青年の旗 1987年5月1日 第123号

青年の旗 1987年5月1日 第123号
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【主張】 求められる春闘の「再構築」–大手民間妥結–

現在、八七春闘はJC、NTT、電力、私鉄の賃金交渉が決着する中でその大きなヤマ場を超えた。政治的にも四月二十三日、国会で売上税が事実上廃案の土俵に乗ったことにより、二十四日の統一ストは中止、官公労も政府交渉で人勧完全実施努力の回答を得たことで十七日のストを中止、民間中小を残しつつも、八七春闘はその大勢が決まったと言わねばならない。
結果は、経営側による「鉄の重し」が依然として強く、JCは軒並み「昨年マイナス」となった。すなわち、鉄鋼の今年ペアなし定昇のみを受けて、昨年の鉄鋼の今年ペアなし定昇のみを受けて、昨年の鉄鋼のペア分二六〇〇円を金属大手の昨年ペア分から減額したものが今年の他のペアとなったのである。「鉄を買って物を作る産業としてあちらの苦境をよそに決める訳にはいかない」(自動車労連)ということでの経営側の「気配共闘」を労働側が崩せなかった結果である。鉄は表舞台からは去ったものの″陰の主役”の役割を果たし、見事に「低率・分極の春闘」を演出したのである。鉄鋼・造船は春闘史上初のペア無であり、鉄鋼に代わってIMF・JCの牽引役を担わされていた電機大手は三・六%と自らの歯止めを基準より〇・一ポイント高い水準を獲得したものの十四組合の同率決着は果たせず終った。業績好調のトヨタも回答引き出し目標額だった三・五%に到達できぬ三・四六%であり金属大手はいづれも史上最低の賃上げ率となったのである。一方、業績好調のNTTは八日午前十時からのストを背景に一万一六〇〇円(四・九四%)を獲得、又、電力は九八五〇円(三・九四%)で結着した。そして、第三週決戦とした私鉄はこれらを受けて、一万八〇〇円(四・五九%)を引き出し一発妥結となった。金属とは明暗を分けた形である。
「私鉄は高すぎたが、全体的には額にしても率にしても良心的にやったと言えるのではないか。まあまあのところにおさまった」とは日経連会長大槻の弁である。三%台の賃上げ水準では、政府見通し消費者物価一・六%上昇を加味すれば、実質貸金アップは二%足らずにすぎない。今年も「経済整合性論」にもとづく要求決定がなされた訳だが、結果は「経済整合性論」の破綻をあますところなく明らかにする事になったのである。同時に、八七春闘連絡会で統一要求目標として決定した「六%もしくはそれ以上」の賃上げ要求は、何の波及力も持てないで終った。もはや各ナショナルセンターのどこも相場形成力を持ち得ないまま、産別ごとバラバラという状況が生まれている。

八七春闘は急激な円高の進行という帝国主義間矛盾の激化の中で闘われた。急激な円高による為替差損を労働に押し付け独占の利益を擁護するのか、それとも円高不況による生活悪化を防ぎ、雇用を増大するのかがまさに今春闘の争点となるべきであった。しかし、現実にはこの間の春闘と同様に「賃上げは企業の利益があってのもの」との独占側の土俵の上にしか闘いが組まれずその経果、金属労協等二百の大手組合は史上最低の三・五一%(日経連中間報告)となった。しかし、独占は今日の深刻な円高不況の前に、企業別組合労使協調を維持してきた年功序列賃金体系、終身雇用体系の見直しを開始(一部では既に実施)しており、独占自らが労使協調路線の前提をくつがえす段階に至っている。既に労働サイドも貨金体系の見直しを進める中で、企業別組合が持つ限界と産別組合の必要性をますます意識できる状態においやられている。
八五年九月のG5以来急速に進行する円高は四月二十八日現在で既に一三七円台を推移するに至った。独占は円高差損を”コストダウン〃”競争力の維持”の名目で労働者・人民に犠牲転稼し、大幅な人員削減・合理化、賃金抑制、更に子会社、孫会社の整理、下請孫請の見直しを″大手を振って”断行している。その結果、八六年のGNPの実質成長率は二・五%と過去十二年間で最低水準になっている。又、八七年三月の失業率は三%、完全失業者は一八二万人と過去最悪の水準、製造業の倒産件数は三六八二件、なをも製造業の四二%が″雇用調整”なる人減らしを計画しているのである。
日本独占は、円高差損を全て労働者に押しつけ、中小資本の再編を進行させながらも、尚も出口が見出せないでいる。円高のデメリットを労働者・人民に転稼し、いわゆる国際競争力を維持すればするほど、ますます貿易黒字はふくらみ、円高に拍車がかかるという事態である。円高による独占の犠牲転稼と生活悪化を許さず、雇用の拡大、ワークシェアリング、賃金の大幅引上げを克ち取る闘いが求められる。

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青年の旗 1987年4月1日 第122号

青年の旗 1987年4月1日 第122号
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【主張】 売上税事実上廃案に、独占優遇税制にメスを

<売上税事実上 廃案に!>
 四月二三日の原衆議院議長のあっせんによって、国会の混迷にひとまず終止符が打たれた。
 原議長のあっせん案は、売上税関連法案を議長預かりとし、①税制改革をできるだけ早期に実現するよう各党が最大限の努力をする。②このため、衆議院に税制改革の協議機関を設置する。③同法案の取り扱いについて、今国会で結論がえられない場合は、各党の合意で措置する、というものである。
 このうち③で、各党合意がえられない場合は、廃案になるとされている。今の形の売上税について、与野党が合意する可能性は、一〇〇%ない。とすれば、審議未了、廃案になることは明らかだ。今回の売上税法案は事実上廃案になる。
 それに対し野党は、「完全勝利」と表明しているが、あっせん案の①でも、将来の財政需要を展望して、無前提的に、直間比率の見直しが唱われ、今後の間接税導入に道を開く礎となる可能性は多分にある。
 共産党だけが、唯一この案に反対し、「マル優廃止は含まれていない」 「大型間接税導入に道を開くもの」と、政府・自民党の論理を先取りしているが大切なことは、このあっせんを引き出した運動を評価し、前向きに次の闘いを進めることにある。四月二九日の中曽根訪米の手みやげとして、六二年度予算の成立は、何が何でも成しとげねばならないものであったとしても政府・自民党に売上税関連法案を棚上げにさせ、六二年度予算を衆院強行採決させずに、廃案にまでおいこんだのは、国民各界各層の反売上税の世論を背景にした、四野党の統一した力であることを、確認しておくことは重要なことである。

<税率一%の「福祉目的税」導入か>
 新型間接税導入の案として、有力なものとして、竹下案があろう。自民党の売上税最終妥協案として作成されたものであるが、その骨子は、①売上税の名称を改め、「福祉税」とし、年金・医療などの社会保障関係費の財源に充てる福祉目的税とする。②非課税品目業種を全廃し、税率は一~三%に引き下げる。③実施時期は六三年四月以降とするが、国民に公約した所得税法人税減税は、六二年度から先行実施する、というものである。
 この「福祉目的税」については、社会党が一昨年発表した「中期社会経済政策」に、基礎年金の財源を確保する福祉目的税構想を打ち出しているため、福祉目的税としての新型間接税導入について、野党の合意がえられやすいという論評がされている。しかしながら社会党の提案している税は、事業主の支払う賃金、利潤などに一定の税率をかける所得税型付加価値税(直接税)で、逆累進性の強い大衆課税である消費税としての付加価値税である売上税とは、性格が異なる。
 福祉の財源が、逆累進性の強い大衆課税である間接税でまかなわれることは、我々は断じて承認できない

<独占優遇の不公平税制にメスを!>
 三月二六日に、四野党共同の「昭和六二年度税制改革の提案」が発表され、その中の「不公平税制の是正」として、①有価証券譲渡益の課税強化、②土地の譲渡所得課税の強化、③非課税貯蓄の限度管理の徹底、④貸倒引当金繰入限度額の適正化、⑤タックス・ヘイブン(軽課税国)対策、外国税額控除制度の強化、⑥受取配当益金不算入の圧縮、⑦支払配当軽課制度の廃止⑧配当課税の改革、⑨給与所得控除の頭打ち制度の復活、⑲租税特別措置の見直し、給与所得者と事業所得者との不均衡是正 があげられている。
 その内、④の貸倒引当金について、富士銀行が、所得申告もれにより、国税当局から重加算税が追徴された。六一年三月期における約一千億円にのぼる貸出金が本来ならば貸倒引当金の対象とならないのに、無税の貸倒引当金の対象として計上し、その分の所得を損金扱いしていたというものである。貸倒引当金の制度は貸出金の焦げ付き、回収不能など万一の事態に備えて損金扱いで積み立てておくもので銀行経営の健全さを確保するために必要不可欠な制度である。ただし、預金を担保とした貸し付けなど、貸倒れリスクの伴わない融資については除外されている。ところが約一千億円の融資が、帳簿の上では貸出金となっているが、実は預金見合いの貸付け、つまり譲渡性預金(CD)などの形で、同行の口座に環流していたわけである。そうなると、その貸付金は、貸倒引当金の対象とならないにもかかわらず、引当金として積み増し、それだけ所得から漏れさせていたのである。もう一つ浮き彫りにした問題は、貸倒引当金の繰り入れ率である。現行税法では繰り入れ率は、貸出金の〇・三%であるが、実際の貸倒発生率は、厳しい審査があり、担保もとっているので非常に少なく貸倒発生率は多く見積もっても、貸出金全体の〇・一%程度と言われている。ということは、現実よりも三倍も多く損金扱いをし、それだけ課税対象となる所得が少なくなっていることを意味している。
 これはもちろん、独占優遇の不公平税制の氷山の一角にすぎず、またそれに加え、不正利用が行なわれているのも明らかである。しかしながら、「マル優」のように、不正利用が行なわれているから、優遇制度そのものを廃止する動きは、政府・財界の方からは、当然のことながら見受けられない。
 不公平な税制をただす会が発行した「昭和六一年度版国民のための税制」で、不公平税制の是正で増える税収として、一三兆円もの数字をはじき出している。独占優遇の現行税制にメスに入れることによって、減税の財源は出てくるのである。

<本格的な税制改革の論維の展開を>
 今後の税制改革の動きについてだが、衆院内に設置が決まった、税制改革のための与野党の協議機関(国会税調)では、「減税の取扱いが焦点」になると言われている。自民党の中では、今まで公約違反かどうかの入口での論議であったが、今後は、野党を本格的な税制改革論議の土俵に引っぱりこむことに成功し、減税先行を人質とした新たな間接税論議に野党もいや応なく入っていかぎるをえなくなるという声もきかれる。
 社公書記長が、「社会労働評論」五月号で提唱した「反売上税共闘を政権構想づくりにまですすめる」ことが、今後、注目すべき動向となってくる。四野党共同の税制改革が、社会党のイニシアのもとでどこまで反独占的な改革がすすめられるかが問われてこよう。
 これから減税の財源論議がまきおこされるわけであるが、それにもまして、労働者の闘いが出遅れている。反独占の立場から、租税特別措置の廃止などでの独占への増税、軍事費の削減こそ我々労働者が掲げねばならない。そうすることによって初めて、四野党に反独占の政権構想を迫ることができるのである。

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青年の旗 1987年3月1日 第121号

青年の旗 1987年3月1日 第121号
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【主張】 歴史的転換点に立つ87春闘

八七春闘は売上税導入・マル優制度廃止阻止を目指す国民的な闘いの渦の中で闘われようとしている。「今春闘の具体的な課題は賃上げであり、雇用の確保であり、税制改悪反対であり、防衛費のGNP比一%枠突破反対であり、労働時間短縮ならびに労基法改正であるが、それらの根っ子はただ一つ、自民党と財界のとってきた路線に対する闘いである。つまり八七春闘は中曽根内閣と真向から対決し、政治と経済の流れを変える春闘である」(黒川議長、二月五日、総評臨時大会)。八七春闘はこの総評議長あいさつに示される「政治春闘」の色合いを強めつつある。なぜならば、政府自民党の進める政治・経済政策がほんの一握りの独占資本のために独占資本以外の全ての人々に犠牲を押しつけようとしていることが益々鮮明に浮かびあがりつつあるからである。労働者階級はもとより、中小商工業者、百貨店・スーパー店主、農民が続々と売上税反対の闘いに立ち上がり、数々の県議会、市町村議会が反対決議を採択し、自民党内部にすら動謡が表われている。かかる中で、売上税の最終的な、そして最も大きな被害を受ける労働者階級の首切り、賃下げ攻撃と闘う八七春闘の大衆的闘いの高揚と、その闘いの売上税阻止闘争との結合によって、労働者階級が売上税阻止の広範な闘いの軸となって反独占統一闘争を前進させ、この国の政治と経済の流れを根本的に転換させ得る条件が拡大しつつある。八七春闘を職場から大衆的に闘うことの持つ意味は極めて大きい。

<「円高」を口実とし、強まる合理化・賃下げ攻撃>
八七春闘を前に、「円高」を口実とした雇用合理化・首切り、貨下げ攻撃と労働者階級にはかつてなくきびしい攻撃がかけられている。本年二月の失業率はついに三%を突破し、完全失業者は一八二万人と統計史上最高となった。鉄鋼大手五社が春闘前を狙い打ちしたように提案した合理化案では、五社で四四三00人が削減され、雇用人員は現状の四分の一に減らされようとしている。神戸製鋼では雇用合理化と共に賃金制度の改悪(年功要素の圧縮、能力・業績をより反映した体系への移行)が策動され、三月からは事実上三%の賃金カットが導入されようとしている。「円高」の直撃を受けている製造業・輸出産業では全体の事業所の中の四二%が「残業規制、中途採用の削減・停止、臨時雇用者の再契約停止・解雇」といった雇用「調整」を計画しており、中でも一時休業や希望退職募集・解雇にまで進む事業所が少しつつ増えている。
更に、この間の労働者派遣法、男女雇用機会均等法に続き、変形労働時間導入を柱とした労基法改悪が目論まれており、資本による搾取強化のための労働諸法改悪攻撃が強められつつある。

<「円高」をバネに超過利潤拡大を狙う独占資本>
独占資本は「円高」をバネにしてこれまでに蓄積してきた超過利潤を維持・拡大するための国内産業再編と海外への積極的な資本進出、そして一層の強搾取と労働者階級への犠牲転嫁を進めんとしている。円高不況と言われているにもかかわらず独占資本の経常利益はこの十年間で四倍、内部留保は三倍に膨れあがっており、この独占の超過利潤には手をつけないままに、雇用合理化、賃下げが行なわれ、次々に海外へと生産拠点が移されようとしているのである。競争力の弱い産業・業種、中小企業の切り捨てと大量失業を前提とした産業構造調整を打ち出した昨春の「前川レポート」は「円高」を契機とした独占資本の超過利潤拡大のための産業構造再編・海外進出を進める選択を政府・独占が示したものであった。進行しつつある資本主義の全般的危機の深化の下での帝国主義間矛盾の激化、なによりも最大の資本主義国・米国の債務国への転落と急速な国家財政赤字・貿易赤字の拡大、その一方で、国民一人あたりのGNPが米国を抜いて世界一となった日本の経済的影響力の拡大、この日本で生産的投資先を見出せず増大する一方の過剰資本、この日本の遊休資本によって三割が買い支えられる米国の巨額な財政赤字、このような矛盾の危機的拡大の下で日本の政治府・独占が選択したのが「円高」を契機とした産業構造再編・海外資本進出、そして労働者階級をはじめとする独占資本以外の全ての階層に対する犠牲の転嫁である。今春闘の背景で進みつつある軍事費GNP比一%枠徹廃、国家防衛秘密保護法上掟策動はかかる政府・独占の選択に見合う政治路繰、政治支配体制作りに他ならない。

<雇用合理化・貸下げ・売上税と闘う釘春闘を!>
八七春闘は日本の労働運動にとって戦後の労働運動の中での一つの大きな転換点になろうとしている。独占資本による産業構造再編を伴うこれまでにない深刻な雇用合理化、賃下げ攻撃によって、これまでの日本型労資関係の中で意識形成されてきた年功序列賃金、終身雇用、企業内労働組合の枠そのものが突きくずされようとしている。今春の日経連労問研報告が「近年のわが国の労働・雇用環境に生じつつある変化」への対応の必要性に言及して最後にまとめているのは、独占資本にとっても今日の変化に対応した新しい労資関係の確立し、これまで同様独占利潤には手をつけさせずにおく関係を維持する必要にせまられていることを示すものである。一方、労働者階級の側においては、今秋の全民労連結成へと動きつつあり、これを労資協調路線の方向に進めつつある指導部の意図や、逆に、この結成の動きに対して政治的線引きを行ない、孤立して「階級的」労働運動を「守ろう」とするよう窒息図が存在している。しかし、これらの意図とは独自にこの進みつつある労働者の統一を、敗北し続け、組織率三割を切った日本の労働者階級と資本との力関係を克服せんとする労働者の意識と団結に依拠して、産別統一闘争、産別統一組織へと拡大する条件は拡大している。その条件と闘いの課題は資本の側が自ら与えてきており、労働者階級の今春闘の闘いは進みつつある労働者の統一の方向と内容に極めて大きな影響を与えずにはおかない。その意味で87春闘の持つ歴史的意味は重大である。
「政治春闘」の色合いが売上税阻止の闘いの拡大や統一地方選をひかえて益々濃くなりつつあるが、このような状況の下で「(売上税反対は)銭を取る手投に使うのではない・・・売上税阻止闘争をやるならば最後まで納得する闘いをやる春闘に」(私鉄総連)という総評臨時大会での主張を確認しておくことは重要である。進行しつつある雇用合理化、賃下げ、労基法改悪と大衆的に闘う中で、売上税阻止の闘いと結合し、その広範な闘いの高揚、反独占統一闘争の前進によって、日本の政治と経済の転換へ進まねばならない。

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青年の旗 1987年2月1日 第120号

青年の旗 1987年2月1日 第120号
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【主張】 税制改悪粉砕・中曽根退陣へ!

<異例の幕明け>
 一月二六日、第百八通常国会が再開されたが、その幕明けは異例なものであった。昨年七月の衆参同時選挙で大勝し、三〇五議席を背景に自らが掲げる「戦後政治の総決算」路線を完成すべく、あわよくば自民党総裁の任期長期延長を狙い、首相の座に固辞する中曽根であるが、彼は今回の施政方針演説のなかで、衆参同時選挙での「大型間接税は導入しない」という公約を破棄した売上税の導入・マル優廃止を中心とする税制の抜本的改革、そしてかっての四次防に至る中期防衛計画という総額明示方式に対する厳しい反省に立って設定され、一九六〇年以来、自民党政府が一貫して公約してきた防衛費の対GNP比1%枠の突破という戦後政治を画するような重大な課題に対して、ほとんど何らといっていいほど説明を行わなかったのである。このため野党は一致して首相の「補充演説」がなければ代表質問ができないとの主張を行い、当初の日程を五日間も遅れての論戦となったのである。こうした事態は、三〇五議席を背景とした中曽根の国民を愚ろうした力の政治姿勢を示すとともに、政府・自民党の予想を上回る売上税反対の世論の高まりを前にして、何とか焦点をずらし、論議を避けようという姿勢のあらわれでもある。

<売上税の重罪>
 ここで、改めて「売上税」の問題点を整理しておこう。売上税は、四三の例外品目を除きあらゆる物とサービスの取引に、製造、卸・小売の各段階でかかる間接税で、最終的には消費者がまとめて負担する仕組みとなっている。大蔵省の試算でも純増収分だけでも二兆九千億円、物品税や電気・ガス税など八つの既存の間接税を吸収すると五兆八千億円の規模にふくれあがる、まさに典型的な「大型間接税」なのである。
 売上税の導入によって、まずもたらされるのは物価の上昇である。大蔵省の試算では五%の税率の売上税が導入された場合の物価上昇率は一・八%となっているが、便乗値上げや端数切上げによる値上げ、公共料金上昇などに伴う人件費増、流通業者の事務費負担増などを考えると、一・八%を大きく上回ることは間違いない。また、売上税導入による物価値上げは、急激な円高による不況の進行のなかで、さらに消費者の消費意欲に水を差すとともにその一方で、輸出並びに海外投資の促進を伴い、国内においては、不況が一層進行し、国際的にはアメリカを中心として貿易摩擦問題がますます深刻化するであろう。
 第二に、今回の所得税・住民税の改悪案と同じように、低所得者ほど負担が重いという逆進性が強く、税制の原則の一つである累進制に基づく(垂直的)公平性の確保から大きく後退するものである。なぜならば売上税は、生活必需品にも原則として課税されるので収入に占める消費支出の割合が相対的に大きい所得の低い世帯ほど税負担の割合が大きくなるからである。
 第三に、中小企業・小売りは税の自己負担と事務負担の増加で、経営そのものが脅やかされ、売上税倒産ともいうべき事態を通じて流通の合理化が進むことが予想される。年間一億円以下の事業所は免税としているが、こうした事業所は、現行の流通機構のなかからはじきとばされてしまうであろう。
 第四に、今回の売上税導入は、「防衛費」の対GNP比一%枠突破と政府が再提案を狙っている国家秘密法と加えて「軍拡路線をひっぱる三頭立ての馬車」(社会党土井委員長)であることは明らかであり、歯止めなき軍事費増大へと連続するであろう。売上税は、いったん導入されれば、税率が一%アップで一兆一千六百億円もの増収となり、政府にとっては国民に直接的な痛みを感じさせないで容易に増税できる税制なのだ。こうしたことは当初の導入の際にくらべて軒並税率が大幅に上がっているEC諸国の例を引き出すまでもない。

<売上税粉砕の一大国民運動を>
 こうした公約違反の大型間接税である売上税の具体的内容が明らかになるにつれて売上げ反対の声は高まり、一大国民運動へと発展しようとしている。すでに二十日、社会、公明、民社、社民連の四野党で結成された「売上税等粉砕闘争協議会」の初会合が開催され四党は、売上税などの粉砕をめざし、院内にとどまらず院外においても結束して運動を展開していくことを確認し、そのためにも百貨店協会、売上税反対中央連絡会議をはじめ各業界、消費団体に呼びかけ連携を密にし、幅広い国民運動を展開することを決めている。
 また、四野党と全民労協を含めた労働五団体は「中曽根政権の退陣を含む全面的な政治対決も辞さない」とする共同闘争宣言を発表し、二月一日には、「税制改悪、売上税粉砕二・一中央集会」を一万人規模で開催することを決定している。総評も「不公平な税制をただし、大型間接税の導入をとりやめ、所得税の大幅減税を求める」一千万名著名運動を独自で展開するほか統一自治体選の立候補者に対して売上税反対を誓約させる運動を展開することを決めている。
 中曽根の国民収奪・軍拡路線を許さず、国民諸階層の広範な結集を克ちとり、統一地方選勝利から中曽根を退陣においこもう。

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青年の旗 1987年1月1日 第119号

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【主張】 1987年を労働青年同盟の正式結成・全国化の年に!

全国の同盟員、「青年の旗」読者、ともに闘ってきた諸グループ、支持・協力者の皆さん!
労青(準)東京都委員会、大阪府委員会、愛知グループは、一九八五年一一月の労青(準)結成一〇周年アッピールを契機に、八七年末までの労働青年同盟の結成に向けて、具体的に着手することを決定しました。
労青(準)は、これまで東京、大阪、愛知を中心として職場・地域から労働運動平和運動、民主主義諸闘争を大衆的に発展させるため、積極的に闘ってきました。今後さらに、これらの闘いを統一、発展させるため、大衆的・民主的に闘っている諸グループ、青年労働者の皆さんに対して労青の正式結成に向けた取り組みに、ともに参加されることを広く呼びかけます。
労青(準)が結成された一一年前は、ベトナム解放闘争が勝利し、帝国主義の戦争政策の破綻と全世界の社会主義勢力・平和勢力が大きく前進した時でした。また七三年七四年のオイルショックを契機に独占の危機は一層深まり、これらを打開するため、労働者階級に犠牲を転嫁する総需要抑制政策に大きく転換する時でもありました。
そして今日、平和をめぐる情勢は、米ソ首脳会談に見られるように核兵器全廃の課題が目前のものとなってきており、これに抵抗するレーガン・中曽根政権は一層、追い詰められてきています。こうした中で日本帝国主義・独占資本の政策は、より露骨に一握りの独占資本以外のすべての勤労諸階層、反独占諸階層に犠牲転嫁と、その生活と権利の破壊をもたらそうとする極めて反動的なものとなっています。とくに円高・ドル安の下で、新たな大量首切り・賃金切り下げ・合理化政策がさらに推し進められようとしています。そして、こうした政府・独占の政策に対する労働者階級の不満・矛盾が増大する中で国労攻撃に代表されるように、これに反対する労働運動・民主勢力に対する攻撃も一層、強まっており、この不満と怒りを、独占資本とその擁護老達に集中し、反独占統一の大衆闘争へと発展させることこそが、今、求められています。
とくに、この間の「売上げ税」導入策動・「老人保健法」改悪などで明らかなように、政府・独占の攻撃の前に労働者階級、中小業者、農漁民、学生をはじめすべての勤労諸階層の利益は、益々一致し闘いの課題と矛先は一層鮮明になりつつあります。
それだけに、こうした「首切り」「賃金引き下げ」「大増税」反対という具体的な課題に基く広範でかつ統一された大衆闘争を職場・地域から構築していくことが、今日ほど重要になっている時はありません。
そのために反独占勢力の統一を力強く推進する共同闘争、統一戦線、組織統一は大胆に進めなければなりませんし、その推進力は情熱的な青年労働者の力にかかっています。ここに私達が労青の正式結成・全国化を闘いとろうと決意したのは、まさに、この平和と反独占の統一闘争の一翼を担うべき民主的・大衆的青年同盟の建設が緊急かつ重要な課題であるからに他なりません。それだけに労青の正式結成に向けた闘いは、一層、職場・地域から大衆的な統一闘争を推進すると同時に、より一層広範な全国の青年労働者と共に勝ち取られるべきものと考えます。

すべての同盟員の皆さん!「青年の旗」読者の皆さん!支持・協力者の皆さん!そして何よりも全国の青年労働者の皆さん!共に闘い、この偉大な歴史的任務を共に担おうではありませんか!

一九八七年一月一日

労働青年同盟(仮称)
結成準備会
東京都委員会
大阪府委員会
愛知グループ

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新時代 第250号

新時代 第250号 1987年1月1

核戦争阻止・中曽根内閣打倒
民主主義学生同盟中央委員会年頭アピール

(1面 → 1・2面 3面 → 3・4面)

1面  ←PDFは、こちらから 臨教審路線と対決しよう
2面 部落解放基本法制定 大学人のつどい開催 〇近大人権教育シンポ成功〇闘春
3面 今こそ核実験全面停止を
4面 核実験に対するソ連政府声明
〇新年ともに闘おう
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青年の旗 1986年12月1日 第118号

青年の旗 1986年12月1日 第118号
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【主張】 大増税・収奪強化策動を阻止しよう

十月二十八日の政府税調の答申を受け、税制改革は党税調の審議に舞台を移した。当初、十一月二十八日に党税調案を一本化する予定であったが、反発が相次ぎ、取りまとめ案の提示さえ行うことができなかった。
さて税制改革の大まかな骨格についてだが、それは税率五%の日本型付加価値税導入(一世帯あたり十六万円の負担増)、マル優廃止後一律二〇%課税の増税を行うとし、この増税を財源に、四兆五千億円(三千億の相続税の減税は見送られるもよう)の減税を実施するというものである。
「減税のための財源としての新型間接税」、「増減税同額だから良い」ということが強調されている。しかし、増税は、逆累進課税の強い間接税を一層強化するものである。減税も、所得税の最高税率を引き下げ、累進性を緩和するものであり、また、法人税の実効税率を引き下げるという内容でもある。そして、事業所得や資産所得に組み込まれている現行の数多くの特別措置・累進緩和措置には何ら手がふれられていない。結局、今回の税制の抜本的改革の狙いは、大企業と大資産家の減税の財源を低所得者等国民大衆から収奪することにあると言えよう。
シャープ勧告以降、わが国の財政制度は、不十分ながらも、資本主義が不可避的に生み出す所得格差を、課税という形での強制的収奪を基礎に、財政を通じた第二次分配によって穴埋めし、所得分配の是正を図るというところに、その立脚点を置いてきた。それ故に課税は累進制をとり、直接税中心主義が採用されてきた。しかしながら、大企業と大資産家に対して、様々な累進緩和措置・特別措置を行うことによって、租税民主主義の内容を骨抜きにしてきたのが、これまでの歴史である。ところが、今回の税制改革は、従来の税体系の枠内での手直しではなく、租税民主主義を真向から否定した、非民主主義的税体系の移行を指向しているのである。
以上指摘してきた狙いをオブラートに包みこむための、そして、七九年に一般消費税導入を掲げて挫折した大平内閣の二の舞をくり返さないための戦略を、中曽根首相は打ち出しているが、様々な抵抗、反対がまきおこっている。
日本型付加価値税については、食料品、教育・社会保険診察・輸出・金融取引等の非課税品目や課税対象となる事業所の年間売上高(免税点)を設定し、限定性をもたすことによって、「国民各層に投網をかけるような大型間接税は導入しない」という公約に違反するという批判をかわそうとしている。
しかしながら、非課税といっても、例えば食料をとってみると、食料生産段階、加工段階、流通段階での肥料・機械・運輸・倉庫管理等の税額上昇分の価格への転嫁は避けられず、日本の複雑多投階な流通機構は一層大幅な価格上昇をもたらす。また、一切の税額を価格に転嫁できるといっても、過当競争にある中小企業は、容易に価格引き上げを行いえず、つまり身銭を切らぎるをえないため、零細企業での納税期の資金繰りや事務量の増加は、彼等の負担を一層強めざるをえない。これらの攻撃に対し、全国四〇〇万店の小売店が結集している全国中小小売商連盟等が中心となって大型間接税反対、マル優廃止反対の大集会を開き、抗議の姿勢を示している。
マル優廃止については、根強い反対運動を行っている郵政省に対して、郵貯の預入限度額の引き上げ、国債の窓口販売、郵貯の一部自主運用等の見返り措置を用意し、態度の軟化を図ろうとしている。しかしながら、自民党内の郵政懇でさえも、郵貯利子非課税の立場を堅持している。また、十一月十三日段階で全国市町村の九八・八%が、マル優非課税存続を求める議会決議を行っているなど、広範な根強い反対運動が存在している。
最後に、福祉目的税として日本型付加価値税を導入するという動きについてだが、そもそも新型間接税導入が前提になっていることからも明らかなように、新型間接税導入のために、野党の共感を得るという、ただそれだけのために、福祉が取り引きされている。臨調行革攻撃の下、勤労大衆の福祉の要求には深刻なものがある。しかしながら、そこから福祉にあてるためには、新型間接税導入もやむなしというのは、勤労大衆の立場に立った主張ではない。なぜなら、現行の税体系の下での、大法人・大資産家の優遇措置の是正には何ら手をふれずに、しかむ、逆進課税の性格の強い間接税を財源として、福祉にあてるというものだからである。
勤労大衆の福祉の要求には、深刻なものがある。減税の要求もそうである。政府・独占が、そのための財源として、大型間接税導入・マル優廃止を国民に訴えている現状を踏えるならば、我々は、我々の立場から財源を積極的に展開していかなければならない。
社会党・公明党・民社党も独自の財源論を展開している。それは、グリーンカード(少額貯蓄利用者カード)の導入、キャピタルゲイン課税の強化、富裕税の創設などを、減税の財源とするものである。我々はそれに加え、金融資本が最大の不労所得を得ている。国債の金利払いの凍結もしくは国債の金利の引き下げ、また赤字国債大量発行をも、減税の財源とすべきことを要求しなければならない。また「六五年赤字公債依存体質脱却」の公約実現が絶望視される中、自民党内部においても、建設国債増発により緊縮財政から積極財政への転碑を求める突き上げも激しくなっている。
しかしながら、自民税調は一二月五日マル優廃止、日本型付加価値税の導入を骨子とする改革案をまとめ、中曽根も「公約で増税しないといっているので、税調の改革案が公約違反になるはずがない」との人をぐろうする詭弁を弄し承認した。
我々は大型間接税導入阻止・マル優廃止反対を統一スローガンとし、内需拡大、積極経済への転換をめざす広範な大衆運動を構築していかなければならない。

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青年の旗 1986年11月1日 第117号

青年の旗 1986年11月1日 第117号
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【主張】 ソ米首脳会談レーガンのSDl固守糾弾!
                                                  SDI阻止から核兵器廃絶へ前進しよう!

十月十一日、十二日とアイスランドの首都レイキャビクで行われたソ米首脳会談は、″原則的な合意″から一転して″決裂″へ、次回の会談の日取りさえ決められないという″劇的″な結果からだけでなく、何十年にも及ぶ軍縮交渉史上、忘れることができない数少ない一つとなるであろう。
それは、この会談において、核軍縮の目的とその可能な合意の枠の設定という点でより高い段階にはいったということ、つまり、核兵器全廃という偉大にしてかつ困難な事業が現実的で可能であることを全世界の平和を希求する人々がはっきりと確信することができたからであり、そして、誰がこの平和と社会進歩の推進者であり、誰がそれを妨害しているのかを改めてはっきりとさせたからである。
過去の歴史的事象がそうであるように、時の経過が人々に改めてその歴史的事象の歴史的価値を認識させる。今何の会談は、その経過と結果が″劇的″であったからなおさらである。現在、この会談の両当事者であるソ米の首脳は、自国民はもとより全世界に対して会談の内容を明らかにしようとしている。

<画期的なソ連の軍縮提案>
一方の当事者であるゴルバチョフ・ソ連共産党書記長は、一四日、二二目と二回にわたり、テレビを通じて今回の回談の概要を説明する演説を行った。それによるとソ連が今会談で行った提案は、一月一五日にソ連が打ち出した西暦二〇〇〇年までの核兵器廃絶提案に立脚したもので、第一に、例外なしにすべての戦略兵器を五〇%削減する。第二に、ヨーロッパにあるソ米の中距離ミサイルを全廃し、速やかにアジアにある同型のミサイルに関する交渉に入る。また、ソ連がその凍結を直ちに提案した射程距離一〇〇〇キロ以内のミサイルに関する交渉を始める。第三に、弾道弾防衛システム)(ABM)制限条約の制約を強化して核実験の完全禁止に関する大幅交渉を始める。具体的には、少くとも十年間条約破棄の権利を行使しない双務的義務を負い、その間に戦略兵器を廃絶するというものである。
そして合意の達成を容易にするため、ソ連は、第一の点において、ソ連領に到達できるアメリカの中距離ミサイルとアメリカの前進配備兵器を戦略バランスに含めることについて従来の要求を取り下げ、第二の点についてもイギリスとフランスの核ミサイルは計算に入れなくてもよいと譲歩してきたのである。まさにこれは「レーガン大統領が戦略防衛構想(SDI)を放棄するのを拒否できないような代価を大統領に払うという申し入れ」(ワシントン・ポスト)なのであった。

<「潜在的合意」とSDIへの固執>
こうしたソ連の提案と譲歩を基にして重要なことは米ソ首脳の問で、ソ米の戦略攻撃兵器は一九九六年までに全廃できるし、そうしなければならない、欧州にあるソ米の中距離ミサイルの完全廃絶及びアジアにあるこのクラスのミサイルの抜本的削減についての合意に達したということである。そして、さらに重要な点はこうした原則的合意にかかわらず、第三点目の今後十年間のABM制限条約の尊重という「十年」をめぐって、ソ連の「核ミサイルの廃絶に向けた期間、つまりSDIも必要でなくなる期間」という理解に対し、アメリカが「十年経過すればSDIを配備することができる」という、つまり、ソ連に攻撃核兵器システムの大幅削減を要求しながら、自らの戦略防衛システムの開発についてはフリーハンドを獲得しようとしたこと、SDIに固執したことが、先の原則的合意を「幻の潜在的合意」と化し、「核廃絶」という全人類的な希望の実現を遠ぎけてしまったのである。

<高まる米国内でのSDI反対の声>
十三日付のアメリカの有力紙ワシントン・ポストは「レーガン大統領の支持者の多くは、大統領は合意を熱望しているのではないかと思って見ていたのにも拘らず、大統領はそれを受け入れなかった。彼は核ミサイルを防ぐ効果的な楯を探求するという当初の目的にあくまで固執している……レーガン大統領は手ぶらで帰国した、まさにその理由を説明しなければならなくなったのである。」と論評し「SDIは核防衛兵器である」という従来の説明では納得できないということを米国民の良識は訴えているのである。
一四日行われたレーガンの演説は、従来の主張をくり返し、SDIの堅持を強調、さらにこともあろうに会談のわずか四日後の一六日にまたもや核実験を行うといった挑発行為にでたのである。これに対し、二二日には、SDI反対の米科学者グループ三団体がSDI反対の新たな行動計画を発表、二〇日にはワシントンなど全米各地でSDI反対の大衆的デモが展開されるなど米国内部においてもレーガンとその陣営が依存する産軍複合体に抗議する声は日増しに高まっており共和党内部においても様々な意見が出されてきており、経済政策の失敗とともに中間選挙においてもレーガンは苦しい闘いを強いられるのは必至である。

<問われる日本政府の姿勢>
こうして世界はもとより米国内部においても孤立を深めるレーガン政権にとって、唯一といってもいい支持者が中曽根である。中曽根は一四日、SDIで米支持の講演を行い、一七日には、倉成外相がSDIのために米の核実験を容認する国会答弁をするなど中曽根政権の姿勢は極めて反動的である。また、日本政府のSDI研究参加以来、日本企業の米国の産軍複合体への接近が急速に進んでいる。今こそ、中曽根の軍拡、SDI容認政策に対する闘いを強め、国際的な反SDIの闘いの一翼に合流することが何よりも問われている。

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青年の旗 1986年10月1日 第116号

青年の旗 1986年10月1日 第116号
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【主張】 核実験全面禁止!SDI阻止!ソ米首脳会談・軍縮週間の成功へ

九月九日、中曽根自民党政府は米帝国主義が対ソ核戦略の飛躍的増強を目指している総合核戦争戦略=SDIへの参加を閣議決定した。決定後発表された官房長官談話は「(SDIは)非核の防衛システムによって弾道ミサイルを無力化することにより究極的には核兵器の廃絶を目指すもの」「核兵器の大幅な削減を通じて、より安定した東西関係がもたらされ、ひいては核兵器の究極的廃絶が実現される」としてウソとギマンに満ちた参加決定の理由づけを行なった。中曽根自民党内閣は、概に参加を決定している西独・英・イスラエルに続き、米帝レーガンと共に対ソ対社会主義の核戦争戦略を積極的に担う立場に立つことを明らかにしたのである。この間議決定二日後に開会された第一〇七回臨時国会冒頭の所信表明演説で中曽根首相は「国際国家日本の実現」を訴え、そのための「応分の負担」を強調した。すなわち米帝国主義の帝国主義陣営内における政治的・経済的影響力低下の一方で、世界のGNPの一割を占めるに至った日本がそれに「応分」の役割りを担うべきとの立場を強調したのである。その「応分の役割り」とは、軍事的には「(SDI参加決定は)日米安保の効果的運用に資する」との所信表明に示されるように、安保条約に基づく軍事同盟関係を新たな質を持った対ソ核戦略体制強化・拡大へと高めあげることであり、政治的には、「日韓併合には韓国側にも責任がある」との藤尾発言を単に「(外交上)アジア近隣諸国との関係に悪影響を及ぼす」問題としてのみ処理し、日本の侵略戦争の史実をあいまいにし、更には正当化しようとすること、そして、「北方領土」問題を「不動の方針」として掲げることによって、反ファシズム統一戦線の闘いの成果そのものをくつがえそうとする反ソ、反社会主義の強化である。
SDI参加決定を糾弾し、その徹回へ闘いを拡大せねばならない。
この極東において核戦争の脅威がまた高められようとしている一方で、昨秋のソ米首脳会談以降一歩づつ動きはじめていたデタントと軍縮の動行は、九月二二日、欧州軍縮会議での最終文書採択によって大きな一歩を記した。最終文書の合意には武力不行使宣言を中心とする政治的信頼性醸成措置と軍事活動の事前通告、査察を始めとする軍事的信頼性醸成措置が含まれている。特に軍事活動の空・陸からの査察手段・現地査察について合意が成立し、事前通告の対象粋が大きく拡大したことは、帝国主義陣営が査察問題を軍縮合意を拒絶する口実として一貫して用いていたことを考えるならば大きな前進といえる。この結果はジュネーブで継続中の東西戦域核削減(INF)交渉、中部欧州兵力相互削減交渉を大きく前進させるものとなるであろう。75年の全欧安保協力会議ヘルシンキ宣言に端を発し、二年八ケ月の歳月をかけて合意された今回の最終文書は、70年代後半、そして80年代に入ってからの米帝レーガンを先頭とする核戦争挑発に堪えて、79年SALTⅡ調印以来七年ぶりに世界の平和勢力が手にした軍縮合意である。最終文書は十一月四日からウィーンで開催される第三回全欧安保再検討会議に提出され、東西軍縮の次のステップについて交渉するための基本原則とされ、87年1月1日からは「政治的拘束力を持つ」文書として発効することになる。欧州に限っていえば、東西の緊張関係が今明らかに新たな方向に転換しようとしているのである。
この新たな転換を引き起こす大きな力となっているのはソ連を先頭とする社会主義国である。一年以上に渡るソ連の一方的核実験停止、昨秋のソ米首脳会談を経て本年発表された二十一世紀までへの三段階での核兵器廃絶計画などのイニシアチブは、世界の平和勢力の闘いに展望と確信を与えている。昨年の会談の合意を踏まえてソ米首脳による首脳会談が十月十一、十二日とアイスランド・レイキャビクで開催されることが発表された。欧州で一歩づつ固められつつある緊張緩和と軍縮の動きがこの首脳会談へも反映され、核実験の停止、SDI中止へと進むようにこの首脳会談へと世界中での世論と行動を組織しなければならない。米国は九月三〇日には今年九回目、ソ連の核実験停止以来十六回目の核実験を行ない、SDIと共に睦・海・空全ゆるレベルで進めつつある核戦力近代化の一環であるBl爆撃機実戦配備開始を発表している。これらの姿勢に示されるように首脳会談で帝国主義・戦争勢力の頭目であるレーガンに核実験停止、SDI中止を合意させることは決して容易なことではない。しかし、欧州軍縮会議最終文書に示されたデタントヘの新しい動き、そして帝国主義間での経済摩擦、SDI参加での利害関係対立の激化や、レーガン自身が交渉に応ぜぎるを得ないという情況の下で、三大反帝平和勢力の闘いの有機的結合を更に強め、平和勢力と帝国主義・戦争勢力の力関係を一層平和勢力有位のものへと変えていくことは可能であるし、今回の首脳会談をそのための一つのステップとして世論と行動を組織せねばならない。
そして、ソ米首脳会談直後に全世界で展開される国連軍縮週間の闘いは、会談の結果を踏まえて核実験停止、SDI中止へと闘いの隊列を拡大するものでなければならない。特に、日本における闘いは、欧州とは逆に緊張を激化させる役割を積極的に中曽根自民党内閣がはたしている情況を準え、これを阻止することが極めて重要になっている。国際平和年ということもあり、非核自治体宣言をあげた多くの自治体での取り組みが企画されるなど、九回目を迎えた国連軍縮週間の行動は極めて多様な形態と大量の規模で取り組まれようとしているが、これらが軍事大国化の動きに歯止めをかけ、世界の平和勢力の闘いに連帯して核戦争を防止する闘いへと拡大・発展することは重要である。

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青年の旗 1986年9月1日 第115号

青年の旗 1986年9月1日 第115号
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【主張】核実験全面停止、SDI阻止、防衛費1%枠突破阻止で軍縮週間へ向け闘おう!

86年の防衛白書が八月八日に閣議で了承された。本年の白書の特徴は、①防衛計画の大綱に対する評価の変化、②日米軍事協力に対する積極的評価の二点にある。白書は防衛計画の大綱によって達成せんとする「防衛」力が示されている別表の「内容の変更することは可能であり」、これを変更しても「大綱の基本的考え方を見直したことにはならない」との立場を示した。既に中曽根政権誕生後一貫して「大綱の見直し」が自民党の側から主張されていたことを考えれば、大綱そのものは変更させないようによそおいつつ、軍事力を規定した「別表」の変更によって大綱そのものを変更せんとすることは充分予想され得ることである。しかし、事態の重大さはそれのみにとどまらない。防衛計画の大綱は76年三木内閣の下で採択された。それは「特定の差し迫った侵略の脅威に対抗するというよりも全体として均衡のとれた隙のないものであることが必要である」(76年度防衛白書)という「基盤的防衛力構想」の下に、「平時において十分な警戒体制を取り得ると供に、限定的かつ小規模な侵略までの事態に有効に対処し得るものを目標」としていた。この防衛計画大綱の採択一週問後に閣議決定されたのが「防衛費の村GNP一%枠」である。76年に確立されたこれらの防衛政策–「基盤的防衛力整備構想」「防衛政策大綱」「GNP一%枠」–は政府・自民党によって「平和時の防衛力」と命名されはしたが、軍縮への方向を指向したものではなかった為、この十年間の軍拡、憲法違反の自衛隊の拡大、日米安保体制の拡大・強化をなしくずし的に許したことは事実である。しかし、一方においては、これらの防衛政策が、世界の平和勢力と共にベトナム反戦を闘い、70~71年の中曽根防衛庁長官によって策定された「第四次防衛力整備五ケ年計画」という大軍拡政策に反対した日本の平和運動を背景として確立されたものであり、当時の政府・自民党とこれを支える独占資本が「経済重視・軽武装路線、軍事費はそのための掛け捨て保険」ともいうべき路線を選択していた結果の防衛政策であったと言うことができる。
防衛計画の大網策定当時の代年に確立された政府・自民党の防衛政策は「ソ連脅威」が急速に強調され始め、防衛白書にも大きく記述されるようになった80年頃から変更されてきていた。そして「別表」の変更によって実質的に大綱の変更に踏み込むことが本年の白書で宣言されたことによってその変更は決定的となった。本年の防衛白書発表と相前後して、「防衛費枠は一%程度に見直すべき」との主張が栗原防衛庁長官、伊東政調会長など自民党の側から行われているが、こうした点にも政府・自民党そして独占資本がその防衛政策を質的に変更させんとしていることが示されている。
その変更における政治的・軍事的表現が日米軍事協力の拡大である。白書は日米防衛協力について莫大な分量で詳述し、「今後とも、日米共同訓練を積極的に実施していく方針」を明らかにしている。そして、今日の「日米防衛協力」がいかなる政治的・軍事的意味を持つかを国内外に認識させようとしたのが八月二四日のトマホーク積載艦船ニュージャージー佐世保入港である。極東ソ連軍の拠点ウラジオストック、チタを直接攻撃できる中距離巡航核ミサイルの発射戦艦が日本に寄港したという事実は、日本が英国や西独のバーソングⅡ発射基地と同様の対ソ核攻撃基地としての役割を名実ともに担う立場になったということである。
本年の防衛白書そして、GNP一%問題に見られる政府自民党、独占資本の防衛政策の変更、いわば「経済重視・軽武装」路線からの転換と、帝国主義陣営の対ソ接戦略への積極的な参加は、今日の資本主義世界体制が直面する深刻な危機と、その中での米帝国主義の力の相対的低下、一方での日本の持つ政治的経済的影響力の増大という情勢の下での必然的帰結と言えるであろう。
防衛白書に示されたこのような路線の下で政府・自民党は今秋にもSDIへの参加、GNP一%突破の既成事実作りを狙おうとしており、日本の平和運動に課せられた任務は重大である。特にむかえる十月二四日からの国連軍縮週間においては、ソ連の本年末までの核実験停止措置を背景に米帝レーガンに対し、核実験停止・SDI中止を迫る世界中の反核・軍縮・平和の闘いに連帯し、核戦争防止の闘いを担うと供に、中曽根自民党内閣の軍拡救策を阻止する広範な統一闘争を展開することが要請されている。
被爆41周年にあたる本年の平和・原水禁運動に示された特徴は、米帝レーガンのSDI推進を象徴とした未曽有の核軍拡の下で核戦争の危機が益々深刻なものとして受け取められ、非核自治体運動、核兵器廃絶運動連帯など反樟・平和の行動の裾野が拡大しているということであり、その一方で、日本共産党の方針上の誤りとセクト主義によって原水協・日本平和委員会が原水禁世界大会の分裂を引き起こし、原水禁国民会議は核軍縮という闘いの内容を益々薄めているということであった。核兵器廃絶のみを主張し、そこへ至る具体的道筋も、連帯する勢力も示し得ず、一方においては核軍縮の聞いの内容が骨抜き化されていこうとしている下で、広範に存在する反核・平和の意志を核軍縮と日本の軍事大国化阻止の方向へ導いていく為の共同行動・統一行動の構築が急がれねばならない。

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青年の旗 1986年8月1日 第114号

青年の旗 1986年8月1日 第114号
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【主張】 大衆闘争の前進と統一こそが反撃の要
                                                                      –衆参同時選挙の結果と教訓–

<自民党の大勝>
中曽根の掲げる「戦後政治の総決算」か「中曽根政治の総決算」かを争点とした衆参同時選挙は自民党が衆院選で前回(八三年一二月)より四五議席を増やし保守系無所属も含めると三〇六議席と史上最高の議席数を獲得した。一方、野党は社会党が前回より二七議席も減らし、百議席を大きく下回る八七議席、公明、共産両党はほぼ横パイ、民社党も議席数を大きく減らし、三九議席から二六議席となった。これにより自民党は絶対過半数を大きく上回り国会情勢は与野党伯仲から再び自民党の絶対安定多数となり、中曽根の任期延長あるいは自民党総裁三選の線も浮上してくるのは必至であり、労働運動をはじめとしたわが国の民主運動にとっては、今以上に厳しい時代を迎えることとなった。

<「自民大勝」の実態>
だが、こうした自民党の大勝も自民党の政策に対する国民の支持を表わしたものではない。大勝した衆院選でも絶対得票率は三五%で、三分の一強の支持でしかなく、都市部では二~三割台政党であることは変わりないのである。参院選比例区では自民党は得票率三八・六%(前回三五・三%)にとどまっており、社会党も二〇〇万を上回る票を上積みしており、前回の一六・三%から一七・二%へと上昇しているのである。衆院選で自民党は三九〇万票を増やしたが、その内訳は野党の既存票から百万票、投票率上昇分二九〇万票となっており、また、自民党の衆院選と参院比例区選での得票率の差(約六百票)に見られるように地域の利益誘導をテコとした前回の選挙棄権者に対する組織化という点が自民党が野党に大勝する要因となったのである。

<「自民大勝」をもたらしたもの>
しかし、こうした事態は、一方で、政治的経済的に重大な岐路に立たされ、たとえ「ウソつき」と言われても、無理をしてでも同日選で起死回生を狙わぎるを得なかった危機意識に支えられた策略であり、参院選だけでは自民党が闘えなかったというのが真相である。
それゆえにこそ、政府・自民党は、都合の悪い救治的経済的に重大な選択・争点(円高対策、内需拡大策、福祉削減、増税、スパイ防止法、軍事費一%枠、SDI参加、靖国法案、憲法改悪等々)をすべて回避し(一切の公開論争の拒絶)、逆に自らを拘束し、危機に追い込まれかねない公約(「大型間接税は導入しない」「マル優は残す」、大型補正予算)をまであえて断言して選挙戦を乗り切ったのである。
また、野党が対置すべき積極的な政策転換の政策をもちえていない中で、自民党ニューリーダーは「二一世紀までに社会資本を充実させる政策」(宮沢)、「ハイテク中心の第三次産業革命の必要性」(安倍)を売り込み、党首並みの扱いの中で、野党を政策論争の対象外にさせ、派閥の競い合いの中であらゆる保守層、権力機構、資本を動員し、相乗効果を高めさせたのである。

<野党の敗北をもたらしたもの>
これに対して野党側は、反自民・反中曽根の連合政権構想、政策協定がまったく追求されず、小手先の単なる議席維持のためだけの選挙協定が先行しただけであった。その中で、社会党は、選挙最終局面で「ゆるやかな連合」政権構想を 平和・軍縮、積極経済政策への転換、戦後民主政治の継承を中心に提起したが、時期すでに遅く、具体政策に欠け、公・民の自民すり寄り構想の前にただ提起されただけであった。また、共産党は、自民にもまして野党攻撃に没頭し、生かされるべきその中曽根対決路線がセクト主義の合理化のみに使われ、広範な統d戦線戦略をまったく提起しえなかったのである。
特に、経済政策について共産党の民主的効率的行政改革論にみられる行革攻撃への屈服からいまだに全野党が脱却できておらず、公・民両党は行革路線に引きずり込まれたままであり、積極的拡大経済政策が自民党からしか出されていないのが現状である。このことは、独占資本の論理である行革・民営化攻撃と対決することを避けさせ、本来革新勢力が獲得すべき中小企業、零細企業、商工業者を逆に保守の側に追いやることとなっており、これが都市における自民党の復調の要因となっている。その意味では「生活保守主義」が勝利したり、「生活の豊かさ」・中流意識に基づく「安定」の路線が勝利したのではなく、円高不況の一層の深刻化のなかで保守の側の積極政策が、革新の側の活力のない保守的政策を上回ったのである。
しかし、「自民大勝」後の経済情勢は予想をはるかに越え、質的に悪化している。円は一五〇円台に再突入、史上最高値を連続更新し、内外の公約四%成長はもはや達成不可能となり、貿易黒字も縮小するどころか拡大し、放置できない情勢となっている。緊縮路線はもはや維持することができず、路線転換が求められているが、大型間接税導入、三兆円補正予算等を巡って、矛盾と対立がますます激化しており、今こそ大衆闘争の前進と統一が求められている。

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青年の旗 1986年7月1日 第113号

青年の旗 1986年7月1日 第113号
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【主張】 SDI阻止!核実験全面禁止!を掲げ
                                                           被爆41周年の闘いに合流しよう!

<ソ連の軍縮攻勢>
ソ連はジュネーブでの包括的軍縮交渉第五ラウンドに以下の様な新たな提案を示した。
① ソ米両国がABM条約から少なくとも一五年は離脱しない。これを条件にSDIの作業を研究室の研究レベルに制眼する。
② 戦略攻撃軍備(ICBM、SLBM、重爆撃機)は等しいレベルで制限する。この場合、相手方の領土に到達する中距離軍備の問題は、地上発射の長距離巡航ミサイルの問題点をも含めて、別個解決する。
この間、交渉が欧州各国のソ連領土に到達する核兵器とSDIをめぐり合意に至っていなかった。その間にレーガンはSDIの研究参加に英国、西独などの合意を取り付けたのをはじめ、最近では大気圏でのミサイル迎撃実験に成功するなど、SDlで着実に既成事実を積み重ねている。
このソ連の大巾な譲歩はレーガンの軍拡に足かせをはかせる為の緊急かつ現実的な条件を示したものといえる。何としても軍事的な緊張の激化に歯止めをかけたいというソ連の意欲の表われである。この間ソ連は二千年までの三投階核全廃をゴルバチョフ書記長が提案したのを皮切りに、首脳会談の開催と「軍縮実現」の合意をレーガンとの間で取り付け、停止されていた包括的軍縮交渉、中欧兵力削減交渉等々の再開を実現させた。ワルシャワ条約諸国首脳会談では通常兵力の百万人削減計画提案を行なった。
そして、何よりもソ連は核実験の停止を実行している。昨年の八月六日-アメリカ帝国主義が史上初めて核兵器を使用した-から停止をはじめ延長に延長を重ね、期眼を今年の八月六日に再度設定した。核実験全面禁止は国連の場での帝国主義国以外の一貫した要求であり、今年二月には非同盟六カ国首脳からの「ソ米両国への次の首脳会談までの核実験の停止要求」も出されている。ソ連の核実験停止延長はこの非同盟諸国の提案に答えてのものである。

<被爆四十一周年の闘いへ>
今年の八月六日は例年以上に重要な局面を迎えている。昨年の八月六日がソ連の一方的な核実験停止声明で迎えた以上のものである。反帝勢力は全面的核実験停止に句け、着実な闘いを展開してきた。ソ連をはじめとした社会主義諸国・ワルシャワ条約諸国は、核実験の停止の実例と様々な軍縮提案を指し示してきた民族解放勢力の闘いも、非同盟諸国政府の提案に見られる様に結実している。今、残されているのは、統一した国際労働者階級の闘いである。未だに核実験を続け国際的に孤立するアメリカレーガンを先頭とする帝国主義者の手足をしばる闘いを自国内で展開することが求められている。ソ連が停止の期眼としている八月六日までに何としてもレーガンを包囲する闘いで、核実験の全面禁止に結びつけなければならないのである。
かかる中、被爆四十一周年の原水禁運動が全面核実験の停止に向けて重要な闘いとなっている。しかし、残念ながら、今年は78年以来続いた、禁・協の統一した世界大会の開催が困難な状況に陥っている。その一方で様々な団体が八・六-九を焦点とした取り組みを進めている。
五月に結成された「核兵器廃絶運動連帯」は六月一一日の第二回賛同者会議の発表では、新たな賛同者として一五九団体個人を加え、団体三〇、自治体九五、個人四一四に呼びかけ人三四人を加え、総計五七三に及んでいる。そして、八月の行動として、東京での国際′フォーラム・国民大会の開催を決めている。又、昨年から進められている「草の根市民のつどい86」も取り組まれる。
これらに代表される取り組みは「これまでの」原水禁運動に対するアンチとしての「巾広」統一を目ぎしている為、当面の緊急な課題に対する闘いを困難にしている。核兵器廃絶は一致する。ではその為に今何が必要なのかという課題の選択が求められている。
又、広島のYMCA国際平和研究所ではレーガンに対する核実験停止を求める電報運動を進めている。又日本考古学協会では「原爆ドーム特別史跡指定の請願」運動を進める等、課題の実現に向けた現実的な運動を始めている。
これら、八月六日・九日を焦点とした取り組みが様々な団体で行なわれていることは現実の核軍拡に対する危機感の表われであるし、様々な団体が様々な取り組みで八月六日を迎える事は続けなければならない。しかし、この様な運動の集約の場であり、年間の統一方針確立の場である「世界大会」が開かれない状況は平和原水禁運動に対する決定的な損失であり、日本の反独占闘争の現状を如実に表わしている。
かかる中、我々に求められている事は、全ゆる職場地域で八月六日・九日を焦点とした恒常的取り組みととりわけ今年は核実験の全面禁止を求める声を全ゆる場から築きあげ、広島・長崎へ合流しよう。

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青年の旗 1986年6月1日 第112号

青年の旗 1986年6月1日 第112号
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【主張】 核実験全面停止の実現にむけ
                                                           –ソ米首脳会談の即時開催を–

米レーガンは五月二十七日、戦略攻撃軍備に関するソ米間の法的合意文書-一九七二年の暫定協定と一九七九年のSALTⅡ条約の今後の順守を米国が事実上拒否する旨を声明した。
SALT条約の議会への批准を一貫してサボタージュしてきたレーガンではあるが、調印以来条約そのものはまがりなりにも守って来た。「新たな軍拡により核弾頭が増加するから枠を突破する」という。条約の本末を転倒させた論理は断じて許すわけにはいかない。これまでのSALTⅡの枠内の軍拡から大きく歩み出そうとするレーガンの態度は明確である。自らが選択したSDIを軸とした核兵器増強計画の完全実施に踏み込んだことである。

<広がる核実験停止の闘い>
ソ連は昨年八月ハ日から一方的に停止していた核実験を一九八五年末まで延期し、同時にレーガンに対して、このモラトリアムに応じるように呼びかけてきた。更にソ連は、ゴルバチョフ・レーガン首脳会談後もモラトリアムの継続を三月一日まで再延期してきた。
又、二月二十八日、アルゼンチン、ギリシャ、インド、メキシコ、タンザニア、スウェーデンの非同盟諸国の首脳は『宇宙での軍拡を防止し、地上での軍拡を終わらせる』ことを助けるような具体的措置が今日までは何ら合意されていないことに懸念し」「両国首脳会談が軍拡競争を停止する具体的ステップについて合意する極めて重要な機会となる」よう「首脳会談までの期間、あなたがた(ソ米両国)にいかなる核実験も行わないこと」そして「包括的核実験の禁止協定の交渉を促進する」ことを求める書簡を送った。
この書簡に答え、ソ連は更に今年の八月六日までの核実験停止を延長した。一方レーガンは、非同盟諸国そしてソ連の提案に対して拒否を続け、現実に核実験を繰り返しているのである。
核実験の停止は核軍拡競争に急ブレーキをかけ、核兵器の質的改良と新型核兵器の開発を停止し、核軍備廃絶に至る実際的な道に入ることを可能にする。
米議会下院の軍備管理・軍縮特別公聴会での証言では、「米核実験の目的は九〇%までがSDI兵器の開発・研究にある。核実験では核エネルギーを使用するエックス線レーザー兵器の研究が大きな比重を占めている」(エネルギー省、オフト防衛担当次官補代理)、「SDIでは核エネルギー兵器(NDEW、エックス線レーザー等)の実用化の可能性を探ることもきわめて重要」(国防省・ギヤフニー核戦力・軍備管理担当次官補代理)と述へている。
この発言に示される様に今の核実験はSDI計画と密核に結びついている。核実験の停止に向けた闘いはまさに、レーガンのSDIに対して、足かせをはめる重要な闘いとなっている。

<ソ米首脳会談の即時開催へ>
五月十四日、ゴルバチョフ・ソ連共産党書記長はテレビ演説の中で「私は、我々を受け入れてくれるなら、西ヨーロッパのいかなる国の首都でも、あるいは広島でも、早急に合い、核実験の禁止についての合意を達成しょうとのレーガン大統領への提案を確認します」と呼びかけた。この間リビアヘの米レーガンの侵略により遠のいていた首脳会談がクローズアップされている。
核実験を全面的に歯止めをかけ、核軍縮へ大きく歩み出す可能性を持つソ米首脳会談の開催地の一つとして、日本、そして広島を選んだ事に対して、我々は歓迎する。そして、広島の荒木市長も広島での首脳会談を歓迎する旨の書簡を送っている。
一方、中曽根はゴルバチョフ書記長の広島での首脳会談の開催の呼びかけに関して「公式な通知を受けていない」 「広島を政治的に利用したら困る」と述べている。SDIに積極的に協力し、国内で軍拡を押し進める中曽根が如実に表われている。
今や、核実験の即時停止、宇宙への軍拡防止に難色を示しているのは、レーガンや中曽根をはじめとした帝国主義者と一部軍需独占体のみである。レーガンさえ応じればソ米の首脳会談は実現できるのである。今求められているのは、彼らを包囲する労働者階級を先頭とした闘いである。

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青年の旗 1986年5月1日 第111号

青年の旗 1986年5月1日 第111号
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【主張】 中曽根政治に終止符を!–東京サミットが示したもの–

<「臆面なくかつ冷血な国際テロリストおよびその共犯者」のサミット>
東京サミットが採択した「国際テロリズムに関する声明」ほど、今回のサミットの厚顔無恥な帝国主義の立場をさらけだしたものはない。声明の中にある「国際テロリズムを主唱し、政府の政策の具として臆面なくかつ冷血に利用」しているのは、リビアの首都トリポリの目と鼻の先で大規模な挑発的軍事演習を行い、サミットを直前に控えてあえて危険きわまりない爆撃を行ったアメリカ帝国主義およびこれに同調するサミット参加諸国以外のなにものでもない。
リビアを名指しにしたこの反テロ東京声明についてレーガン政権は手離しの喜びを表現しているのであるが、事態はそれほど単純ではない。アメリカが最も期待した対リビア経済制裁については合意をまったく得られず、レーガンの親友中曽根までもが「声明であげた措置は各政府の判断で行うとされており、われわれは独自の判断でやる。日本の中東政策は変わっていない」と記者会見で発表する始末である。
これでは何のために共同声明をまとめあげたのか、「一部協議、一部儀式、大方は儀式」 (タイム誌)とまで表現される単なる大袈裟な政治ショーとしてのサミットの実態を象徴している。

<ソ連・核軍縮提案に一切応えられず>
「政治宣言」にかんしては、空虚な言葉の羅列に終始し、内容の貧困さは目を覆いがたいものである。それにもかかわらず、何とか表面を取り繕うことができたのは、ふってわいたようなソ連・チェルノブイリ原子力発電所の事故であった。しかし、大々的な反ソ・キャンペーン、反ソ政治ショーにも眼界があった。西暦二〇〇〇年までに核兵器を地球上から全廃しょうというソ連・ゴルバチョフ書記長の核軍縮提案には何らの対案も持ち合わせていないし、反論することさえできなかったのである。
サミットの全体を通して核戦争を宇宙にまで拡大する最も危険きわまりないSDlにかんしては一言も触れることができず、核実験の全面禁止・核兵器の削減廃絶にかんしては表面的な言葉さえ登場しなかったのである。こうしたサミットからは、軍備増強論が大手をふってまかり通っても、平和と軍縮へのイニシアティブは一切出てくるものではないことを改めて示すものであった。

<中曽根の孤立>
日・米・欧帝国主義ブロックの解決しがたい矛盾と対立を際立たせたのは「経済宣言」をめぐる論議に噴出したといえよう。とりわけ中曽根の孤立は、米欧帝国主義ブロックの共同戦略でもあった。
中曽根はレーガンとの会談で「為替相場は安定が大事だ」と訴えて、頼みの綱のレーガンから協力を取りつけようという淡い期待を寄せたのであるが、「大局的にいえば、為替相場の調整、変化は対外バランスの調整に役立つのも事実である」というまったくつれない返事で、ロン・ヤス関係を生かした思惑は見事に外れたのであった。そして、ローソン・英蔵相にいたっては「日本を除くすへての主要先進工業国は円相場がさらに上昇することを期待している。もしそうならばいいとすれば驚きである」と断言したのである。

<「政策転換のコンセンサスなし」>
「経済宣言」はさらに、「国際政策協調構想」なるものに基づいて、GNP成長率、インフレ率、金利失業率、財政赤字比率、経常収支及び貿易収支、貨幣供給量の伸び、外貨準備、為替レート等の指標による「多角的経済運営監視」を行うことを確認したのである。これはそれぞれの帝国主義諸国間の先鋭化する矛盾と対立に基づいた「相互監視」であると同時に、明らかに何よりも日本に向けられた監視である。
中曽根は、わずかに「経済宣言」のなかに「有益なら市場介入」という言葉が挿入されたことをもって「成功」であったと強弁しているのであるが、ヤイター米通商代表は「中曽根首相は四月の訪米時に、内需拡大を国民的目標としたにもかかわらず、帰国するやいなやこの約束を忘れており、これは日本政府に政策転換のコンセンサスがない証拠である」と語気強く批判を展開している。
かくしてサミットは、多角的自由貿易交渉にかんする新ラウンドの開始時期の決定も出来ず、中曽根はあらめる面で思惑が外れてしまった。独占資本を代表して石原・経済同友会代表幹事は「為替問題では不満足だ。機動的な協調介入の必要性をもっと強調してほしかった」と不満を表明した。
今回のサミットは、レーガン、中曽根、サッチャーの時代が確実に終焉しつつあるにもかかわらず、政策転換のコンセンサスをつかみえない帝国主義諸国の実態、矛盾と対立をさらけだしたものといえよう。逆に言えばこうしたなかでこそ、平和と民主主義勢力に有利な力関係に逆転できる、そのような政策転換のイニシアチブをとることのできる情勢が到来してきていることを強調すべきであろう。レーガン、中曽根のような政治を許さない、支配階級の矛盾にくさびを打ち込む、裾野が広く広範で強力な統一戦線を形成するために総力を結集するヱとこそが平和・民主・進歩・労働の勢力の基本的な任務でなければならないのである。

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青年の旗 1986年4月1日 第110号

青年の旗 1986年4月1日 第110号
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【主張】 国鉄分割・民営化阻止!
                                                         –国鉄労働者を中心に国民的統一闘争を!–

政府・自民党は三月十四日の閣議で国鉄分割民営化後の新会社と私鉄を合わせて規制する「鉄道事業法案」、既存の国鉄関連法案を一括して手直しする「国鉄改革等施行法案」新会社に対し固定資産税などの軽減特例を認める「地方税法等改正案」の三法案を決定し、二月二八日閣議決定した法案と合わせて、国鉄関連九法案が全て国会に上提された。
一方、社会党は、三月六日の中央委員会で”国鉄改革法案要綱”を決定した。この内容は″ニュー社会党”の「現実路線」を反映した「公共性をもった全国一社の民営企業にする」というものである。
九法案の内、現在緊急に論議し、押し通そうと政府が狙っているのは、国鉄長期債務約五兆円の振り替えと、一九八六年度中の約二万人の希望退職者募集に関する「国鉄の運営改善緊急措置法案」である。
その中での論議でも中曽根首相をはじめとする政府側は、「国鉄改革法案は二年余の再建監理委の論議の結論をふまえたものであり、国民の強い支持を得ている。来年四月一日の分割・民営化の実現へ全力を尽くす。」「国鉄は過剰人員をかかえており、分割前に希望退職などの緊急措置が必要」と強行姿勢である。
政府が「国民の強い支持」と強弁する背景は何なのか、ー「国鉄は分割・民営化で元気になります。」「新発想で地方の時代にこたえます。」という大衆宣伝広告が国民に受け入れられる基盤を既に国民に植えつけていると判断しているからであろう。
つまり、国鉄=赤字であり民間企業なら倒産状態でり、国民の税金を食いつぶしており、再建が必要である。国鉄は、サービスが悪く、職員もだらけている。違法ストライキで利用者、国民に迷惑をかけている。その原因は、『公共企業体で、「親方日の丸」経営になっていること、規模の巨大化による組織の麻痺状態にある。』以上の意識を、「国鉄スト迷惑論」からはじまり、やみ休暇、カラ出張、手当等と計画的な大キャンペーンで、国民に浸透させた。
政府・独占の国鉄分割民営化の真の狙いが、「戦後政治の総決算路線」の柱をなす最重要課題であり、具体的には、①政府独占が、巨大な利潤をむさぼりながら、一方で意識的に生み出してきた国鉄の赤字、債務(総額三十七兆円)を勤労人民に犠牲転嫁し、九万三千人の大首切り合理化を、政府の手を汚すことなくやり、且つ、二百兆円を準えるとも言われる国民の共有財産を、全て独占資本に、くれてやる。臨調「行革」の「二〇三高地」と位置づけ、国家財政再建のモデルケースをつくり出す事である。⑦中曽根の戦後政治の総決算路線の一層の反働化を阻止する抵抗線であり、戦後労働運動の主要な索引力であり総評の中核、公労協の中軸たる国鉄労働者、なかでも国労をつぶし、闘う労働運動を、最後的に葬りさらんとする事。これらは既に明白である。
しかし、今は、政府独占が、大衆運動としてキャンペーンをはり国民を総オルグしている時、「真の狙い」を連呼するのみでは、不充分である。
「国鉄分割・民営化の弱点として、選挙と、土地問題-国鉄資産問題がある。」との指摘がされているが、それを最大限利用し、活用できるか否かは、大衆闘争の更なる高揚にかかっている。
その成果は、雇用対策、「余剰人員対策」国労防衛という問題とともに、現場協約すら、締結できないという労働現場の労働者の声、国民の要求をいかにとらえ結合させ、国労の孤立化を阻止しながら闘争を組織するかにかかっている。
この声の要求を切りすててはならない。
現在、「国鉄の分割・民営化に反対する東京会議」、同様の大阪府会議、愛知県民会議をはじめとする運動体の結成が全国で進んでいる。又千葉勤労も、分割・民営化阻止でスト闘争を展開している。全国で様々な運動が存在している。そして何よりも、三千五百人署名を集めた現場国鉄労働者、支援団体と国民の意識が存在している事は間違いない。同時に、一日数千万人という国鉄利用者がいる限り、国鉄分割民営化が関心のない問題であろうはずがない。単純に見ても、国鉄労働者九万三千人の首切りと十六兆七千億円の赤字が国民負担(一人当り約十六万七千円)となる。更に、料金値上げ(「答申」によれば、八七年四月以降五年間、平均四~五%の値上げ)安全性の欠落等、数々の反国民的影響がでるのである。そして、総体として労働者・勤労人民を犠牲にして、独占資本が、利潤をむさぼる事を政府が誘導するという現代日本の金融独占の独裁という本質を彩やかに描いている。この攻撃に対抗して、国民思想的にオルグする為の大衆宣伝、扇動をもう一度徹底して展開する事。事態の重要性を認識し、労働現場における統一行動をもって、一大国民運動としての大衆闘争をつくり上げる事が必要である。

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青年の旗 1986年3月1日 第109号

青年の旗 1986年3月1日 第109号
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【主張】 大幅賃上げ、社会福祉・資本の拡充を
86春闘勝利へ前進しよう!

<実質可処分所得六年ぶりマイナスヘ>
八六国民春闘共闘会議の「八五年家計調査」によると首都圏に住む平均的サラリーマン世帯の実収入は昨年三・五%の伸びを示したが、実収入から非消費支出を差し引いた可処分所得は一・八増にとどまり、物価上昇を考慮した実質可処分所得はマイナス〇・八%となり、六年ぶりのマイナス成長となった。住宅ローン、教育費の高騰に苦しむ労働者の生活実態はますます厳しくなっている。

<日経連報告と拡大する矛盾>
日経連は、一月二一日臨時総会を開き、労働問題研究委員会報告「生産性基準原理を軸に活力と安定の確保」を承認した。報告は、従来からの生産性基準原理を再認識するよう要請、大槻会長は今春闘の賃上げは三%程度が適当と表明、併せて報告は、労働時間短縮についても賃上げと同様、生産性向上の成果配分でなければならないと批判、また、時短や六〇歳定年制を推進する労働行政にも矛先を向けて「労使の自主交渉の介入は避けるべきだ」と強い調子で批判している。こうして日経連は、今春闘に例年以上に厳しい姿勢で臨む方針を打ち出したが、その一方で、五島日商会頭は「これまであまりにも賃金を抑えすぎてきた」と指摘し、生産性基準原理を真っ向から批判した。また、産業構造審議会は「労働生産性の上昇が貨金に適切に分配されていない」として賃上げとともに一二世紀に向け、労働時間を一九〇〇時間内にするように提言した。この他にも「労働問題にも目配りした経済運営をする」(平泉経企庁長官)「野党が考える一兆円から一兆五千億円という規模の思い切った減税にする」(加藤六月自民党税制調査会長)といった発言、経済審議会の報告「経済成長の成果は賃金や労働時間の短縮に適切に配分すべき」などにみられるように、今春闘を前にして独占内部、政府と独占資本の間に内需拡大をめぐって矛盾が大きくなってきている。

<力量低下のJC>
こうした、情勢を受けて労働側は、まず総評が、定昇抜き八%を土台に昨春闘を上回る要求を決定、同盟は七%、一万五千円の要求これを受けて、国民春闘共闘会議は、昨年と同様に要求基準を「七%以上」とした。しかし、こうした要求を克ちとっていくための戦線配置という点では、残念ながら目新しいものはない。しかし、低成長期を迎えて以来、春闘相場を形正してきたJCの力にかげりがみえてきたことは間違いない。とりわけ造船重機労連は、当局の合理化攻撃のなかで産別統一闘争に黄信号がともっている。三菱を除く大手六社が一月末までに組合に提示した合理化案は約一万六千人。六社の現有勢力が約八万九千人だから、およそ一八%にあたる。なかでも深刻なのが日立と三井で、日立は一万七千人の現有勢力のうち五千人の削減と年末償与の分割支給などが提案された。鉄鋼労連の千葉副委員長自身が言明しているように日本銀行の主要企業分析で七四年と八四年をくらべるとこの一〇年間で人件費比は八七・六%の増で一方、経常利益は二九七・八%も伸びている。次に一人当たりの人件費と経常利益を①七五-七九年度と②八〇ー八四年度の二つのタームで比較すると①の期間の一人当たり人件費は年度平均で三五〇万円②の期間は四九八万円で①に比べて四二・一%の伸び。一方、経常利益は①の期間で九四万円②の期間は一七八万円で九八・三%の伸びと人件費に比べると二倍以上の伸び率である。この間の鉄鋼は①と②の期間比で人件費は四七%、経常利益は五七%とほぼ同水準の伸び率であり、この数字からみても鉄鋼に本来高い賃金相場を形成する力がないことは明白なのである。

<注自される第三次産業共闘の結成>
こうした状況のなかで、新しい戦線配置が求められており、今春闘で注目されるのは「八六賃金闘争第三次産業等労組連絡会」の結成である。これは、交通・運輸・情報・通信・エネルギー・サービスなど公益産業の労働組合がナショナルセンターの枠を超えて集まったもので、結成総会には二三組織、一七六万人の代表が参加した。新共闘の結成目的は①第三次産業に働く労働者が全雇用労働者の六割を占めつつある②労働組合の組織率が低下するなかで第三次産業は今後も雇用が伸びると予想される-との判断から第三次産業労働者の結集をはかり、春闘や労働運動の活性化につなげようというもので、新共闘は民間ではJCに次ぐ組織となったのである。今回の新共闘の結成は、八三春闘後、私鉄総連が提唱し、充分には成果をあげられなかったがJC依存から脱却し、鉄鋼回答前の集中決戦方式の確立に向けた第一歩としていくことが要請されている。

<国鉄問題と政策制度要求>
一月十三日に提案された「労使共同宣言」、そして二月二八日には、分割・民営化法案上程が閣議決定と国鉄の分割・民営化反対闘争は決定的な局面を迎えている。国労の山崎委員長が「分割・民営化」反対署名が三千五百万人にのぼることを強調しながら「分割・民常化」の是非を問う国民投票を政府に提起したい意向を示すなど大胆な方針提起が要請されるている。
また、減税については、四野党が二兆三千四百億円の所得税・住民減税の実施を要求、今春闘で注目されるのは、総評がパート問題を中心課題に据えたことである。
八六春闘はすでにスタートしている。八六春闘は、真柄総評事務局長の言葉を借りていえば、今年ほど労働組合の存在価値が問われている春闘はないのである。低額回答を全労働者の団結の力ではね返し、春闘勝利に向けて全力で闘い抜こう。

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青年の旗 1986年2月1日 第108号

青年の旗 1986年2月1日 第108号
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【主張】 ソ連三段階核廃絶提案支持!国際平和年を宇宙軍拡阻止の年に

<国際平和年を成功させよう>
本年一九八六年は「国際平和年」である。昨年十月二十四日、第四十回国連総会は、五十二ケ国の共同提案による「国際平和年」の決議を採択するとともに「国際平和年宣言」を承認した、「宣言」は「平和と国際安全保障の促進には、戦争の防止、核の脅威を含む平和への脅威の除去、軍縮、平和目的への宇宙の確保」等の諸国人民の積極的行動の必要性を強調すると同時に、「たんなる祝典あるいは記念行事ではなく、行動する」ことを訴えた。この呼びかけに基づき、本年一月二十日からNGOが主催する「平和のために力を合せて」とする会議がジュネーブで開かれ、さらに十月十五日から十九日まで、コペンハーゲンに於いて世界平和評議会(WPC)の呼びかけによって「国際平和年のための世界大会」の開催が決定されている。国内に於いても平和団体や非核都市宣言を行った自治体からの強い要請の中で、二月初旬には、外務省内に「国連加盟三十周年、国際平和年連絡事務局」が発足される。更に国連大学では国連事務総長の要請によって、十月の国連軍縮行動週間に世界各国の平和運動家・学者文化人を集め、大阪で「平和に生きる世界づくり」世界会議の開催を決定し、これを受けて大阪府でも府主催の「世界平和を考える大阪会議」を開催する。又、千葉県なども行事を計画している。こうした各自治体の取り組みは、第二回国連軍縮特別総会に向けて展開された一千万人署名運動の成果が、草の根の声として引き継がれていることを示している。しかし、大切なことは、こうした取り組みを単なるキャンペーンに終わらせることなく、中曽根自民党内閣の軍拡政策を転換させるカヘと発展させていくことであり、八十八年に予定されている第三回国連軍縮特別総会を、米帝国主義を中心とする戦争勢力を最も幅の広い統一戦線で包囲していく結集軸にしていかなければならない。

<対ソ包囲を強める日米安保協議>
一月十五日、第十六回日米安保事務レベル協議がハワイで一年半ぶりに行われた。三日間に渡って行われたこの会議では、シーレーン構想の中でも重要な位置を占める超地平線(OTH)レーダーの設置間題が中心課題となった。OTHレーダーは、普通のレーダーの監視距離が約四百キロ程度なのに対し、三千から四千キロ先まで監視できるものであり、米国はグァム島とアリューシャン列島に設置することを明らかにしてる。日本が設置を計画している場所は南西諸島とされており、この三つのレーダー基地によって、オホーツク海、サハリン、ウラジオストク、朝鮮半島ベトナムのカムラン湾などが監視範囲となり、極東に於ける対ソ監視体制を強化することになるのである。更に会議では極東情勢も論議されているが、この中では、日本の中期防衛力整備計画と来年度防衛予算が高く評価されると同時に、「ソ連軍の地域的規模での軍事力増強」が強調され、ソ米首脳会談、ソ連外相の来日などによるデタント・軍縮への流れに対してまでも危機感が叫ばれていた。日米とも軍拡のためには極東太平洋に於ける「緊張」が常に必要不可欠のものであり、日本はレーガンの世界戦略の重要な一翼を担っていることが強調されたのである。

<SDI阻止へ平和勢力の統一した力を>
一月十六日、ソ連邦ゴルバチョフ書記長から発表された核兵器全廃に向けた提案は、平和を擁護し核軍縮の推進者が誰であるかを全世界に明らかにした。核軍縮のステップを三段階に分け、第一段階では米ソの核を五〇%削減、第二段階で他の核保有団も含め凍結宣言、第三段階で一九九九年までに全廃とする提案は昨年十一月のソ米首脳会談の成果を引き継ぎ、具体的に進めていくものとしてあり、全世界の平和勢力のみならず、帝国主義者ですら「歓迎」と表明せぎるを得ないものである。更にこの提案と同時に、八五年八月六日から同年十二月三十一日までの期眼付きで行ってきた、全ての核実験の一方的凍結措置の三ケ月間延長を明らかにし、現実の行動でレーガンを初めとする帝国主義者を追いつめている。こうしたソ連の提案及び具体的行動は、ますますSDl計画の危険性、犯罪性を明らかにしてきている中で、レーガンはSDlに固執し、米帝国主義の逃げ道をつくり出そうとしている。しかしそれは先のない行止まりの道であることを、全世界の平和勢力の力で明らかにしていかなければならない。「国際平和年」を真に実りのある年とし、デタントと平和のイニシアチブを取り戻す武器を平和勢力は確実に我が手にしている。日本に於ける闘いは、SDIへの協力、極東アジアに於けるレーガンの対ソ核戦略の補完部隊となっている中曽根の軍拡政策との対決を抜きにはあり得ない。全ての民主勢力の力を統一し、中曽根軍拡と対決しよう。

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青年の旗 1986年1月1日 第107号

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【主張】 年頭にあたって
       軍拡・行革・増税の中曽根内閣に大衆闘争で反撃を強化しよう!

一九八六年の年頭にあたり、労働青年同盟(準)は、十年間の闘いと、その教訓を踏まえ労働運動、平和のための闘争、全ゆる民主主義闘争の最先頭で闘う決意を新たにするものである。

<1>
一九八〇年代前半は、レーガン・サッチャー・中曽根の登場に象徴されるように、三大反帝平和勢力の、たゆみない努力によって闘い取った、デタントの流れに対する猛然たる巻き返しの時代であった。「新国家主義」「新保守主義」を標ぼうし、国独資の危機を救うために打ち出した彼らの政策は、かつてのように公共投資などの社会的支出を増大させ、需要を換起し、「福祉国家」たらんとする中で、軍事費を膨張させてきたものから、全ての妥協を切り捨て、国民所得の再分配分を、独占資本と軍事費の増大へと、より有利に大きく変えるとともに、労働者階級の権利を徹底的に破壊することを使命とすることへと変えてきている。そのもたらすものは、失業の増大という基礎の上で、合理化の徹底した推進、経済効率の悪い企業の切り捨て、独占と一部富者への更なる富の集中、社会的支出の切り捨てといった形で現れ、それは全て軍事費へと注がれていくのである。そしてその為に労働運動に対する攻撃にとどまらず、平和運動を始め、全ゆる民主的運動に対する弾圧を必至としている。
しかし、こうした国独資の危機乗り切り策は必然的に、政治的不安定性を深化させていかぎるを得なくなり、各国に於ける労働者階級の闘い、平和を求める聞いの可燃物は増々生起してくるのである。一九八五年は、こうした力が国際的に発揮された年でもあった。昨年十一月、六年ぶりに開催されたソ米首脳会談は、核戦争の危機を未然に防ぎ、再びデタントを国際関係の基調へと押し戻すうえで重大な要因を持つものであった。会談は共同声明として「核戦争を絶対に起こしてはならない」「この戦争で勝利はあり得ない」ことを確認した。「強いアメリカの復権」を掲げ、ソ連邦を「悪の帝国」とするレーガンをしてこの共同声明に調印させた力は、何よりも第一に、ソ連による相次ぐ軍縮提案と、それを支持する全世界平和勢力の大衆的力の形成であった。第二に、ドル高政策によって疲幣した米国経済の中で、国防費が突出し、これ以上軍需への資本投下は、米国経済そのものを破綻へと落とし込んでしまうといった、レーガノミクスの破綻である。第三に、西欧州に於ける中距離ミサイル配備や、レーガノミクスに対する同盟内での分岐であった。
大陸間弾道弾ミサイル・トライデント型原潜・B1爆撃機など、全ゆるレベルでの核軍拡を進めるSDIを阻止することが、反帝平和勢力の闘うべき重要な課題であり、この中でオランダ政府は、NATO決定に基づく米製新型核ミサイル配備を決定したが、国内の平和運動の高まりの中で、同時にF16の核投下装置など、二つの核戦略任務の放棄を発表した。スペインでは、NATO脱退をめざす国民投票に向けた闘いが拡大しており、ニュージーランドでも、核積載艦・原潜寄港阻止の反核法案が閣議決定され、今夏成立に向け闘いが進められている。今、全世界の平和勢力に求められていることは、ソ米首脳会談での共同声明を誠実に実行させ、SDI阻止に向けた闘いを前進させることである。

<2>
中曽根自民党内閣が誕生してから三年間が経過した。「戦後政治の総決算」を掲げた中曽根のもと、この三年間で進められたのは、勤労人民への収奪、政治的・思想的支配の強化、これと対極をなす独占資本への全ゆる形の援助、そして軍拡であった。このことは十二月二十八日決定した八六年度予算案に、はっきりと現われている。防衛費は、大蔵原案の五二%増から復活折衝の中で、公共事業以外に用意された八〇〇億円の調整金の半分以上を投入し、今年度比二〇六四億円、六・五八%へと増加した。給与ペア分を含めると実質的伸び率は、七・〇四%となり前年度の六・九%を上回った。一般歳出に占める割合も一〇.三%と、一九六五年度以来二十一年ぶりに10%を突破した。中曽根は過去四回の予算編成で、一般歳出を計三六〇億円減らしたが、防衛費は七五〇〇億円以上も増加させている。
一方社会保障費は、九兆八三四六億円で、前年度比二・七%増にとどまった。これは五年連続三%以下の伸び率であり、この実態は老人入院者の負担分一日三〇〇円から五〇〇円への引き上げ、社会福祉施設の運営補助を七割から五割へ、児童扶養手当給付負担を八割から七割へと引き下げたものである。
厚生年金・共済年金改悪、国家支配強化を狙う地方行革、電々・タバコに続く国鉄への分割民営化攻撃、臨教審による教育の国家統制、八七年度大型間接税導入を目論む税制改悪策動、スパイ防止法案、GNP一%突破を前提とした新防衛計画の政府計画への格上げなど、政府独占の軍拡・行革攻撃は益々激しさを増している。
中曽根のこの矢継早やの攻撃にもかかわらず、日本資本主義の危機は一切解決せず、逆に深まりつつある。国家財政の赤字はより深刻になっており、釆年度国債発行額は二兆円にもなり、残高は今年度末で一三〇兆円に
も達している。
出口のない危機の中で進められる「戦後政治の総決算」の一方で、これら政府の反人民的政策により「中流」意識なるものは、急速に薄れつつあり、労働者の不満は、加速度的に蓄積してきている。こうした中で中曽根は、十二月二十八日、内閣の改造人事を行ったが、官房長官に後藤田を再起用し、外務・大蔵・防衛庁長官に安部・竹下・加藤を留任させるなど、中曽根第二次内閣の性格は全く変わっていない。特に運輸大臣に、国鉄分割民営化の急先鋒である三塚を配置させ、その執念を表わしている。再開国会以降、政府独占と反独占勢力の対決環は、来年度予算編成、とりわけ軍事費の拡大を阻止し、民生予算への振り替え、国鉄分割民営化攻撃へと集中されていく。この課題に対し八六春闘を闘う全ての労働者を中心とした反独占勢力の力で闘い抜き、中曽根内閣を打倒することが今要請されている。

<3>
八六春闘に向けて「賃闘連絡会議」「国民春闘共闘合議」が既に発足され活動を展開している。「春闘共闘」は産別自決態勢を基本に地域春闘と官民一体の闘争を追求するとの、「基本構想を確認し」「自粛した要求を捨て、自らの労働にふさわしい賃金を要求しよう」と打ち上げた。一方、日経連会長大槻は、JCがベースアップについて、統一要求基準を「七%又は、一四〇〇〇円以上」としたことに反論し、「景気が下り坂に向かい、来年度の実質経済成長が三%と予想される中で、七%というのは、非常識極まりない」とし「生産性基準原理」による賃金抑圧への強い姿勢を示している。
こうした中で闘われる八六春闘は、第一に行革-収奪攻撃と対決し、国鉄分割民営化粉砕へ向けた闘いとして、第二に、1%突破阻止、軍拡と対決し、平和と軍縮を克ち取る闘いとして、第三に、総評を中軸とし、全民労協の運動を、闘う労戦統一・全的統一へと発展させ、新たな展望を切り拓く闘いとしてある。予算国会を包囲し、八六春闘勝利へ全力で闘い抜かなければならない。
一九八六年を政府独占は、「天皇在位六〇周年」、東京サミット、参院選を通じ、更に反動とファシズムの時代へと落とし込もうとしている。これと対決する闘いは、社会主義世界体制を先頭とする三大革命勢力の闘いと連帯し、平和・軍縮・社会進歩を掲げ、レーガン戦略と連動する「戦後政治の総決算」と対決し、労働運動を基軸とした反独占統一戦線の力で、予算国会を包囲し、八六春闘勝利から軍拡・行革-生活・権利破壊の中曽根内閣打倒へと前進させなければならない。
労働青年同盟(準)は、かかる闘いの最先頭で全ての青年労働者とともに反独占勢力の一翼として闘う決意である。

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青年の旗 1985年12月1日 第106号

青年の旗 1985年12月1日 第106号
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【主張】 軍拡・行革・中曽根の「戦後政治の総決算」に大衆闘争で反撃を!

中曽根政府は、今臨時国会を一週間延長して二十一日までとし、第一〇四通常国会を召集し、共済年金など予算にかかわる最重要法案を成立させ、十二月二十三、二十四日頃に一九八六年度の大蔵省予算原案内示十二月二十八、二十九日に政府案決定、次いでただちに自民党役員人事と内閣改造に着手し、十二月三十日までに終了させる。
これが、十一月二十八日の中曽根首相、金丸幹事長会談での政治日程である。
冬の一時金闘争、国鉄分割民営化反対闘争が各地でとりくまれる中、政治焦点は一挙に、一九八六年度予算を巡っての予算国会に集中する。現在、その予算の内容を規定する重要法案の審議が目白押しである。
中曽根首相が、人事や内閣改造より、予算編成を先行させているのは、今臨時国会にかかっている議員定数是正問題と共済年金法の成立に自民党内を集中させるためであり、なんとしてもこの二法を成立させんとする意気ごみのあらわれである。
しかし、議員定数是正では、自民党の六増六減案をめぐり、二人区新設に反対する野党側が対立状態を続けており、会期切れを控え十二月六日の午前中の公聴会、午後の法案審議で強行採決の策動もあったが、六・六案で強行採決すれば、共済金法案の成立に影響が出てくる可能性があり、自民党内では、臨時国会での成立断念の動きも出ている。
一方共済年金法案は四法案のうち、国・地方公務員に関する二法案は十二月三日、私学教職員と農漁協職員関連の二法案も十二月五日にそれぞれ衆院を通過させ、十二月六日までに参院へ送るところまできている。しかし、修正問題と、定数是正問題の影響もあって、会期内成立は微妙になってきた。最悪でも自民党は、両法案とも、臨時国会で継続審議とし、通常国会の召集を二十四日に早め冒頭で成立させ、予算論議の前に決着をつけるかまえである。
これは、いつも野党と裏取引き材料にされる”人勧完全実施”-国家公務員給与引き上げに関する給与関係五法案が十二月六日閣議決定されたが、この内容はアップ率は、人勧どおりだが実施は、四月一日ではなく、三ケ月遅れの七月一日からという代物で、新たな形態で国家公務員賃金抑制を狙っており野党との対立が激しくなる事を見れば、先の両二法案の成立もますます微妙となっている。
又、国家機密法案も審議入りか廃案かをめぐつて激しく自民党と全野党が対立しており、中曽根政治の日米軍事共同体制、日米安保の強化の強力な推進の意欲を見せながら機密法成立の現実的緊急性をうかがわせている。
予算国会をまえにした、臨時国会終了際での政治攻防は激化している。今、国会を包囲する労働者階級を中心とする大衆行動が何よりも求められている。
予算をめぐる動向では、「防衛費」GNP1%枠問題がある。これは「中期防衛力整備計画」の閣議決定により大論議を呼んだ結果として、①予算編成においては単年度主義であり、各年度において三木内閣の防衛費にかかわる閣議法定については、本国会で指摘された意見を尊重し対処する、②六十一年度予算編成においてもGNP1%枠を守るとの中曽根答弁によって、整備計画や、装備の質的な強化とその危険性、「日米共同行動-新防衛計画」などを不問にしたまましめくくられた。つまり、政府独占は「軍事費拡大のフリーハンド」の獲得を狙ったわけだが、結果は、いくらでも変更のきく確認にとどまったと言わぎるをえない。それに、GNPl%枠を守るといっても、政府のGNP算定基準の勝手な変更によって1%があたかも守られたょうに大宣伝されたが内実の大軍拡は何ら変わっていないという欺瞞的なものに他ならず、この本質を鋭くつく、国会闘争と大衆行動を更に継続し強化せず、他のでは、政府独占の思うツボである。
又保険、年金の大改悪につぐ大衆収奪として地方向けの補助金削減がある。主な内容は、①生活保護(補助率十分の七)を三分の二に、②保育所の運営費補助(同十分の七)を二分の一に、③失業対策事業(同十分の六)を二分の一に、④その他の補助率二分の一の奨励補助金を三分の一、または十分の四に引き上げるというものである。
一九八六年度予算はこれらとともに、国鉄の分割民営化のための各種法案にともなう予算なども計上される予定であり、先の「中核派のテロりスト的、ゲリラ活動、左翼冒険主義的妄動」に力を得た政府独占が、国鉄労働者への攻撃を更に強化させ、春闘へむけてエスカレートさせる事は必至である。
以上の様に、予算審議は単なる金の問題ではなく、それに伴う、八六以降の政府独占の戦略決定をいかにするのか、その為の財源をどう編成するのかという問題であり、全民主勢力がこの政治焦点に向けた大衆闘争、政治闘争を全ゆる揚で展開し、統一行動を追求し中曽根政府を打倒しなければならない。
「中曽根打倒」を掲げた野党の動きは、社会党が「反中曽根で一部保守勢力とも積極的に連合」とアピールし、公明党の第二十三回定期大会で竹入委員長が積極的に連合を提起し、自民党内にも連合協議を呼びかけている。
一方日「共」代々木派は、第十七回党大会において新綱領を決定したが、プロレタリア国際主義、マルクス・レーニン主義からの逸脱を深め民族主義に一層深くおち入り、独善主義と孤立化セクト主義を一層深め、反共野党との決別をうたい、反核国際統一戦線、反核政府、革新三目標などの大衆運動での分裂主義を党の旗印にまでおしあげてしまった。
労働戦線の再編成が進んでいる。
しかし、機密法や、行革答申、行革関係法案に見る如く、今や、議会に、何も報告せず、討議せず、決議せず、又決議にしばられずに、「戦後政治の総決算」が、大軍拡が、米核戦略への共同が急速に進んでいる。
この中では、政界だけの攻防では、独占の側にからめとられてしまう。何よりも、秋闘、予算国会包囲そして春闘を展望した、大衆闘争の広範な統一闘争で、中曽根内閣を打倒しなければならない。

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青年の旗 1985年11月1日 第105号

青年の旗 1985年11月1日 第105号
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【主張】労青(準)結成10周年アピール
            –大衆運動の発展と反独占の青年の統一に向けて–

<一〇年前を振り返って>
我々は一九七五年十月十二日、労働青年同盟(準備会)を結成し、全ての闘う青年、組織、グループ、個人に大衆的な青年同盟の結成を呼びかけた。一九七五年は国際情勢にあってはベトナム解放闘争が完全勝利し、帝国主義の戦争政策が破綻し、全世界の社会主義勢力・平和勢力が大きく前進した時であった。
また経済的には七三年・七四年のオイルショックに始まる資本主義全般に波及した経済恐慌の中で、帝国主義の危機を労働者階級へ犠牲転嫁し乗り切ろうとする総需要抑制政策に大きく転換する時でもあった。
これに対する労働運動、反独占闘争はヨーロッパの先進資本主義諸国では、それまでにない広範な統一戦線による大きな高揚が見られたが、日本においては、春闘の、その後の連敗に現われているように、それに対する有効な反撃を成し得なかった。これは日本において広範で民主主義的な自立した大衆運動・労働運動が脆弱であったこと、統一闘争、共同行動の努力が充分でなく、むしろ分裂の方向へと流れていったことにその大きな原因がある。特に日本共産党指導部は、何よりも広範な労働者・勤労諸階層の結集を図らなければならない時に、自らの議会主義、セクト主義によって、大衆の運動のエネルギーに党派の利害を対置し、統一労組懇活動に見られるように、運動を一層、分裂、弱体化させており、その責任は重大である。
こうした時期に労青(準)は、それまでの諸先輩の努力と成果の上に立って、下からの労働運動、反独占闘争の構築と広範な青年の統一を呼びかけて結成されたものであり、その意義は非常に深い。

<今日における我々の役割>
べトナム解放闘争から十年を経過した今日において帝国主義は、ソビエトを中心とした社会主義勢力との関係においても、その自らの経済的・構造的危機からしても、相対的かつ絶対的な地位の低下を巻き返そうとすべく、反ソ・軍拡緊張激化政策を露骨に現わし、福祉・教育等、勤労人民の生活全般を切り詰めることによって、その願望を果たそうとしている。「強いアメリカ」「かつての栄光」「戦後政治の総決算」を唱えるレーガン・サッチャー・中曽根政権に代表される、これら共通した帝国主義の新保守主義の路線は、労働者階級の徹底した犠牲の上に成し遂げようとするものであり、日本の労働者階級と我々青年労働者にとって自国の帝国主義に対し、反戦平和と生活防衛・労働運動との結合した闘いを構築しつつ、国際的な反帝・平和の闘いに連帝していくことが十年前よりも増して重要である。
中曽根政権は靖国神社公式参拝、臨教審による教育の反動化など、ファッショ的な反動支配を推し進めると同時に、軍拡・超緊縮政策によって独占の危機を乗り切ろうとしている。臨調・行革に代表される今日の中曽根政権の、こうした政策は、徹底した独占利潤を確保し、労働者階級をはじめ勤労大衆の生活全般を窮乏化させ、さらに、その不満を圧殺するための支配の再編成に外ならない。
我々は、こうした政府・独占の狙いを的確に把握しこれに有効に対応した政策・戦略・戦術を打ち出していくことが早急に求められている。くわえて、こうした攻撃に村し、広範な大衆の結集と反独占の戦線統一を勝ち取っていかなければならない。

<労青(準)10年の総括と運動の基調>
労青(準)の、この十年間は、反独占の青年の統一を目指す大衆的青年同盟建設に向けた共同の準備作業の呼びかけ、組織の建設と定着、そして大衆運動への積極的な貢献を目指した十年であった。これらの闘いは決して容易ではなかったが、それを支えてきたものは全同盟員の粘り強い闘いの姿勢もさることながら、何よりも闘いの基本を大衆運動に依拠し、闘いの展望を科学的、唯物論的な世界観のもと、闘いの展望を見すえた方針の提起のための民主的で粘り強い議論の場を保障してきたこと、さらに常に組織の団結と共闘・統一戦線を追求してきたことに外ならない。今日の政府・独占の攻撃は戦争挑発・緊張激化の政策と労働者階級への徹底した収奪に貫かれており、このことが、逆に統一した大衆闘争の基盤を客観的に増大させている。にもかかわらず日共指導部が大衆運動を放棄し、議会主義・セクト主義に落ち入り、一層、運動を分裂の方向へと流し込んでいることを考えた時、この統一した下からの大衆闘争を構築していく努力が、今、求められている。
我々は労青(準)の闘いの基本姿勢として平和と平和共存、反独占民主主義、労働者階級の生活と権利を守る全ての戦線における大衆運動の前進と、その統一のために最大眼の努力を払うものである。

<今後の組織の発展に向けて>
十年を迎えた今日の組織の現状には、まだまだ残された課題、弱点が存在する。しかし、これを克服するためには、今後においても労青(準)の運動の基調である大衆運動への積極的貢献と戦線の統一に向けた努力の中からしか成し得ない。そして組織の内外において反独占の開いの展望、運動の前進に向けた民主的な議論を推進していくことが極めて重要である。
労青(準)は、この十年間、自らを準備会と位置づけ反独占の青年の統一を呼びかけてきた。しかし今日の情勢は、平和共存・反独占民主主義・統一戦線の形成が十年前よりも一層、現実的な課題として重要となってきたこと、そして、これまでの組織の到達点、大衆闘争における一定の成果を踏まえ、応えていくために全ての闘う青年、組織、グループ、個人と共に全国的な大衆的青年同盟の確立を目指す必磐がある。
我が同盟と同盟員は大衆連動の発展と反独占の青年の統一のため、一層、奪闘するものである

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