【追悼】森先生の著作一覧

【追悼】森先生の著作一覧

史的唯物論の根本問題

「史的唯物論の根本問題」

戦後日本マルクス主義の思想的混乱を総括し思想闘争の対象、原則、組織をはじめて体系的に提起した先駆的労作。前編では戦後唯物論の反省、戦後の反動思想および修正主義の諸形態の分析が、後編では『資本論』の近代主義的解釈とカール・レヴィットの 「原始マルクス主義」 への批判がなされている。また唯物論と観念論に関する簡潔で体系的な解説が補遺として収められている。
一九五八年、青木書店刊。七一年再版。

 

 

 

マルクス主義と自由 1962年12月初版

「マルクス主義と自由」

現代思想の中心問題ー 人間と自由(主体性)の問題→ーをマルクス主義の見地から積極的に展開。序篇では反動、官僚主義、解党主義との区別において民主主義を論じ、前編では自由と必然、理論と実践、科学性と党派性の統一的把握を基礎にマルクス主義人間観を展開、後篇では日本型トロツキズムの哲学的基礎 主体的唯物論を批判。

一九六二年、学術出版社刊。

 

 

 

「マルクス主義と自由」付録
「批評に応えるC ベイビイ・マルクシズムへの訓戒」
 「前衛6月号 高田求「修正主義を叫ぶ修正主義の哲学 森信成批判」への回答」
  (1963年7月 70円)

後に、『毛沢東「矛盾論」「実践論」批判』に収録される

 

 

 

マルクス主義と自由 1968年増補版

六八年、合同出版より「マルクス主義と自由」増補版
一三〇〇円。

 

 

 

 

 

 

 

毛沢東批判

毛沢東「実践論」・「矛盾論」批判

中ソ論争となって現れたマルクス主義の国際的規模における対立をマルクス主義の実践観と民主主義観を中心に、哲学の領域で総括。前篇「理論と実践」では毛沢東『矛盾論』 『実践論』の経験主義的実践主義およびそのエピゴーネン達(周揚、松村等) への批判 を、後篇「マルクス主義と民主主義」では国家と民主主義の概念の展開を行っている。また資料として日本唯研の「創刊のことば」をめぐる論争が掲載されている。

一九六五年、刀江書院刊。
六〇〇円。

 

「唯物論研究」 各号

「日本唯物論研究会の機関誌。1960年4月に創刊され、
23号まで発行された。森先生は、大阪唯研の代表として、この「唯物論研究」誌に、毎号のように論文を掲載され、主体的唯物論・毛沢東理論などに対して痛烈な論陣を張られた。右の19号には「疎外と民主主義の概念」が納められている。

 

 

 

 

「知識と労働」創刊号1970年12月

「知識と労働」創刊号 1970年12月
大阪唯物論研究会 編

創刊のことば
哲学の根本問題 森信成

(「哲学の根本問題」は、1974年出版の「現代唯物論の基本課題」に再録されている)

 

 

 

 

 

「知識と労働」第2号

「知識と労働」第2号 1971年5月

 

「知識と労働」 第2号 1971年5月

哲学特集
日共代々木派哲学批判   森信成
哲学の根本問題 (承前) 森信成
情報化社会理論 (山本春義さん)

(「日共代々木派哲学批判」は、1974年出版の「現代唯物論の基本課題」に再録されている。)

 

1972年
5月 『唯物論哲学入門』(新泉社刊)

亡くなる1ヵ月前、大阪労働講座での4回の哲学講義を基に編集された。唯物論哲学の入門書として、現在も「改訂新版」が発行され続けている。

 

 

 

 

 

1973年
12月 『現代唯物論の基本課題』(新泉社刊)

第1篇 哲学の根本問題
第2篇 日共代々木派の哲学とルカーチ、コージングの哲学
第3篇 毛沢東哲学批判

 

 

 

 

1979年
4月 新装版『現代唯物論の基本課題』(新泉社刊)。
9月 『史的唯物論の根本問題ー戦後日本の思想対立』復刊(新泉社刊)。

1994年
9月 新装版『唯物論哲学入門』(新泉社刊)。

2004年

改訂新版・唯物論哲学入門(2004)

2月 改訂新版 『唯物論哲学入門』(新泉社刊)。

解説 山本春義さん

【書評】 改訂新版 唯物論哲学入門

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