Assert Webの更新情報(2020-05-26)

【最近の投稿一覧】
5月25日 【投稿】迫る破産の津波--経済危機論(24)
5月18日 【要請】原爆の図丸木美術館の緊急募金にご協力を
5月6日  【投稿】果てしなき消耗戦「出口戦略」なき緊急事態宣言の延長
5月2日  【投稿】危うし・米中対立激化に逃げ込む米政権--経済危機論(23)
4月23日 【投稿】マイナス原油価格の警鐘--経済危機論(22)
4月21日 【投稿】富裕層は「不作為」・「無責任」で“引きこもり”、低所得層は防備手段なしで最前線に―新型コロナウイルス「緊急事態宣言」
4月18日 【投稿】院内感染で医療崩壊・都政崩壊そして政府崩壊-後手後手の新型コロナウイルス対応―
4月15日 【投稿】「大恐慌以来最悪の同時不況に直面」--経済危機論(21)

【新型コロナ関連】
3月28日 【投稿】パンデミック危機と反恐慌政策--経済危機論(20)
3月23日 【投稿】コロナ禍に便乗する軍拡策動
3月17日 【投稿】経済恐慌現実化の兆し--経済危機論(19)
3月17日 【投稿】PCR検査を絞って新型コロナが封じ込められると「妄想」する日本
3月13日 【翻訳】ウイルス宿主の探求における新しい鱗を付けた容疑者
3月10日 【投稿】経済恐慌の始まりとパンデミック危機--経済危機論(18)
3月9日 【翻訳】コロナウイルス理解のために、伝染の三角形(関係)を注視する。
3月6日 【投稿】闇雲の新型コロナウイルス対策と旧日本軍と厚労省の深い関係
3月1日  【投稿】安倍の大暴走と感染研の闇―新型コロナウイルスと731部隊OB-

【archive 情報】
「History」・「大阪市立大学ビラコレ1968-1970」に、以下のページを追加   
1970年4月期 新歓期、4.28沖縄闘争   (5/8)

「History」・「大阪市立大学ビラコレ1968-1970」に、以下のページを追加      1970年3期 新入生歓迎、中教審公聴会抗議  (4/23)

「Assert-archive」に「1994」から「2000」のページを追加しました。(4/23)
「Hata-archive」に「青年の旗第1期」「青年の旗第2期」「青年の旗1991」
      「青年の旗1992」「青年の旗1993」のページを追加しました。(4/23)

「大阪市立大学 ビラコレ 1968-1970」に、以下のページを追加。(4/19)
1970年1月・2月期 沖縄全軍労スト支援、中教審答申粉砕

「MG archive 」・「民学同の歴史・思い出」に、以下の文書を追加。
民主主義学生同盟 前史」(4/5)

【準備中】
「民学同第2次分裂(B)」「民学同第3次分裂」のページを準備中です。

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【投稿】迫る破産の津波--経済危機論(24)

<<ハーツの破産>>
5/22、レンタカー業界・世界最大手のハーツレンタカー(Hertz)が米国の裁判所に対して、約190億ドル(約2兆円)の負債により、日本の民事再生法にあたる連邦破産法11条の適用を申請、破産を申請した。新型コロナ関連倒産では最大規模の倒産が表面化したのである。同社は、生き残りを図るため、売却可能なレンタカーを中古市場で販売し、空港外の営業所を統合し、設備投資を据え置き、すでに3月下旬には12,000人の労働者を削減、4,000人の一時帰休を進めていたが、さら

に雇用労働力の50%削減、20,000人の従業員削減を発表している。アメリカではシェア第1位であり、アメリカ国内で約1,900店、世界で約5,100店、日本では1999年4月からトヨタ自動車、トヨタレンタリース(TRR)と業務提携している。同社の稼ぎ頭は空港でのレンタカー事業であったが(上図)、航空機の運航停止が相次ぎ、需要が❝蒸発❞、同社は4月に車両リース代の支払い不能に陥り、債権者との協議に入っていたが、5/22が支払い猶予期限であった。経済危機の進行が、パンデミックの危機と結合したことによって、ありきたりの対策では追い付かない、予想外の急激な展開が容赦なく押し寄せてきているのである。
そしてこうした投資不適格な破産企業のジャンク債券を購入してきたFRB(米連邦制度準備理事会・中央銀行)が「今や、破産したハーツ債の誇らしき所有者」となったのである。
FRB議長・パウエル氏にとってのさらなる問題は、FRBが保有するこうした投資不適格なジャンク債発行企業が、数週間あるいは数ヶ月以内に破産申請をする企業が、実に数十社、あるいは数百社にも及ぶかもしれないことである。
5/20に公表された、FRBの米連邦公開市場委員会(FOMC)が4/28、29両日に開いた会合の議事録要旨は、「尋常でない不確実性」をとりわけ強調し、金融不安の懸念を重視、「パンデミックによる影響は、中期的に経済活動に対し、尋常でない不確実性と顕著なリスクを生み出している」との見解で当局者が一致した、「幾人かの参加者は金融安定への潜在的リスクについて言及し、市中銀行がより大きなストレスにさらされる可能性を参加者は懸念した」という。米経済で最も打撃を受けた部門の消費支出が「より正常な水準に早急に戻る公算は小さい」とし、多くの中小企業が破綻する、ないし新たな事業モデルにうまく適応できない可能性についての懸念も表明された、という。迫りくる破産のツナミをFRB自身が想定せざるを得ない事態の到来だと言えよう。 続きを読む

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【要請】原爆の図丸木美術館の緊急募金にご協力を

原爆の図丸木美術館の緊急募金にご協力を
                            東京 和田三郎

 「原爆の図丸木美術館」が運営資金難に陥り、緊急募金を求めています
5月5日、開館記念53周年を、丸木美術館は困難の中で迎えました。閉館と巡回など館外活動の中断で、無収入になっています。丸木位里・俊夫妻が苦難を乗り越えながら始めて半世紀の歴史を途絶えさせないために、緊急募金にご協力ください。
この状態は、創世期に苦難を共にした私たちにとっても、見過ごせないことです。愛読者や知り合いの方々のご協力を、心からお願いいたす次第です。急ぎで200万円、年間2500万円があれば乗り越えられるでしょうか。
 美術館のこと、現況のこと、目指すことなどは、HPに詳しく載っています。
HP検索エンジンで『原爆の図丸木美術館』を開き⇒『臨時休館・緊急支援ページ』⇒『寄付をする』で、クレジットカードで支払いができます。
 ゆうちょ振替口座なら、記号番号「00150-3-84303」、加入者名「公益財団法人原爆の図丸木美術館」です。

以下に、HPから抜粋しました。


https://congrant.com/project/marukigallery/1587

原爆の図丸木美術館」という場を残すために

……「原爆の図」をはじめとする丸木位里、丸木俊の絵や、位里の母である丸木スマの絵には、命への深いまなざしがあります。感染の収束後にも、こうした絵を、誰でもいつでも見て、ものを思うことのできる場所は、必要とされ続けるでしょう。芸術や文化における大切な役割のひとつが、この丸木美術館にあると考えます。
……丸木美術館は、行政主導ではなく、「原爆の図」を中心に、市民の力によって50年以上の歳月をかけて築き上げられてきた大切な「場」です。…この小さな灯火を消さないよう、ご協力いただけると幸いです。
……今回のことは、丸木美術館にとってとても大きな「危機」ですが、この緊急募金を通して、丸木美術館についてもっと多くの人に知っていただける「機会」だとも考えています。……

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【投稿】果てしなき消耗戦「出口戦略」なき緊急事態宣言の延長-新型コロナウイルス対応

【投稿】果てしなき消耗戦「出口戦略」なき緊急事態宣言の延長-新型コロナウイルス対応
                               福井 杉本達也
1 「出口戦略」なき緊急事態宣言の延長
5月4日、新型コロナウイルスへの対応を協議する政府対策本部が開かれ、緊急事態宣言の対象地域を全都道府県としたまま、医療提供体制の逼迫などを理由に5月31日まで延長すると決定した。安倍首相は同日夕方の会見で、①感染者が減っているのか具体的数字は示せないが、② 引き続き外出を控えろ、③ 経済は大幅に悪化するが、④生活の補償はしない、というのである。全く説得力のない無責任極まりない居直りであり、客観的データが示せず、今後もだらだらと「出口戦略」なき「自粛」要請が続く空恐ろしい会見である。
そもそも、4月7日の宣言以来何をしてきたのか。PCR検査は極端に少なく、感染者がどれだけいるのかも把握できない。医療用防護具も供給できず各地の病院で院内感染が起きている。学校は3月初めから休校で、5月まで休校なら3か月間も休校となる。「小1」の実態は「園児」のままである。どれだけ学力が低下してきているのか想像もできない。アルバイト先のない大学生・専門学校生の2割が学業を継続できず退学せざるを得ないと回答している。サービス・小売業・旅客運送業を始め日本経済は瀕死である。エコノミストは2020年度通期のGDPはマイナス5.9%になると予測している(日経:2020.5.5)。5月末まで現状の「自粛」が続けば過半数の中小零細企業は持たないと回答している。非正規労働者やフリーランスなどは新型コロナウイルスに感染する前に無能の安倍政権に殺される。国民にいい加減な「消耗戦」を強いることは許されない。「食事では料理に集中、おしゃべりは控えめに」・「筋トレやヨガは自宅で動画を活用」などと余計なお世話の「新しい生活様式」を“提言”する専門家会議にはあきれるしかない(『専門家会議の提言』2020.5.4)。仕方なく、各県はバラバラに解除の議論を始めた。全く統治能力を欠く政権である。 続きを読む

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【投稿】危うし・米中対立激化に逃げ込む米政権--経済危機論(23)

<<焦りから、責任転嫁へ>>
4/30、米トランプ大統領が会見で、「(新型コロナウィルスの)感染拡大は、中国の責任だ」と声を高らめ、「中国はウイルスを封じ込めることができたはずだ。能力の問題でできなかったのか、あえてしなかったのか、そのどちらかで、世界が非常に苦しんでいる」と語り、中国武漢の研究所が新型コロナウイルスの発生源となった可能性を確信していると述べ、ウィルス流出が故意であった可能性をほのめかし、賠償請求を示唆し、報復として、「より直接的な方法もある」と述べるに至った。危険な事態の到来である。
これは、明らかな責任転嫁である。今年の1月から2月、まだパンデミック危機の早い段階で、トランプ氏は中国の習近平国家主席と彼の政府がウイルスの取り扱いについてわざわざ取り上げ、しかも繰り返し褒め称える発言をしてきたことは周知の事実である。2/25には、トランプ氏はツイッターで、「米国では新型コロナウイルスはかなりコントロールできており、各方面や関係国とも連絡を取っている。米疾病予防管理センター(CDC)とWHOは非常に努力しており、非常に賢明だ。自分の目には、株式市場も好調に推移し始めていると映っている」とまで述べていたのである。
それが豹変である。氏の移り気、精神的・情緒的不安定さは今に始まったことではないが、自らのパンデミック対策を真剣に取り組まなかった犯罪的な不作為、油断と怠慢の結果として、新型コロナウイルス感染者は累計100万人を超え、アメリカが最大の感染国となり、死者数は米軍のベトナム戦争中の戦死者数を上回る事態を招いてしまった。11月の米大統領選を控え、トランプ氏の支持率はどんどん低下しだし、焦りだしたのである。挙句の果てにトランプ氏は、4/23の会見では、「体に紫外線や、とても強い光を当てたらどうなるか。あるいは光を体内に持ち込めないか」「消毒薬は1分で(ウイルスを)やっつける。体内に注入して同じことはできないか」などと致命的ともいえる無責任で恥知らずで愚かな発言、グロテスクな提案をまでしでかし、消毒薬メーカーが急遽「どんな状況でも飲んだり注入したりしないように」と声明を発表せざるを得ない事態に追い込まれ、あれは「皮肉のつもりであった」と弁解に追われる始末である。
2019年12月、350人のアメリカのメンタルヘルス専門家が、トランプ大統領の「悪化するメンタルヘルス」が「私たちの国の安全への脅威」を構成すると述べた議会への手紙に共同で署名した、その危険で憂慮すべき事態への警告が現実化しているのである。
ここまで追い込まれたトランプ政権にとって、反撃に必要不可欠となったのが、WHO(世界保健機関)と中国であり、彼らをスケープゴートとして非難と制裁の対象としたわけである。まずはWHOへの拠出金をストップさせた。 続きを読む

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【投稿】マイナス原油価格の警鐘--経済危機論(22)

<<史上初の異常事態>>
4/20、世界の3主要原油市場の一つである米国産WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油市場で、5月物の先物価格が大幅に値下がりし、値下がり幅が300%を超え、1バレル当たりマイナス37.63ドルで引けるという異常事態が発生した。マイナスということは、買い手側から原油代金を受け取るのではなく、売り手側が、1バレル当たり37.63ドルを支払って、買い手側に原油を引き取ってもらうという、前代未聞の取引となったのである。5月物の締め切り直前であったため、マイナスを受け入れざるを得ず、翌日からの5/19に期限が切れる6月物はプラスに転じているが、それでも先物6月限は10.97ドルへの大幅下落であり、今後さらに波乱が待ち構えていると言えよう。金融取引ではなく、実体経済の実物取引で、マイナス取引が実行されるという、史上初めての異常な事態の勃発である。貯蔵スペースと輸送そのものにかかるコストは、需要が減少しても不変である以上、原油の売り手は、買い手にお金を払ってでも買ってもらわなければならない状況に追い込まれたのである。

すでに、米国で最大の原油の荷主の一つであるプレーンズ・オール・アメリカン・パイプラインは「パンデミックに対応して石油生産を削減するための対策を講じるよう、サプライヤーにこの積極的な要請を送っている」ことを明らかにし、同社は別の書簡で、顧客に購入者または出荷する原油を降ろす場所があることを証明することまで求める事態となっている。原油供給が貯蔵タンクとパイプラインをオーバーフローさせているのである。
あわてたトランプ米大統領は、「マイナス価格は金融市場の状況を反映したもので、原油市場の状況の反映ではない。原油価格の下落はごく短期的なもの。今は原油を購入する絶好のチャンス。目下、石油最大7500万バレルを戦略石油備蓄に積み増すことを検討中だ。」と強がってはいる。しかし実態はそんな生易しいものではない。
景気の大幅な後退が新型コロナウィルスのパンデミック危機と結合することによって、原油需要は大幅に後退、減少している。すでにこの4月の世界の石油需要は1日あたり2千万バレル減少し、過去最大の減少幅を記録することが確実視されている。この4月にサウジアラビア、ロシア、およびOPEC +内の他の石油輸出国が、市場から供給過剰の一部を取り除くために、過剰供給は現在、1日あたり約900万バレルと判断し、6月まで1日あたり970万バレルの石油生産を削減することに合意している。しかしそれは現実の減少幅2000万バレルの半分にも満たない。過剰生産で石油がだぶついているのである。減産にもかかわらず、価格は上がるどころか、下がる一方である。4/21の米ニューヨーク原油先物6月限は1バレル=11.57ドルと43%急落し、北海ブレントは21年ぶりの安値、1バレル=16ドルを割り込む事態である。西カナダでは3月末に、5ドル台をつけている。(上図参照)
原油先物市場の主要な買い手は、石油精製工場と航空会社、交通・運輸など実際に石油を大量に使用する実体経済である。しかしこうした企業・機関の石油貯蔵施設はすでに需要減少で満杯で、備蓄する余地もない。そこで現在、貯蔵スペースが不足しているため、1億6千万バレルの石油が出荷港の外の大型タンカーに貯蔵されていると、報じられている。最大200万バレルを保持できるスーパータンカーとも呼ばれる約10の超大型原油運搬船(VLCC)が、従来の石油施設の代わりに海上で石油を貯蔵するためにチャーターされているのである。この数は4月の初めに25から40に増加し、現在60に達している、という。その費用も膨大である。もちろんより小さなタンカーや施設も貯蔵に使用されている。 続きを読む

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【投稿】富裕層は「不作為」・「無責任」で“引きこもり”、低所得層は防備手段なしで最前線に―新型コロナウイルス「緊急事態宣言」

【投稿】富裕層は「不作為」・「無責任」で“引きこもり”、低所得層は防備手段なしで最前線に―新型コロナウイルス「緊急事態宣言」
                            福井 杉本達也

1 新型コロナウイルス「緊急事態宣言」の意味
 政府は、4月7日には国から東京・大阪など7都府県に『緊急事態宣言』を出し、さらに16日にはこれを全国に拡大した。15日、クラスター対策班メンバーの西浦博北海道大学教授は「対策なしなら日本でも死者42万人、接触8割減を」という試算・提言するとともに、「7割減」ではなく「8割減」に拘った。しかし、17日の安倍首相は会見の冒頭は「最低7割、極力8割の接触削減」と控えめだった。最初から8割減などというのは無理筋中の無理と匙を投げている。「クラスター」という“仮想現実”論をお経のように唱えてきた西浦氏は自らに責任が及ばないように早くこの「泥船」から逃げ出したいので“言い訳”を考えたのであろう。接触削減率に対し、ノーベル賞受賞者の本庶佑特別教授は「数字自身にはあまり意味がないと思う。だいたいこういう推計というのは経済の予測でも当たった試しがない。」と切り捨てた(羽鳥モーニングショー:4月16日)。
 院内感染が東京を始め全国で多発し、感染がどこまで広がっているか分からない危機的状況にもかかわらず、いま、専門家会議委員・クラスター対策班は自らの経歴に傷がつかないよう「逃げ」にかかっている。その「総無責任体制」の頂点に立つのが(“立つ”のではなく、振り回され、孤立している)安倍首相である。児玉龍彦東大先端研先端科学技術研究センター教授は4月2日の「デモクラシータイムス」の金子勝立教大特任教授との対話において、現在の状況を「不作為」・「逃げ、逃げ、逃げ」の姿勢であり「誰も責任を問われない」とし、「いまの専門家会議委員は社会的責任はゼロです」と述べた。政府は「外出自粛」を呼びかけるものの、医療や経済補償など社会全体のシステムが守ってくれなければ、「手洗い」や「マスク」などの新自由主義的「自己責任」で自身を守れるはずはない。まして、検査もできず熱があっても家族と「自宅待機」などはもっての外である。
 児玉教授(上記対話:4月13日)によると、文科省は配下の先端のPCR検査機器なども持つ大学や研究所に対し「何もするな」と号令をかけている。理由は今回の新型コロナウイルス感染の案件は厚労省案件であり、「厚労省の表に立つな」、「責任を取るな」、新型コロナウイルス関連では「犠牲者を1人も出さない」ということである。そのため、東大では4月8日にレベル3が発令され、全学閉鎖・緊急以外の研究室への立ち入り制限、新型コロナウイルスに関する必要な研究もできない。5月以降の授業はオンラインでも出来るかもしれないが、基礎研究はオフライン作業でしかできない。レベル4が発動されれば「新型コロナの研究もやめろ」となる。「いままでと異なることをやって非難されるよりも“引きこもり”が安全だ」というのである。こうした、省庁間の「無責任体制」は原発でも見られる。1995年12月の「もんじゅナトリウム漏れ事故」では、当時の旧通産省資源エネルギー庁は「あれは科学技術庁(現文科省)の案件であり、実験炉が事故を起こすのは当たり前だ」とした。
 要するに、富裕層(政府・官僚・大企業・大学)はテレワークや自宅などの安全圏に“引きこもる”ので、食料の供給や社会的インフラを維持するために中小企業やサービス産業・運送業など・その雇用者・非正規職員・貧困層は防備手段なしに「闇雲に」感染の最前線に立って社会サービスを行えということである。 続きを読む

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【投稿】院内感染で医療崩壊・都政崩壊そして政府崩壊-後手後手の新型コロナウイルス対応―

【投稿】院内感染で医療崩壊・都政崩壊そして政府崩壊-後手後手の新型コロナウイルス対応―
                                                                                            福井 杉本達也

1 院内感染の拡大で東京都の医療は危機的状況に
東京都の救急医療体制は新型コロナウイルスの院内感染で危機的状況にある。ジャーナリストの山岡淳一郎氏の取材によれば「4月12日時点では、26カ所の救急センターのうち7カ所で院内に感染者が出て、救急受け入れ停止や、外来初診、入院受け入れの中止、手術の延期など大幅な診療制限が行われていた。3日後の15日、さらに2つの基幹医療施設で職員や患者の感染が判明し、その数は9に増え」、広尾の日本赤十字医療センター(渋谷区)では看護師1人の感染が判明、救急は、小児以外は停止。都区西南部(渋谷・世田谷・目黒)の二次医療圏をカバーし、昼間人口は数百万人にのぼり、首都救急の要が機能不全。都立墨東病院は(墨田区)の患者・職員合わせて7人の感染判明、第一種感染指定医療機関でもあり、新型コロナ対応の主力中の主力。慶應義塾大学病院(新宿区)、東京慈恵会医科大学附属病院(港区)、順天堂大学医学部附属順天堂医院(文京区)、東京医科歯科大学医学部附属病院(文京区)も診療を制限し、都中心部の主要病院が壊滅。さらに杏林大学医学部付属病院(三鷹市)、順天堂大学医学部附属順天堂医院、東京医科歯科大学医学部附属病院(文京区)、公立昭和病院(小平市)、国立がん研究センター中央病院(中央区)でも医師や医療スタッフなどが感染し診療を制限している(山岡:BUSINESS INSIDE:2020.4.17)。また、基幹病院ではないものの、永寿総合病院(台東区)では職員69人、患者94人の163人が感染しうち20人が死亡するという最悪の状況に陥った。また中野江古田病院(中野区)では患者ら92人が感染したが、4月1日に看護師が感染したにもかかわらず「経営判断」で公表せず感染を広げた。永寿総合病院に医師を派遣し、患者を受け入れていた慶応大病院でも院内感染が発生した。まさに医療崩壊ドミノの状況にある。こうした中で、「新型コロナ疑い患者 救急搬送で110か所から受け入れ拒否」実に10時間も受け入れ先が決まらず、自宅のある台東区から40キロも離れた八王子市の救急指定病院まで運んだ例も出てきている(NHK:2020.4.15)。 東京医療従事者の感染を防ぐにはPCR検査の徹底しかない。症状があるなしにかかわらず医療関係者と患者は定期的検査が行わなければならない(上昌弘氏:東京新聞:4月15日)。

2 ウイルスという「見えない敵を捕まえる」にはPCR検査しかない
ところが、NHKが東京23区の保健所に、PCR「検査が必要と判断してから実際に行うまでにどのくらい時間がかかっているか尋ねたところ、長い場合には、『4、5日程度』かかっているという自治体が複数あり、最長で1週間程度かかったという自治体もある」(NHK:2020.4.17)とし、東京都内ではほとんど検査ができていない。安倍首相は1日2万件の検査をできる体制を整えたというが、4月13日はその1/4の5,205件しかできていない。病床が満杯になることを考慮して検査を制限しているのである。それを図らずも裏付けたのは、4月10日の、さいたま市の元厚労省医系技官の西田道弘保健所長の「病院があふれるのが嫌で(検査対象の選定を)厳しめにやっていた」との言葉である。また、東京都のPCR検査の陽性率が56.1%と、10人を検査すれば6人が的中するという異常に高い確率であることからも明らかである。
小池百合子東京都知事は「ロックダウン」などという都民への脅し言葉を使い、自らの無能ぶりを隠している。感染症病床を4,000床確保するといいながら、新宿区では187人の感染者に対し自宅待機が120人という恐ろしい状況が続いており、結果として家族や市中にウイルスをまき散らし、感染を拡大している。何の対策も打たず「外出自粛」「自分の命は自分で守れ」というのは新自由主義の「自己責任」論でしかない。ノーベル賞受賞者の本庶佑教授は「感染予防というのは、ウイルスを撒き散らす側がどこにいるか。それを捕らえないと防御対策ができないわけです。私はまず、忍者との戦いだけど、忍者がどこにいるか分からないのに防備を固めることはできないわけです。まずそれをきちんと捕らえる。 全体の忍者の数が減ってくれば、ターゲットが見えてくる。全包囲の戦いはできない。やはり決まったターゲットに絞るために感染を減らし、そして実態をきちんとマッピング」すべきだと述べている(「羽鳥慎一モーニングショー」:2020.4.16)。

3 小池知事に愛想をつかし、独自に立ち上がる新宿区・東京都医師会など
都が全くあてにならない中、新宿区は15日、独自に区医師会、国立国際医療研究センター病院(同区)などと連携し、区民らがPCR検査を受けられる「区新型コロナ検査スポット」を設けると発表した。感染疑いのある人が検査を受けやすくするとともに、保健所や病院の負担を減らして、重症者への対応に専念しやすい環境を目指す、いわゆる「新宿方式」を始めた。陽性者の入院先の調整は保健所と同センター病院、都が連携・協力してあたる。重症者は区内の大規模病院に、中等症・軽症の感染者は中規模病院に振り分ける。軽症者はホテルや自宅で療養してもらいながら区医師会などが患者のケアにあたり、病状が悪化した場合には病院に搬送する(東京新聞:2020.4.15)。
また、東京都医師会の尾崎治夫は4月17日、記者会見し、新型コロナウイルスの「感染のスピードがこれ収まらないと、いくら病床を用意して、宿泊施設を用意して、我々がいくら軽症者を自宅で診るような事態になって頑張っても追いついていけない」とし、「コロナ(感染者)と思う患者がいても、相談センターに連絡しても電話がつながらないし、新型コロナ外来の病院にお願いしても病床が満杯で、PCRもできないことになっている」「感染している疑いのある人を拾い上げてきちっと交通整理しないと感染の予防もできない。」「ここは我々が立ち上がってPCRセンターをつくって、混とんとした状態を良くしていきたい」、「これ以上東京はもちません」と悲壮な決意を語っている(Yahooニュース:2020.4.17)。

4 「医療の東西格差」-元々首都圏は医療資源が不足している
「医療の東西格差」ということが昔からいわれている。今回の新型コロナウイルスの感染は特に首都圏の元々からの医療資源の不足の弱点をついている。東京都は人口10万人あたり医師数では304人と京都府の302人とほぼ同じであるが、神奈川県は195人、千葉県は170人、埼玉県は最下位で148人しかいない。全国平均は235人である。人口10万人あたりの看護師数では東京都は748人、千葉県は701人、神奈川県は669人、埼玉県は665人と全国平均の953人と比較すると圧倒的に少ない。ちなみに、熊本県は1,458人である。「医師数の『西高東低』は、人口あたりの医学部数と相関関係にある。このことは、医学部卒業生 が出身大学の近郊で就職する傾向を示しており、医師は『地産地消』であることがわかる。つまり、医学部数も『西高東低』である。ではなぜ、西日本に医学部が多いのか。それは、約150年前 の戊辰戦争の影響である。」「明治政府は敵方であった東北・関東周辺諸藩の武装解除を徹底した。」このため「明治期の医学部誘致合戦で、政治力のある西軍雄藩が有利だったことは現在の国立医学部の偏在が証明している」。「首都圏では埼玉県、神奈川県に国立の医学部はない」(上昌弘:2017.9.1)。
救急医療も首都圏の弱点である。東京都の二次救急を支えているのは、全体の約7割にあたる私的病院である。近年救急車出動件数が増えているが、その急患に対応する救急告知病院は減っている。救急医療に対して加算される保険点数が低いことがあげられる。50床以下の病院では、当直医、看護師などの人件費を現状の保険点数から捻出することが難しいこともある(三浦 邦久江東病院副院長:2011)。今回の新型コロナウイルスの感染はこうした首都圏の弱点をついており、問題は構造的であり深刻である。

5 医療装備の不足を始め後手後手に回る安倍政権
4月15日の日経によると不足する医療装備ではサージカルマスクが2億7,000万枚、N95マスクが1,300万枚、防護服が180万枚、ガウンが4500万枚などとなっている。4月15日の朝日の記事によると阪大病院で患者への対応に使う防護服が足りなくてポリ袋を代用品に使い始めたという。ほとんど医療崩壊したイタリア並である。大阪府では急遽、防護服の代わりとするポンチョ型のかっぱ28万枚を購入する方針だとし、大阪市の松井市長は家庭のかっぱの寄付を募るという。日経の4月14日には「加藤勝信厚生労働相と梶山弘志経済産業相は7 日、経済同友会と経団連に、新型コロナの対策物資について緊急の供給体制を整えるよう協力を求めた。」との小さな記事があるが、いったい安倍政権は1月から3か月も何をしてきたのか。この期に及んでも政府が全く機能していないことを改めて確認できる。日本の現状には末恐ろしさを感ぜざるを得ない。

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【投稿】「大恐慌以来最悪の同時不況に直面」--経済危機論(21)

<<世界大恐慌2.0>>
パンデミック危機と結合した経済危機は、今や世界大恐慌として全世界を巻き込み、経済的・社会的危機が史上例を見ない空前のものとなろうとしている。
進行している危機の特徴は、パンデミック危機と結合したことによって、金融危機・経済危機にとどまらず、全世界住民を巻き込んだ社会的危機へと拡大している。なおかつ、その危機の進行は、これまでの経済危機の進行に比べて急速であること、影響範囲が広大であること、しかもその影響が社会生活の根底にまで及んでいること、以上がこれまでの経済恐慌とは異なった最大の特徴であると言えよう。

4/14、国際通貨基金(IMF)は最新の世界経済見通しを発表し、2020年の世界全体の成長率を、1月の予測では前年比3・3%増であったものから、3・0%減へと大幅に引き下げる異例のマイナス予測を公表、新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済が縮小の危機にあり、世界経済は1930年代の大恐慌以来最悪の同時不況に直面している、と認めざるを得なくなった。
新型コロナウイルスと経済危機への影響により、世界で新たに5億人近くが新たな貧困状態に陥り、世界の人口78億人の半数以上が貧困に落ち込む恐れがあると、貧困問題に取り組む国際団体オックスファムが警告している(Oxfam 4/9公表)。
4/7に発表された国際労働機関・ILOのレポート「ILO Monitor 2nd edition:COVID-19 and the world of work」によると、新型コロナウイルスのパンデミックによって、世界中で労働時間と収入に壊滅的な影響を及ぼしており、現在、世界全体の33億人の労働力のうち、5人のうち4人以上(81%)が完全または部分的な職場閉鎖の影響を受けている。特に中高所得国(7.0%、1億人のフルタイム労働者)では、さまざまな所得グループ全体で莫大な損失が予測され、先進国と発展途上国の両方で大災害に直面しており、2020年の世界的な失業率の最終的な増加は、「最初のILOの予測である2,500万よりも大幅に高くなるリスクが高い」と報告書は述べる事態である。
今回の経済恐慌は、世界大恐慌2.0(the Great Depression 2.0 )と言われ出し、これまでの経済恐慌で最大のものであった1930年代恐慌(1929/10/24、ニューヨーク証券取引所の株価大暴落をきっかけとして始まった)よりもさらに深刻な事態、最速かつ最も深刻な経済危機に突入しているとも言えよう。

<<何がこのような事態をもたらしたのか>>
何がこのような事態をもたらしたのであろうか。端的に言って、それは、数十年にわたる規制緩和と弱肉強食・格差拡大の市場原理主義、マネーゲームに狂奔する金融資本主義、惨事便乗型資本主義、すなわち総体としての新自由主義が生み出したものである。
この新自由主義の全世界的な横行によって、新自由主義に反するあらゆる社会的セーフティネットが、その社会的基礎資本・インフラが切り縮められ、民営化され、破壊され、安全と福祉、社会保障政策が、環境保護政策が次々と犠牲にされ、汚染と自然破壊が推し進められてきたのである。こうした政策が実に数十年、全世界で大手をふるってきた結果として、医療システムの公共性が失われ、パンデミックへの備えが弱体化され、その反撃を受けたのだと言えよう。
パンデミックは、貧困諸国ばかりか、先進国において社会保障政策を犠牲にする緊縮政策がまかり通ってきた国々にとりわけ深刻な事態をもたらしている。アメリカ、イギリス、イタリア、スペインはその象徴に過ぎない。日本も同列であると言えよう。中国をも含めた各国の新型コロナウィルス発生に対する初期対応の決定的失敗は、こうした社会的セーフティネットを軽視してきた積年の必然的結果でもある。
この点では、中国が独自の異なった形態と対応をしてきたとはいえ、中国の政権自ら、新自由主義の教祖であるミルトン・フリードマンの教えを受けてきたことも忘れられてはならないであろう。
新型コロナウィルスによるパンデミックの危機は、こうした新自由主義の横暴と悪影響が続く限り、パンデミックの反撃はいつでも起こりえるものであることが、あらためて実証されたのだと言えよう。
今回、昨年来明瞭になってきていた新自由主義がもたらしてきた金融独占資本主義主導による経済危機の進行が、パンデミック危機と不可避的に結合したことによって、1930年代大恐慌をも超える、最悪の世界同時不況を招いてしまったのだと言えよう。

<<ウォール街へのヘリコプターマネー>>
こうした危機的な事態の進行を食い止めるためには、新自由主義政策からの根本的転換こそが追求されなければならない。
ところが、この新自由主義をけん引してきたアメリカをはじめ、先進各国の政権はなべて、新自由主義にすがりながら、新自由主義の指針に従って、つまりは圧倒的被害を受けている99%の人々ではなく、1%の金融独占資本・独占的大企業・超富裕層の救済をすべての政策の根本に置きながら事態を乗り切ろうとしているのである。ウォール街への、1%へのヘリコプターマネー、大量の現金バラマキである。決して99%の人々にばらまかれるものではない。99%の人々にははほんの少しばかり、一時的で制限付きでしかない。現代金融理論・MMTを否定しながら、平然と1%の金融独占資本・独占的大企業・超富裕層にはMMTを実践しているのである。
この3月以降だけでも、超低金利・超金融緩和政策の下でFRB(米連邦準備制度)=米中央銀行は1兆7,700億ドルもの資金を提供して、ウォール街金融資本の救済に乗り出している。しかもその手口は、これまでの制限をもかなぐり捨てて、取引不可能とまで言われる企業債務の50%以上がBBBに格付けされた「非投資適格」の「ジャンク債」まで買い上げて、金融資本にくれてやる汚さである。モラルハザードまで犯す典型は、その金融バブル破綻が目いっぱい詰まったジャンク債購入の選択を、今回、世界最大の資産マネージャーである民間の請負業者であるブラックロックに外部委託したことである。ブラックロックは、170を超える年金基金、銀行、財団、保険会社の資産を管理しており、ジャンク債および投資適格社債取引所上場投資信託(ETF)の最大の発行体の1つなのである。好き勝手に利益をウォール街に分配する、完全な利益相反と言えよう。彼らのなすがままにさせるのである。
このパンデミックの最中に、FRBは4/9、さらに最大2兆3,000億ドルのローンを提供する新しいMain Street Lending Programを発表し、資本のニーズを最優先することをあきらかにし、パウエル議長は「これらの力を、力強く、積極的に、回復への道が確実にあると確信するまで引き続き使用する」と開き直っている。
欧州中央銀行が発表したパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)も、7,500億ユーロの大部分が金融バブル破綻に瀕する金融資本や大企業債券を購入するために使用されることが明らかにされている。
1930年代大恐慌に際して、当時のルーズベルト米大統領は、「巨大な企業家や資本家の活動を何でも容認してきた時代は去った。…富と生産物を一層均等に分配し、…投機家、相場師、さらには金融業者の活動を制限しなければならない」と明示して、ニューディール政策の基本を明らかにした。
奇しくもその基本は一致しているが、今回の世界大恐慌2.0に対応する、新たなニューディール政策こそが問われている。
(生駒 敬)

 

 

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【投稿】関西電力金品受領問題・原発の深い「闇」を隠す第三者委員会調査報告書

【投稿】関西電力金品受領問題・原発の深い「闇」を隠す第三者委員会調査報告書

                               福井 杉本達也

1 関西電力役員に3億6千万円もの金品が環流・市民らは特別背任罪で告発状提出
2019年9月、関西電力の役員等が、福井県高浜町の元助役森山栄治氏から多額の金品を受領していたことが明らかになった。不正な金品の原資について、工事の発注元として原発 関係の不当高額工事費からの還流であることに疑いの余地はなく、「関電の原発マネー不正還流を告発する会」では、関電役員12人に特別背任罪(会社法960条1項)、背任罪(刑法247条)、贈収賄罪(会社法967条1項)、所得税法違反(238条1項、120条1項)の疑いがあるとして、3,371人が告発状を12月13日に大阪地検に提出した。
関電が設置した第三者委員会(委員長:但木敬一弁護士:元検事総長)は、2020年3月14日に調査報告書を公表し、金品を受領していた役員らは75人、総額3億6千万円相当で、関電の工事発注で森山氏の関連会社に便宜供与を行っていたと認定。森山氏側が金品を提供したのは、その見返りとして、要求したとおりに自分の関係する企業に関西電力から工事を発注させて経済的利益を得るという構造・仕組みを維持することが主たる目的だったとした。

2 「特別背任罪」・「収賄罪」での立件は可能(郷原信郎弁護士)
報告書は刑事告発の可否、犯罪の成否について、但木氏は、「犯罪ととらえることの困難性」を説明し、(1)金品受領についての会社法の収賄罪の成否については「森山さんは長期間に亘って趣旨なくお金を渡して」おり、「主観面を立証するのは すごく難しいように私は思います。」と述べ、(2)森山関連企業への発注についての会社法の特別背任罪・刑法の背任罪の成否については、「本件では価格操作ではなく、受注できればそれで利潤がある程度保証されているものですから、そんなに価格をごまかしたりす る必要がもともとないのです。だから損害の発生というのがないという、不思議な事件になってしまうものがかなり見られる」とし、「発注をしないと会社が原発を止められてしまう、という変な関係に立っていて、利益を供与するのではなく、むしろ会社の原発を止めさせないためにそうした、という意図は図利と言えるのか」と老獪とも言える、巧みな説明を行った。
しかし、会社法の収賄罪の成否について、郷原弁護士は「金品の供与と具体的な工事との関連性が明確でなくても、金品の提供が『森山氏に関連する企業に関電工事発注で便宜を図ることの依頼』によるものであることの認識があれば、「請託」を認めることは十分に可能であろう。」としている。また、「特別背任罪」の成否については、「本来、競争入札によって発注すべきところを、理由もなく特命契約で発注している以上、それ自体が価格の上昇を招くものであることは明らか」であり、「関電からの発注によって森山氏の関連企業に相当な超過利潤が発生しており、その分公正な手続で競争をさせた場合より関電にとって不利な価格であったことは十分に認識できたはずなので、そのような発注によって『損害を加える』ことの立証も可能」としている。「立件できる可能性はかなり高いと考えられる。」としている(郷原信郎:『関電金品受領問題は「戦後最大の経済犯罪」 ~原発事業をめぐる「闇」の解明が不可欠』2020.3.19Yahooニュース)。 続きを読む

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【投稿】パンデミック危機と反恐慌政策--経済危機論(20)

<<「最悪期はこれから」>>
パンデミック危機の拡大が、経済危機の進行と結合して、新たな段階に突入し、すでに「コロナ恐慌」と言われる事態へと進展している。新型コロナウィルスの蔓延は、昨年来、醸成しつつあった世界経済の危機の進行を、急速かつ世界規模に拡大し、経済の縮小・凍結の深刻さは未曽有のものになろうとしている。明らかにこれまでの経済危機とは異なった様相を呈している。
その際立った特徴は、経済恐慌の進展がパンデミック危機と結合したことによって、これまでにない過去最速のペースであること、なおかつ金融システムの崩壊と実体経済の崩壊が、段階的ではなく、同時的に進行し、圧倒的多数の人々の社会的経済的文化的生活の全面にわたる危機をもたらしていることである。なおかつ、この危機に便乗した専制的・独裁的手法が、情報の徹底的公開と透明性をないがしろにし、民主主義的コントロールを棚上げにし、人びとの連帯と協力、同意、参加を求めることなく、幅を利かせていることである。しかもこの危機の進行は、今始まったばかりであり、簡単に収束するどころか、「最悪期はこれから」、まだまだ予期しえぬドミノ的な危機の進行が待ち受けている可能性が極めて大きいことも、その特徴と言えよう。こうした特徴はいずれも、どれ一つとして過小評価できないものであり、危機を克服する、打開する道筋の対策に欠けてはならないものであろう。
すでに3月に入ってからの株式・証券市場での暴落で、時価総額25兆ドルもが蒸発したと言われる(ブルームバーグが86カ国の証券市場の時価総額を集計した結果によると、3/19現在これらの国の証券市場の時価総額は62兆2572億ドルで、2/19現在の87兆8708億ドルより25兆6136億ドル、29.2%減少)。しかもこの間、米国、欧州、日本の全雇用人口の23%に達する1億人以上が新型肺炎発の消費減少により事実上の休職状態に入り、パンデミック危機の直撃を受けたホテル・レジャーと運送、小売り販売の3業種の従事者が占める割合は欧州で27%、日本26%、米国24%で、米・欧・日の国内総生産(GDP)合計に占める割合は13%、5兆5000億ドルに達し

、この3業種の時価総額は昨年末より1兆4400億ドル減少してしまったのである。非常事態宣言が世界各地に波及し、3業種から全経済の縮小にさらに拍車がかけられている事態が進行している。
米シンクタンクの経済政策研究所(EPI)は、米国で新たに失業保険を申請した件数が21日までの1週間で328万3000件と過去最大を記録し、今夏に1400万件に達する公算だと分析している。
ILO(国際労働機関)は3/26、新型コロナウイルスの感染拡大によって世界で失われる雇用が2500万人を「大幅に超える」可能性があるとの見通しを示し、一時的失業やレイオフの規模、失業保険申請件数が当初予想を大幅に超えていると指摘、こうした雇用への下押し要因を今後の見通しに考慮する必要があると強調している。
3/21付けワシントンポスト紙は「8400万人のアメリカ人が家に閉じ込められ、ほとんどの企業がほぼ完全に閉鎖されたため、数日前に予想されていたよりも急速に悪化している。数百万人の労働者を失業ラインに送り込む経済的メルトダウンは、連邦政府の対応努力を上回っています。」と報じる事態である。 続きを読む

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【投稿】コロナ禍に便乗する軍拡策動

「病院船」は感染症対処に有効か

1937年、日中戦争の拡大に際し近衛文麿内閣の杉山陸軍大臣は、昭和天皇に対して「事変は2か月でカタが付く」と大見得を切った。しかし戦況は激化、38年1月に近衛は「(蒋介石の)国民政府を相手にせず」と講和を放棄し戦争は泥沼化、40年の東京オリンピックも中止に追い込まれ、日米戦争へと突き進んだ。

2020年2月26日安倍は「新型コロナの抑え込みには今後1~2週間が極めて重要」と楽観的見通しを示したが、感染は拡大の一途をたどり、一斉休校など効果不明の弥縫策が行われるのみである。

PCR検査や効果的な経済的支援などの対策は放棄され、1億総活躍ならぬ1億総感染=集団免疫戦略=ハイリスク層放置という泥沼へ突き進んでおり、オリンピックの動向を含め、80年前と同じ事態が進行しているのである。 続きを読む

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【投稿】経済恐慌現実化の兆し--経済危機論(19)

<<何が「おめでとう」だ!>>
 3/15、FRB(米連邦準備制度)=米中央銀行が慌ただしく意表を突く形で会合を日曜日に開き、パウエル議長が緊急記者会見を開いた。内容も意表を突くつもりであったのであろう、通常はこれまで一回の会合での利下げ幅は0・25%であったが、一気に1%の利下げに踏み込み、今月3/3の0・5%の緊急利下げと合わせて、政策金利の下げ幅は1・5%という大きさであった。ただし、金利か限りなくゼロに近づいたとはいえ、日本やEUのようなマイナス金利については、「われわれはマイナス金利が適切な政策対応になる可能性は低いとみている」と述べている。ともあれ、パウエル議長は「(新型コロナ危機の)今後の影響は感染がどれだけ広がるかに依存し、どれだけ続くかはわからない」と述べ、ゼロ金利を「(危機を)乗り越えたと確信できるまで続ける」と予告した。合わせて3/17、18両日に予定されていたFOMC(連邦公開 市場委員会)の緊急会合を開き、少なくとも7000億ドルの資産購入という形での量的緩和を発表し、「家計や企業への信用の流れを支えるため、あらゆる範囲の手段を活用し、最大限の雇用と物価安定を促進する用意がある」と表明したのであった。
 トランプ大統領は、今回のFRBの決定を歓迎、「私は非常に満足であり、金融当局におめでとうと言いたい」とした上で、「大きな一歩だ」と称賛したのであった。
 ところが、週明け翌3/16、月曜日のニューヨーク株式市場は、トランプ氏やパウエル氏の期待に反して、ダウ工業株30種平均はほぼ全面安となり、終値は2万0188・52ドル、下落幅は12日に記録した2352ドルを超えて過去最大となった。下落率でも1987年の歴史的株価暴落「ブラックマンデー」以来となる、史上最大の急落となったのである。この日、取引開始直後からすぐさま、相場安定を図る「サーキットブレーカー」が9日と12日に続いて発動し、取引所は15分間の取引停止の事態となった。2/12につけた史上最高値(2万9551ドル)からわずか1カ月あまりで9千ドル超、31・7%も下落したのである。ダウ平均を構成する30銘柄すべてが下落し、航空機ボーイングは20%超の急落、ゴールドマン・サックスなどの金融株やエネルギー株、インテルやマイクロソフトなどのIT銘柄も下落、ハイテク株中心のナスダック市場の総合指数も急落し、12・3%安で終えている。同じ3/16のニューヨーク商業取引所では原油価格も急落し、前週末比3・03ドル安い1バレル=28・70ドルと、ほぼ4年1カ月ぶりの安値に下落している。トランプ大統領には、何が「おめでとう」だ! という事態が突きつけられたのである。
 トランプ大統領はすでに3/13、パンデミック危機に対する初動の甘さに批判が高まってきたことに恐れをなし、国家非常事態を宣言したが、「私には全く責任はない。ルールや規制が遅れを生んだ」と開き直り、今回は「金融危機ではない。乗り越えられる一時的なものだ」と繰り返し強調したが、市場はまったく評価しなかったのである。
 トランプ大統領は記者会見で、甘さと強気一辺倒も消え失せ、「新型コロナウイルスの流行は7月か8月まで続く可能性がある。米国民は今後15日間は10人以上で集まらないのが無難だ。米国経済は衰退へと進んでいるかもしれない」と泣き言を言い出す始末である。 続きを読む

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【投稿】PCR検査を絞って新型コロナが封じ込められると「妄想」する日本 -WTOの指示は「テスト、テスト、テスト」-

【投稿】PCR検査を絞って新型コロナが封じ込められると「妄想」する日本

  -WTOの指示は「テスト、テスト、テスト」-

福井 杉本達也

1 保険適用後も増えないPCR検査
3月12日のPCR検査は1,494件と保険適用後もあまり増えていない。安倍首相は3月14日の記者会見で6,000件/日の体制を整えたとしているが、どこかで大きなブレーキがかかっている。元大阪府知事の橋下徹氏は、3月15日放送のフジテレビ系「日曜報道THE PRIME」で、検査数に関しては検査をどんどん広げますっていうメッセージは間違っていると思うんです。検査数については絶対、絞っていくんだと。死者数を落とすために検査は拡大しないんだということをバチーンっと言わないと」と、生出演中の西村康稔・新型コロナ対策担当大臣に提言した(スポーツ報知:2020.3.15)。そもそも、記者会見で政府の対策を正式発表をすべき加藤厚労相を始め、政府の担当大臣が特定の民放に生出演し、対策の不備を見苦しく言い訳するという事態こそ異常である。政府の闇雲の焦りが見える。
厚労省が「新型コロナウイルス感染症にかかっているのではないかと心配される方が、PCR検査を受けるためには、医師の診察が重要です。『ドライブスルー方式』では、医師の診察を伴わないことが多いため、我が国では、実施しておりません。」(厚生労働省Twitter2020.3.15)というツイートを出した。もちろん韓国も医師が立ち会っており、政府による明らかなフェイク投稿であるが、よっぽど、韓国や米国の「ドライブスルー方式」が気になるものと思える。
結果、3月14日の「越谷のコロナ感染がわかった家族、祖母が肺炎発症する前に高校生が38度の発熱、母親は39度の発熱が4日以上下がらず、病院から保健所に問い合わせたのに検査されずに祖母に感染、肺炎症状でようやく検査。 検査の壁は厚いまま。 検査しなかったから重症者を出した。」という事例のようになる。
WHOは「対策の基本は、感染症例を即座に検出するための積極的な サーベランス、迅速な診断と隔離、濃厚な接触者の追跡と隔 離、これらの対策の重要性を集団(一般の人々)が高いレベ ルで理解し受け入れることである。」としている。WHOのテドロス事務局長は、「テスト、テスト、テスト」(test, test, test’ to combat the #coronavirus pandemic)とPCR検査の重要性を強調した。
米国は国民皆保険ではないため、風邪などでも数万円もの医療費がかかるため積極的に病院に行かない。今期もインフルエンザの流行によって数万人が死亡していたが、このインフル患者の中に新型コロナウイルスの感染者が含まれていたのではないかと疑われている。この1週間・本格的に「ドライブスルー」などの検査を含め検査を強化しだしたところ、感染者が16日現在で3,000人を超え感染が拡大しており、トランプ大統領は13日の記者会見で、スイスの製薬会社「ロシュ」の新型コロナウイルスの検査キットを緊急に認可し、国内の検査機関で使えるようにしたと述べた。既存の検査用の機械を使って24時間でおよそ4,000の検体を検査できる。さらに14日には国家非常事態を宣言し、16日には韓国式の検査方法に適合・適用してやっていくと公表した。スポーツや大規模イベントの8週間の中止、付け加えて10人以上の集会や旅行、外食なども制限するとツイートした。しかし、日本のような闇雲な学校閉鎖はしないとした。米ジョンズ・ホプキンス大のジェニファー・ナゾ上席研究員は日本の検査人数は少ないとして、「適切な検査ができなければ、対処能力が著しく制限される」とし、渡航制限や休校といった対策をどの程度実施するかは「ウイルスがどの程度、どこにあるかが分かるかどうかによる」と日本の対応を批判した(朝日:2020.3.14)。イギリスのジョンソン首相も当初の楽観論を転換して、一気に新型コロナウイルス対策を打ち出した。日本だけが世界から完全に孤立しつつある。どうするつもりか。 続きを読む

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【翻訳】ウイルス宿主の探求における新しい鱗を付けた容疑者

The New York Times International. Edition on February 13, 2020
“A new scaly suspect in the hunt for a virus host”
By James Gorman (先日の”bats”の記事を書いたと同記者)

「ウイルス宿主の探求における新しい鱗を付けた容疑者」

 中国におけるコロナウイルスの動物における病原の探求において、最新の候補は、鱗に覆われ、蟻を食べる哺乳類 “pangolin” (穿山甲 センザンコウ)である。この動物は、絶滅危惧があるとはいえ、食用や薬(漢方薬)に供されるため、中国の市場に多数輸入されている。
 穿山甲の市場は大変大きく、世界で最も多く取引(密取引、闇取引)(“traffic”)されている哺乳類と言われている。アジアにおける穿山甲の全4種目は、すべて、決定的に絶滅に瀕している。ウイルスの宿主として認定されることが、pangolins にとって、いいことなのかよくないことなのかは、明らかではない。このことは、この動物の取引を減少させうるであろうし、また逆のことを引き起こすこともあり得る。
 Pangolin が新ウイルスを人に移した動物であるということも、未だ明らかになっていない。

Feb.13付け N.Y.Times記事

 Batsは、今もこのウイルスの最初の宿主(“original host”) であると考えられている。もしPangolin が、この病気の運搬にかかわっているとすれば、中間宿主(仲介者、媒介者)(“intermediate host”) として働いたと考えられる。科学は、これまでのところ結論的と言うよりも、示唆的のレベルである。伝統的な科学的検証を踏まずに、いくつかの意見が公にされて来ている。
 動物から人に移る病気を研究することに専念している研究者たちの中には、他の科学者たちによって診断されて来ている研究が、いかになされて来たかという公に利用できる資料や評価という科学の息吹のない科学的主張についての議論の導き方に不満や落胆を表明してきている学者もいる。
 科学者たちが、病気の根源の研究の詳細を待つ一方で、もっと単調なありふれた作業であるが、病気の道筋を辿る探検のような仕事に、解決の鍵があるかもしれない。新型ウイルスについて、何が起こっていたかを、確かにするためには、研究者達は、病気の拡散の助けになってきているであろう、どんな動物が武漢の市場にいたのかを、正確に知る必要がある。

 そのウイルスは武漢市場や市場周辺-地上や、例えば囲われたものの中-に関係している人達にて発見された。しかし、いくつかの早期の事例では、何が一番に報告された事例であったかも含めて、その市場に関係のなかった人々の間においてであろう。Mr. John Epstein, vice president in science and outreach at EcoHealth Alliance in New York は述べている。即ち、最初の動物から人に病気が移ったのは、武漢市場やその周辺ではなかったかもしれない、と思われると。人々は、他の場所で動物からのウイルスで病気に罹ってきていると思われる。或いは、もっと早い時期に、未だ知られていない事例として、武漢の市場で病気に罹り、その後、他の人たちに移してきたとも思われる、と。
 さらに、より複雑なことには、武漢市場にいた動物たちは、手早く処理された。もっとも、これら動物のサンプル検査では、ウイルスの存在は否定的であった、との中国からの報告はあるが。Dr. Epstein は、“このことは、われわれが持っているblack box である-どの動物がそこにいて、どの動物が関係していたのか?-と述べている。
 前回のcorona virus の outbreak において、即ち、2003年の中国でのSARSと2012年のSaudi-Arabia におけるMERS-動物の宿主から感染した人たちとの会見は、病原の探究のために必須であった、と博士は述べている。
 その流行に先駆けての、ある報告において、Pangolinが人へのcoronavirusの感染の源であり得る、との早い時期での兆候がある。中国の研究者たちが10月に、あるレポートを公表した。即ち、pangolin は多様なcoronavirusの宿主たり得る、と。彼らはその遺伝子配列 (“genetic sequences”) を public data baseに公表した。その後、Feb.7 新華社は、南中国農業大学が、pangolins が持っているvirus(このvirusは、今、45,000人以上に感染し、1,100人以上を病死させた。)は、99 % 新coronavirusのそれに合致していることを発見した、と報じた。この合致は、今まで、一番近い合致である。この報告は、この発見が証拠として決定的である、とは言っていない。しかしその結果は、Pangolinがこのウイルスの一つの中間宿主であろう、ということを意味する。この分野の科学者たちは、この発見の事実の公表を熱望している。それまで、彼らは評価を下せない。
 加えて、website “Vro-Logical” への投稿では、batsよりのcoronavirusがpangolinsのvirusと再合体して新しいウイルスが生成され得る、とされている。
Mr. Joseph Petrosino, at Baylon College of Medicine (in Houston, USA) は述べている、即ち、彼の同僚のMatthew Wong-生物情報科学者-は、彼の分析結果を公表したと。
Dr. Petrosino は述べている。同氏ほこの作業結果を”bio Rxiv” に近々公表されることを期待している。そして彼と仲間たちは、それを論文審査のある専門誌に提出されることを期待している。さらに彼は述べている。即ち、直近12カ月に公表された遺伝子dataの研究-そのうち一番重要なのは、Pangolinに関する10月の研究-は以下のことを示していた。
即ち、pangolin が有している coronavirus の一部は、ほとんど新ウイルスのそれと一致していた。その部分は、ウイルスが人の細胞に侵入する手段を持っている。それゆえに彼らは、提案している。即ち、bat virus と pangolin virus は、組み合わさった(“combined”)かも知れない。おそらく野生のpangolinにおいて、または他の動物において。
 Dr. Petrosino は、論文審査の過程に注目していて、新ウイルスへの関心の強さは、公での討議を不可避なものとしている。彼は述べている、即ち、web site ”virological”(ウイルス学)は、変人のためのtweeterであり、普通にニュースが載せられるsiteではないと。
 彼の研究室の成果は、最初に南アフリカのnews site である “The Daily Marerick” にて報ぜられた。
 Dr. Epstein は述べている。即ち、犯人(病気を移した感染源たる動物)についての情報(“smoking gun”)を知ろうと思えば、それ以前は健康であった、pangolinか他の動物を取り扱っていた人を見つけることである。彼らは、それらの動物を取り扱い、その後、病を得た。彼らを病気にしたウイルスは、彼らが取り扱っていた動物の体内にいた、と。
期せずして、この土曜日(Feb. 15)は、”World Pangolin Day” である。
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【投稿】経済恐慌の始まりとパンデミック危機--経済危機論(18)

<<「ドミノ倒し」ブラックマンデー>>
3/9、週明け月曜日のニューヨーク株式市場は、主要企業でつくるダウ工業株平均が歴史的な急落となった。終値は前週末比2013・76ドル(7・79%)安い2万3851・02ドル。1日での下げ幅は、これまで最大だった今年2月27日(1190ドル)を抜いて史上最大となった、パニック売りを誘発する、まさにブラックマンデーである。同市場では売買を15分間停止する「サーキットブレーカー」が自動的に発動され、下落幅は一時2100ドルを超える事態である。続く3/10、東京株式市場も続落し、一時1万9000円を下回ったが、終値1万9867円で2万円割れの事態となっている。欧州株も軒並み大幅安となり、ドイツの株価指数は7.9%安、フランスも8.4%安、イタリアは11%安、英CMCマーケッツのアナリストは「株式市場は『血の海』となった」とまで述べている。
株式市場は、新型コロナウィルスによる全世界的なパンデミック危機の拡がりに加え、石油輸出国機構(OPEC)にロシアなど非加盟産油国を加えた「OPECプラス」の協調減産体制が崩壊し、サウジアラビア対ロシアによる石油価格戦争の勃発で原油安ショックが広がり、3/9、原油価格は1バレル=32.09ドル、前日比22.3%も暴落、下げ幅は一時30%を超え、昨年末比実に52%の下落であり、1バレル=20ドル台さえ予想される「ドミノ倒し」が進行、株式市場はまさに原油市場からの「火に油を注ぐ」事態に見舞われたのである。

世界中の金融市場が不安と急落に押し流され、収まる気配がない、崩壊寸前の段階にきている、と言えよう。2月末から3月第一週にかけて、ニューヨーク株式市場は累計3000ドル以上も下落、つい直前、1カ月前の2/11史上最高値を更新した2万9551ドルからすれば実に5700ドルもの下落である。
世界の株式市場は例外なく大きく下落し、明らかに、2008年の世界的な金融危機以来最悪のクラッシュの局面のただなかに浮き沈みを繰り返す、新たな危機の段階に突入しているのである。金融危機の進展と、実体経済が恐慌局面に移行する最悪の事態への進展が差し迫っており、株式、債券、資産などのすべてのバブル資産が実質的に大幅に減価する、紙切れと化す事態、まずは、一部あるいは多くの金融機関の破綻が発生する可能性がきわめて高い事態に直面していると言えよう。 続きを読む

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【翻訳】コロナウイルス理解のために、伝染の三角形(関係)を注視する。

The New York Times International. Edition on February 4, 2020
“To understand the corona virus, look to the epidemic triangle”
By Dan Werb *

「コロナウイルス理解のために、伝染の三角形(関係)を注視する。」

少なくとも 174の謎めいた武漢のコロナウイルスの症例が、中国以外の国で確認されている。そして、潜在的な世界的流行への関心を引き起こしている。我々は、以下の経緯を見てきている。即ち、保健衛生当局が古い資料でもって、伝染への準備と、不必要な恐れの間で右往左往してきたことを。
この新しい outbreak は、次のAIDSの流行なのか、774人の死者を出したSARSの新しい型と同等の伝染病として推移するのであろうか? 単刀直入に、我々は「伝染の三角形/三角関係」(”epidemic triangle”)と呼ぶべき簡単な概念を使うことができる。病疫学の早期より学者達によって行われて来ているように、ある地方で発生した outbreak が、爆発的に伝染してゆくかどうかを予測することが、まずもって不可欠なのである。
“epidemic triangle” は基本的には、相関関係である。それはいかなる outbreak - その特性いかんにかかわらず – であっても、3つの要素の相互作用に懸かっていると断定できる。即ち、「病原体(菌)」”pathogen” (感染を引き起こす主体)、「宿主」”host” (感染の恐れのある生物)そして「環境」”environment” (感染が起きる背景、setting)。それがインフルエンザやコレラであろうと、飲酒運転のような行動の伝染であろうと、いかなる伝染病であっても、”epidemic triangle”のこれら要素の一つへの動的移動の結果である。そして、続いてドミノ現象のごとく新しい事態の突然の爆発を引き起こす。
この現象の古典的事例において、我々はインフルエンザの世界的規模での流行(”pandemic”)という環境変遷を経験している。16世紀中頃、中国の水田において、収穫を台無しにする昆虫を捕食駆除するために、アヒルやカモ(”ducks”)を放つ農法が導入された。このことは、ducksがもう一つの中国の農場での普通の生き物である豚と共に生きることを意味した。その特異な生態は、ducksをして多くのウイルスの寛大なる貯蔵庫にしている。他方、豚は異なったウイルスを、効率よく混ぜ合わせて新しい菌種(株)に育て、そしてそれらを人間に移す。この二種類の動物を近接して飼育することは、ほどなくして新しいウイルスの菌種への結合、移行へと導いた。新しいきわめて伝染力ある病原菌 – pig-duck インフルエンザ交配菌 – は、このようにして種目の垣根をこえて生成され、それ以来、人類を苦しめてきた。
その菌種の仲間に武漢の菌種も含まれるコロナウイルス(その形が「輝く冠」に似ているので、そう呼ばれている)は、抑え込むに大いに医師たちの手を煩わせている。コロナウイルスは普通の風邪や気管支炎の原因菌である。しかしコロナウイルスの仲間は、広がりを見せて、命に係わる恐ろしい菌種をも含んでいる。即ち、SARS (severe acute respiratory Syndrome) や MERS (middle-east respiratory syndrome) である。そしてこれらの死亡率は、それぞれ 15 %, 35 % である。大きい疑問は、この武漢のウイルスは普通の風邪に近いのか或いはSARS に近いのかである。その致死率は、月曜日(Feb. 3) の時点では知られていない。世界で17,000 の病例と少なくとも360人の死者が中国で出ていて、1人の死者がPhilippines で確認されている。Jan. 23 に世界保健機構(W.H.O.)は、世界的な健康への緊急性を宣言するか否かの特別委員会を招集した。2日間の協議の後、最終的に宣言しないことに決めた。もっとも WHO 議長の Mr. Tedros A. Ghebreyesus は、その前兆には気付いていたが「今はまだその時期ではない」とした。しかし、その時は来た。Jan. 30 WHOは再び会議をもって、Outbreak が世界的緊急性の明示に正当性を与える敷居を跨いで入ってきたことを確認した。委員会は、乏しい資料にてではあるが注目すべき公示という選択を掴み取った。即ち、世界的健康の緊急事態は各々の国連のメンバー国が行動を起こすことを要求する法的拘束力ある公示である、と。
私は、epidemic triangle が、WHOがこの公示に導くに至るに重要な手段であったことを疑わない。武漢から発し広まっていて人々を恐れさせている outbreak は、古い病原菌の遺伝子変化における実質的変異の故なのか、この地域に住む住民の病気に対する抵抗力の弱体的変化なのか、または環境の変化なのか? 武漢 outbreak は広がり続けているので、社会がヒステリックな状況に落ち込んで行くのを避けるべく、”epidemic triangle” の計算法 (calculus”) を適応するのが、人々の健康状態を効率的に表示するに最も頼れる方法であろう。
第一に、この新しい病原菌は、その伝染力と毒性において、前回の菌種からいかに多く変遷しているか、我々は知る必要がある。最初の菌群が Dec. 31 に報告されて以来の急激なる出現より判断して、武漢の菌種は、高い伝染力を有しうるであろう。全体的にみて SARSは、相対的に低い再生産率 (reproductive ratio “RO”) である 0.5 である。これは二件の病例が、ただ一つの追加病例を生むことを意味している。WHO も有している早い段階での計算では、武漢菌種の RO は、1.4 ~ 2.5 であり、最初の感染者より二次感染者として二例を生むことになる。この RO は、季節的に発生するインフルエンザよりは少し高目である。(参考までに、「麻疹(はしか)」のROは 12~ 18 である。)
さらに多くの病例が利用可能となって、もしこの新しいcoronavirusのROが低くとどまっていれば、監視と検疫によって我々は、その拡散を止めることに相対的に、自信を持ち得るであろう。もっともROが高くなれば、これらの手段は、着実に効力が劣化する。 その毒性については、武漢ウイルスの早期の染色体の連続性は、有り難くも、SARSとの関係性はかなり遠い、(これら染色体は、73% が同じであるに過ぎない。)このことは、SARSより死亡率は小さいことを意味している。(もっとも、確信をもって言えるには、未だ早すぎるが。)
第二に、このoutbreakは、その宿主(人間)の病原菌への弱さ、冒されやすさにおける変遷によって、いかに説明出来うるものか我々は問わねばならない。ここで科学が求めていることとは、その病状である。即ち、死亡した人々は老人か、免疫力が弱まっている人たちであることは、我々が他の普通のcoronavirus の感染と矛盾しない死亡率である。
このことは、epidemic triangle の最後の要素である”environment” に託されている。そしてそこにおいて事態が複雑化したのである。中国経済が成長拡大しているので、飛行機で移動する中国市民の数が天文学的に増大しているし、多くの国民が旧正月を祝うために大挙して都会より地方へと移動した。これは世界最大の人の移動である。3億人ものおおくの人々が中国国内で2週間を超えて車や列車、飛行機で旅行を計画した。この移動の間、検疫は意欲的には行い難たかった。もっとも中国は、多くの他の国々よりも、きびしい公衆衛生の手段や方法を有しているが。そして中国は、最終的には、5千万人以上の市民の移動を封鎖(“lockdown”)することで解決策を示した。
その状況が移り変わっているところは、世界中で中国と繋がりがあるところである。2005年、最初のSARS outbreakの2年後、たった233の国際航空ルートがあっただけであったが、2016年までに3倍以上の739になっていた。このことは、さらに多くのルートが、中国からのウイルスの持ち出しとなっていたことを意味している。同じ期間に中国に出入りする国際線旅客は、約3百万人より5,100万人へと爆発的に増加していた。簡単に言えば、中国の肥大する立ち位置は、武漢coronavirusが増殖できる環境を大いに広げてきた。(そして、この故に多くの航空会社が、中国へのフライトを取りやめている。)このことは、epidemic triangle の三要素間で、現行のoutbreak の広がりを予測するのを一層複雑なものにしている。
我々は、新しい伝染病の脅威に直面しているが、その病源はさて置き、一つの定理に頼ることができる。即ち、各々は最後には、epidemic triangle の三要素によってはっきり説明されるであろう、と。武漢coronavirusの場合、我々を最も困惑させているものは、それを介して病原菌(体)”pathogen”が、宿主”host”に伝染する環境”environment”の急速なる拡散拡大である。そして、このことは世界の一つの強国(”a global superpower”)としての中国の出現をはっきりと位置付けている。このような変化の規模では、武漢coronavirus は、SARSのような「怖さ」より菌が変異して、伝染病の歴史の一つの輝点として、次のスペイン風邪 (“the next Spanish flu.”)になり得るか、の現況である。

* Dan Werb : an assistant professor in the division of infectious diseases
and global public health at the University of California, San Diego
and the director of the Center on Drug Policy Evaluation.

[ 邦訳: 芋森 ]

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【投稿】闇雲の新型コロナウイルス対策と旧日本軍と厚労省の深い関係

【投稿】闇雲の新型コロナウイルス対策と旧日本軍と厚労省の深い関係
                                                                                                  福井 杉本達也

1 新型コロナウイルスに闇夜の「バンザイ突撃」-中韓からの入国制限は世紀の愚策
厚労省のPCR検査が増強されない中、瀬戸際に追い込まれ焦りまくる官邸は、3月6日の閣議で、闇雲に中国・韓国からの入国者の14日間の指定場所での隔離などによる全く遅すぎた「水際対策」(?…いやいや、とっくにコロナは陸地に上がってる:ツイッター)の強化を打ち出した。中国では既に湖北省以外はピークを超えている。東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は、「どこまで効果が上がるかは科学的にはわからない。こうした対策をとるにしても、新型コロナウイルスが日本国内に侵入するリスクがあることが本格的に懸念され始めたころに行っておくべきことだった」(NHK:2020.3.6)と述べている。韓国外相は「非友好的なだけでなく非科学的」と批判した。中国人の入国者は2019年は960万人を超え、韓国も560万人、逆に日本人の中国への出国は146万人(うちビジネスが42万人)・韓国へは238万人(ビジネスは25万人)となっており、中韓とのサプライチェーンを意図的に切断するもので、経済的なダメージは計り知れない。世紀の大愚策といってよい。既に、日産やホンダ・マツダなど自動車産業の国内主要工場は中国からの部品供給が滞り、生産ストップしている。車部品の3割は中国製といわれ、エンジン部品の周辺の中核部品も供給している(日経:2020.2.12)。また、感染対策と称して危機感を煽り、菅官房長官が1億枚を確保するとした肝心のマスクの生産は中国が8割を占める。政府が買い上げ北海道に集中的に供給するとしたものの、十分に行き渡らない。
ところで、肝心の新型コロナウイルスのPCR検査だが、厚労省は3月6日より、検査を保険適用するととしたが、窓口は「帰国者・接触者外来等の検査体制の整った医療機関」に限定される。これまでのように保健所で検査を断られてしまう事例は少なくなるかもしれないが、検査窓口が限定されており、検査数が大きく改善することは望めない。もちろん、検査データの「医療機関」→「保健所」→「感染研」のルートは維持される。県が厚労省の顔色を窺い独自に検査数を増やすことができない事情には、厚労省の医官が各県の厚生関係部署に派遣され、医師会や病院・保健所・衛生研究所を統括していることにもある。院内感染した有田病院において和歌山県知事は「早期発見し重症化させないことが大事。『医者にかかるな』というのはおかしい、従わない」共同:2020.2.28)と国の指導に抵抗し、徹底した検査を行い医療崩壊を食い止めたのは、むしろ例外的である。 続きを読む

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【投稿】安倍の大暴走と感染研の闇―新型コロナウイルスと731部隊OB-

【投稿】安倍の大暴走と感染研の闇―新型コロナウイルスと731部隊OB-
                               福井 杉本達也
1 新型コロナウイルス対策の大暴走

安倍内閣の新型コロナウイルス対策が場当たり的に大暴走している。2月27日、安倍首相はあまりに唐突に全国の小中高、臨時休校を要請した。前日:26日の大規模イベント中止要請に次ぐものである。しかも、学校の一斉休校の要請は「法的拘束力はない」と安倍首相自らが答弁。25日に専門家会議が開催されたが、大規模イベントの中止や、まして全小中高の休校措置などは議論にもなっていなかった。29日午後6時からの安倍の記者会見では「あと1・2週間が勝負だ」というものの、「1・2週間」に何の根拠もなく、わずか2日間での判断変更のエビデンスについての具体的な数字も示されなかった。テレワークなど現実離れした言葉だけが妙に浮いており、一斉休校やイベント中止などの経済的影響には雇用調整助成金を使うというが、既存の雇用保険制度の一環であり、目新しさは何もない。
一方、現場の大混乱のなか、休校の時期、期間は「それぞれの地域の実情に合わせて柔軟に」と無茶苦茶、文科大臣も蚊帳の外であり、教育現場は大混乱に陥った。「小・中学校に通う子どもを持ち、出勤できなくなる看護師が全体の2割強に当たる170人に達する」(「帯広厚生病院が一部の診療制限へ」:十勝毎日:2020.2.27)。巷では、マスクどころかトイレットペーパーやカップ麺もスーパーの棚から消えてしまった。まさに1973年のオイルショック以上の社会的大混乱である。与党からも「社会全体にとって突然のことで、唐突感は否めない」との大批判が出ている。立憲党の安住氏によると、内閣府特命担当大臣の西村氏からは「首相が判断し、下におろした」と説明があったことを明らかにし、「万端の準備をしていないままに、首相が決断した可能性が高い」と指摘した。いったい、この2日間で何があったのか。対策が後手後手に回って支持率が大幅に下落したための大博打なのか、IOC委員による東京オリンピック中止発言か、はたまた、クルーズ船の検疫大失策による海外からの批判か、実は水面下では既に感染が大規模に拡大しているのか。 続きを読む

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【投稿】パンデミック危機と世界同時株安--経済危機論(17)

<<「市中感染、必ず起きる」>>
2/25、ニューヨーク株式市場は、新型コロナウイルスによる肺炎の世界的な拡大・パンデミック危機への懸念から、前日に続き大幅に下落、ダウ平均株価が▲3.56%、1031ドル、ナスダックの下落率はそれ以上で、▲3.7%という大暴落となった。欧州もドイツの▲4.01%、イタリアに至っては▲5.43%の暴落、ストックス欧州600指数の終値は▲3.8%下落となった。東京株式市場も大幅に下落、下げ幅は▲4%を超える事態となった。韓国総合株価指数も▲3.87%の下落、アジア太平洋の株式市場も軒並み大幅に下落、タイ証券取引所のSET総合指数は▲3.98%下落している。
2/25のニューヨーク株式市場は、実は取引開始直後は、前日の1000ドルを超す急落の反動で上昇していたが、買いが一巡する

や、一挙に下げに転じたのであった。きっかけは、米疾病対策センター(CDC)が、新型肺炎の世界的な大流行「パンデミック」に備えるよう警告したことであった。同センターのナンシー・メッソニエ国立予防接種・呼吸器疾患センター(NCIRD)所長が、記者団との会見で、「米国内で市中感染が起きると予想している」、「起きるか起きないかという問題ではなく、いつ起きるかの問題だ。必ず起きる」と強調したのであった。トランプ大統領は25日、このCDCの注意喚起に先立ち、新型ウイルスの米国内の感染拡大リスクは小さいとの見解を示し、「米国内では非常によく封じ込まれている」と発言していたが、市場は大統領の楽観論を無視、これまでの浮かれたような株高バブルが実体経済を反映しておらず、米総合購買担当者指数(PMI)の50割れなど、根底に流れるファンダメンタルズ・基礎的経済条件の悪化と直面するパンデミック危機が結びついた結果が、この暴落を招いたと言えよう。「空気」が一変し、世界同時株安へと一挙に波及したのである。反転・揺り戻しがあったとしても、事態は楽観できないと言えよう。
この結びつきの厄介なことは、たとえFRB(米連邦準備制度)=中央銀行が低い金利をさらに引き下げたり、マイナス金利を導入して金融市場に流動性資金を大量に供給したとしても、パンデミック危機への進行は、病原菌の拡散という明らかに別要因であり、金融市場操作のようには対処できないことである。
しかも経済のグローバル化によって、中国経済の果たす役割が決定的に高まり、パンデミック危機が製造業基地としての中国、巨大な消費市場としての中国に依存してきた世界のサプライチェーンを大きく損ない、人とモノの交流がグローバルに拡大した結果として病原菌もグローバルに拡散し、結果としてその人とモノの交流が遮断され、実体経済に大きな損失をもたらす可能性が否定しえない局面に直面していることである。まさにパンデミック危機と経済危機の結合が進行していると言えよう。 続きを読む

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