<<「もしトラ」から「ほぼトラ」>>
11月の米大統領選で再選を目指すバイデン氏、3/7の一般教書演説でトランプ前大統領との対決姿勢を鮮明にし、トランプ氏が民主主義を脅かし、ロシアに屈していると非難、「今が平時でないことについて、議会に目を覚まさせて米国民に警告を発するのが私の目的だ」と述べ、自らの対ロシア・対中国緊張激化政策を、より鮮明に打ち出した。
しかし、この路線は、トランプ氏が前回大統領に就任するや明確に打ち出し、切り開いた路線でもある。バイデン氏は、前回大統領選での公約を反故にし、このトランプ路線を継承、より拡大してきたのだとも言えよう。
各種世論調査では、このバイデン路線の不人気が続き、今年に入っても、米ABCニュースの世論調査では、バイデン氏の支持率は33%で歴代政権で最低水準を記録している。トランプ再選の「もしトラ」から「ほぼトラ」が現実視され始め、ことごとくトランプ氏の優勢が示されてきたのである。
バイデン氏は焦りと動揺から、これまでの超党派合意路線、お得意でもあり、本質でもある共和党に媚びを売る路線から、表面上の反転攻勢・対決姿勢に転じたわけである。トランプ路線との違いを明確にするため、現在15%となっている法人税の最低税率について21%に引き上げる、所得税についても富裕層の最低税率を25%に引き上げる、などを打ち出した。イスラエルのネタニヤフ政権のジェノサイド・虐殺政策についても、それを容認しつつも、「人道支援」拡大政策として、ガザ地区に「暫定」港を建設すると発表。
そのおかげか、3/14のロイター/イプソスの最新世論調査によると、バイデン大統領が支持率でトランプ前大統領をわずか1%ながら、リードしている。しかし、バイデン氏が前回挽回した、当選者が入れ替わる激戦州7州では、逆にトランプ氏の支持率が40%と、バイデン氏の37%をリード、逆転している。このままなら、「ほぼトラ」の現実がいまだ優勢なのである。米紙ニューヨーク・タイムズは、トランプ氏を「好ましい」と答えた人は43%から44%と微増で、「トランプ氏は4年前と同様に不人気だが、それを下回るほど今のバイデン氏は不人気だ」と同紙は報じている。
バイデン氏の路線の「不人気」の根本原因は、前回当選したバイデン氏の「大統領になったとしても、誰も生活水準は変わらないし、根本的には何も変わらない」と公約した路線そのものにあると言えよう。順不同に列挙するなら、
・気候変動推進派の大統領であると主張しながら、石油とガスの掘削をエスカレートさせることに署名、推進。
・「米国史上最も労働者寄りの大統領」を装いながら、鉄道労働者のストライキを妨害・破棄させ、重要な労働法改革を進めなかった。
・米国のすべての州で女性の中絶する権利を保護し推進するために、大統領権限の行使に踏み切らなかった。
・黒人有権者の偉大な友人を装いながら、黒人の公民権と平等のために真剣かつ具体的な行動には踏み切らなかった。
・民主主義と平和を守ると主張しながら、緊張激化を煽るばかりで、緊張緩和政策には見向きもしなかった。
・イスラエルの大量虐殺的な民族浄化計画を公然と受け入れ、資金提供し、膨大な軍事援助で、「ジェノサイド・ジョー」と呼ばれる事態にまで至っている。
<<勝てるはずのないトランプ氏>>
一方のトランプ氏、前回敗退して以降、選挙戦結果そのものを覆そうとする、常軌を逸した行動、反民主的な発言、暴力的な同調者の赦免、敵対者に対する脅迫がより過激になっている。共和党は、トランプ氏に取り込まれ、白人対非白人、中絶など女性の権利の否定、富と所得の上方への極端な再分配、経済的および社会的分断をますます敵対的かつ不安定なものに助長させ、ファシズム化が進行しつつある。これでは、圧倒的多数の有権者を離反させるだけであり、とりわけ若い有権者はトランプ氏を見放しつつある。トランプ氏が当選した2016 年から 2024 年の選挙の間に、約 2,000 万人の高齢有権者が死亡し、約 3,200 万人の若いアメリカ人が投票年齢に達する。女性の権利、民主主義、環境など、いわゆるZ世代にとって最も重要な問題は、トランプ氏とは無縁、むしろ敵対的であり、前回より、今回の方が、客観的にはトランプ氏は不利であり、勝てるはずがないのである。共和党予備選挙有権者の約41%は、もし彼が起訴されている犯罪で有罪判決を受けた場合、11月には彼を支持しないだろうと述べている。
しかし、それでもバイデン氏は圧倒的優勢を獲得しえていない。若い有権者は、バイデン氏をも見放しつつある。「ジェノサイド・ジョー」という若い有権者の批判に端的に表れている。
イスラエルの大虐殺政策については、トランプ氏は、「イスラエルがテロ組織ハマスを打倒し、解体し、永久に破壊することを全面的に支持する」と発言し、ハマスがイスラエルを攻撃したのはバイデン氏が弱体化したためだったと主張、3/5のFOXニュースのコーナーでは、「問題を終わらせろ」とパレスチナ人に対する虐殺を奨励さえしている。
問題は、このイスラエル、ガザに対するトランプ氏の立場がバイデンの立場と何ら変わらないことにある。トランプ氏もバイデン氏も、イスラエルが「テロ組織ハマスを打倒し、解体し、永久に破壊する」という目標に同意しているのである。
バイデン陣営は、トランプ氏と差別化を図るため、あるいは焦りと動揺から、イスラエル・ネタニヤフ政権への批判を公然化し始めている。
3/14、チャック・シューマー上院院内総務(民主党、ニューヨーク州)は、ネタニヤフ首相の辞任と政権の解散を求め、ネタニヤフ首相が「道に迷った」とし、「ガザでの民間人の犠牲を容認する姿勢が強すぎる」と述べ、「和平への大きな障害は、ネタニヤフ首相だ。もはやイスラエルのニーズに適合しない」と述べた。そしてこの発言を、バイデン氏は「良い」発言だと持ち上げている。シューマー氏は、自身を「イスラエルの生涯の支持者」と公言しており、バイデン氏も同様である。発言はここまでであって、翌日にはバイデン政権は膨大な軍事支援、武器弾薬の輸送を実行している。バイデン氏とトランプ氏の実態は変わってはいないのである。ただし、それぞれの矛盾が激化していることは見逃せないであろう。
<<バイデノミクスの悲惨な実態>>
バイデン氏にとって支持率が上がらない、決定的な原因は、バイデノミクスの悲惨な実態にあると言えよう。
最新の消費者物価指数(CPI)は、容赦ない生活費の上昇の厳しい現実を明らかにしている。 総合CPIは毎月0.4%上昇しており、年率に換算すると4.8%、2%のインフレ目標など絵空事である。バイデン政権の過去 3 年間、生活必需品セクター全体で価格が高騰しており、医療費は5.8%急増し、住宅価格は32.5%も上昇し、アパレルは9.8%という驚異的な増加となっている。 賃金上昇は追い付かず、実質賃金は減少している。バイデン大統領就任以来、消費者物価が19%上昇し、食料品価格が21%上昇する中、バイデンノミクスへの厳しい批判が、バイデン不支持と結びついているわけである。
そしてインフレはいまだ収まる気配を見せてはいない。3/14、国際エネルギー機関(IEA)は、今年の石油需要が前月の日量120万バレルから日量130万バレル増加すると予想していると発表し、紅海でのフーシ派の攻撃による海上輸送の混乱により、1バレル当たり81ドル以上で取引され ブレント原油価格が1バレル=85ドルを超えている。つまりは、バイデン政権の中東戦争政策が、インフレを助長させているわけである。ガソリンは現在3.44ドルで取引されており、10月以来の高値で、卸売ガソリン価格は小売ガソリンの大幅な高騰が差し迫っていることを示唆している。
ハーバード大学共同住宅研究センターによると、2023年1月には約65万3,100人が家なしで暮らしていると報告されており、これは前年同時期から約12パーセント増加し、単年の増加としては過去最大となった。 全体として、ホームレスは 2015 年以来 48% 増加。国勢調査局の最新のパルス世帯調査によると、テナントの推定37パーセントが、今後2カ月以内に退去させられる可能性が非常に高い、あるいはある程度あると回答している。 調査対象となった世帯の大多数が過去1年間に家賃の値上がりを報告しており、データは明らかに何百万人もの人々が家賃値上げにより家を失うことを心配していることを示唆している。
バイデン氏は、先の一般教書演説で「我が国の経済は世界の羨望の的だ」と示唆したが、とんでもない実態である。米国の国債はバイデン政権下ですでに34兆5000億ドル近くまで膨れ上がり、2021年1月の大統領就任時の約27兆8000億ドルから増加し、 2月だけで国家債務は2,960億ドル増加し、同月に政府が受け入れた総額2,710億ドルを上回る事態である。連邦政府の債務は 2023 年第 4 四半期に 8,000 億ドル以上増加し、これは GDP 成長率の 2 倍以上に相当している。
米中銀・FRBが物価抑制のために利上げを開始してからすでに2年が経過、クレジットカードや自動車ローンの延滞率はここ10年以上で最高となり、記録上初めて、これらの債務やその他の住宅ローン以外の債務に対する利払いが、米国の家計にとって住宅ローンの利払いと同じくらい大きな経済的負担となっている。今や、クレジットカード金
利が過去最高の22%に上昇しているため、債務負担の増加はさらに悪化している。
リアルクリア・ポリティクスの世論調査の平均によれば、バイデンの経済政策を支持する人はわずか40%である。ブルームバーグとモーニング・コンサルトが2月に実施した世論調査でも、激戦州の有権者は金利と個人債務に関してバイデンよりもトランプ大統領を信頼していると回答した。
このようなバイデノミクスの悲惨な実態こそが、現在の政治的経済的危機を端的に象徴しているのである。
(生駒 敬)









業しているとしか見えない。昨年からの放射能汚染水の海洋放出をはじめ、全く不可能な福島第一1号機からのデブリの採取計画など、環境中への放射能汚染物質の大量放出防止対策はこの12年間、何一つ進歩していない。メルトスルーした炉心に触れる注入冷却水や地下水からは90トンという大量の放射能汚染水が毎日出し続けられている。このまま進めば、日本は世界最大の核汚染国家となる。-266x300.png)























「能登半島北部沿岸にはおよそ6千年前以降に形成されたと考えられる3段の海成段丘が分布しており、過去に海成段丘を形成するような大きな隆起が少なくとも3回起きていたことを示している」としており、1500年に1回程度は今回のような大地震が発生していることとなる。未確認情報では志賀原発周辺でも数十㎝の隆起があるとされている。また、2012年に建設された基礎のしっかりした高さ4mの原発の防潮堤の一部も破壊されており、津波ではなく地盤変動による破壊の可能性が高い。とすれば、原発建屋本体の破壊の可能性もある。
また、京都大学の西村卓也教授は「能登半島の沖合で起こるような地震としては、また日本海側全般に言えることですけれども、今回マグニチュード7.6とか8に近い地震というのは、おそらく最大級と考えてもいいと思っております。正直、ここまで大きい地震が起こるってのはかなり意外でした」(khb-tv:2024.1.1)とインタビューに答えている。要するに、地震を日本海特有の地震であり、太平洋側のプレート地震とは異なるメカニズムの内陸型の地震であり、太平洋プレートの動きとは切り離され、これ以上の規模の地震は起こらないという前提に立っているように見える。
これらの断層活動は300万年前のフィリピン海プレートの方向転換に伴う日本海溝西進による圧縮が原因。」と「フィリピン海プレート方向転換」説を主張する(巽好幸X:2024.1.8)。







島崎藤村が1906年に発表した同名小説の映画であり、過去、2度にわたり映画化されている。主人公の教師・瀬川丑松(間宮祥太朗)は被差別部落出身であることを隠して生きてきたが同じ出目の活動家・猪子蓮太郎(眞島秀和)との出会いや士族出身の娘・志保(石井杏奈)との恋愛を経て、理不尽な差別の現実と人間の尊厳の間で葛藤する姿を描いている。全国水平社創立100周年を記念して映画化されたものであり、2022年7月に全国映画館で公開されており、若干間延びしたしたが、最近、映画館以外の各地で上映会が企画されている。上映の前に主催者のY氏は、原作をそのまま映画化したのでは差別映画になってしまうので、最後の場面は希望が持てるようなストーリとしたと述べていた。「丑松」については、長年部落解放運動では、「『丑松』になるな」というのが、被差別部落の出身であることを隠し続けず、部落解放運動に参加するよう若者に呼びかける合言葉であった。

⑤変圧器の油漏れも原子炉の操作や燃料棒を冷やすこともできない全電源喪失事故につながるものであり非常に危険なものである。原発から30キロ圏内にある輪島市や穴水町の放射線モニタリングポスト15カ所が機能していない。もし、志賀原発が再稼働していたとすれば、電気も水も避難場所も避難できるルートも手段もない被災者にさらに恐ろしい事態が待っていた。
この米国防総省・ペンタゴン主導の海軍機動部隊は、紅海全域を航行する商業船舶を保護することを名目に、イエメンの攻撃からイスラエル関連の商船を守ると主張している。オースティン米国防長官の発表によると、この作戦、有志連合には、英国、バーレーン、カナダ、フランス、イタリア、オランダ、ノルウェー、セーシェル、スペイン、そして米国が参加する、と言う。







