Assert Webの更新情報(2020-03-28)

【最近の投稿一覧】
3月28日 【投稿】パンデミック危機と反恐慌政策--経済危機論(20)
3月23日 【投稿】コロナ禍に便乗する軍拡策動
3月17日 【投稿】経済恐慌現実化の兆し--経済危機論(19)
3月17日 【投稿】PCR検査を絞って新型コロナが封じ込められると「妄想」する日本
3月13日 【翻訳】ウイルス宿主の探求における新しい鱗を付けた容疑者
3月10日 【投稿】経済恐慌の始まりとパンデミック危機--経済危機論(18)
3月9日 【翻訳】コロナウイルス理解のために、伝染の三角形(関係)を注視する。
3月6日 【投稿】闇雲の新型コロナウイルス対策と旧日本軍と厚労省の深い関係
3月1日  【投稿】安倍の大暴走と感染研の闇―新型コロナウイルスと731部隊OB-
2月27日  【投稿】パンデミック危機と世界同時株安--経済危機論(17)
2月15日  【投稿】日本の新型コロナウイルスの強制隔離は「こうしてはいけない」 いう教科書に載る見本

【archive 情報】
「大阪市立大学 ビラコレ 1968-1970」に、以下のページを追加。(3/27)
1969年11月期  <法・経学生総会、佐藤訪米阻止11.13行動、統一学長団交追及>

「大阪市立大学 ビラコレ 1968-1970」に、以下のページを追加。(3/03)
1969年10月期  <機動隊常駐糾弾・抗議スト、10.21国際反戦行動、学長団交へ>

「大阪市立大学 ビラコレ 1968-1970」に、以下のページを追加。(2/25)
1969年9月期   <医学部強制捜査、機動隊常駐糾弾、抗議ストへ>

「History」・「戦後学生運動の歴史」に、1968年・1969年の年表を追加。(2020/01/03)

【準備中】
「民学同前史–戦後初期の学生運動」を準備中です。
「民学同第2次分裂(B)(C)」「民学同第3次分裂」のページを準備中です。

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【投稿】パンデミック危機と反恐慌政策--経済危機論(20)

<<「最悪期はこれから」>>
パンデミック危機の拡大が、経済危機の進行と結合して、新たな段階に突入し、すでに「コロナ恐慌」と言われる事態へと進展している。新型コロナウィルスの蔓延は、昨年来、醸成しつつあった世界経済の危機の進行を、急速かつ世界規模に拡大し、経済の縮小・凍結の深刻さは未曽有のものになろうとしている。明らかにこれまでの経済危機とは異なった様相を呈している。
その際立った特徴は、経済恐慌の進展がパンデミック危機と結合したことによって、これまでにない過去最速のペースであること、なおかつ金融システムの崩壊と実体経済の崩壊が、段階的ではなく、同時的に進行し、圧倒的多数の人々の社会的経済的文化的生活の全面にわたる危機をもたらしていることである。なおかつ、この危機に便乗した専制的・独裁的手法が、情報の徹底的公開と透明性をないがしろにし、民主主義的コントロールを棚上げにし、人びとの連帯と協力、同意、参加を求めることなく、幅を利かせていることである。しかもこの危機の進行は、今始まったばかりであり、簡単に収束するどころか、「最悪期はこれから」、まだまだ予期しえぬドミノ的な危機の進行が待ち受けている可能性が極めて大きいことも、その特徴と言えよう。こうした特徴はいずれも、どれ一つとして過小評価できないものであり、危機を克服する、打開する道筋の対策に欠けてはならないものであろう。
すでに3月に入ってからの株式・証券市場での暴落で、時価総額25兆ドルもが蒸発したと言われる(ブルームバーグが86カ国の証券市場の時価総額を集計した結果によると、3/19現在これらの国の証券市場の時価総額は62兆2572億ドルで、2/19現在の87兆8708億ドルより25兆6136億ドル、29.2%減少)。しかもこの間、米国、欧州、日本の全雇用人口の23%に達する1億人以上が新型肺炎発の消費減少により事実上の休職状態に入り、パンデミック危機の直撃を受けたホテル・レジャーと運送、小売り販売の3業種の従事者が占める割合は欧州で27%、日本26%、米国24%で、米・欧・日の国内総生産(GDP)合計に占める割合は13%、5兆5000億ドルに達し

、この3業種の時価総額は昨年末より1兆4400億ドル減少してしまったのである。非常事態宣言が世界各地に波及し、3業種から全経済の縮小にさらに拍車がかけられている事態が進行している。
米シンクタンクの経済政策研究所(EPI)は、米国で新たに失業保険を申請した件数が21日までの1週間で328万3000件と過去最大を記録し、今夏に1400万件に達する公算だと分析している。
ILO(国際労働機関)は3/26、新型コロナウイルスの感染拡大によって世界で失われる雇用が2500万人を「大幅に超える」可能性があるとの見通しを示し、一時的失業やレイオフの規模、失業保険申請件数が当初予想を大幅に超えていると指摘、こうした雇用への下押し要因を今後の見通しに考慮する必要があると強調している。
3/21付けワシントンポスト紙は「8400万人のアメリカ人が家に閉じ込められ、ほとんどの企業がほぼ完全に閉鎖されたため、数日前に予想されていたよりも急速に悪化している。数百万人の労働者を失業ラインに送り込む経済的メルトダウンは、連邦政府の対応努力を上回っています。」と報じる事態である。 続きを読む

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【投稿】コロナ禍に便乗する軍拡策動

「病院船」は感染症対処に有効か

1937年、日中戦争の拡大に際し近衛文麿内閣の杉山陸軍大臣は、昭和天皇に対して「事変は2か月でカタが付く」と大見得を切った。しかし戦況は激化、38年1月に近衛は「(蒋介石の)国民政府を相手にせず」と講和を放棄し戦争は泥沼化、40年の東京オリンピックも中止に追い込まれ、日米戦争へと突き進んだ。

2020年2月26日安倍は「新型コロナの抑え込みには今後1~2週間が極めて重要」と楽観的見通しを示したが、感染は拡大の一途をたどり、一斉休校など効果不明の弥縫策が行われるのみである。

PCR検査や効果的な経済的支援などの対策は放棄され、1億総活躍ならぬ1億総感染=集団免疫戦略=ハイリスク層放置という泥沼へ突き進んでおり、オリンピックの動向を含め、80年前と同じ事態が進行しているのである。 続きを読む

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【投稿】経済恐慌現実化の兆し--経済危機論(19)

<<何が「おめでとう」だ!>>
 3/15、FRB(米連邦準備制度)=米中央銀行が慌ただしく意表を突く形で会合を日曜日に開き、パウエル議長が緊急記者会見を開いた。内容も意表を突くつもりであったのであろう、通常はこれまで一回の会合での利下げ幅は0・25%であったが、一気に1%の利下げに踏み込み、今月3/3の0・5%の緊急利下げと合わせて、政策金利の下げ幅は1・5%という大きさであった。ただし、金利か限りなくゼロに近づいたとはいえ、日本やEUのようなマイナス金利については、「われわれはマイナス金利が適切な政策対応になる可能性は低いとみている」と述べている。ともあれ、パウエル議長は「(新型コロナ危機の)今後の影響は感染がどれだけ広がるかに依存し、どれだけ続くかはわからない」と述べ、ゼロ金利を「(危機を)乗り越えたと確信できるまで続ける」と予告した。合わせて3/17、18両日に予定されていたFOMC(連邦公開 市場委員会)の緊急会合を開き、少なくとも7000億ドルの資産購入という形での量的緩和を発表し、「家計や企業への信用の流れを支えるため、あらゆる範囲の手段を活用し、最大限の雇用と物価安定を促進する用意がある」と表明したのであった。
 トランプ大統領は、今回のFRBの決定を歓迎、「私は非常に満足であり、金融当局におめでとうと言いたい」とした上で、「大きな一歩だ」と称賛したのであった。
 ところが、週明け翌3/16、月曜日のニューヨーク株式市場は、トランプ氏やパウエル氏の期待に反して、ダウ工業株30種平均はほぼ全面安となり、終値は2万0188・52ドル、下落幅は12日に記録した2352ドルを超えて過去最大となった。下落率でも1987年の歴史的株価暴落「ブラックマンデー」以来となる、史上最大の急落となったのである。この日、取引開始直後からすぐさま、相場安定を図る「サーキットブレーカー」が9日と12日に続いて発動し、取引所は15分間の取引停止の事態となった。2/12につけた史上最高値(2万9551ドル)からわずか1カ月あまりで9千ドル超、31・7%も下落したのである。ダウ平均を構成する30銘柄すべてが下落し、航空機ボーイングは20%超の急落、ゴールドマン・サックスなどの金融株やエネルギー株、インテルやマイクロソフトなどのIT銘柄も下落、ハイテク株中心のナスダック市場の総合指数も急落し、12・3%安で終えている。同じ3/16のニューヨーク商業取引所では原油価格も急落し、前週末比3・03ドル安い1バレル=28・70ドルと、ほぼ4年1カ月ぶりの安値に下落している。トランプ大統領には、何が「おめでとう」だ! という事態が突きつけられたのである。
 トランプ大統領はすでに3/13、パンデミック危機に対する初動の甘さに批判が高まってきたことに恐れをなし、国家非常事態を宣言したが、「私には全く責任はない。ルールや規制が遅れを生んだ」と開き直り、今回は「金融危機ではない。乗り越えられる一時的なものだ」と繰り返し強調したが、市場はまったく評価しなかったのである。
 トランプ大統領は記者会見で、甘さと強気一辺倒も消え失せ、「新型コロナウイルスの流行は7月か8月まで続く可能性がある。米国民は今後15日間は10人以上で集まらないのが無難だ。米国経済は衰退へと進んでいるかもしれない」と泣き言を言い出す始末である。 続きを読む

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【投稿】PCR検査を絞って新型コロナが封じ込められると「妄想」する日本 -WTOの指示は「テスト、テスト、テスト」-

【投稿】PCR検査を絞って新型コロナが封じ込められると「妄想」する日本

  -WTOの指示は「テスト、テスト、テスト」-

福井 杉本達也

1 保険適用後も増えないPCR検査
3月12日のPCR検査は1,494件と保険適用後もあまり増えていない。安倍首相は3月14日の記者会見で6,000件/日の体制を整えたとしているが、どこかで大きなブレーキがかかっている。元大阪府知事の橋下徹氏は、3月15日放送のフジテレビ系「日曜報道THE PRIME」で、検査数に関しては検査をどんどん広げますっていうメッセージは間違っていると思うんです。検査数については絶対、絞っていくんだと。死者数を落とすために検査は拡大しないんだということをバチーンっと言わないと」と、生出演中の西村康稔・新型コロナ対策担当大臣に提言した(スポーツ報知:2020.3.15)。そもそも、記者会見で政府の対策を正式発表をすべき加藤厚労相を始め、政府の担当大臣が特定の民放に生出演し、対策の不備を見苦しく言い訳するという事態こそ異常である。政府の闇雲の焦りが見える。
厚労省が「新型コロナウイルス感染症にかかっているのではないかと心配される方が、PCR検査を受けるためには、医師の診察が重要です。『ドライブスルー方式』では、医師の診察を伴わないことが多いため、我が国では、実施しておりません。」(厚生労働省Twitter2020.3.15)というツイートを出した。もちろん韓国も医師が立ち会っており、政府による明らかなフェイク投稿であるが、よっぽど、韓国や米国の「ドライブスルー方式」が気になるものと思える。
結果、3月14日の「越谷のコロナ感染がわかった家族、祖母が肺炎発症する前に高校生が38度の発熱、母親は39度の発熱が4日以上下がらず、病院から保健所に問い合わせたのに検査されずに祖母に感染、肺炎症状でようやく検査。 検査の壁は厚いまま。 検査しなかったから重症者を出した。」という事例のようになる。
WHOは「対策の基本は、感染症例を即座に検出するための積極的な サーベランス、迅速な診断と隔離、濃厚な接触者の追跡と隔 離、これらの対策の重要性を集団(一般の人々)が高いレベ ルで理解し受け入れることである。」としている。WHOのテドロス事務局長は、「テスト、テスト、テスト」(test, test, test’ to combat the #coronavirus pandemic)とPCR検査の重要性を強調した。
米国は国民皆保険ではないため、風邪などでも数万円もの医療費がかかるため積極的に病院に行かない。今期もインフルエンザの流行によって数万人が死亡していたが、このインフル患者の中に新型コロナウイルスの感染者が含まれていたのではないかと疑われている。この1週間・本格的に「ドライブスルー」などの検査を含め検査を強化しだしたところ、感染者が16日現在で3,000人を超え感染が拡大しており、トランプ大統領は13日の記者会見で、スイスの製薬会社「ロシュ」の新型コロナウイルスの検査キットを緊急に認可し、国内の検査機関で使えるようにしたと述べた。既存の検査用の機械を使って24時間でおよそ4,000の検体を検査できる。さらに14日には国家非常事態を宣言し、16日には韓国式の検査方法に適合・適用してやっていくと公表した。スポーツや大規模イベントの8週間の中止、付け加えて10人以上の集会や旅行、外食なども制限するとツイートした。しかし、日本のような闇雲な学校閉鎖はしないとした。米ジョンズ・ホプキンス大のジェニファー・ナゾ上席研究員は日本の検査人数は少ないとして、「適切な検査ができなければ、対処能力が著しく制限される」とし、渡航制限や休校といった対策をどの程度実施するかは「ウイルスがどの程度、どこにあるかが分かるかどうかによる」と日本の対応を批判した(朝日:2020.3.14)。イギリスのジョンソン首相も当初の楽観論を転換して、一気に新型コロナウイルス対策を打ち出した。日本だけが世界から完全に孤立しつつある。どうするつもりか。 続きを読む

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【翻訳】ウイルス宿主の探求における新しい鱗を付けた容疑者

The New York Times International. Edition on February 13, 2020
“A new scaly suspect in the hunt for a virus host”
By James Gorman (先日の”bats”の記事を書いたと同記者)

「ウイルス宿主の探求における新しい鱗を付けた容疑者」

 中国におけるコロナウイルスの動物における病原の探求において、最新の候補は、鱗に覆われ、蟻を食べる哺乳類 “pangolin” (穿山甲 センザンコウ)である。この動物は、絶滅危惧があるとはいえ、食用や薬(漢方薬)に供されるため、中国の市場に多数輸入されている。
 穿山甲の市場は大変大きく、世界で最も多く取引(密取引、闇取引)(“traffic”)されている哺乳類と言われている。アジアにおける穿山甲の全4種目は、すべて、決定的に絶滅に瀕している。ウイルスの宿主として認定されることが、pangolins にとって、いいことなのかよくないことなのかは、明らかではない。このことは、この動物の取引を減少させうるであろうし、また逆のことを引き起こすこともあり得る。
 Pangolin が新ウイルスを人に移した動物であるということも、未だ明らかになっていない。

Feb.13付け N.Y.Times記事

 Batsは、今もこのウイルスの最初の宿主(“original host”) であると考えられている。もしPangolin が、この病気の運搬にかかわっているとすれば、中間宿主(仲介者、媒介者)(“intermediate host”) として働いたと考えられる。科学は、これまでのところ結論的と言うよりも、示唆的のレベルである。伝統的な科学的検証を踏まずに、いくつかの意見が公にされて来ている。
 動物から人に移る病気を研究することに専念している研究者たちの中には、他の科学者たちによって診断されて来ている研究が、いかになされて来たかという公に利用できる資料や評価という科学の息吹のない科学的主張についての議論の導き方に不満や落胆を表明してきている学者もいる。
 科学者たちが、病気の根源の研究の詳細を待つ一方で、もっと単調なありふれた作業であるが、病気の道筋を辿る探検のような仕事に、解決の鍵があるかもしれない。新型ウイルスについて、何が起こっていたかを、確かにするためには、研究者達は、病気の拡散の助けになってきているであろう、どんな動物が武漢の市場にいたのかを、正確に知る必要がある。

 そのウイルスは武漢市場や市場周辺-地上や、例えば囲われたものの中-に関係している人達にて発見された。しかし、いくつかの早期の事例では、何が一番に報告された事例であったかも含めて、その市場に関係のなかった人々の間においてであろう。Mr. John Epstein, vice president in science and outreach at EcoHealth Alliance in New York は述べている。即ち、最初の動物から人に病気が移ったのは、武漢市場やその周辺ではなかったかもしれない、と思われると。人々は、他の場所で動物からのウイルスで病気に罹ってきていると思われる。或いは、もっと早い時期に、未だ知られていない事例として、武漢の市場で病気に罹り、その後、他の人たちに移してきたとも思われる、と。
 さらに、より複雑なことには、武漢市場にいた動物たちは、手早く処理された。もっとも、これら動物のサンプル検査では、ウイルスの存在は否定的であった、との中国からの報告はあるが。Dr. Epstein は、“このことは、われわれが持っているblack box である-どの動物がそこにいて、どの動物が関係していたのか?-と述べている。
 前回のcorona virus の outbreak において、即ち、2003年の中国でのSARSと2012年のSaudi-Arabia におけるMERS-動物の宿主から感染した人たちとの会見は、病原の探究のために必須であった、と博士は述べている。
 その流行に先駆けての、ある報告において、Pangolinが人へのcoronavirusの感染の源であり得る、との早い時期での兆候がある。中国の研究者たちが10月に、あるレポートを公表した。即ち、pangolin は多様なcoronavirusの宿主たり得る、と。彼らはその遺伝子配列 (“genetic sequences”) を public data baseに公表した。その後、Feb.7 新華社は、南中国農業大学が、pangolins が持っているvirus(このvirusは、今、45,000人以上に感染し、1,100人以上を病死させた。)は、99 % 新coronavirusのそれに合致していることを発見した、と報じた。この合致は、今まで、一番近い合致である。この報告は、この発見が証拠として決定的である、とは言っていない。しかしその結果は、Pangolinがこのウイルスの一つの中間宿主であろう、ということを意味する。この分野の科学者たちは、この発見の事実の公表を熱望している。それまで、彼らは評価を下せない。
 加えて、website “Vro-Logical” への投稿では、batsよりのcoronavirusがpangolinsのvirusと再合体して新しいウイルスが生成され得る、とされている。
Mr. Joseph Petrosino, at Baylon College of Medicine (in Houston, USA) は述べている、即ち、彼の同僚のMatthew Wong-生物情報科学者-は、彼の分析結果を公表したと。
Dr. Petrosino は述べている。同氏ほこの作業結果を”bio Rxiv” に近々公表されることを期待している。そして彼と仲間たちは、それを論文審査のある専門誌に提出されることを期待している。さらに彼は述べている。即ち、直近12カ月に公表された遺伝子dataの研究-そのうち一番重要なのは、Pangolinに関する10月の研究-は以下のことを示していた。
即ち、pangolin が有している coronavirus の一部は、ほとんど新ウイルスのそれと一致していた。その部分は、ウイルスが人の細胞に侵入する手段を持っている。それゆえに彼らは、提案している。即ち、bat virus と pangolin virus は、組み合わさった(“combined”)かも知れない。おそらく野生のpangolinにおいて、または他の動物において。
 Dr. Petrosino は、論文審査の過程に注目していて、新ウイルスへの関心の強さは、公での討議を不可避なものとしている。彼は述べている、即ち、web site ”virological”(ウイルス学)は、変人のためのtweeterであり、普通にニュースが載せられるsiteではないと。
 彼の研究室の成果は、最初に南アフリカのnews site である “The Daily Marerick” にて報ぜられた。
 Dr. Epstein は述べている。即ち、犯人(病気を移した感染源たる動物)についての情報(“smoking gun”)を知ろうと思えば、それ以前は健康であった、pangolinか他の動物を取り扱っていた人を見つけることである。彼らは、それらの動物を取り扱い、その後、病を得た。彼らを病気にしたウイルスは、彼らが取り扱っていた動物の体内にいた、と。
期せずして、この土曜日(Feb. 15)は、”World Pangolin Day” である。
[ 完 ] 続きを読む

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【投稿】経済恐慌の始まりとパンデミック危機--経済危機論(18)

<<「ドミノ倒し」ブラックマンデー>>
3/9、週明け月曜日のニューヨーク株式市場は、主要企業でつくるダウ工業株平均が歴史的な急落となった。終値は前週末比2013・76ドル(7・79%)安い2万3851・02ドル。1日での下げ幅は、これまで最大だった今年2月27日(1190ドル)を抜いて史上最大となった、パニック売りを誘発する、まさにブラックマンデーである。同市場では売買を15分間停止する「サーキットブレーカー」が自動的に発動され、下落幅は一時2100ドルを超える事態である。続く3/10、東京株式市場も続落し、一時1万9000円を下回ったが、終値1万9867円で2万円割れの事態となっている。欧州株も軒並み大幅安となり、ドイツの株価指数は7.9%安、フランスも8.4%安、イタリアは11%安、英CMCマーケッツのアナリストは「株式市場は『血の海』となった」とまで述べている。
株式市場は、新型コロナウィルスによる全世界的なパンデミック危機の拡がりに加え、石油輸出国機構(OPEC)にロシアなど非加盟産油国を加えた「OPECプラス」の協調減産体制が崩壊し、サウジアラビア対ロシアによる石油価格戦争の勃発で原油安ショックが広がり、3/9、原油価格は1バレル=32.09ドル、前日比22.3%も暴落、下げ幅は一時30%を超え、昨年末比実に52%の下落であり、1バレル=20ドル台さえ予想される「ドミノ倒し」が進行、株式市場はまさに原油市場からの「火に油を注ぐ」事態に見舞われたのである。

世界中の金融市場が不安と急落に押し流され、収まる気配がない、崩壊寸前の段階にきている、と言えよう。2月末から3月第一週にかけて、ニューヨーク株式市場は累計3000ドル以上も下落、つい直前、1カ月前の2/11史上最高値を更新した2万9551ドルからすれば実に5700ドルもの下落である。
世界の株式市場は例外なく大きく下落し、明らかに、2008年の世界的な金融危機以来最悪のクラッシュの局面のただなかに浮き沈みを繰り返す、新たな危機の段階に突入しているのである。金融危機の進展と、実体経済が恐慌局面に移行する最悪の事態への進展が差し迫っており、株式、債券、資産などのすべてのバブル資産が実質的に大幅に減価する、紙切れと化す事態、まずは、一部あるいは多くの金融機関の破綻が発生する可能性がきわめて高い事態に直面していると言えよう。 続きを読む

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【翻訳】コロナウイルス理解のために、伝染の三角形(関係)を注視する。

The New York Times International. Edition on February 4, 2020
“To understand the corona virus, look to the epidemic triangle”
By Dan Werb *

「コロナウイルス理解のために、伝染の三角形(関係)を注視する。」

少なくとも 174の謎めいた武漢のコロナウイルスの症例が、中国以外の国で確認されている。そして、潜在的な世界的流行への関心を引き起こしている。我々は、以下の経緯を見てきている。即ち、保健衛生当局が古い資料でもって、伝染への準備と、不必要な恐れの間で右往左往してきたことを。
この新しい outbreak は、次のAIDSの流行なのか、774人の死者を出したSARSの新しい型と同等の伝染病として推移するのであろうか? 単刀直入に、我々は「伝染の三角形/三角関係」(”epidemic triangle”)と呼ぶべき簡単な概念を使うことができる。病疫学の早期より学者達によって行われて来ているように、ある地方で発生した outbreak が、爆発的に伝染してゆくかどうかを予測することが、まずもって不可欠なのである。
“epidemic triangle” は基本的には、相関関係である。それはいかなる outbreak - その特性いかんにかかわらず – であっても、3つの要素の相互作用に懸かっていると断定できる。即ち、「病原体(菌)」”pathogen” (感染を引き起こす主体)、「宿主」”host” (感染の恐れのある生物)そして「環境」”environment” (感染が起きる背景、setting)。それがインフルエンザやコレラであろうと、飲酒運転のような行動の伝染であろうと、いかなる伝染病であっても、”epidemic triangle”のこれら要素の一つへの動的移動の結果である。そして、続いてドミノ現象のごとく新しい事態の突然の爆発を引き起こす。
この現象の古典的事例において、我々はインフルエンザの世界的規模での流行(”pandemic”)という環境変遷を経験している。16世紀中頃、中国の水田において、収穫を台無しにする昆虫を捕食駆除するために、アヒルやカモ(”ducks”)を放つ農法が導入された。このことは、ducksがもう一つの中国の農場での普通の生き物である豚と共に生きることを意味した。その特異な生態は、ducksをして多くのウイルスの寛大なる貯蔵庫にしている。他方、豚は異なったウイルスを、効率よく混ぜ合わせて新しい菌種(株)に育て、そしてそれらを人間に移す。この二種類の動物を近接して飼育することは、ほどなくして新しいウイルスの菌種への結合、移行へと導いた。新しいきわめて伝染力ある病原菌 – pig-duck インフルエンザ交配菌 – は、このようにして種目の垣根をこえて生成され、それ以来、人類を苦しめてきた。
その菌種の仲間に武漢の菌種も含まれるコロナウイルス(その形が「輝く冠」に似ているので、そう呼ばれている)は、抑え込むに大いに医師たちの手を煩わせている。コロナウイルスは普通の風邪や気管支炎の原因菌である。しかしコロナウイルスの仲間は、広がりを見せて、命に係わる恐ろしい菌種をも含んでいる。即ち、SARS (severe acute respiratory Syndrome) や MERS (middle-east respiratory syndrome) である。そしてこれらの死亡率は、それぞれ 15 %, 35 % である。大きい疑問は、この武漢のウイルスは普通の風邪に近いのか或いはSARS に近いのかである。その致死率は、月曜日(Feb. 3) の時点では知られていない。世界で17,000 の病例と少なくとも360人の死者が中国で出ていて、1人の死者がPhilippines で確認されている。Jan. 23 に世界保健機構(W.H.O.)は、世界的な健康への緊急性を宣言するか否かの特別委員会を招集した。2日間の協議の後、最終的に宣言しないことに決めた。もっとも WHO 議長の Mr. Tedros A. Ghebreyesus は、その前兆には気付いていたが「今はまだその時期ではない」とした。しかし、その時は来た。Jan. 30 WHOは再び会議をもって、Outbreak が世界的緊急性の明示に正当性を与える敷居を跨いで入ってきたことを確認した。委員会は、乏しい資料にてではあるが注目すべき公示という選択を掴み取った。即ち、世界的健康の緊急事態は各々の国連のメンバー国が行動を起こすことを要求する法的拘束力ある公示である、と。
私は、epidemic triangle が、WHOがこの公示に導くに至るに重要な手段であったことを疑わない。武漢から発し広まっていて人々を恐れさせている outbreak は、古い病原菌の遺伝子変化における実質的変異の故なのか、この地域に住む住民の病気に対する抵抗力の弱体的変化なのか、または環境の変化なのか? 武漢 outbreak は広がり続けているので、社会がヒステリックな状況に落ち込んで行くのを避けるべく、”epidemic triangle” の計算法 (calculus”) を適応するのが、人々の健康状態を効率的に表示するに最も頼れる方法であろう。
第一に、この新しい病原菌は、その伝染力と毒性において、前回の菌種からいかに多く変遷しているか、我々は知る必要がある。最初の菌群が Dec. 31 に報告されて以来の急激なる出現より判断して、武漢の菌種は、高い伝染力を有しうるであろう。全体的にみて SARSは、相対的に低い再生産率 (reproductive ratio “RO”) である 0.5 である。これは二件の病例が、ただ一つの追加病例を生むことを意味している。WHO も有している早い段階での計算では、武漢菌種の RO は、1.4 ~ 2.5 であり、最初の感染者より二次感染者として二例を生むことになる。この RO は、季節的に発生するインフルエンザよりは少し高目である。(参考までに、「麻疹(はしか)」のROは 12~ 18 である。)
さらに多くの病例が利用可能となって、もしこの新しいcoronavirusのROが低くとどまっていれば、監視と検疫によって我々は、その拡散を止めることに相対的に、自信を持ち得るであろう。もっともROが高くなれば、これらの手段は、着実に効力が劣化する。 その毒性については、武漢ウイルスの早期の染色体の連続性は、有り難くも、SARSとの関係性はかなり遠い、(これら染色体は、73% が同じであるに過ぎない。)このことは、SARSより死亡率は小さいことを意味している。(もっとも、確信をもって言えるには、未だ早すぎるが。)
第二に、このoutbreakは、その宿主(人間)の病原菌への弱さ、冒されやすさにおける変遷によって、いかに説明出来うるものか我々は問わねばならない。ここで科学が求めていることとは、その病状である。即ち、死亡した人々は老人か、免疫力が弱まっている人たちであることは、我々が他の普通のcoronavirus の感染と矛盾しない死亡率である。
このことは、epidemic triangle の最後の要素である”environment” に託されている。そしてそこにおいて事態が複雑化したのである。中国経済が成長拡大しているので、飛行機で移動する中国市民の数が天文学的に増大しているし、多くの国民が旧正月を祝うために大挙して都会より地方へと移動した。これは世界最大の人の移動である。3億人ものおおくの人々が中国国内で2週間を超えて車や列車、飛行機で旅行を計画した。この移動の間、検疫は意欲的には行い難たかった。もっとも中国は、多くの他の国々よりも、きびしい公衆衛生の手段や方法を有しているが。そして中国は、最終的には、5千万人以上の市民の移動を封鎖(“lockdown”)することで解決策を示した。
その状況が移り変わっているところは、世界中で中国と繋がりがあるところである。2005年、最初のSARS outbreakの2年後、たった233の国際航空ルートがあっただけであったが、2016年までに3倍以上の739になっていた。このことは、さらに多くのルートが、中国からのウイルスの持ち出しとなっていたことを意味している。同じ期間に中国に出入りする国際線旅客は、約3百万人より5,100万人へと爆発的に増加していた。簡単に言えば、中国の肥大する立ち位置は、武漢coronavirusが増殖できる環境を大いに広げてきた。(そして、この故に多くの航空会社が、中国へのフライトを取りやめている。)このことは、epidemic triangle の三要素間で、現行のoutbreak の広がりを予測するのを一層複雑なものにしている。
我々は、新しい伝染病の脅威に直面しているが、その病源はさて置き、一つの定理に頼ることができる。即ち、各々は最後には、epidemic triangle の三要素によってはっきり説明されるであろう、と。武漢coronavirusの場合、我々を最も困惑させているものは、それを介して病原菌(体)”pathogen”が、宿主”host”に伝染する環境”environment”の急速なる拡散拡大である。そして、このことは世界の一つの強国(”a global superpower”)としての中国の出現をはっきりと位置付けている。このような変化の規模では、武漢coronavirus は、SARSのような「怖さ」より菌が変異して、伝染病の歴史の一つの輝点として、次のスペイン風邪 (“the next Spanish flu.”)になり得るか、の現況である。

* Dan Werb : an assistant professor in the division of infectious diseases
and global public health at the University of California, San Diego
and the director of the Center on Drug Policy Evaluation.

[ 邦訳: 芋森 ]

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【投稿】闇雲の新型コロナウイルス対策と旧日本軍と厚労省の深い関係

【投稿】闇雲の新型コロナウイルス対策と旧日本軍と厚労省の深い関係
                                                                                                  福井 杉本達也

1 新型コロナウイルスに闇夜の「バンザイ突撃」-中韓からの入国制限は世紀の愚策
厚労省のPCR検査が増強されない中、瀬戸際に追い込まれ焦りまくる官邸は、3月6日の閣議で、闇雲に中国・韓国からの入国者の14日間の指定場所での隔離などによる全く遅すぎた「水際対策」(?…いやいや、とっくにコロナは陸地に上がってる:ツイッター)の強化を打ち出した。中国では既に湖北省以外はピークを超えている。東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は、「どこまで効果が上がるかは科学的にはわからない。こうした対策をとるにしても、新型コロナウイルスが日本国内に侵入するリスクがあることが本格的に懸念され始めたころに行っておくべきことだった」(NHK:2020.3.6)と述べている。韓国外相は「非友好的なだけでなく非科学的」と批判した。中国人の入国者は2019年は960万人を超え、韓国も560万人、逆に日本人の中国への出国は146万人(うちビジネスが42万人)・韓国へは238万人(ビジネスは25万人)となっており、中韓とのサプライチェーンを意図的に切断するもので、経済的なダメージは計り知れない。世紀の大愚策といってよい。既に、日産やホンダ・マツダなど自動車産業の国内主要工場は中国からの部品供給が滞り、生産ストップしている。車部品の3割は中国製といわれ、エンジン部品の周辺の中核部品も供給している(日経:2020.2.12)。また、感染対策と称して危機感を煽り、菅官房長官が1億枚を確保するとした肝心のマスクの生産は中国が8割を占める。政府が買い上げ北海道に集中的に供給するとしたものの、十分に行き渡らない。
ところで、肝心の新型コロナウイルスのPCR検査だが、厚労省は3月6日より、検査を保険適用するととしたが、窓口は「帰国者・接触者外来等の検査体制の整った医療機関」に限定される。これまでのように保健所で検査を断られてしまう事例は少なくなるかもしれないが、検査窓口が限定されており、検査数が大きく改善することは望めない。もちろん、検査データの「医療機関」→「保健所」→「感染研」のルートは維持される。県が厚労省の顔色を窺い独自に検査数を増やすことができない事情には、厚労省の医官が各県の厚生関係部署に派遣され、医師会や病院・保健所・衛生研究所を統括していることにもある。院内感染した有田病院において和歌山県知事は「早期発見し重症化させないことが大事。『医者にかかるな』というのはおかしい、従わない」共同:2020.2.28)と国の指導に抵抗し、徹底した検査を行い医療崩壊を食い止めたのは、むしろ例外的である。 続きを読む

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【投稿】安倍の大暴走と感染研の闇―新型コロナウイルスと731部隊OB-

【投稿】安倍の大暴走と感染研の闇―新型コロナウイルスと731部隊OB-
                               福井 杉本達也
1 新型コロナウイルス対策の大暴走

安倍内閣の新型コロナウイルス対策が場当たり的に大暴走している。2月27日、安倍首相はあまりに唐突に全国の小中高、臨時休校を要請した。前日:26日の大規模イベント中止要請に次ぐものである。しかも、学校の一斉休校の要請は「法的拘束力はない」と安倍首相自らが答弁。25日に専門家会議が開催されたが、大規模イベントの中止や、まして全小中高の休校措置などは議論にもなっていなかった。29日午後6時からの安倍の記者会見では「あと1・2週間が勝負だ」というものの、「1・2週間」に何の根拠もなく、わずか2日間での判断変更のエビデンスについての具体的な数字も示されなかった。テレワークなど現実離れした言葉だけが妙に浮いており、一斉休校やイベント中止などの経済的影響には雇用調整助成金を使うというが、既存の雇用保険制度の一環であり、目新しさは何もない。
一方、現場の大混乱のなか、休校の時期、期間は「それぞれの地域の実情に合わせて柔軟に」と無茶苦茶、文科大臣も蚊帳の外であり、教育現場は大混乱に陥った。「小・中学校に通う子どもを持ち、出勤できなくなる看護師が全体の2割強に当たる170人に達する」(「帯広厚生病院が一部の診療制限へ」:十勝毎日:2020.2.27)。巷では、マスクどころかトイレットペーパーやカップ麺もスーパーの棚から消えてしまった。まさに1973年のオイルショック以上の社会的大混乱である。与党からも「社会全体にとって突然のことで、唐突感は否めない」との大批判が出ている。立憲党の安住氏によると、内閣府特命担当大臣の西村氏からは「首相が判断し、下におろした」と説明があったことを明らかにし、「万端の準備をしていないままに、首相が決断した可能性が高い」と指摘した。いったい、この2日間で何があったのか。対策が後手後手に回って支持率が大幅に下落したための大博打なのか、IOC委員による東京オリンピック中止発言か、はたまた、クルーズ船の検疫大失策による海外からの批判か、実は水面下では既に感染が大規模に拡大しているのか。 続きを読む

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【投稿】パンデミック危機と世界同時株安--経済危機論(17)

<<「市中感染、必ず起きる」>>
2/25、ニューヨーク株式市場は、新型コロナウイルスによる肺炎の世界的な拡大・パンデミック危機への懸念から、前日に続き大幅に下落、ダウ平均株価が▲3.56%、1031ドル、ナスダックの下落率はそれ以上で、▲3.7%という大暴落となった。欧州もドイツの▲4.01%、イタリアに至っては▲5.43%の暴落、ストックス欧州600指数の終値は▲3.8%下落となった。東京株式市場も大幅に下落、下げ幅は▲4%を超える事態となった。韓国総合株価指数も▲3.87%の下落、アジア太平洋の株式市場も軒並み大幅に下落、タイ証券取引所のSET総合指数は▲3.98%下落している。
2/25のニューヨーク株式市場は、実は取引開始直後は、前日の1000ドルを超す急落の反動で上昇していたが、買いが一巡する

や、一挙に下げに転じたのであった。きっかけは、米疾病対策センター(CDC)が、新型肺炎の世界的な大流行「パンデミック」に備えるよう警告したことであった。同センターのナンシー・メッソニエ国立予防接種・呼吸器疾患センター(NCIRD)所長が、記者団との会見で、「米国内で市中感染が起きると予想している」、「起きるか起きないかという問題ではなく、いつ起きるかの問題だ。必ず起きる」と強調したのであった。トランプ大統領は25日、このCDCの注意喚起に先立ち、新型ウイルスの米国内の感染拡大リスクは小さいとの見解を示し、「米国内では非常によく封じ込まれている」と発言していたが、市場は大統領の楽観論を無視、これまでの浮かれたような株高バブルが実体経済を反映しておらず、米総合購買担当者指数(PMI)の50割れなど、根底に流れるファンダメンタルズ・基礎的経済条件の悪化と直面するパンデミック危機が結びついた結果が、この暴落を招いたと言えよう。「空気」が一変し、世界同時株安へと一挙に波及したのである。反転・揺り戻しがあったとしても、事態は楽観できないと言えよう。
この結びつきの厄介なことは、たとえFRB(米連邦準備制度)=中央銀行が低い金利をさらに引き下げたり、マイナス金利を導入して金融市場に流動性資金を大量に供給したとしても、パンデミック危機への進行は、病原菌の拡散という明らかに別要因であり、金融市場操作のようには対処できないことである。
しかも経済のグローバル化によって、中国経済の果たす役割が決定的に高まり、パンデミック危機が製造業基地としての中国、巨大な消費市場としての中国に依存してきた世界のサプライチェーンを大きく損ない、人とモノの交流がグローバルに拡大した結果として病原菌もグローバルに拡散し、結果としてその人とモノの交流が遮断され、実体経済に大きな損失をもたらす可能性が否定しえない局面に直面していることである。まさにパンデミック危機と経済危機の結合が進行していると言えよう。 続きを読む

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【投稿】日本の新型コロナウイルスの強制隔離は「こうしてはいけない」という教科書に載る見本

【投稿】日本の新型コロナウイルスの強制隔離は「こうしてはいけない」という教科書に載る見本
                            福井 杉本達也

1 米国人退避―日本政府のクルーズ船の強制隔離政策に愛想をつかす
 共同通信によると「在日米大使館は15日、米国務省が新型コロナウイルスによる肺炎を巡り、横浜港に停泊するクルーズ船『ダイヤモンド・プリンセス』から米国人乗客らをチャーター機で帰国させると発表した。チャーター機は16日夕に日本に到着し、米国人はバスで移動する。日本政府当局者は、17日に羽田空港から出発する予定だと明らかにした。世界保健機関(WHO)は中国国外での感染拡大は同船だけに『劇的な増加』が見られると指摘。米国内では船内に乗客乗員を待機させ続ける日本政府の対応を疑問視する声が高まっており、米政府は早期の帰国が必要と判断したとみられる。」(2020.2.15)
クルーズ船という医療施設もなく、感染症対策も不十分な狭い空間に、3,700人もの乗客・乗員を他の人々より感染リスクは高いという理由だけで、2週間も監禁することは、最も不合理的であり・人権無視を甚だしい。既に、カンボジアでは日本が寄港を拒否し2週間海上をさまよったクルーズ船「ウエステルダム」の乗客の下船を開始した。また、イタリアはわずか12時間で乗客の下船を認めている。日本だけが時代錯誤的に、「水際作戦」と称して、巨大な動く国際都市ともいうべきクルーズ船の訳のわからない強制隔離政策に突っ込んでしまった。国際的な大非難を受けたことは至極当然である。国内的には強権や官僚の忖度で押さえつけていた安倍政権も、その無能さを国際的に晒してしまった。 続きを読む

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【投稿】危機の深化と民主主義--経済危機論(16)

<<パンデミックをもたらしたもの>>
2/13、中国・湖北省の衛生健康委員会は、新型コロナウイルス感染症例が12日に1万4840件、前日から実に45%も増加し、同省での感染例は計5万件に近づいた、と発表している。これまでの核酸の検査キットによるものに、画像スキャンで確認された症例を加えたという。ここ数日、新たな感染者の伸びが鈍化していたかに見えたが、反転増大している実態が浮かび上がってきたのである。ウィルス拡散の実態は、不正確、あるいは不明かもしれないのである。
そもそもこのウィルス拡散の経緯が、いくつもの疑問点や問題点を含んでいる。
▼ 最初の患者は、湖北省・武漢市で2019年12月1日に発見され、12/8に原因不明肺炎と診断される。
▼ 12/26、上海市公共衛生臨床センター科研プロジェクトが武漢市中心医院と武漢市疾病制御センターから発熱患者の検体を入手し、精密検査。
▼ 12/29、湖北省中西結合医院呼吸科・重症医学科主任の張継先医師が武漢の海鮮市場で働く人たちが数多く同類の肺炎に罹っていることを湖北省および武漢の衛生健康委員会疾病コントロールセンターに報告。
▼ 12/30、武漢市中心医院眼科医・李文亮がグループ内のチャットで「武漢の華南海鮮市場で7人のSARS(に類似した)患者が出た」と発信。
▼ 12/31、武漢市衛生健康委員会が、原因不明の肺炎が発生し、華南海鮮市場と関係しており、27例の症例と重症7人であるが、「人‐人感染」はなく、「予防可能で制御可能である」と発表。
▼ 2020/1/1、武漢警察の公式ウェイボー(微博)「平安武漢」が武漢の医者らが訴えた情報は偽情報で社会の秩序を乱すとして8人を摘発したと発表。
▼ 1/5、検体検査をしていた上海市公共衛生臨床センターが病原菌は「歴史上見たことがない新型コロナウイルスだ」と明言。
▼ 1/17、浙江省で新たに患者5人が発生、中国最高権威の著名な疫学者・鐘南山院士が警告を発し、国家衛生健康委員会が鐘南山をトップとする「最高レベル専門家チーム」を結成。
▼ 1/19、鐘南山をリーダーとする専門家チームが武漢入り、協和医院を視察、「人‐人」感染を確認、「緊急事態」と判断、国家衛生健康委員会を通じて、李克強国務院総理に報告。
▼ 1/21、中国政府が公式に新型コロナウィルス感染拡大を発表、ここで初めて国際社会全体が知ることとなった。
▼ 1/22、中国国家衛生健康委員会の李斌副主任が同日午前0時時点で確認された感染者数が440人、死者数は9人に増えたこと、「すでにヒトからヒトの感染、医療関係者への感染が確認され、一定範囲の地域へ拡散している」と指摘。ウイルスが変異する可能性についても言及し、「さらに拡散の危険がある」と述べる。
▼ 1/23、習近平国家主席の名において「重要指示」を発表。1月23日午前2時、武漢市新型コロナウイルス肺炎予防・抑制指揮部は第1号通告を発表し、「1月23日10時から、全市の路線バス、地下鉄、フェリー、長距離バスの運行を一時的に停止する。特別な理由がない限り、市民は武漢を離れてはならない。空港や鉄道駅から武漢を離れるルートを一時閉鎖する」ことを通知した。
以上が武漢市閉鎖という非常事態に至る、これまでに明らかになったおおよその経緯であるが、ウイルスの拡散を封じ込める絶好の機会が何度かあったにもかかわらず、逃してしまっている。
まず、発生から12月の1カ月、ほとんど何らの対策も講じられず、情報さえ公開されなかった。12月下旬には多くの報告が寄せられ、重傷者まで出ていたにもかかわらず放置し、12/31になってようやく武漢市衛生健康委員会が、原因不明の肺炎が発生したこと、しかし「人‐人感染」はなく、「予防可能で制御可能である」と発表。
翌1/1には、当事者である医師らが訴えた情報は偽情報で社会の秩序を乱すとして8人を摘発し、二度とこのようなデマは流しませんという誓約書にも署名捺印させて事態を隠ぺいすることに終始した。1月上旬には数人の医療従事者が感染していたにもかかわらずこれも隠蔽され、もちろん、予防措置は一切講じられず、1月中旬まで武漢でフェイスマスクを着用している市民はほとんどいなかったのである。
しかも1/21の公式発表、1/23の武漢市閉鎖まで、約50日間の間に、何らかの危惧と危険を察知したのであろう、実に約500万人の人々が何の検診も警告も受けずにすでに武漢市を去っており、ウィルス拡散が放置されてしまったこと、情報公開と予防措置という決定的な行動が一切取られなかったことである。こうした経緯こそがパンデミック(世界的な感染・流行)をもたらしたのである。
こんなこともありうるさ、では済ませられない決定的な中国当局、ならびに政権を担う中国共産党指導部の失態と言えよう。彼らは、ウイルス拡散に対抗し、防止する代わりに、情報と真実の隠蔽に力を注いでいたのである。たとえその後の果断な決断と行動が大いに、あるいは少しは事態を改善させたとしても、事ここにまで至る責任は免れないと言えよう。 続きを読む

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【翻訳】コロナウィルスについて

The New York Times International. Edition on January 30, 2020
“Numerous, wide-ranging and adapted to carrying diseases”
By James Gorman

「数が多く、広範囲にそして種々の病気を運ぶに順応している。」

 もし前回のコロナウイルスの outbreaks (「急激な発生」)が何らかの気配、暗示を有しているならば、今、拡散している中国、武漢の菌種の系統は、ゆくゆくは蝙蝠 (“Bats”)に行く着くかもしれない。
 Dr. Peter Daszak, president of Eco-Health Alliance, USA, ―彼は、動物から人に移り罹る病気を中国で15年にわたり研究してきている。「我々は未だその根源を知らない。しかし蝙蝠由来(”bat-origin”)のコロナウイルスであるとのいくつかの確かな証拠がある。そして、それはおそらく中国の “horseshoe bat” に行きつく。」と述ている。その蝙蝠は普通のありふれた種で、重さはわずか 1 ounce (28.35 g ) 程度である。
もし彼の主張が正しければ、この菌種は、豚における破壊的ウイルス伝染病であったと同様に SARSや MERSもBats コロナウイルスによって引き起こされたように、他の蝙蝠が宿している多くの他のウイルスに合わされるであろう。
 蝙蝠は、発病することなく多くの異なったウイルスの宿主(“host”) たることができる。
Bats は、Marburg, Nipah, Hendra* ウイルスの保菌生体(”natural reservoir”)である。そしてそれらは、Africa, Malaysia, Bangladesh,Australia において人間に移りoutbreaks させた。また Batsは Ebolaウイルスのnatural reservoirと考えられている。またBatsは、狂犬病ウイルスも持っている。このケースでは、その病に罹っている。
 Batsのウイルス耐性(耐菌、耐毒)(“tolerance”) は、他の哺乳類より優れていて、その多くの特性の一つである。 Batsは唯一の飛ぶ哺乳動物である。そして病原体を持っている昆虫類を大量に貪り食う。バナナ、アボカド、マンゴー等、多様な果物の受粉に不可欠な生き物である。さらにBats は驚くほど多種あり哺乳類の種目の1/4ほどを占めている。
 しかし、Batsのウイルスと共存する能力―それは他の動物、とりわけ人間のそれよりはるかに優れている―は、我々がそれらを食べ、家畜市場で取引し、かつそれらの住んでいる地域に入っていくときには、破壊的な結果をもたらす。
 Batsが、どのようにしてかくも多くのウイルスを宿していて、かつ生き永らえているかについては、科学の深遠なる疑問であり続けてきた。そして新しい研究は以下のことを示唆している。即ち答えはBats が、いかにして飛ぶことへ進化し順応するために免疫システムを変えて来たのかに、横たわっている。 続きを読む

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【投稿】新型コロナウイルスを巡る、泥縄の「隔離政策国家」日本

【投稿】新型コロナウイルスを巡る、泥縄の「隔離政策国家」日本
                             福井 杉本達也

1 クルーズ船に3700人も監禁する「隔離政策国家」日本
 2月3日、横浜に到着したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で日本や東アジア・東南アジアを周遊し、香港で下船してしまった香港籍の男性が新型コロナウイルスに感染したことがわかった。そこで、厚労省は同船の乗客乗員のうち、香港籍男性と同じバスツアーに参加したりした濃厚接触の疑いのある273人を検査し、結果が判明した102人中、5日に10人、6日に10人の新たな感染者が確認された。今後もさらに感染者が拡大する可能性がある。
しかし、残り3400人もの乗客・乗員を「経過観察期間」という名目で14日間も狭い閉鎖空間に監禁する理由はあるのだろうか。香港籍男性は武漢在住ではないので、2次感染、3次感染の疑いが濃厚である。とするならば、新型コロナウイルスはかなりの程度、日本を始め世界各国に広がっている可能性が大きい。奈良県のバス運転手・バスガイド・千葉県のバスガイドの例を含め武漢はおろか中国にも行ってはいない2次・3次感染である。厚生労働省は「水際対策」に力を入れているが、「水際対策」は、国内で感染が広ま っていない場合に限られる。安倍首相は、感染している人は入国を拒否するという方針を打ち出したが、このような方針は既に合理的な判断とは言えない。確かに3700人は他の人々よりは感染リスクは高いが、ウイルスを保有しているかもしれないという理由だけで2週間も監禁することは人権無視も甚だしい。高齢者も多く、既に持病の薬が切れかけていると訴える乗客も多数ある。定期的に病院に通う時期にある乗船者もあるであろう。新型ウイルス以外の症状で何か異変があった場合には誰が責任をとるのか。

2 国内で2次・3次感染者:水際作戦は無理―インフルエンザと同様の対策をすべき
 1月28日に奈良県の60代の運転手が新型コロナウイルス感染者の明らかになった段階で厚労省は「水際作戦」から季節性インフルエンザと同等の対応に切り替えるべきだったのではないか。上昌弘医療ガバナンス研究所理事長は「そもそも空港検疫などいくらやっても新型コロナウイルスの感染者の流入は防げない。最長で2週間の潜伏期があり、多くの感染者が空港検疫を素通りするからだ。このことは2009年の新型インフルエンザの流行で実証されている」(「新型肺炎」日本の対策は大間違い)と指摘している。既に中国の春節の民族大移動は1月中旬には始まっていた。日本にも武漢からの9000人を始め、大量の中国人観光客が来ていた。1月29日、政府は第1便のチャーター機を武漢に飛ばして邦人206人を帰国させたが、中国政府が武漢市を閉鎖した中での、全くの無為無策の政治的ポーズだけだったのではないか。
帰国させるにあたっては当然ながら検体検査の体制が不可欠である。上氏によれば、「新型コロナウイルスの検査は簡単だ。鼻腔やのどに綿棒を入れてぬぐい液を採取し、PCR法を用い てコロナウイルスの遺伝子の有無を調べればいい。PCR法は多くの感染症に対して、臨床応用されている。簡単な検査で、設備さえあれば数時間で結 果は出る。外部の検査会社に委託する場合でも、翌日には結果が戻ってくる。」ところが、「普通の国民は、このような検査を受けることができない。厚労省の方針で、検査は中国からの帰国者や濃厚接触者など、ごく一部に限定」している。「厚労省がやるべきは、希望者すべてが検査できるような体制を整備することだ。財源を用意し、保険診療に入れればいい。あとは放っておいても医療機関と検査会社が体制を整備してくれる。新型コロナウイルス感染は指定感染症のため、陽性になれば、医師には報告義務が課されている。厚労省はリアルタイムに感染状況を把握できる。その費用は1検体で1万円くらいだから、100万人が検査しても、100億円程度だ。」という。ところが、いまなお、悪あがきで、あくまでも「水際作戦」に固執する厚労省はこうした体制を取ろうとしていない。

3 いたずらに危険性のみを煽るマスコミ
 日経新聞、2月6日の記事によると、「肺炎や発熱などの症状がない人を含め、すでに国内外で感染」が広がってしまい、西浦博北大教授によれば「『現時点では10万人以上が感染している可能性が高い』」、「感染者の半数近くで症状がみられない間に感染が広がった」とし、現時点での感染者数からの致死率は2%、実際はもっと低く0.3~0.6%という。つまり、毒性はそれほど高くないが、収束するには時間がかかるということである。それをバス運転手やバスガイドがどこへ立ち寄ったかとか、新幹線で往復したとか、クルーズ船の乗客がどこの港でオープンツアーに参加したなどと、「感染経路」ばかりを取り上げ、いたずらに危険性を煽っている。日本と中国の観光や産業を巡る人的交流は既に「感染経路」では把握できるわけもない。武漢には日本のホンダや日産、日本製鉄、イオンなど日本の大企業が大量に進出しており、人的交流は新コロナウイルスが流行し始めた昨年12月段階においても活発であり、個別の「感染経路」を問題にしても何の足しにもならない。既に国内外に感染が広がっているとするならば、感染対策の目的は国内での流行を食い止め、死者を減らすことに変更すべきである。米国ではインフルエンザが流行し、感染者は1900万人を超え、死亡者は1万人を超えたという(日経:2020.2.6)。現時点での新型コロナウイルスによる死亡者数は千人にも満たないのであるから、よっぽど、米国のインフルエンザの方が怖い。しかし、米国との人的交流をストップするという声はでない。不可能だからである。マスコミは今一度頭を冷やして冷静に考えるべきである。 続きを読む

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【投稿】京都市長選の結果をめぐって--統一戦線論(67)

<<不信任でも自公「圧勝」>>
 2/2投開票、2020年最初の全国注目の選挙であった京都市長選の結果は、
門川大作 210,640(得票率:45.1%)
福山和人 161,618(得票率:34.6%)
村山祥栄  94,859(得票率:20.3%)
であった。投票率は前回より5.03ポイント上昇、40.71%で、20年ぶりに40%を超えている。
 門川氏は現職で、自民党京都府連、立憲民主党京都府連、国民民主党京都府連、公明党、社民党京都府連推薦、第二の福山氏は、共産党、れいわ新選組、新社会党推薦、緑の党京都府本部支持、第三の村山氏は、地域政党・京都党前代表で前市議、2008年にも市長選に立候補している。
 この構図で特徴的なことは、言うまでもないことではあるが、立憲、国民、社民の野党3党が国政で対立している自民・公明と手を組んだことである。前回も前々回もこれまでも同様であるが、立憲、国民は民主党として手を組んだ。対する福山氏は、新たにれいわ新選組が支援に回った。「安倍政治を許さない!」として、立憲、国民、社民の野党3党は、共産党とともに野党共闘を推進する立場にありながら、なぜこの期に及んでも自公と手を組むのか、これに対して福山陣営に新しく加わったれいわ効果がいかなるものか、が注目されたと言えよう。
 結果は上記の通り、門川陣営の獲得した得票は、対立したに候補の合計票を4万5837票も下回っている。現職・門川批判票の方が断然多いのである。この点だけを取れば、明らかに不信任が下されたと言えよう。
 門川陣営は相当の危機感を抱いていたことは当然であろう。陣営の演説会場には、「951を忘れるな」「油断大敵」という大きな垂れ幕を用意し、弁士は、今回の選挙は12年前と同じ構図だとして、「(福山が)激しく追い上げてきている」と危機感をあおっている。12年前、門川氏に対して、共産党は中村和雄弁護士を擁立、そこに市議だった村山氏が加わり、三つ巴の闘いは今回と全く同一である。今回と決定的に違うのは、「951を忘れるな」というその票差であった。中村氏は門川氏に951票差にまで迫ったのであった。1000票余り逆転されれば敗北という危機感であった。ところが、接戦・激戦の予想に反して、2位の福山氏に対して、951票どころか約5万票近くもの「圧勝」(自民関係者)を門川氏にもたらしたのである。
 第3位の村山氏は「人件費の見直し、事業の整理、交通局の民営化など財政再建を徹底的に行う」という規制緩和・市場原理主義の新自由主義路線を掲げ、門川票に食い込んだことは明らかであり、出口調査によると門川票を3割弱切り崩しているが、上回るものではなかった。
 こうした中で、福山氏を支援したれいわが、昨夏の参院選で京都市で獲得した票は2万9,656票であり、今回の出口調査によれば、無党派層の投票先は福山氏38% 村山氏が30%、門川氏26%であったことからすれば、れいわ票の多くが福山氏に回ったとしても追いつかない票差である。 続きを読む

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【投稿】伊方原発の全電源喪失と燃料棒落下の重大事故

【投稿】伊方原発の全電源喪失と燃料棒落下の重大事故
                                                                                       福井 杉本達也

1 伊方原発の全電源喪失事故
1月25日、定期点検中の伊方原子力発電所全体で全電源喪失の重大インシデントが起きた。NHKによると、1月25日午後3時40分頃停電が起き、「すぐに非常用の発電機が作動するなどしたため、停電は解消」したというが、1,2号機は3秒程度、定期点検中の3号機は10秒程度全電源を喪失してしまった。「非常用発電機が作動したのは、記録が残っている平成11年以降初めて」で「当時、3号機では外部から電気の供給を受ける2系統の送電線のうち、バックアップ 用の系統の安全装置に異常が無いか点検が行われていて、突然、電気が遮断」されのが原因という。この間、3号機燃料プールでは午後3時から5時の間に1.1度の上昇が認められた。3号機は昨年12月に定期点検入りしており、直ちに水が沸騰し、核燃料が冷却されずに溶融に至るということではないが、東北大の圓山・小宮研究室の計算よれば、60日目の崩壊熱は熱出力の0.095%もあり、「崩壊熱に相当する水量の経時変化」では、70万kw級の原発の運転停止後60日経過後でも5t/時の水量が必要とされる。1日では120tの水量にものぼり、1,2日で燃料が冷却されず燃料棒の溶融が起こる。ところが四国電力は「3号機は非常用ディーゼル発電機からの受電に成功しており、福島第一原子力発電所 事故のように、全交流電源が喪失したわけではありません。」と間の抜けたプレスリリースを行っている。
3号機には1,2号機と共用の18.7万V送電系統と50万V送電系統の2つの送電系統があるが、今回、1,2号機系統の電気が遮断されたことから今回の全電源喪失が起きたが、ではどうして50万V系統からの電気がすぐに供給されなかったのか。また、3号機専用にディーゼル発電機2基があるが、今回は運よく発電機が起動できたから10秒程度の停電で済んがものの万一2基とも起動に失敗した場合は炉心の冷却手段を失う。2019年9月18日には北海道電力の泊原発1号機で、異物混入により非常用発電機の起動失敗などが報告されている。 続きを読む

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【投稿】パンデミックと経済危機結合の危険--経済危機論(15)

<<「武漢ショック」>>
中国の人口1,100万人の大都市、湖北省の武漢市で始まったとされる新型肺炎が急速な勢いで蔓延し、今や世界的な感染・流行=パンデミックとして拡散している。この武漢コロナウイルスは、これまでにない無症候性の伝染という特異性によって、感染力が強く、重症急性呼吸器症候群として知られるサーズ(SARS)の少なくとも4倍の速さ、5倍の拡がりで人々に感染を拡大させているという。武漢の病院からリークされたビデオの1つでは、実際に被害者が「手に負えないほど震え」、「身もだえしている」深刻さであり、致死率は1/25時点で5%とされていたが、1/27には15%に跳ね上がったという。
 1/27現在、中国国内の感染が疑われる患者は5794人、重症患者は461人、確定患者と密接接触したのは3万2799人にのぼり、1/28時点で死者は132人に上昇している。問題はここまで進行するまでにすでに、旧正月の帰省・旅行シーズンと重なり、約500万人の住民・出稼ぎ労働者が必要な情報も検査も受けることなく武漢を去っており、検疫と封鎖、予防・感染症対策が遅すぎたことである。1/27になってようやく武漢市の周先旺市長が、中国国営中央テレビのインタビューで「(感染状況の)情報公開が遅れた」と認めると同時に「地方政府は情報を得ても、権限が与えられなければ発表することはできない。この点が理解されていない」とも発言し、情報提供の遅れは、中央政府の対応にも原因があると発言している。1/28に訪中した世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長と会談した習近平国家主席は、「透明で責任ある態度で国内外に情報を発信し、国際社会との協力を強める」と述べたが、感染者発見が昨年12/8とされていることからすれば、あまりにも遅すぎた対応と言えよう。(上図は「指数関数的な増大」を伝えるグラフ)
結果として、感染は、アジア圏はもちろん、今や全世界に広がっている。日本でも、渡航歴のない奈良県のツアーバス運転手が東京ー大阪間の武漢からの乗客による二次感染が確認されている。感染していないとして、チャーター機で帰国希望した第一陣206人の内、数人が体調不良を訴え、少なくとも2人は感染の疑いがあるという。事態はどこまで広がるのか、防げるのか、見通せる状況ではなく、「武漢ショック」の進行は、これまでに経験したことのない脅威と深刻さだと言えよう。
武漢市のある湖北省は人口5902万人で、工業生産額の約2割を自動車関連産業が占めており、日本からもホンダの工場が武漢市にあり、中国での生産能力の4割近くが停止し、上海や広州に工場を持つ日野自動車も影響を受け、上海にあるTOTOの二つの「ウォシュレット」工場、京セラの電子部品工場、パナソニックの車載用リチウムイオン電池工場、富士通ゼネラルのエアコン工場、等々も生産停止に追い込まれ、工場ばかりか、武漢のイオンや中国で展開するユニクロの臨時休業は100店舗に拡大している。
当然、中国で展開するグローバル企業も、コロナウィルス対策で右往左往しており、アップルはサプライチェーンの混乱を見通しに織り込み、フォルクスワーゲンは自宅待機、マクドナルドやKFCなどのファストフードチェーンも湖北省で店舗を休業、コーヒーチェーンのスターバックスは中国本土の店舗の半分余りに当たる2000店舗を休業するという事態である。 続きを読む

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【投稿】金融危機到来に近づく異常株高--経済危機論(14)

<<ウソとごまかしのトランプ政権>>
そのあまりにも露骨な政権私物化によって、トランプ米大統領は弾劾裁判に直面している。1/22公表のCNNの世論調査によると、大統領解任賛成が初めて多数派となっている。58%がトランプ氏の権力乱用を認め、有罪判定では女性が59%、男性が42%、証人召喚すべきが69%に達している。解任賛成は、アフリカ系アメリカ人86%、ヒスパニック系65%、白人42%で、共和党支持者に限ると解任賛成は8%にとどまっている。ただし証人召喚に賛成する人は共和党支持者の間でも69%に達している。アメリカ社会の現実と変化する様相が反映されていると言えよう。
事態の変化に焦りだしたトランプ政権は、上院共和党が多数を占めることから、議会審議を妨害し、一気に無罪評決に持ち込むために審理日程の大幅な短縮化、政権スタッフ全員の証言拒否指令等々、あらゆる手段を使って乗り切ろうとしている。トランプ氏にとって最大の懸念が、過激すぎるネオコン路線によって解任されたジョン・ボルトン元大統領補佐官(国家安全保障担当)の証言である。そこで、「国家安全保障上の懸念」なるものを持ち出し、ボルトン氏の証言を機密扱いに変更し、証言の禁止ないしは非公開にまで持ち込もうとしている。
世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)へ出席するため、スイスを訪れていたトランプ氏は1/22の会見で、「国家安全保障の問題がある」としてボルトン証人の召喚拒否の姿勢を平気で述べている。そのやり方、議会軽視、独断専行、虚言癖、ウソとごまかし、政権私物化は、安倍首相と実にそっくり、うり二つである。
1/22のその同じ記者会見で、トランプ氏は、対イラン“トランプ戦争”に関連して、イランのソレイマニ司令官爆殺に対するイラクの米軍基地報復爆撃で少なくとも11人の米軍人がイラクから空輸されたことで質問されている。当初トランプ氏は「アメリカ人は負傷しなかった」と繰り返し述べていたのに、「その発言の矛盾を説明できるのですか」と問われると、「頭痛や他のいくつかの問題があると聞きましたが、深刻なものではありません」と答え、戦闘中の外傷性脳損傷が「脳機能を大幅に破壊」し、「長期的な合併症または死に至る」可能性がある、「潜在的な外傷性脳損傷は非常に深刻だとは思わないのですか?」と畳みかけられると、「彼らは頭痛がしたと聞いた」とあくまでもとぼけている。ウソとごまかしが日常茶飯事と化しているトランプ氏にとっては、これ以上答えられなかったのであろう。 続きを読む

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【書評】三浦英之『南三陸日記』

【書評】 三浦英之『南三陸日記』 (2019年2月刊、集英社文庫、550円+税)

「遺体はどれも一か所に寄せ集められたように
 折り重なっていた。」
「リボンを結んだ小さな頭が泥の中に顔をうずめている。
 細い木の枝を握りしめたままの三〇代の男性がいる。
 消防団員が教えてくれた。
 『津波は引くとき、川のようになって同じ場所を流れていく。
 そこに障害物があると、遺体がいくつもひっかかってしまう・・・』。」
「遺体は魚の腹のように白く、濡れた布団のように膨れ上がっている。
 涙があふれて止まらない。
 隣で消防団員も号泣していた。」
 本書は、震災直後から約一年間、朝日新聞に連載された「南三陸日記」という短いコラム(2012年に単行本化)に、2018年取材の「再訪」を加えて文庫化したものである。
 震災から9年を経た現在ではあるが、本書にはまだその当時の悲惨さ、深刻さを思い起こす文章が並んでいる。その内容は、短い文章の連なりではあるが、心を引きつける。
「誰のために記事を書くのか。
その命題を忘れないよう、毎朝通う場所がある。/津波で骨組みだけになった南三陸町
役場の防災対策庁舎。
危機管理課職員だった故・遠藤未希さん(二四)が、津波の直前まで防災無線で住民に
避難を呼びかけ続けた建物だ。
何度も顔を合わせる人がいる。/ 三浦ひろみさん(五一)。危機管理課の課長補佐とし
て遠藤さんと一緒にマイクを握っていた夫の毅さん(五一)は、今も行方がわかってい
ない。(略)
あの日、公務員の次男(二〇)は、車の中で防災無線を聞いた。『避難しろ』と必死に叫
 ぶ父の声に促され、高台に逃げて助かった。/声は『ガガガ』という雑音にかき消され
 た。
『どうしても彼に伝えてあげたいんです』と三浦さんは言った。/『メッセージ、ちゃ
んと届いたみたいだよって、そして、あなたと暮らせて、私はとても幸せでしたって』」
 ここで著者は立ち止まる。
 「まるで広島の原爆ドームのように、廃墟になった南三陸の町に建つ。/何を書くべき
 か。/答えは『現実』が教えてくれる。」
 本書は、大震災の被害者とともに生活し、寄り添う中で彼らの心を駆けめぐる哀しみ、怒り、絶望、そして少しばかりの希望を描き出す。
 失なわれた命、新たに生まれてきた生命、被災地からの避難や学校や生活の再開等々、本書に載ったさまざまな切り口をぜひ読んでいただきたい。
 ただ巻末に新たに書かれた「再訪 二〇一八年秋」から、少しだけ引用する。上に出てきた遠藤未希さんの夫であったAさんと著者の会話である。
 「Aさんとの会食は取材が目的ではなかったため、私はそれまで未希さんのことにできるだけ触れないようにしていたが、Aさんが突然未希さんについて話し始めたので、私は禁を破って一つだけ彼に尋ねた。
 その回答を、私は一生忘れないでおこうと思った。/私は彼にこう聞いたのだ。
 『今でもやっぱり未希さんのこと、思い出す?』/
 彼は答えた。/『いや、全然』/『全然?』
 『「忘れた」ことなんてないんです。だから「思い出す」こともないんです──』
 そう言うと、Aさんは腕全体で体を隠すようにして、低く声を上げて泣き始めたのだ。」
 今も続くこの現実をどう受け止めて進むべきか。
 時折りしも東北大震災の慰霊式が、来年で10年を迎えるということで政府主催が取りやめになるというニュースが2020年1月21日に出されたばかりであるが、課題はまだまだ山積されたままであることは言うまでもない。本書が、コラムの一ページごとに挿入されている写真とともに、大震災の風化に歯止めをかけるささやかな一歩であることを願う。(R) 続きを読む

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