの実感を表現する「記号」にすぎず、何ら、現実を把え得ない、主体的唯物論者たちの言うところの「主体物質」「人間そのもの」等と同義のもの、「無」にすぎない。「報告」の筆者が、現実の具体的なところ、新しいところについて何も語り得ないでいるのは、そのためである。
「報告」は森信成氏の宗教批判を批判して「神なき人間博愛主義、神なき宗教が森哲学の本質である」と言っているが、主体的唯物論者(観念論者)である「報告」の筆者は、現代の宗教たる「神なき実存主義」について、その本質が、唯物論の一分子をも含まない超越存在(『主体物質』『実存』等々)にあることに何らの注意をはらっていない。彼らが、そのことに無関心なのは、自分たちがとなえる 『生産力と生産関係の矛盾』だとか『プロレタリア独裁』 と言った 「お題目」が他ならぬこの超越存在=無、にすぎないからである。
「報告」の筆者は、八回大会綱領について、これも、ことばだけの「お題目」として、くりかえし語っているが、不破、上田らの民族主義を批判する時、八回大会綱領の民族主義的偏向についてしっかり勉強しておく必要があろう。宮本路線の民族主義は、八回大会綱領のこの弱点をあますところなく利用している点に目をつむることはできない。
さらには、この綱領の決定にさいして、党内にあった種々の思想的、理論的対立が、党内民主主義の発展(一般民主主義の最高形態の一つ)によって克服されたのではなく、宮本一派の官僚主義的しめつけ、党内民主主義の破壊によって「決定されたのであり、今日、宮本は、このような党運営を合理化するため、党史の改ざんにまで進んでいる。
今日、代々木派が、平和運動、労働運動で、そのセクト主義、分裂主義を一層強めているもとで「森信成氏らの哲学は、不破、上田の理論の出発点となっている」と、見当違いの結論を引き出すことは、『平和と社会主義』紙を、どこへ導くことになるのであろうか。(M)

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青年の旗 1984年11月1日 第93号

青年の旗 1984年11月1日 第93号

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【主張】 「人勧値切り閣議決定」糾弾!

<人勧値切りを許さず、早期完全実施を!>
政府は十月三十日、本年も人事院勧告の実施に対して値切りの閣議決定を行った。先づは政府のこうした暴挙に対して、断固として糾弾しなければならない。
この数年間、公務員の賃金決定は極めて遺憾な結果となっている。81年は一応完全実施されたものの期末手当等へのペアはね返りなし(中ヌキ実施)、82年は鈴木内閣の「財政非常事態宣言」に基づく凍結(勧告四・五八%)、83年は二・〇三%の値切り(同六・四七%)であり、本年も値切りを許すならば、81年はともかくとしても82年以降、三年連続して、人勧が一方的に政府の思うように取り扱われることになる。
公務員共闘は、こうした厳しい状況の下、春闘時においてから政府に対し「完全実施」を求めるべく、政労交渉を中軸に従来のお付き合い春闘から自づからの立場で春闘戦列に加わった。四月四日、政府との一定の決着として「人勧については尊重して実施するよう務める。」旨の政府回答を引き出した。
公務員共闘は、この「四・四政労交渉回答」を基礎に人事院への適正勧告の要請など人事院への闘いと完全実施を求める署名闘争など政府に向けた闘いの両面から大衆的に行なわれた。事実、今年の人勧完全実施の闘いは昨年よりまして、広範に広まっており、従来から言われてきた公務員高給与批判などよりも、民間労働者の中でも蕃闘での低額ペア打破と関連して完全実施を求める声は強まっている。
しかし政府は、早くも八月段階から、後藤田総務庁長官が「本年も公務員給与については引き続き抑制する。」旨の見解を、労働側を無視してマスコミに発表するなど、一方的に「四・四政労交渉回答」を破棄した。
公務員共闘は、従来の給与法「改正」国会審議山場にストライキ等、配置して闘ってきた闘争形態から、本年は、あくまでも「政労交渉決着・閣議決定重視」を基本としたストライキ等の配置に戦術変更した。
そして、十月下句を焦点に闘いが強められ十月二十三日には自治労単独の一時間スト、二十六日には公務員共闘としての二時間のストライキが配置され闘われた。しかし実際には、二十六日には閣議決定はなされず、中曽根の総裁再選が決定された直後の三十一日に閣議決定は行われた。
その内容は昨年の勧告六・四七%に対し、値切り実施された二・〇三%を差し引いた積み残し分四・四四%を約三年間で解消することとし、本年においては、積み残し解消分一・四%以内に本年ベア改定分二%を加えた約三・四%以内に抑え込もうとするものである。

<「人勧値切り決定」糾弾!>
今回の人勧値切り決定には、様々な問題がある。一つには公務員給与制度自体の問題である。
そもそも公務員労働者は民間労働者とは違って、労働基本権であるストライキ権が剥奪されており、自づからの賃金を直接、交渉でもって決定することができず、その代償措置としてある人勧制度を、政府自づから人事院の機能をも熊視し、三年にわたって踏みにじることは、政府自身が創り上げた公務員の賃金決定のメカニズムを破壊してしまい、法律上も明らかな不法行為となることである。これは人事院自身が、三十一日の閣議決定に対し「今回の決定は遺憾であり、公務員の給与改善の唯一の機会である人勧と異なった結論を出すならば人事院無用論につながりかねない。」と抗議していることからも明らかである。さらにILOの「結社の自由委員会」での政府側の言い分が、公務員のストライキ権を剥奪していることに対して「一応、第三者機関である人事院の勧告を尊重している。」との主張が全く通らなくなってしまう。
もう一つの問題として、この間の抑制の理由に防衛費一%枠突破が言われているが、GNP予測が大蔵省の数値と経企庁との予測とでは異っており、経企庁予測では完全実施されても一%枠は守られること、また今回の第二次中曽根内閣の組閣にあたって、中胃根自身が新自クとの連合を申し入れる際に「防衛費の基準については新たな基準を用意している。」と発言したことからしても、あくまでも抑制のための放弁と言わざるを得ない。
一方、運動面から見れば一度ならず二度三度と人勧が全く政府の思うままに抑制を許すということになると、いくら「人勧制度を踏みにじることは不法だ。」と言っても、逆に、それが当然の既成事実として積み重ねられ、一層、公務員賃金闘争の大きな後退を余儀なくされてしまうだろう。
しかし今後において明確に値切りが決定されたわけではなく、まだ国会闘争を中心に完全実施を求める闘いは引き続き重要であろう。
とりわけ前述したように恩給関係者や商工会などの自民党支持層まで署名運動に加わるなど国民的にも「完全実施」を求める世論は広範に存在するし、防衛政策では夕力派と言われる民社党でさえ「防衛費を削減してでも完全実施すべきだ。」(十・三大内政審会長)と発言しており、労働側にとって有利な条件は依然として存在する。
また労働側においても、同盟・全民労協も完全実施を主張しており、今後、自治労・公務員共闘などの産別闘争を主軸としながらも一層、広範な各階層を巻き込んだ運動の取り組みによって政府を追い込もう。

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青年の旗 1984年10月1日 第92号

青年の旗 1984年10月1日 第92号

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【主張】 10月軍縮週間を闘おう

全世界的な平和のための取り組みである十・二一国際反戦デー、十・二四ー三〇国連軍縮行動週間を前にして、戦争勢力の危険な動きが目立っている。とりわけ日本帝国主義の策動は、レーガンと共に最も危険な動きを進めている。

<1>
九月六日から八日まで来日した韓国大統領全斗煥は、八日、中曽根との首脳会談を経て「共同声明」を発表した。共同声明は「朝鮮半島に於ける平和と安定の維持が日本を含む東アジアの平和と安定にとって緊要である」「この地域の平和と安定及び繁栄のために今後も互いに努力していくとの決意」を明らかにし、更に「韓国政府の防衛努力が朝鮮半島の平和維持に寄与している」としている。これは、全斗煥が八十一年に発言した「安保面に於いて日本と韓国は同一領土」という運命共同体を再確認し、軍事同盟体制の内実を創出していこうとするものである。その背景には、米帝国主義を軸とした日本・韓国・そしてASEAN・アンザスを加えたアジア版のNATO化構想の戦略を見逃してはならない。そうした意味からも今回の来日は、米国と韓国の「相互防衛条約」、日本と米国の「安全保障条約」そして最も弱いところとなっている、日本と韓国の「基本条約」を軍事的に補完させるためのものであった。それを裏付ける動きとして注目しなければならないのは、今回、全斗煥に同行した李合同参謀議長と渡部自衛隊統合幕僚議長の公式会談が行なわれた点である。韓国と日本との軍事交流については、七十九年十月、現職としては初めて韓国を訪問した当時の山下防衛庁長官と韓国軍首脳との間で人事交流・練習艦隊の相互往来などについて合意がされ、その後、双方の議員連盟内で①朝鮮有事の際の日本の果たすべき役割②朝鮮海峡・日本海の封鎖③防空情報の交換、などについて論議が行なわれてきた。そして、将来的には、米韓合同軍事演習・チームスピリットのような総合的な軍事演習の実施が企図されており、会談では、十月渡部統幕議長の訪韓も決定されており、日本と韓国の軍事同盟体制のレールは既に完成せんとしている。

<2>
こうした動きと軌を一にする形で九月十四日、十回目の「防衛白書」が発表された。防衛白書は総じて、レーガン政権の軍事政策と軌を合わせることにより、ソ連を明確な仮想敵とした軍事対応が次第に名実ともに整い始めたことを明らかにしているが、その特徴は第一に、国際軍事情勢について「米国は抑止力の維持・強化を図るため、戦力の全般的な近代化と態勢の強化に着手しており、その効果も徐々に現れ始めている」「米国の前方展開戦略を支える不可欠の手段として海空輸送力の強化が図られており、更に、紛争が予想される地域に重装備等を事前に集積する措置もとられている」としている。これは、欧州に配備された中距離核ミサイル、米太平洋艦隊へのトマホーク、三沢基地へのF16配備計画について、積極的に認めると共に更に増強することを求めているものである。第二に、防衛費一%枠に関する記述の変化である。昨年の白書では五六中業に関連して、防衛費のGNP一%枠の閣議決定について「現在のところ変更する必要はない」としていたが、今回は五九中業・五六中業に対してはこの記述はなくなっている。この背景には、十四日栗原防衛庁長官の「これまで一%を守ってきたが、防衛を考える場合、GNP比だけでなく諸外国とも比較する必要がある」と発言、更に、中曽根の私的諮問機関である平和問題研究会は①現行の「一%」枠を「一%程度」などの表現に改める②さらに、GNP比で防衛費を規定する方法が予算運営の現状にそぐわなくなっているので、これに代わる新たな表現を打ち出す。その内容として、防衛費に対外経済協力、稀少金属備蓄、食糧安全保障などの関係費を合算した「総合安全保障費」枠となっている。又、こうした動きと前後して有事立法制定に向けた動きも急ピッチで進んでいるのである。自民党安保調査会法令整備小委員会は十月に自衛隊法・防衛庁設置法の防衛二法の改正を求める提言を提出する。その内容は、五十六年四月に防衛庁がまとめた有事法制の中間報告を盛り込みながら、奇襲に対処できるようにするため陸海自衛隊の平時における領域警備規定の明確化を打ち出し、制服トップである統幕議長の権威を高めることなどが決定されている。

<3>
こうした中で日本平和運動の現状はこれと真向から対決する陣形を形成し得ていないばかりか、今原水禁世界大会をめぐる動きに示されるように、支配者達にとって有利な条件をこちらから与えてしまっている。しかし神奈川県議会に於ける「非核宣言」、横須賀市、呉市、佐世保市、舞鶴市の四市長会に於ける「非核アピール」の採択は、保守層自身が現在の緊張激化の中で、危機意識を抱いていることを示している。オランダに於ける中距離核ミサイル配備決定を延期させた力は何だったのだろうか。それはまさしく人民の力であり、平和を求める大衆の声と刀がNATO決定の中で身動きの取れなくなったオランダ政府をして延期の決定をさせたのである。
日本の平和運動をこうした力強い国際的な闘いに合流させなければならない。十・二一反戦デー、国連軍縮行動週間を全ての平和勢力の統一した力で成功させることがいま要請されている。

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青年の旗 1984年9月1日 第91号

青年の旗 1984年9月1日 第91号

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【主張】 統一に背を向けた日本共産党
         –84原水禁世界大会を終えて–

八四原水禁世界大会は、核兵器をめぐる重大な情勢のなかで開催された点において、そしてまた世界大会開催に至る経過のなかで種々の困難と混乱が生じた点において、かつてなく国際平和世論と日本の国民各層が注目するなかで開催された。
昨年の、米国新型核ミサイルパーシングⅡの欧州への配備にひきつづき、本年六月から米国核巡航ミサイルトマホークが極東に配備されはじめたことは、核戦争の危険性を飛躍的に高めるものとなった。
核兵器の対峠と、そのもとでの生活を余儀なくされる事態は、同じようにこれに対して闘っているヨーロッパなどの反核運動の関心を高めており、この時期に開催された世界大会には、数多い世界の反核・平和運動活動家・指導者達が参加するものとなった。
国内でも、少なからぬ人々があるいは莫然と、あるいは鮮明にトマホーク配備に危機感を抱きつつあり、世界大会への直接の参加、不参加は別にしても、事前の平和行進を含めて、関心の高まりがあった。
このような情況は、八四世界大会とその開催責任者に重大な任務を課すものであった。即ち、内外のさまざまな平和・反核の世論を結集させること、更に、トマホーク配備の阻止をはじめとする諸課題に対する闘いの集中と、それをステップとして新たな運動展開への飛躍とすることであった。
だがしかし、世界大会の準備の経過及び大会の内容は、残念ながら必ずしもこれらの要請に充分応えきれるものとはならず、今後の闘いに多くの課題を残したと言わざるを得ない。
それは何よりも、世界大会を巡って展開された論争が、原水禁運動という大衆運動の利益とはかけ離れたものであったことにある。
意見の違いは、一、いわゆる原水禁連絡会議の結成の是非、即ち原水禁運動の組織統一をめぐって、二、平和行進における団体旗の是非、即ち統一労組懇をめぐって、三、核兵器完全禁止と日米軍事同盟の問題を大会内容に入れるか否か、などの諸点であった。
これらの諸問題は、個々それ自身は原水禁運動にとって重要な内容を含んでおり、歴史的にも論争となってきたものであり、何が正しいのかが運動を通じて明らかにされなければならないし、我々も自らの見解を持ってき・ている。
だが、右の論争が、本年世界大会がまず第一に掲げるべき任務であったわけではない。つまり何よりも、トマホーク配備とそれによってひきおこされている極東における核戦争の脅威に対して、また、国家補償にもとづく被爆者援護法の即時制定の必要性に対して、広島・長崎に全国から結集した二万余名の人々の力をもって、全ての国民と世界世論に警鐘を打ち鳴らすことであるし、更に、これからの全国における反核・平和の闘いの発展のために具体的な目標を掲げ、行動を計画することであり、そのための大会にならなければならないものであった。
世界大会準備委員会は大会の当日まで意見の不一致と論争・調整にそのエネルギーの大半を費した。まさしく主催者内部の論争と調整のためにである。このことは世界大会の意義を明らかにして広めるどころか、むしろ国民大衆の目には「内紛」に映ってしまうという結果を招いた。準備委員会の論議とは裏腹に大会は、一部で激しいやりとりがあったものの、全体ではセレモニー化の度を深めるものとなってしまったのである。
であるが故に、日本共産党が、東京宣言に「核兵器完全禁止」と「日米軍事同盟」が入った事を「画期的成果」として誉めあげ、「本流が前進した」と誇ることは、自らの党派自己満足であり、そのようなセクト主義は世界大会と原水禁運動にとっては害毒以外の物でもない。
八四世界大会をふり返ると、現在の平和運動には、大衆運動の原則的立場から、平和運動の大衆的発展と統一のためにイニシアチブを発揮する部隊がほとんど存在していないということ、そしてそのような部隊の存在なしには平和運動の前進が困難であることを、いま一度明白にしているのである。
今日、レーガン政権と中曽根政権の戦争政策によって世界の緊張がかつてなく高められ、人類にとって最も憂慮すべき事態を招こうとしている。だが、オランダにおける配備延期に象徴されるように、世界の平和連動の力はひき続き増大し、人類にのしかかる核戦争の脅威に対して、より統一した広範な闘いに発展しようとしている。
日本における平和運動がトマホーク配備阻止という独自の課題にとり組みながら、核戦争を防止する世界の闘いに統一的に連帯することが要求されている。そのときに日本の平和運動も大きな役割を果たすことができるであろうし、また緊張緩和と軍縮を実現する闘いに連帯して闘うときに、運動は大きな展望と確信を得ていくであろう。
現在我々に課せられていることは、このような立場をふまえつつ、全国のあらゆる地域で大衆的平和運動を組織することである。とりわけ、今秋期の国連軍縮行動週間を焦点にさまざまな行動を組織することが重要となっている。そして更に八六国際平和年、八八年SSDⅢをステップとして、反核・平和の大衆的な闘争を構築していこう。

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青年の旗 1984年8月1日 第90号

青年の旗 1984年8月1日 第90号

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【主張】 10月軍縮週間へ反トマホーク闘争の強化を

八月一日から九日まで、原水爆禁止世界大会が開催された。八月五日、広島中央公園で二万人を結集して開催された″広島の広場″の冒頭、準備委員会を代表してあいさつした中林日生協代表は、前日、トマホーク搭載用米原潜ドラムが横須賀に入港したことに対して強い抗議を表明した。84世界大会の任務は、まさにこの点に象徴されていた。米帝レーガンの手により欧州についで極東へも米製新型核ミサイルが配備され、核戦争の危機がかつてなく高められている下で、世界中で展開されてきた反核の闘いに連帯し、国内での反トマホークの闘いの集約と、更なる統一闘争強化の出発点として世界大会は開催されたのである。
世界大会は周知の通り、その統一は守ったが、その任務を充分には果せなかった。その最も大きな原因となったのは「日本共産党」指導部の誤まれる方針であった。「共産党」はその平和・原水禁運動の方針において、核軍拡の責任を米・ソ相方に押しつける″米・ソ同罪論″の立場と「核兵器完全禁止を当面する緊急の課題」として、そこに至る核軍縮の具体的プロセスを示さないという誤まりを純化させ、日本平和運動に多大な誤まりを与えている。今大会においては、これにとどまらなかった。「共産党」は米帝レーガンのトマホーク配備とそれを支える中曽根軍拡に対する統一闘争を呼びかけるのではなく、「自衛隊・違憲合法」などと、中曽根軍拡に原則的対応を示し得ない社会党への批判を強調し、自派のみをセクト的に固めることに力を傾けたのである。一方、世界大会開催の過程に混乱を持ちこんだのは、「共産党」だけではなかった。「統一労組懇の旗」という労働運動の場で解決すべきことが平和大行進に持ち込まれ、混乱に拍車をかけたのである。
これらの点は、世界大会全体の基調とも言うべき東京宣言に現われた。宣言は″米ソ同罪論”の立場に立ちながら、今日、核戦争の危機を高めているのが誰のいかなる行為であるのかを示さなかった。そして″核兵器完全禁止″を当面する緊急の課題として打ち出しそこに至るプロセスも、反トマホークの闘いの方向も示さなかったのである。これは極めて残念なことであった。世界大会の統一を守ることを支持し、大会に参加した人々、全国で反トマホークの闘いを進めてきた人々は、トマホークが配備されたという新局面の下で今後、どのように反トマホークの統一闘争を進めていくべきか論議し、そのスローガン・政策を打ち出すことを必要としていたのである。これら、84世界大会の過程で現われた不充分点は、今後、反トマホークの統一闘争を一層強力に展開していく中でこそ克服しなければならない。
米帝レーガンを先頭とする帝国主義陣営が”勝利を期してソ連への先制核攻撃を行なう核兵器″として開発した兵器が、欧州へのバーシングⅡ、極東へのトマホークミサイルであるだけに、この配備を阻止する闘いは、今後の国際関係に決定的意味を持っている。米帝レーガンの核軍拡政策を押し止め、軍縮と緊張緩和の方向に、今日の危険な情勢を転換させねばならない。新型核ミサイル配備延期を決定したオランダ国会や、米核艦船の入港を拒否したニュージーランド政府など各国人民の闘いは、この帝国主義陣営の「限定核戦争」戦略に歯止めをかけるべく力強く展開されている。日本国内の闘いもその一翼を担わねばならない。全国で反トマホークの闘いを進めてきた人々、世界大会の統一を守ることに奮闘した多くの人々に、今、反トマホークの闘いのスローガンと、各国人民との連帯した闘いによる軍縮と緊張緩和の方向への展望が示されねばならない。
トマホークミサイルの米太平洋艦隊への配備強行以降、米艦船・原潜の横須賀寄港が増加している。そして、非核三原則の空洞化を進め、日本を帝国主義の対ソ先制核攻撃基地、同時に現実の核戦場とさせる策動が強まってきている。中曽根自民党内閣は、トマホーク配備から更には、来年のF16三沢配備を積極的に支えんとしており、85年度予算概算要求においても軍事費の更なる突出拡大が目論まれんとしている。かかる動きを断固阻止すべく闘いを強化せねばならない。既に総評はその大会で、今秋から来年にかけて一〇〇〇万署名の平和・反核・反トマホーク運動を展開し、国際反戦デー、国連軍縮週間には全国で一〇〇万人規模の集会行動を組織することを打ち出している。原水禁世界大会以降、最初の世界平和勢力の統一闘争の揚としてある十月軍縮週間は86年国連平和年、88年第三回国連軍縮総会をも見すえ、展開されねばならない。反トマホークの統一闘争を更に大きく拡大・強化すべく職場・地域での闘いを進めよう。平和勢力の行動の統一こそがその巨大な人民のエネルギーを発揮せしめることを肝に命じて!

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青年の旗 1984年7月1日 第89号

青年の旗 1984年7月1日 第89号

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【主張】 トマホーク配備強行糾弾 分裂ではなく統一を

六月二七日、米軍当局は「海上発射巡航ミサイルの核弾頭型対地トマホークの艦艇配備を数日前から本格的に開始した」ことを発表した。この中で、米国防総省は、トマホークの目標が、極東ソ連軍基地であることを発表し、配備の狙いが対ソ先制核攻撃のために他ならないことを明らかにしたのである。
米帝レーガンはこのトマホークに続き南朝鮮・日本(三沢)に地上発射型戦略巡航核ミサイル・トマホークを配備せんとしている。欧州配備の予備として保有することが予定されている五六〇基のミサイルを、この極東に配備する計画が進められんとしているのである。配備強行を断固糾弾し、トマホーク配備の中止、そして撤去へと闘いを強めねばならない。
今日、かってなく高められた核戦争の脅威に対して責任を負うべきものが米帝国主義に他ならないことはソ米間で進められている宇宙軍事化防止交渉に対する応答にも明らかである。既に衛星兵器を一方的に持たぬことを宣言しているソ連邦の姿勢は「抑制がきかなくなって人類を予測不能な結果に直面させる恐れのある核軍拡競争の新たな水路が開かれた以上、直ちにこの水路を閉ざすべきであり、宇宙配備の全ゆる兵器を禁止し、廃止すべき」というものである。これに対し米帝レーガンの提案は「問題に対する全般的アプローチを審議したい」というものである。すなわち、レーガンの狙いは、INF・START交渉を破壊したのが新型核ミサイル配備強行によって核軍事力の均衡を破壊した米国自身にあることを覆い隠しつつ、十一月の大統領選まで″対ソ交渉″のポーズを取ることであり、全ゆる問題をも十把ひとからげに交渉することによって地上で行ったバーソング、トマホーク強行配備と同じことを宇宙にまで持込まんとすることに他ならない。
こうしたレーガンの危険な核戦略を積極的に支える中曽根自民党内閣は、依然としてトマホーク配備を支持し、日米反ソ軍事同盟を一層強化せんとしている。六月未まで六週間に渡って行なわれたリムパック84、そして六月未行なわれた日米安保事務レベル協議では今後も共同軍事行動を拡大・強化し、日米安保を一層拡大・強化することが確認された。そして、トマホーク配備発表後も中曽根自民党内閣は「対ソ抑止力として有効」との主張をくり返しているのである。

かかる中で、トマホーク配備即時中止・撤去へと闘いを強めねばならない。反トマホークの闘いは昨年の原水爆禁止世界大会以降、拡大してきているが、「配備」が明言された今日、闘いの中にかかえる様々な弱点を克服し、反トマホークを闘う巨大な統一闘争へと前進しなければならない。克服すべきことは、第一にトマホークミサイルが、「SS20の対抗兵器」として開発・配備されたものではなく(トマホークはSS20が配備された77年より五年も前から開発されている)米軍当局者自らが公表しているように″ソ連を先制攻撃するため″に配備されたものであることを明確にすることである。第二に、闘いの矛先を米帝レーガンと、なによりも、その核戦略に組し日本軍事大国化を先頭になって進めんとしている中曽根自民党内閣に向けることである。第三に、今日、反トマホークの闘いに、内部から混乱と困雉を持込むものとしてある平和運動の原則を逸脱した論議を中止し、一日も早く反トマホークの統一闘争を作り出すことである。一度核戦争が起これば、人類が破滅してしまうという現実の下で、なによりも必要なのは、誰のいかなる行為が核戦争の脅威を高めんとしているのか明らかにし、それを統一した闘いによってしばり封じ込めていくことである。平和運動の原則が今こそ闘いの中に発揮されねばならない。いたずらに意見の対立のみを強調したり、平和運動の場にそれと無関係な論議を持ち込むことは闘いを分断し、その力を弱め、レーガン・中曽根を利することになりこそすれ、決して人民の闘いの前進には結びつかない。トマホークの課題は誰の目にも明らかである。全ゆる職場、地域で統一行動をまきおこさねばならない。第四に、この闘いを、国際的な核軍縮闘争の中に合流するものとして展開することである。欧州人人民の闘いは、オランダに見られるようにNATO決定を貫徹させえないという偉大な勝利をかちとり更に前進せんとしている。ソ連邦を先頭とする社会主義国の現実的で具体的な核軍縮提案、そしてなによりも帝国主義陣営に核の優位を許さず、同等・平等の安全性の下に核軍縮を帝国主義陣営に押しつけるその闘いは、世界の平和勢力の闘いを益々勇気づけている。三大反帝平和勢力の闘いによって70年代には、ベトナムの完全解放・全欧集団安保体制の確立・SALTlからSALTⅡ、そして第一回国連軍縮特別総会(SSDI)の開催と、全般的完全軍縮・緊張緩和への道が大きく前進した。これに対し、70年代後半、米帝のSALTⅡ批准拒否にはじまり、NATO二重決定、欧州、極東への新型核ミサイル配備といった帝国主義陣営の策動は、冷水をあびせたのである。しかし、米国欧州各国に見られるように帝国主義者の足下を脅やかす各国人民の闘いの高揚は、70年代に記された軍縮と緊張緩和への大道を目指すものである。
昨年の国連総会は86年を国際平和年とすることを無投票で決定し、同時に、88年までにSSDⅢを開催することを決定した。日本の反トマホークの闘いもこうした国際的な核軍縮闘争に合流していかねばならない。この夏、全国で、トマホーク配備中止、撤去をめざし広範な統一闘争を展開しよう。

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青年の旗 1984年6月1日 第88号

青年の旗 1984年6月1日 第88号

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【主張】 核トマホーク配備反対闘いの統一こそ重要

<米、核トマホーク太平洋実戦配備へ>
米レーガン政権は、この六月から核トマホークの太平洋実戦配備を開始する。超低空で飛ぶためレーダーには引っかかりにくく、命中精度は射程二五〇〇キロメートルで誤差が二〇~五〇メートル、しかも破壊力が二〇〇キロトンで広島型原爆の約一五倍といわれる核トマホークを、米レーガン政権は、既に戦艦ニュージャージーなどでテスト配備し、予定通り攻撃型原潜や一部水上艦艇に実戦配備しようとしており太平洋艦隊も当然その対象となる。
とりわけ太平洋艦隊への配備は、「太平洋軍の打撃能力の向上にとって画期的なもの」 (ロング米太平洋軍司令官)と米軍当局をして豪語させるほど極東における軍事的緊張緩和を根底から揺らすこととなる。すなわち、今回の実戦配備が完了すれば、これまでウラジオストックまでであったのがパイカル湖まで届くことになり、「戦域核戦争はありうる」とする米レーガン政権からすれば、いつでも核戦争を引きおこすことができるようになる。

<トマホーク配備を容認する中曽根首相>
核トマホークの太平洋艦隊へ実戦配備により、その寄港問題から非核三原則と大きくかかわってくるが、中曽根首相は、先の衆院予算委員会で「ニュージャージーに配備されるトマホークは核・非核両用があり得る、と報じられている。将来、日本寄港の際は、その辺のところをよく確認して入港を認める」としたが、後日、「米国は核の有無については明らかにしない」と事実上容認する姿勢を示したばかりか、五月一八日衆院外務委では「核トマホーク積載艦との公海上の共同訓練は、非核三原則を侵すものとは思わない」と答弁し、自衛隊の共同作戦参加まで行なおうとしている。

<反トマホーク行動に分裂をもちこむ日共>
かかる情勢の下全国で反トマホークの運動が展開されているが、米太平洋艦隊の中軸が根拠地とする横須賀基地のある神奈川県では、「非核神奈川県をめぎす県民連絡会や神奈川非核県宣言をめざすシンポジウム実行委員会等八つのグループが独自の運動を展開」「長洲知事へ非核宣言を求める署名だけでも六種類もあり市民が困惑」(朝日)に示されるように、最も寄港の可能性のある神奈川でさえこのような状況であり、全国的にみても当然バラバラで、それぞれが独自に集中点を設定し運動を展開しているのが現状である。
一九五四年三月一日、第五福竜丸のビキニ被災を契機に、杉並区の主婦に始まり一瞬にして全国的規模へと発展した日本原水爆禁止運動。その輝かしき運動の経験を持ちながら、今白、核トマホーク配備を目前にして反トマホークの闘いにこのような状況を生みださざるを得ない原図は、平和運動という最も広範な大衆運動にセクト主義を持ち込んでいることである。
すなわち、日本共産党、原水協の指導部は自らが二十年前に引き起こした、原水禁運動の不幸な分裂の誤りを今日において、又引きおこそうとしているのである。一九七七年の原水爆禁止統一世界大会の成功以来原水禁、原水協をはじめ、これまで運動から離れていた市民団体からの合流も克ち取り、具体的共同行動の積み重ねの上に統一をめざす取り組みがなされてきた。
そして昨秋、市民団体より、継続的な平和運動を取り組む為、「原水禁運動連絡委員会(仮称)」が提唱され、原水禁、原水協も含めて一度合意をみた。しかし又も日本共産党、原水協の指導部は、「組織統一は、既存組織の解体が条件」との、既に七七年の統一世界大会の実現により論破された古めかしい「解体統一論」を持ちだし、「連絡委員会(仮称)」の発足を見送らせたのである。更に、今年三月末、原水禁世界大会準備委員会が発足したが、日本共産党は、四月四、五日付赤旗に「統一の路線と分裂の路線」なる論文を発表、これには、「この大事な時期になぜ運動の統一を妨げるような論文を出すのか」と地婦連田中里子事務局長が共産党へ申し入れをするに至った。結局、世界大会準備委員会としては、反トマホークの具体的方針を出せず、それが今日の運動の現状を生みだす一因となっている。

<草の根から反トマホークの広がりを>
一方、見落すことができないのが、既存の平和団体が明確な方針をもちえず、「勢力争いの場になっている」(準備委員会代表委員 陸井三郎)ことの裏返しなのだが、市民団体が、広範で様々な運動を展開していることである。このような反トマホークの課題で立ち上った広範なエネルギーを、集中させていくことが今日ほど問われている時はない。
神戸市では、既に七五年に「核兵器積載艦艇の神戸港入港拒否に関する決議」を上げており、入港の際には外務省の「核兵器を積載していない」との口上書提出を義務づけている。横須賀をはじめ米艦船が入港しそうな都市で、今後非核自治体宣言運動と連動させ、「非核港」の闘いを草の根から広めていく必要がある。
そうした各地での草の根からの運動が、政府の非核三原則「空洞化」の動きを阻止し、反トマホークの運動の高揚へとつながって行くのである。

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青年の旗 1984年5月1日 第87号

青年の旗 1984年5月1日 第87号

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【主張】 対ソ先制攻撃ミサイル、トマホーク配備阻止!

<1>
極東への対ソ先制核攻撃ミサイル・トマホークの六月配備が着実に進められんとしている。
「使用し得る核兵器」として開発された核巡航ミサイル・トマホークは、戦略爆撃機・大陸間弾道ミサイル(ICBM)・潜水艦発射ミサイル(SLBM)に次ぐ、「第四世代の核兵器体系」と呼ばれ、これまでの帝国主義陣営の対ソ核戦略を質的に転換させ得る核兵器である。すなわち、核の先制第一撃攻撃によって対ソ・対社会主義との核戦争に勝利せんとする「限定核戦争」戦略を実現可能にすることをその第一の目的とした核兵器なのである。極東に配備されるトマホークの狙いは明確に、ウラジオストックを中心として展開されている極東ソ連軍の破壊である。既に、帝国主義陣営の欧州への新型核ミサイル配備強行(83年末)によって、東西の核軍事力の均衡がくずされた結果、世界での核軍縮交渉は全て破壊されているが、対ソ先制核攻撃を目的とするトマホークの極東への配備は、この均衡破壊を更に拡大し、全世界での核戦争の危機を一層高めるものである。

<2>
四月七日、米帝レーガンはジョージタウン国際戦略研究所で講演し「指導者のいない超大国、国際事件への無力な人質と米国がみなされていた時代は過ぎ去った」と主張、対ソ核戦力の優位と″グレナダ″に端的に示された力の政策を今後も進めることを宣言した。これに連動して、米国務省は、これまで批准は拒否しても「協定順守」だけは表明していたSALTⅡ(79年米ソ間で締結)を85年に破棄し、三大反帝平和勢力の闘いによって押しつけられた″両体制間での対等な条件と、同等の安全保障の立場からの核軍縮・緊張緩和”の方向を公然と捨て去ることを発表したのである。そして五月上旬、トマホーク配備の最終調整に来日する米国防庁長官ワインバーガーは、トマホーク六月配備について「核については米国は従来の方針で対処する」とあくまでも配備強行する方針であることを明らかにしたのである。
一方、このトマホーク配備の欠くことのできない支えとなっている中曾根自民党内閣は配備に向けて日本の軍事大国化・日米軍事同盟強化を一層強力に進めんとしている。トマホークが配備される米大平洋艦隊を中心とするリムパック84「五月中旬から六月)には過去最高数の「自衛隊」が参加すべく出発した。また、ワインバーガー来日を前に、防衛庁長官栗原は「59中期業務見積り」作成指示を出すことを明らかにし、同時に自民党は、「防衛費」GNP比1%枠と「防衛計画」の大綱を「見直す」ため二年ぶりの防衛力整備小委員会活動再開を決定したのである。そしてなによりも、トマホーク配備によって日本の対ソ核出撃拠点化に一層拍車がかけられんとしている。それは、トマホーク搭載可能のF16三沢配備(85年)「海峡封領のための陸上発射型トマホークの三沢・佐世保・知床・男鹿半鳥配備計画」(米国防総省)、そして、トマホークを積載する米第七艦隊の総合指令機能が横須賀に集中していることにも明らかである。

<3>
こうした帝国主義陣営の核戦争政策に対する三大反帝平和勢力の反撃は今日、益々強力なものとなっている。欧州では復活祭を中心に、西独での反核デモ六〇万人参加に見られるように巨大な闘いが展開された。こうした人民の聞いの前に、六月態度決定をせまられているオランダ政府・国会は米帝の説得工作にもかかわらず当初通りの配備決定はでき得ない状態にまで追いこまれている。また、米国内でも国内の反核闘争に絶大な影響力を与えてきた米カトリック会議が、今後とも引き続き核兵器禁止への闘いを強めることを訴えた(四月四日)ように、反核闘争が強められんとしている。その結果、米議会では、MXミサイルを中心とした軍事予算の削減案、核凍結″法案″の提案準備が進み、トマホーク配備に反対する決議案提出も上・下両院で準備されようとしているのである。更に「対ソ軍事優位政策は西欧と米国の同盟関係を破壊しかねない」(西独前首相シユミット、四月二日)と公然たるレーガン政策への批判が帝国主義陣営の中から出されるに至っているのである。
欧州・極東への新型核ミサイル配備を中心とする帝国主義陣営の核戦争政策に対する闘いは益々その陣型を拡大・強化させてきている。四月一九・二〇日と開催されたワルシャワ条約機構外相会議は「新型核ミサイル配備による帝国主義の核の均衡破壊は決して許さない、欧州からの核ミサイル徹去によってはじめて核軍縮交渉が再開できること」を明らかにし、「東西軍事ブロック間の不可侵条約、国防支出の相互凍結核兵器の先制不使用宣言」を呼びかけた。こうしたソ連邦・社会主義世界体制を先頭とする三大反帝平和勢力の有機的に結びついた闘いによって帝国主義の危険な核戦争政策を断乎阻止せねばならない。日本におけるトマホーク配備阻止の闘いは、欧州オランダでの六月配備決定を許さぬ闘いと共に、この三大反帝平和勢力の闘いの緊急の重要な柱である。既に全ゆる平和勢力が六月を焦点に闘いを強めている。日本「共産党」系の闘いに端的に示されているセクト主義と「日本を核戦暢にするトマホークくるな!ソ連のSS20も同時に削減を!」というスローガンに示される内容の誤り「先制核攻撃というトマホークの性格と帝国主義の狙いを免罪し、反ソ主義の土俵に乗せられている)を克服し、全ゆる勢力の統一した闘いで、トマホーク配備を阻止しよう。

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新時代 第199号

新時代 第199号 1984年5月15

59中業をやめよ!

 (1面 → 1・2面 3面 → 3・4面)

1面  ←PDFは、こちらから 全国各学新証拠を闘いの武器に5.23狭山闘争へ (23日日比谷)
2面 【主張】日共代々木派のセクト主義を許さず、反トマホーク全国闘争を
3面 新入生と強固な隊列:平和軍縮ゼミ都平連が開く
4面 金利自由化:生産を放棄し、金利に群がる資本
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新時代 第197号

新時代 第197号 1984年5月1

日教組臨時大会開く
臨教審設置阻止!

 (1面 → 1・2面 3面 → 3・4面)

1面  ←PDFは、こちらから 全国各学園から労・教・学の統一した闘いを
2面 【主張】靖国公式参拝許さず、5月改憲阻止の闘い強化を!
3面 日育:現行法で即時支給を
4面 「原理運動」にご用心–巧妙になる勧誘・自治破壊活動
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青年の旗 1984年4月1日 第86号

青年の旗 1984年4月1日 第86号

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【講演録】 「八四春闘の課題について」—吉村励大阪市立大学教授

三月二〇日、大阪で関西労働講座三月例会-八四春闘討論集会が開催され、大阪市立大学教授の吉村励氏が、「八四春闘の課題について」の全体講演を行った。以下は、その講演の内容の要約である。なお文責はすべて編集局にある。

Ⅰ はじめに
一九七四年に国民春闘が始まって一〇年が経過するが、七四年に三〇%を超える賃上げを克ち取ったものの、七五年からの不況を背景に賃上げ率は低下の一方をたどってきた。特に昨年の八三春闘は、春闘が本格化して以釆、最低の率となり、日経連は総括会議で高らかに”勝利宣言”を行い労働側は手痛い敗北をこうむった。今八四春闘はこうした経過を踏まえて、ひき続き運動の後退を許すのかあるいは上昇局面とできるのかその重要な結節点といえる。

Ⅱ 八四春闘を巡る特徴点
八四春闘を巡る特徴点の一つである、景気動向については、三月決算で企業収益の経常利益が今までにない利益となるようで、これが労働側に強気の展望をもたらしているが、雇用情勢はあいも変わらずであり、このことは減量経営-合理化が着実に進行していることを示している。
二つめは八二人勧凍結、八三人勧抑制と政府・独占はひき続き人勧凍結の姿勢を崩していないということである。三つめは、全民労協がはじめて人勧凍結反対を明示し、人勧凍結反対では官民の足並みが一応そろうといったひとつの前進があることである。四つめは鉄相場からの脱却をめざして摸策が始まっていることである。確かに戦術面においては従来のJC回答から私鉄回答へというパターンから一点集中型へ移行するなど前進がみられるが、こうした戦術面のみではなく本当に下からの運動の構築が要請されている。
そうした点で、私達は国民春闘という内容を再度点検する必要があると思われる。国民春闘については”構想あれども実体なし″といわれるように、そこには国民春闘の実体への疑問が投げかけられているからである。

Ⅱ 国民春闘が問われていたもの
春闘が始まる以前は、エンゲル係数が六〇~七〇に達し、労働組合の要求は当然「食える賃金をよこせ」ということで、賃金闘争だけでことたりたが、エンゲル係数が低下しつづけ、三〇%以下になると生活環境の変化とともに当然その要求も異なってくる。つまり賃金や労働条件など労働現場、労働組合のレベルで解決できる問題とその枠にとどまらない制度闘争の必要性である。こうしたことを背景に打ち出されてきたのが国民春闘である。
さらにいうと国民春闘には二つの面がある。一つは生活制度、つまり福祉に対する闘いである。(今日では福祉の中には生活環境の全てが含まれる)そして、これらの課題は、一般市民と労働者が共有する課題、言いかえれば市民としての労働者の要求である。もう一つは、制度闘争として組織された労働者が乗組織の労働者に普及させていく課題、例えば最貨や男女雇用平等法などがある。
ところが、こうした国民春闘も”行革”という名の政府・資本の反動攻勢に対応しきれなかった。行革は国民春闘路線に対する政府資本側の回答であった。国民春闘に実体があればそうはなっていなかったであろう。つまり、問題意識は正しかったが、何故運動化しなかったのかという問題になってくる。

Ⅳ 国民春闘の本格的構築を
これは極論かもしれないが、国民春闘会議の構想のなかに春闘を活性化させる前段として、国民の好感を得て、政府を引きずり出し譲歩を克ち取るといった組織労働者の安易さとオゴリがあったのではないかと思われる。また、福祉は恩恵ではなく、権利であり闘いとっていくものであるという大原則が忘れられ、弱者のために闘いとってくるという発想になっていたのではないか。大切なことは自主的な運動を組織することを支援するという観点である。運動論の具体化、闘争をになう組織の問題、組織論の欠如があったということである。
最後に、組合組織の実態とその活性化についてであるが、現在の組合員の大部分を占める無関心層であるが、こうした組合員の中にも様々な深刻な要求(例えば救急医凍や教育控除等に関して)を持っている人は多い。こういう人を集め、要求組合をつくることが必要である。そして、その活動の中で無関心層の組合員にも一定の責任を与えて、運動に主体的にかかわらせていくことが必要だし、市民にも窓口を開けておくことが必要である。こうした運動のなかで官民分断も防いでいく可能性が生まれるだろう。

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青年の旗 1984年3月1日 第85号

青年の旗 1984年3月1日 第85号

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【主張】 84春闘と労働運動再建の任務

<1>
二月二〇日私鉄総連は、民鉄協に、同時に加盟各単産はそれぞれの企業へと、一万八千五百円(八・九%)の要求を提出し、今年も私鉄大手に於る集団交渉を含む闘いのスタートを切った。すでにJCの低額決着の前に決戦をいどむとしてすすめられてきた総評主力単産の要求提出の中でマスコミは「84春闘本格スタート」を述べている。
今年も、下部大衆討議を経ずして、独占利潤の確保・拡大を前提とした「経済整合性」論の枠組の内で各ナショナルセンター・単産の幹部レベル要求が設定され、6%を前後する低水準で横並びし、下部に押しつけられている。一方では、総評が「攻めの春闘」、同盟が「ストライキ体制を背景に」と語り、また官民統一の闘いが一早く示されるなど、労働者生活の悪化、政府独占資本の攻勢の前で労働側の闘う決意が述べられている。あらためて労働運動再建を展望しての今春闘の任務を明らかにしなくてはならない。

<2>
第一に賃金要求について。独占の労務対策部日経連は、「低成長下ではペアは不要、定昇のみ」と語り、ベースアップはもちろん定昇すら切りくずしていこうとする独占の思惑を端的に述べている。これは、一層査定の強化等を通じての分断支配と、「年功序列賃金体系」下の「高齢化」進行の中での「コスト増」を見こしての事だ。
資本の側の賃金=労務コスト、というコスト論の土俵に乗った運動が、今本格的に転換されなくてはならない。今春闘の論議の中でも、独占の「定昇のみ=ペアゼロ」攻撃の中で「定昇分は賃上げではない」と反論する中で結果として年功序列賃金を容認し、コスト論の土俵にひきすり込まれた論議が横行している。それがたとえ、当面する実質賃金切り下げ攻撃に対決するものであっても、ベースアップ闘争(総労働の平均賃金の一律アップ闘争=それは容易にコスト論におちいる)に埋没した春闘を克服していくものではない。
具体的な労働の質と量にもとづく、横断的賃率・賃金の社会的規制に向けた闘いを一歩でも二歩でも前進させる事である。資本の側からの本格的攻撃にさらされている産別最賃・地域包括最賃の引きあげ、人勧バネをとりもどす闘いを全労働者的に展開するなど、賃金の最低規制の闘い、当面する個別賃金要求を「要求・闘い・妥結」に至るまで、下部労働者の実体的要求として闘いとる作業、等が引き続き強化されなくてはならない。その中でこそ「経済整合性論」に象徴される賃金思想後退克服が可能であろう。しかも労働条件の横断的・社会的規制が、労働者階級を企業意識の克服から産別に統一し、企業内組合から産別組合に脱皮する物的基礎を形成する、という事を忘れてはならない。全民労協内での左翼活動家の任務はこの点においてこそ強化されなくてはならない。

<3>
第二に、制度政策闘争について。実質可処分所得の伸びなやみと、行革がらみの社会保障の切りすての進行の中で、84春闘に於いても制度政策の闘いに於ける労働者階級の期待は大きい。しかし、この闘いが、賃金闘争の困難性からの逃げであったり、弱干のカンパニア集会でお茶をにごしたりでは前進は計れない。むしろ本格的に独占利潤掘りくずしめざして、賃金闘争との結合の中で統一的に闘われなくてはならない。臨調行革路線強行の中で、政府独占資本は、行財政の中で独占の利潤拡大につながるものはつかみとり、社会保障切りすて等勤労人民に徹底して犠牲を負わそうとしている事を下部労働運動の中で浸透させ、84春闘をかわきりに、統一した反撃の態勢を構築しなくてはならない。①一兆四千億減税、見返り増税阻止②健保改悪の撤回③人勧・仲裁完全実施の事前確約をかかげ、野党四党、労働五団体、統一予算修正要求が二月二七日に出され、また四月一目には同様のスローガンで「国民のくらしを守る84総決起集会」が労働四団体・全民労協によって10万人規模で予定されている。この間いを下部労働者の一致した要求として闘いとり、共同行動前進、四月上旬官民統一闘争へと前進しなくてはならない。一致した要求でストも含む大衆闘争を堀りおこしていく事こそが運動活性化につながる。

<4>
また、運動前進の前提として幹部請負闘争と、その表裏一体にある反幹部闘争の克服である。経営・地域の労働現場の中に、運動の核となる活動家を配置・育成しながら、自ら大衆運動の先頭になって、下部大衆の決起を組織する事である。運動の傍観者に大衆を放置する事は、いかに左翼的言辞で幹部の弱点、誤りをつきあけても、幹部請負の誤りを拡大する。84春闘は政府独占の本格的労働者生活破壊・春闘破壊攻撃にさらされているが、一方で反撃の好機である。青年労働者は闘いの先頭にたとう!

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青年の旗 1984年2月1日 第84号

青年の旗 1984年2月1日 第84号

(1面 → 1・2面 3面 → 3・4面)

1面  ←PDFは、こちらから 【主張】84春闘勝利!闘いの統一で総労働の反撃を!
2面 レーガンの軍拡政策と対決を
3面 統一闘争の体制構築を
4面 軍国主義化を強める自民党大会方針案・2.7狭山中央総決起集会

【主張】84春闘勝利!闘いの統一で総労働の反撃を!

83春闘の総括

 83脊闘は、政府が九月十六日「財政非常事態宣言」を行い、人勧凍結を決定、また独占も「ベアゼロ」で臨む態度を明らかにするなど露骨な賃金抑制攻撃の中で闘われた。
 これに対する労働者は、労働四団体が七%の統一要求基準を設定し、また全民労協発足により、滅税闘争を主とした共闘関係を深めるなど、労戦統一がらみの春闘となった。春闘前段である一月・ニ月段階においては、労働四団体及ぴ全民労協は、滅税闘争に力点をおき、特に二月二十七日には、共に「一兆円所得税滅税・賃上げ獲得2.27大集会」を開催するなど、滅税を課題に労働側の統一した闘いが取り組まれ、一定、国民的な盛り上がりを見せた。
 また賃上げ闘争では総評が、二月~三月の春闘前夜での闘いで「人勧・仲裁々定実施と滅税の闘いとの結合を図る」さらに同盟は「四月二日までに先行組合は高額回答を引き出す」など前段闘争重視の方針に対して金属労協は「集中回答日を四月十二日とする」など戦術に乱れを見せている。
 その賃上げ結果は不況業種である鉄鋼JCは3.14%(定昇込み6800円)業積が比較的良いとされる自動車は5.0%前後で、JC内部にも格差が目立った。またJCの回答指定日に合わせた私鉄総連は、自主交渉の立場で臨み、5.01%(10300円+生活関連手当五00円)の回答を引き出し、二年連続ストなし妥結となった。総じて83春闘の賃上げ結果は、全国平均で4.4%8964円で、超低額回答となり82春闘の7.0%をも、更に大きく下回るものであった。しかしながら、その内容は、従来からの鉄鋼主導型が後退し、新しい春闘=賃上げ闘争の形態が改めて問われた。 特に全民労協は単に、政策・制度要求のみならず、今後、賃上げ闘争においても、その設割が一層重要なものとなり、労戦統一の動きと合わせ、その中身が問題とされよう。さらに83春闘で問題となるのは、官民共闘が成立せず、公労協の仲裁々定実施の闘いが、私鉄の早期決着と合いまって自力で闘わねばならない情勢となった。結果として、官民分断が一層深められたことであり、公労協の仲裁々定は4.13%(8460円)の改定となり、そのあまりにも低い額は、民間準拠の原則が崩れたことを意味する。また人勧においつは全国のほとんどの自治体で、その実施を見ることができなかった。これら公務員労働運動の後退は、単に官民分断の問題だけでなく、臨調・行革攻撃の中で根本的に公務員賃闘のあり方を考えなければならない時に来ているといえよう。
 加えて統一労組懇が、一貫して春闘共闘の闘いから離脱し、独自の行動に出たことは–特に人勧実施の闘いに対して、自治労・公務員共闘に敵対し、分裂行動に走ったことは–、一層、労働側の力を弱めることとなり、断じて批判されなければならない。

84春闘の情勢と展望
 このような83春闘の経過を踏まえた84春闘を前にして、83春闘以上に早くも資本側は、生産性基準原理をテコに「賃上げはニ~三%の定昇分のみ」とする強硬な賃金抑制を唱えている。
 しかし労働側も83春闘の反省に立ち、同盟ですら「ストも辞さず」と昨年よりは対決姿勢を鮮明にしている。特に83春闘で明らかに問われた鉄鋼主導型春闘をいかに打破するか、さらに官民一体となった産別闘争を、どこまで構築するか、そして、その中で全民労協が、どれだけ、その指導性を発起するかが重要であろう。すでに戦術面では、春闘共闘が「六%以上」の統一要求基準を設定し、JCが「四月第二週回答指定日としているのに対し、総評が「四月上旬の官民集中決戦」、同盟が「三月下旬からの先行組合重視・四月中旬統一スト設定」としており、JC回答前に相場形成を計る方針となっている。
 84春闘で最も力点のおかなければならないことは、昨年以上に強く賃上げを迫らなければならないのは当然のことながら、それよりまして闘いの形態として、この間の四団体共闘を更に前進させて、総評?同盟の枠を越えた産別の共闘態勢を一層、深めなければならないことである。また昨年情報交換等、活発に行われた民間単産連絡会に見られるように産別機能を、より増大させ「鉄」に代って産別としての賃金決定能力をつけていくことが大切であり、そのことが、春闘を足がかりとして究極的には、労働戦線の全的統一を促すであろう。また官公労においても、賃金の民間準拠が崩された今日、むしろ逆に民間相場を引き上げることにより、再度、民間準拠(人勧機能回復)を迫ることが大切であり、真剣な官民共闘態勢が必要である。

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青年の旗 1984年1月1日 第83号

青年の旗 1984年1月1日 第83号

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【主張】 1984年–年頭にあたって–

<1>
一九八三年ほど国際的諸事件が頻発した一年はない。大韓機によるソ連領空侵犯事件、アメリカ帝国主義によるヨーロッパヘの中距離核ミサイル配備反対の全欧にまたがる反核運動、アメリカ帝国主義によるグレナダ侵略、ヨーローパヘの中距離核ミサイルーバーシングⅢの配備強行とINF交渉の決裂など、これらの諸事件は、レーガン政権の反ソ軍拡路線の結果として生み出されたものである。社会主義が積み重ねてきた緊張緩和の努力とその結果が大きく後退されられつつある。INF交渉の決裂は、熱核戦争の危機がより一層深まり、現実的な問題となろうとしていることを意味している。
われわれは、このような反ソ軍事対決路線の意味するところを明らかにしておかなければならない。一見してはなばなしいこの路線の強行は、明確に、帝国主義の弱体化の表現であり、それは資本主義の体制的危機の深化と、その内部矛盾の激化の反映に他ならない。ありとあらゆる国独資的調整機能の動員によっても繕いがたい内部矛盾の露呈である。資本主義には、もはやどこまで破局をくりのべられるかという選択しか与えられていない。それは帝国主義諸国家の政府=独占資本をして、危機の諸結果を国内の労働者・勤労人民に転嫁し、対外的には途上国への収奪強化をはかり、危機のしわ寄せを帝国主義問矛盾として押しつけあい、せめぎあいつつ、社会主義への軍事的対決へと向わせている。政治的・経済的領域において後退の一途をたどる帝国主義陣営に残された唯一の道が露骨な軍事対決、軍事介入である。こうした対抗策は帝国主義の本性に基づく基本的選択であり、極めて危険なものである。
INF交渉の決裂に示されるように、熱核戦争の危険は極度に高まっているが、それを阻止し、平和と軍縮、緊張緩和へと国際動向を転換させる力は厳然と存在している。それは社会主義世界体制の存在である。一九一七年のロシア社会主義革命から六十年の、わずかな歳月の経過のなかに、地球上の四分の一の面積と、世界人口の三分の一を擁する社会主義共同体、あらゆる闘争は、この力と結合するときにはじめて最後的勝利を手にすることができる。それゆえに反ソイデオロギー攻撃は、帝国主義のイデオロギー攻撃の主柱であり、あらゆる解放闘争の階級的革命的性格を喪失させるものとして存在している。
したがって、われわれは、あらゆる闘争の領域において反ソ主義と闘い、これを克服すること、とくに平和と軍縮の闘いにおいて、反ソ民族主義を克服し、平和と軍縮の実現のための具体的展望を指し、真の意味における国際連帯を実現しなければならない。

<2>
レーガン政権を軸とする国際帝国主義が推進している反ソ軍事対決路線は、その中に、深刻な矛盾を抱えている。
戦後最大最長の経済危機は、資本主義諸国に重くのしかかっている。アメリカの財政赤字は一昨年の一一〇七億ドルを大幅に上回り一九五四億ドルに達し、膨大な赤字を縮少すベく展開された高金利政策は、資本主義諸国全体の経済成長を妨げ、保護主義の台頭を招き、途上国積務を増大させ、国際金融危機への道を加速度的に進行させつつある。
アメリカ経済の現局面として、経済成長の一時的回復が見通されているが、それは大幅な軍事支出が景気刺激要因となっていることからして極めて危険な性格を持っている。軍事受注前年比四〇%増という、危機の帝国主義的解決策は多くの矛盾を浮上させ、その破綻をみずから準備しつつある。
先進資本主義国の労働者階級は膨大な失業者群をつきつけられ、労働条件と実質賃金の切り下げを強いられている。一方、欧米諸国の巨大な反核平和運動の隊列に労働者階級の隊列が合流しつつある。失業、賃金と労働条件の切り下げ、軍国主義化を打破することこそ、労働運動の主要な任務となっている。危機からの脱出は、軍拡の重荷を集中的に転嫁されている労働者階級の双肩にかかっている。

<3>
こうした状況から、日本資本主義もまた自由ではない。国家財政の破綻は、いかに「行政改革」で圧縮しても着実に進行している。
人勧凍結攻撃を突破口とした行政改革の本質は、今日の世界恐慌下に進行する国独資の危機に対しての、独占資本の側からの再編成である。この行革の断行を基本的任務として登場した中曽根自民党政権の言う「戦後政治の総決算」とは、独占資本の政治、経済、文化、思想、国際関係の全分野にわたる階級支配維持のための総合戦略である。
中曽根政権はレーガン、サッチャー政権と同様、保守支配層内部にさえ、、批判勢力を内包し、決して安定した政権ではない。
にもかかわらず、中曽根打倒に向けた大衆闘争の欠落は、昨年末の 「ロッキード選挙」といわれた衆院選挙の結果に端的に示されている。
今回の選挙の特徴は、まず自民党の敗北である。一般的に言って、この結果は歓迎すべきであるが、一方、それは革新の勝利でもなかった。
自民党は、無所属当選者を入党させることによってかろうじて過半数を確保し、新自由クラブと統一会派を形成することで議会内の安定を保持した。しかし、選挙の前の自民過半数確保という大方の予想とは大きく異なる結果であったことは明白である。
今回の選挙は、解散に至る経過からしても政治倫理の問題であり、また与野党伯仲か、自民党による安定かという、政治体制の選択でもあった。結果は、自民党にとって厳しいものとなったが、その要因は、55年のダブル選挙で自民党に投票された大量の保守票(浮動票)が棄権に回ったこと。これは日中問題に見られる自民党政権の強権的体質への批判と見ることができる。そして、中曽根政権の軍拡政策に村する批判、不信と恐怖の現われ、それは、文部∴万働・防衛の現職三閣僚の落選に象徴されている。これに自民党内の不統一と社・公・民の選挙協力が巧を奏したことが結んでいる。
しかし、われわれは次のことに注意しなければならない。自民党は十二%の議席減にもかかわらず、得票率は二%減じているだけであり、社会党は五%の議席増にもかかわらず、その得票率は〇・二%増加しているだけである。公明党も、議席七〇%増に村し、得票率は〇・九%しか増加していない。
確かに、今選挙は、自民党政治への不安と不信の表現ではあったが、しかし革新への期待は薄れている。これらは政策と方針の不明確さに起因している。
反帝反独占の明確な政策と持続的な大衆闘争の形成がますます問われている。
今選挙に示された自民党政府への不信と不安を、意識の上にとどめるのでなく、正しく運動へと組織することが必要とされている。
八四春闘も、まさにそうした問いとして関われなければならない。
八三春関で定昇なみを打ち出した政府・独占は、さらに 「定昇」そのものを抑え込もうとしている。また同時に、最賃制度そのものに攻撃を集中している。
実質賃金が切り下げられ、失業が増大している現在、昨年の要求水準を下げる理由は、なにひとつない。実質賃金の低下を打破する大幅な賃上げをまず獲得しなければならない。労働四団体は六%要求で統一した。「統一的要求とすることこそ、要求を実現させる最大の力である」ということは、一般的には正しい。しかしそれは、その統一、一致した要求が労働者に支持され、総力を発揮できるものでありさえすればである。とってつけた数字の組み合わせを、労働者は見抜いている。
八四春闘は、人勧制度解体をその中味とする中曽根内閣の独自二%引き上げ決定(八三人勧は、二年分として六・四八%)を初めとして昨年同様、官公労の賃金抑制を通じて民間賃上げを押さえ、全般的賃金抑制政策を一層侵透させる事を紬に、政府・独占資本の攻撃がかけられている。その狙いは、春闘方式そのものの破壊である。職場、生産点における大衆討議を基軸に、生活実態に根さした要求作成を通じて、大幅賃上げ獲得に向けた闘いをストライキを中軸とした労働三権の実態的行使をもって築き上けねばならない。とりわけ、政府・独占資本の賃金抑制攻撃の全貌を暴露する事を通じ、人勧破壊攻撃に対する官民総がかりの体制を築く事に全力をあげる事が必要である。
これらの闘いを、平和・軍縮・生活防衛の観点で固く結合させ闘い抜き、中曽根自民党内閣打倒に向け、全国的統一闘争として発展させねばならない。
反ソ・軍拡・行革を基軸とした公然たる軍国主義強化と対決し、平和・軍縮・生活防衛の旗の下、八四予算国会・八四春闘を闘い抜き、中曽根自民党内閣打倒に向け前進しよう。

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青年の旗 1983年12月1日 第82号

青年の旗 1983年12月1日 第82号

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【主張】 中曽根自民党政治へ反撃を、総選挙を闘いぬこう!

<総選挙闘争の焦点>
解散・総選挙か確定した。十二月十八日投票とする国会延長がらみの日程は、行革関連法案一括国会通過を意図する中曽根自民党内閣の思惑を反映したものである。
事態は、人民の平和と生活を安定させる方向に関かわっていると言うよりも、元首相の個人的犯罪を断罪するか否かの領域に留まっているにすぎない。
こうした状況とは独自に日本資本主義の危機は深まつている。すでに報道されたように八三年度以後の輸出超過額は史上最高の百二十六・二億ドルに達し、今年九月期だけでも二三・九億ドルで前年同期額五四・二億ドルの実に二・三倍になっている。そして、今年上期・九月期とも米国向けの内分は、九〇・五億ドルと二〇・八億ドルになっている。逆に米国の輸入超過額は、今年七月で六三・六億ドル、八月、七一・九億ドルに達し、米の対日圧力は今後も一層強まるであろうし、これは、対米追随ではけっしてなく帝団主義間対立であることを示している。さらに、これらの数字は、八〇年の輸入量指数(日本資本主義の)を一〇〇とした場合、七九年の一〇四・一から八二年では九七・三に下がっている。
一方、同じく鉱工業生産指数(八〇年を一〇〇とする)は七九年の九七・六から八二年では一〇一・一であり、政府自民党の総合経済対策の柱である内需拡大は、輸出依存の日本資本主義の方針を何ら変えるものではない。
かかる事態の最大の要因は、日本資本主義が輸出ドライブをより強力に押し進めるため全産業にわたる非物的支出と言われる第三次産業への資本投下を行なったためである。従って一般消費とは無数に等しい高付加価値製品へと製造業の製造比率が移行したためである。さらに、石油消費量の半減も輸入減の一因である。七四年から八一年の八年間の間に製造業製品の産出一単位に占める石油消費は半減しており、こうした産業構造の変化と石油消費の半減は、生産コスト、賃金コストの引き下げによる利潤率の低下傾向への歯止めと毎年更新している独占資本の内部留保の増大へと反映されているのである。
ひとり労働者のみ犠牲を強いられており、自民党中曽根内閣は、軍拡・行革によって一層強めようとしている。
西独コール首相との東京声明では、「西側は自由と平和を守るためには、連帯と結束の下に、毅然として対処し、そのために払うべき困難をいとうべきでない」とする資本主義防衛のためなら手段を選ばぬと表明した。
さらにレーガン訪日直前の十一月八日、「対米武器技術供与交換公文」がまとめられ、日米資本主義の軍拡政策に一段とはずみかついたと言えよう。ちなみに日本の大手九大商社の平均営業総利益率(租利)は一・五%であるのに村し、軍用機を扱うと粗利か二~三%まではね上がる。すでに三菱商事がロッキード(米)と、三井物産がマグダネル・ダグラスと、伊藤忠商事がボーイング社と住友-グラマン、日商岩井-ボーイングとマグダネル・ダグラス、二チメン-英・仏・西独・オランダのエアバスとそれそれ代理店契約をかわしており、日米首脳会談における日米韓三国軍事同盟の強化と日本への分担増は死の商人と軍需産業の強力なテコ入れの下に合意されたものであり、田中判決は氷山の一角にすぎず田中判決のみに終始することでは闘いの勝利はおぼつかないのである。まさに、軍拡、行革、改憲、大収奪の自民党中曽根政権打倒こそ総選挙における闘いの焦点である。

<行革・軍拡反対、大巾減税実現
中曽根自民党政治への反撃を!>
すでに各党は選挙闘争のまっただ中にいるが、田中おろしや、民主主義を守れのスローガンは、何故掲げなければならないかを再度踏まえて、その最大の要因である中曽根自民党政治打破のために闘い抜くことである。
すべての職場・地域の仲間にともに立ち上がることを呼びかけよう。

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青年の旗 1983年11月1日 第81号

青年の旗 1983年11月1日 第81号

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【主張】 田中判決と民主勢カの課題
        –田中追放から中曾根内閣打倒へ–

十月十二日、事件発覚以来裁判だけでも七年の歳月を費したロッキード事件「丸紅ルート」の第一審判決公判で、東京地裁刑事第一部は、受託収賄罪・外為法違犯の罪に問われた田中角栄(元内閣総理大臣)に懲役四年、追徴金五億円、外為法違犯の榎本敏夫(元内閣総理大臣秘書官)に徴役一年、贈賄罪、外為法違犯、議院証言法違反、議院証言法違反(偽証)の檜山広(丸紅元社長)に懲役二年六ケ円、伊藤宏(丸紅元専務)に徴役二年、大久保利春(元丸紅専務)に懲役二年(執行猶予四年)の判決を下した。検察求刑の五年が四年、一年減刑とされたのは、田中角栄が長らく国会議員を務め、何回もの閣僚、更に、総理大臣を経て国政に貢献したとの理由による″情状酌量とのことであった。一方、田中本人は判決後即座に控訴、三億円也の保釈金で直ちに保釈、「国会議員としての職責を遂行するため、不退転の決意で闘い抜く」との所感を発表、二十八日の田中・中曽根会談後もその態度を変えてない。

<軍事疑獄としてのロッキード事件>
そもそもロッキード事件は国独資下における国家と独占体のゆ着から生じた政治的腐敗であり、あまりに典型的な犯罪として露呈した事件である。また、この事件は、日米安保条約のもとで押し進められた軍事力増強の必然的帰結、産物である。
事件勃発当初の七六年二目、各商業新聞は「P3Cが疑惑の核心」、「献金″本命″はPXL(次期対潜哨戒機)?うまみ少ないエアバスで布石」(七六年二月八日、朝日)と、ロッキード事件が単なる民間航空機エア・バスの導入に伴う、汚職でなく、P3C(ロッキード社製・対潜哨戒機)の売り込みに絡む政・財・官・軍のゆ着による構造汚職であったことを指摘している。全日空がロ社製作のエアバス購入を決定するに際しての便宜をはかった賄路事件とは、あくまで表面のことであり、内部においては、このことと並行して四次防におけるPXL国産化計画を白紙撤回させ、ロッキード社製作P3Cの輸入決定を導いた工作と、それに対する報酬(賄路)、これが事件の全貌であり、まさに軍事疑獄である。ロッキード社の対日売り込みの主目標は、ポスト四次防の目玉商品としての、対ソ軍事戦略の強化を目標とする次期ジェット戦闘機FX、対潜哨戒機の売り込みにあり、全日空へのトライスター機の売り込みは、その前哨戦にすぎなかった。この事件の背後では、日・米の対立する軍需独占体の抗争が自民党・官僚を巻き込んで展開され、田中角栄はもとより、支配層全体にまたがる犯罪が進行した。
事件当時、田中内閣の通商大臣が中曽根首相であり、官房副長官が後藤田官房長官である。この二人は、いずれも七二年当時、PXL国産化方針の白紙撤州、P3C輸入への転換に深くかかわっている。また、佐藤内閣時、PXL国産化計画を盛り込んだ四次防大綱を決定したのは当時防衛庁長官であった中曽根首相であり、PXLの国産化か輸入かの自民党内部抗争の調停役として、田中・二階堂・相沢との密議によってPXL国産化の白紙撤回を決定させたのが、当時官房副長官であった後藤田である。この二人が中枢を占める現内閣のもとで、まさしくP3Cの本格配備が始まり、″シーレーン防衛″ の名による日米共同の対ソ戦略の態勢が固められつつある。

<職場・生産点からの大衆行動が問われている>
田中判決に村し、商業新聞、マスコミは「司法の健在」をアピールした。この最高裁を頂点とする司法は、現在反動化の拠点として存在している。この司法の反動性が田中を有罪にしたことによって免罪されることはありえない。総理大臣が五億円の賄烙を受け取った犯罪が懲役四年で、議員に居直り続ける一方、東京の一国鉄労働者は三〇〇円の失敬事件で即日首切り、三〇年勤続の退職金はゼロである。まさに、ここに司法の反動性が如実に示されている。しかし、その反動の拠点がキングメーカーであり、現政治力の頂点に存在し、立法府と、行政府を押えている田中を有罪とせぎるをえなかったのか。それは、あまりに収賄の事実が明白であり、罰しないことのマイナスを計算すれば、田中をスケープゴー卜にすることによって、裁判所と検察は、ロッキード事件の核心であるP3C導入問題を故意に陰ペいし、自民党全体と官僚及び独占資本の支配層上層にわたる犯罪を清算することを選択したのである。
したがって、田中の政治責任を追求し、政界、政治生活からの追放はむろんのこと、軍事疑獄として自民党全体の政治責任を追及し、軍事力強化、軍国主義強化に対する闘いと結ひつけて闘うことが問われている。今求められているのは、大衆行動である。国会、田中邸を二重三重に包囲する連日の大衆行動が事態を打開していく重要なポイントとなっている。こうした大衆行動の創出に向け、職場から決起しよう!

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青年の旗 1983年10月1日 第80号

青年の旗 1983年10月1日 第80号

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【主張】 大韓航空機事件と民主勢力の課題

<大韓航空検事件=対ソ軍事スパイ・挑発行動を糾弾する!>
大韓航空機によるソ連領空侵犯は、アメリカ帝国主義による、対ソ軍事挑発行為である。
多くの生命を、恥知らすにももて遊び、犠牲にしたのは、アメリカ帝国主義者であり、それと結託した日本・韓国の政治・軍事指導者である。事件の原因と、負ってしかるべさ全ての責任は、これら冷戦・軍拡主義者にある。
ソ連、社会主義は悪魔と言う反ソデマゴギーの一斉キャンペーンにもかかわらす、この事件は、大韓航空機のパイロットが意図的に侵入したのでなければ起りえないことが、幾重にも重なりあつていることが、事態の解明が進むにつれて明らかとなっている。そして、解明の過程で浮び上がってきた事件の全貌とは、民間航空機による単なる領空侵犯などではなく、アメリカ帝国主義と、その情報機関によつて周到に準備された、民間航空機孝利用しての、対ソ軍事スパイ・模擬演習・挑発活動である。ソ連は当然にも国防権を行使したのである。
大韓航空機は、通常コースを五〇〇キロも北にそれていたにもかかわらず、アメリカは、この異常事態に対し、何らの手を打つことなく、しかもRC-一三五偵察機を同時飛行させた。大韓航空機は、ソ連極東戦略基地ペトロバブロクスク上空に侵入した。これは元自衛隊幹部や軍事評論家さえもが指摘するように、アメリカの対ソ攻撃のコースである。アメリカ帝国主義者は、民間航空機を利用し、ニ六九名の乗客・乗員の生命が危険にさらされることを充分承知の上で、スパイ挑発行動を実行したのである。
アメリカ・日本の帝国主義者、そして韓国の軍事かいらい政権は、この事件と、そしてその犠牲となつた多くの乗客・乗員の死を、社会主義体制とソ連の平和と平和共存政策に泥を塗り、威信を失墜させ、自らの軍拡と、INF交渉の破壊のために利用しようとしている。今第百臨時国会では、全党一致で「大韓航空機撃墜事件に関する決議」が採択された。それは国連総会でも同様の事態として進行しようとしているが、このスパイ・挑発活動をいかにデマで上塗りしようとも、今回の事件の直接の原因と責任は領空侵犯を行なった大韓航空機にあること。そして事件の張本人は、民間機を利用し、ふらちにも多数の生命をもて遊び、スパイ行動を強行したアメリカ及びその共犯者にこそある。
緊張激化政策の犠牲となつた多数の死を、帝国主義者に利用させてはならない。この事件の真相を、挑発者の意図を大衆的に暴露し、反ソキャンペーンと対決することは、国際主義に基づく責務である。

<大韓航空横事件の背景>
この多数の生命を踏みにじつたスパイ・挑発行動が、何故この時期に強行されたのか。
欧州中距離核兵器交渉では、ソ連は英仏のミサイルの核弾頭数までSS20の弾頭数を削減し、その削減分は廃棄するという画期的提案を提出し、欧・米の反核平和運動は、秋期一大攻勢を開始しつつある。ゼロ・オプションは、NATO諸国内でも反発を招いている。レーガンの一連の軍事・外交政策の破綻は一層明らかとなってさている。
中米ニカラグア、エルサルバドルヘの軍事介入は「第二のベトナム化」に対する米国内の世論の反発を激化させ、フィリピンでは、アキノ氏暗殺に抗議し、マルコス打倒の大デモが開始されている。チリのピノチェト政権は、反革命軍事クーデター十年目にして、持続的なチリ人民の抵抗闘争によつて最大の危機に直面している。こうした、経済的、政治的、社会的矛盾激化、国際的批判の高揚を、「事件」によってそらせ、逆に、軍拡と緊張激化のテコに最大限利用しようとしたのが今回の事件である。とくにそれは、極東での軍事的挑発、緊張激化のために利用されようとしている。三沢基地の、事件を通じての、対ソ最前線基地としての役割りは明白となつた。すでに十月一日寄港予定とされている原子力空母カールビンソンの佐世保入港は、日本の対ソ前進基地、東南アジア・中東への出撃基地化というレーガン戦略の具体化である。
レーガンの十一月訪日、それに続く韓国、フィリピンヘの歴訪という予定は、反ソ軍事同盟の強化、民族解放運動への軍事介入・弾圧を直接の目的としている。
日本の反独占民主勢力の、今日における最も重要な任務は、レーガンの極東戦略に基つく、極東へのトマホーク・中距離核配備・対ソ前進基地化、日米軍事一体化(NATO化)と、これに連なる日本の軍拡と対決し、極東における平和と緊張緩和の条件を闘い取ることである。

<十・一二田中判決を軸とした闘いを!>
十月十二日が、ロッキード疑獄・田中判決の日となつた。すでに総評をはじめ民主勢力は、中央、地方での追及行動を準備しつつある。
この田中判決を前にして、自民党内では動揺と派閥抗争激化の動きが見えはじめている。野党は、田中辞職勧告決議孝提出することで合意しつつある。自民党と独占資本は、ロッキード事件を一民間航空会社の機種選定をめぐる田中派の問題に矮小化し、葬り去ることを目論んできたが、それも困難となっている。この事件の追及は、田中個人の倫理追及、金権、腐敗の暴露だけでは決定的に不充分である。ロッキード事件は、日米軍事独占体と自民党の指導部を含んだ軍事疑獄事件である。当然にも、当時防衛庁長官として、この事件に深くかかわつた中曾根首相の政治責任は免れない。
政府・独占の軍拡・冷戦政策の必然的結果として、この疑獄事件を把え、平和と生活防衛の闘いと結合させなくてはならない。田中判決は、否が応でも自民党・独占資本を動揺させずにはおかない。この動揺を、政局の転換へと前進発展させることが大切である。
大韓航空機事件による反ソキャンペーン、十・一二田中判決・ロッキード軍事凝獄、軍事突出の八四予算、十一月レーガン訪日など、これらの課題をひとつのものとして把え、人勧・行革・減税の諸課題と結合させて闘うことが必要となつている。十・一二田申判決、軍事凝獄追及の一大大衆行動を展開することを軸とし、反帝平和勢力との連帯を強めながら、十月カールビンソン入港阻止、国連軍縮週間、十一月レーガン訪日阻止、臨時国会–通常国会と続く秋期闘争を全力で闘おう!

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青年の旗 1983年9月1日 第79号

青年の旗 1983年9月1日 第79号

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【主張】 行革・軍拡予算を打破し、臨時国会包囲の統一闘争を

九月八日、第百臨時国会が召集集された。中曽根言うところの行革国会は、生活関連予算を削減し、軍事予算拡大を目的とする収奪国会である。
また臨時国会に先だって行われた第十三回日米防衛首脳定期協議では、八一年の同事務レベル協議で米側から要求されたシーレーン一千カイリ防衛をまかなう正面装備として、ミサイル護衛艦七十隻、潜水艦二十五隻、P3C対潜哨戒機百二十五機、F15戦闘機等三百五十機を要求してきた。防衛費概算要求で六・八八%増で後年度負担を一層強めるものとなっている。さらに八三年度版防衛白書では「東西間の軍事バランスは東側優位に傾くすう勢にある」として、ソ連の軍事力増強に対抗する軍事力確保を示唆している。
しかし、昨年開催された野村総合研究所の「八〇年代の国際環境・専門家フォーラム」の報告書では、核戦力・空海軍いずれも米側有利とされている。

<つくられたソ連の脅威>
こうしたソ連の脅威にかっこうの口実となったのが大韓航空機事件である。しかし、全世界の人民は、この撃墜事件の真相解明を要求しながらも、反ソ大合唱のなかで、真相を知ることは困雉な状況である。現在明らかなことは、大韓航空機が領空侵犯をし、それに対し、ソ連空軍機が迎撃行為に出たということであり、結果は極めていたましい事態となった。日米両国以外の国では撃墜糾弾と保障を要求しているが、日米両国は、「だから、必要に応じた軍事力が問われており、緊急に軍事力の整備が必要」との発言である。この事件を、アメリカの実質上のINF交渉のサボタージュとして利用させないことが必要である。
さらに、F16三沢配備等で、日米地位協定に基づく日本の負担は強まる一方であり、臨時国会、予算国会は、中曽根自民党内閣の軍事力拡大政策を阻止することを課題として院内外の闘いが問われている。

<行革・軍拡の中曽根内閣打倒に向け統一闘争で闘い抜こう!>
すでに今臨時国会のもうひとつの課題である減税に関しては、年内実施を公言しているが、その対象は、中堅所得者層とする政府自民党内の対応は、まさしく総選挙対策であり、年収三百万たらずで、「中流意識」を押しつけられている多くの労働者は、引き続き生活破壊が進行するのみである。今日、果すべきことは、中曽根内閣が進める行革・軍拡がたどる軌跡を徹底的に暴露するとともに、平和・生活防衛の課題で行革・軍拡の中曽根内閣打倒に向けた統一闘争を構築していくことである。
そのためには、すべての民主勢力は、減税の実施時期を明らかにしないことに示される中曽根内閣の行革優先政策を断ち切る闘いが必要である。そのことは、先にふれた日米防衛首脳協議で日本の谷川防衛庁長官がF16三沢配備にともなう設備費三百億ドルを日本が負担すると確約したことに対する抗議をはじめ、ひとつひとつの具体的施策に対して抗議行動を組織することである。
さらに、九月三〇日には、米最新鋭原子力空母カールビンソン(八一、六〇〇トン)が日本に寄港することが決定しており、日本政府のなしくずし的日米安保拡大・強化策動を阻止することである。

<内閣打倒こそ総労働の任務>
以上の闘いを担うのは言うまでもなく、すべての労働組合である。いまだ、公務員、三公社四現業職員の賃金はすえ置きであり、臨時国会を巡る状況からして、人勧仲裁完全実施は、予算国会まで引き延ばされる可能性が強い。さらに完全実施どころかかなり値切ろうとしており、今秋期の闘いなくして公労協、公務員共闘の再生は極めて困難になることを踏えた闘いが必要である。
もはや、賃金はもとより、すべての労働条件は、政治的解決を経ずして改善されるものではないと言っても過言ではない局面を迎えていることを一致させることが重要である。そのことを抜きに対政府・統一闘争は実現できない。すべての労働組合、すべての民主勢力が参議院選の轍を踏むことなく、課題の実現のためには、どうあるべきかを提起し、統一の努力を進めるべきである。
そのためのイニシアチブを総評をはじめ、労働四団体はとらなければならない。かかる動きこそ、中曽根自民党内閣に対する物理的力となるのである。

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新時代 第183号

新時代 第183号 1983年9月15

トマ核空母カールビンソン寄港阻止

 (1面 → 1・4面 3面 → 2・3面)

1面  ←PDFは、こちらから 日本の対ソ核基地化阻止!
2面 民学同創建20周年にあたって
3面 民学同創建20周年にあたって
4面 仲曽根軍拡路線を明文化「58防衛白書」
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